パソコン作業の自動化
パソコン作業の自動化
Mac OSX(10.4以降)には,パソコン作業の効率化を計るため,Automatorというアプリケーションが用意されている.そのなかに.GUI(マウスによる画面操作)だけで一連の操作を記録させて自動実行させる「操作を記録」させる機能が存在する.その有用性の概略についてはウエブ上の記事で知っていたが,これまで一度も使用したことはなかった.今回,分子計算データの後処理を連続して実行する必要にせまられて,使用してみたら大変便利であることがわかった.
そこで,以下に示す”日常的なPC操作”を例に「操作を記録」させる手順に関するメモを作成したので参考にしてほしい.
ⅰ)カレンダーソフトを起動し予定をチェック
ⅱ)メールソフトを起動しメールをチェック
ⅲ)ブラウザを起動し,Googleの最新ニュースをチェック
ⅳ)開いたソフトを隠す
なお,記録に先立ち「システム環境設定」を開き,「ユニバーサルアクセス」を開き,下欄の「補助装置にアクセスできるようにする」にチェックを入れておく必要がある.追記(2021.4.17)最新のOSではユニバーサルアクセス関連の設定は「アクセシビリティ」に移っている.
1)アプリケーションからAutomatorを起動
2)テンプレート選択画面があらわれるので,ワークフローを選択(アプリ化する段階ではないので)
3)左側のライブラリメニューからユーティリティを選択
4)ユーティリティの中の「操作を記録」をクリック(スクロールしないと出てこない)
5)右上に表示される赤丸(●記録)をクリックするとメイン画面が消え記録が開始される.Automator:記録ボタン(+ロボットマーク)があらわれる.
6)カレンダー (iCal)を起動
7)Mailソフトを起動
8)受信ツールバーをクリック
9)ウエブブラウザーFIrefoxを起動
10)ブックマークから「Googleのニュース」をクリック
11)”Mailソフトを隠す”を選択
12)”ブラウザを隠す”を選択
13)記録している間表示されるAutomator:記録ボタンをクリックして記録終了
14)Autometor画面が表示される.
15)ファイル名を付けて保存.
実行テスト
立ち上げたカレンダー,メール,ブラウザ等のソフトをすべて終了させ,先ほど保存したファイルをダブルクリックすると,Automatorが立ち上がる.右上端の実行ボタン(▶)をクリックすると,先ほど記録させた手順通りにマウスの動きを伴って次々に実行される.
何のために使えるか
応用は無限である.カレンダーソフトと連携してバースデイグリーティングカードを自動的に送ることができる.お年寄りのPC操作,特に知人からのメールし か見ないような人はメールソフトを立ち上げるまでが大変である.一連の手続きを登録してやれば,いちいち付き合う必要がなくなるはずである.画像のスライ ドショー,ミュージック再生,データの定期的なバックアップなどに活用できる.ターミナルを立ち上げてそこからコマンドを打ち込んでプログラムやスクリプ トを起動するなど面倒くさいと思っている人にはAutomatorを使えばターミナルを意識することなく作業ができる.そのためにユーティリティの中に 「シェルスクリプトを実行」という項目が用意されている.一連の手続きを保存しておけばよい.
追記
Windowsには時間を指定してプログラムを実行するタスクスケジューラがあるが,ちょっとニュアンスが異なるようである.
参考資料
Mac 101:Automator - Support - Apple
(2013.11.6)