コロンビアは6つの地方(región)、32の県(departamento)、1,101の自治体に分かれています。人生2回目の留学で、コロンビア、西南に位置するアンティオキア県のメデジン(Medellín)に行ってきました(図1)。初めての留学は6年前のエクアドルのキトでした。そこで初めてスペイン語とラテンアメリカに触れ、惚れ込み、今では私はスペイン語を話すのが大好きで(文法は苦手)、南米アーティストの曲ばっかり聴いています。お尻の大きい女性は非常に魅力的です。
図1: コロンビアの地図。周囲をパナマ、ブラジル、エクアドル、ペルーに囲まれている。
(出典:https://www.medellincolombia.co/general-information/medellin-factfile/ 2018年12月9日アクセス)
南米に留学する人は私の周りにあまりいないので、私が留学したコロンビアの都市メデジンについてちょっと語らせてください。コロンビアは遠い。飛行機で24時間、寝たり食べたり映画を観たり虚空を見つめたりして、乗り換えも2回ほどしてやっと着きます。非常に疲れる。
「なぜスペインに行かずに南米だったのか」と尋ねられたら、「もともとスペインは微塵も頭に無かった」としか答えようがないのです。なぜか「ラテン」の響きに魅力を感じました。「メデジンに行ってきた。」と言うと、Netflix発のドラマ「Narcos」(麻薬取引人の意味)で有名な麻薬組織のイメージや遠い南アメリカ大陸の国であることから「危なくない?怖くない?どこ?」なんて言われたりするけど、実は住みやすくて気候もよく、野菜や果物は豊富で人も優しい素敵な街です。
では、いったいメデジンのどこがいいのか。私が感じたメデジンの魅力について紹介していきます。
メデジンの魅力①
スペイン語が素敵。アンティオキア県又はメデジンの人々のことをPaisa(パイサ)と呼びます。かれらのスペイン語の発音は魅力的、言うなれば色っぽいです。そしてどっしりと淀みなく話すので大したことを言ってなくても立派なスピーチに聴こえます(動画1)。この発音を真似しようと頑張ったけどなかなか難しかったです。
動画1: コロンビアのスペイン語の地方ごとのアクセントの説明がされている。40~58秒がPaisaアクセントの説明です。(出典: Cómo y cuántos son los acentos de Colombia on YouTube, 2017/01/27)
メデジンの魅力②
過ごしやすい気候。「永遠の春」とも称されるメデジンの気温は、雨季と乾季があるけれど1年を通して暖かいです。日中の気温はおよそ18から24度で半袖か薄手の長袖があれば、一年中快適に過ごせます(図2)。
図2: 街を見下ろしながら公園でピクニック。
メデジンの魅力③
果物と野菜の豊富なこと(図3-4)。生まれてこの方パイナップルとマンゴー、アボカドを愛する私にとっては毎日がトロピカル・パラダイス。巨大なパイナップルを捌く術も学んじゃったりして存分にローカルフルーツを満喫しました。どれも大体100円あれば2つくらい買えるかなって感じです。東南アジアほどには安くないのです、意外と。
図3: 毎週金曜日に出る小さな野菜市場。
図4: 常設の巨大市場に、整然と並べられた果物たち。
メデジンの魅力④
夜景。何度見に行ったことか!メデジンの街は山に囲われていて建物が密集しています。少し高い所から見下ろす夜景は星が見えないメデジンでは夜の主役です(図5)。
図5: メデジンの街の夜景。
メデジンの魅力⑤
日本人女子は、モテまくります。「南米あるある」かもしれないけれど、アジア女子は大人気です。韓国、中国、日本の見分けはつかないので"China"、"Chinita"(「チナ、チニータ」:「中国人」の意味だが、アジア人全般に使われる。「目の細い人」のことも意味する)と呼ばれます。拙いスペイン語がかわいく聞こえるのか、ラテン文化好きの日本人が珍しいのか…学生から警察官まで一生分のモテ運を使い果たして帰ってきました。盗難届又は被害届を出しに警察に行くと100%ナンパされます。余計な話で時間はかかるけれど、親身になって届けを作ってくれるのである意味便利です。
今回はメデジンの魅力を並べてみました。私にとっては人生で最高の1年間でしたが、もちろんコロンビア自体が全ての面でハッピーな国というわけでは決してないです。貧困率は27%程度で、日本のおよそ2倍です(Colombia Reports, 2018a)。国内の紛争による避難民の数は2018年の1月から9月上旬にかけて25,000人以上に上り(El Tiempo, 2018)、 国際的に取引される麻薬の生産も問題になっています(Colombia Reports, 2018b)。
コロンビアは政治・社会・民族・経済、環境、どこをとってもあまりにドラマチックで良くも悪くも話題が尽きることの無い国です。遠く離れた日本にいてもこの国から目を離すことは暫くの間出来なさそうです。
Colombia Reports (2018a), "Poverty rate in Colombia decreases, but continues to grow in Bogota" 2018年3月23日付記事 (URL: https://colombiareports.com/poverty-in-colombia-decreases-but-continues-to-grow-in-bogota/)
Colombia Reports (2018b),"Colombia’s drug trade" 2018年7月24日付記事(URL: https://data.colombiareports.com/colombia-drug-trafficking/)
El tiempo (2018), "Las claves: Más de 25.000 desplazados en Colombia durante el 2018" 2018年9月12日付記事 (URL: https://www.eltiempo.com/colombia/otras-ciudades/cifras-de-desplazamientos-en-colombia-en-lo-que-va-del-2018-267354)
最終更新:2018年12月10日