坂井健司さん[2014年8月~10月]

放送大学:二つの目の通信制大学

心理と教育コース 坂井健司

放送大学 選科履修生 1年 放送大学は2005年度後期入学ですから、丸9年になりました。最初は恐る恐るで入学手続きをしました。それが継続し、この年まで大学生でいられたことは私の人生では予想もできませんでした。

この間、多くの先生方や先輩などにご指導いただき、ゼミなどを通して学友とも親しくなり、とても充実した学生生活が続いております。

最初に選科生を選んだのは、放送大学の敷居がとても高かったためです。放送大学を知ったのは昭和46年(1971)、当時は短波放送で放送大学の実験番組をやっておりました。「経営学」のテキストが今でも残っておりますが、当時はとても難しく感じ、途中で投げ出してしまいました。それ以後、放送大学の文字は私の記憶から消えておりました。恐る恐る入学したのはそれを思い出した為です。同じ短波放送その2~3年前からでコンピューター講座をやっており、こちらの方が新しさもあり未知の世界に興味がわきました。

それから30年も経ってからの入学のきっかけは、県立図書図書館でライブラリィ講演会です。著名な講師の高橋和夫先生の講演会でした。このような一流の教授が揃っている大学と感じました。休憩時間に受付で、アンテナがあれば水戸でも受信できることを説明され、その帰途で電気店へ行きスカパーのセットを購入しました。

それは7月でしたから、すぐに後期入学手続きをしたように思います。最初に3科目の試験で1科目を落としてしまい、試験の難しさと学習の甘さを実感しました。当時は、「・・誤っているものを一つ選べ・・」の問題にアンダーラインも無かったようで、正誤を反対に解答したようでした。また翌期は、試験結果発表前に科目申請だったようで、10科目を選択しましたが、結果11科目の試験になりとても苦労しました。しかし、この26単位と面接授業の2単位が、後の2年ごとの卒業単位取得にとても役にたちました。

放送大学 全科履修生 8年

翌年からの全科生に編入し、この8年間で4つのコースを履修しました。『生活と福祉』専攻は90単位の持ち点で3年次入学でしたので、1.5年でクリアできました。次の『歴史と人間』コースはとても興味があり楽しく学びましたし、ここでも選科生時代の単位が活きて順調でした。しかし制度が変更され基礎科目を履修させられました。専門科目より難しく感じ、再試験でやっとクリアしました。

『社会と産業』は転職後の専門分野でしたので割合スムーズでした。専門科目だけで終了したと思います。しかし最後の『心理と教育』は、基礎知識の不足もあり、専門科目だけの学習では苦労しました。基礎科目のテキストを頼りに勉強もしました。茨城はもとより、足立・文京・いわきの面接授業まで足を伸ばし、何とか切り抜けましたが、最後の試験でとうとう1科目を落としてしまったのはとても残念です。

すべてのコースは3年次編入、ほとんど専門科目だけで卒業できました。しかし基礎力や知識のない科目は、試験は何とかなっても、身につかないことを痛感しております。

通信教育 短期大学時代 3年

実は放送大学入学の以前に、昭和50年(1975)にやっと通信制の短大に入学・卒業しました。そのときはたまたま失業中で、週末3日連続のスクーリング単位が取りやすいという単純な発想でのスタートでした。やっとというのは、中学担任の先生のアドバイスもあり周りの反対を押し切って高校の普通科を選択したため、その後は常に大学を意識しておりました。経済的な理由や、時間的な余裕もなくなかなか実現できませんでした。

その半年余りでスクーリングの9科目を、上京などで取得できました。期末の試験が水戸であったことも卒業まで続けられた原因でした。残りのスクーリング科目は卒業間際に有給休暇を使い、最低限の単位でやっと卒業しました。働きながら学ぶことは、特に時間的にとても大変なことです。

最初のスクーリングで、素晴らしい先輩に出会ったことがとても幸運でした。彼はおどおどしている私に積極的に話しかけられ、公務員宿舎を紹介・同宿までしてくれて、学校や学習法の説明などをして下さいました。何より「目的を明確にして学ぶこと」の大切さを教えられました。東京地区の校友会の幹事などをしていた人で、私より1年前に金時計組で卒業されました。その後、私が新しい学習などに目的をもって積極的に挑戦できたのもこの先輩のお陰です。

放送大学生としてのこれから・・・・

放送大学で2コース目の『卒業証書・学位記』取得前に手にしたのは、2枚目の科目群履修認証制度(エキスパート)でした。最初は興味のわくままにコースにとらわれず、好きな科目を履修しておりました。この制度を知り、その後の科目選択のときに選択基準の一つになりましたが、専門科目中心の学習になってからは無理なことでした。

これからは、次のエキスパートに挑戦します。『卒業証書・学位記』はこの度の4枚目で、「お・し・ま・い・」にします。これからの学習目的は「楽しく学ぶ」こと。これまで出来なかった参考文献や教授の著書なども深読みし、集中して広く学ぶ、それを楽しむことを考えております。

放送大学は自宅でも学べて、自分のレベルに合わせた科目選択が出来、費用も科目ごとの分割払い(?)なので、とても経済的で助かりました。これからも学び続けられるように、先日6回目の入学手続きをしました。

以上