ブラジル化学会のポルトガル語の論文を読む必要があり,Googleの翻訳を利用してみた.
論文はPDFでファイルのため,必要なところをコピーして貼りつけるとすぐに翻訳してくれる.
先ずは元の言語をポルトガル語に設定し,翻訳する言語として日本語を選択する.
貼りつけた際,改行が入るとそこで切って翻訳する傾向があるので,短文になっている各行の最後の部分と次行の最初の単語を一度くっつけ,次いで空白を挿入し自動改行するようにした方がよい.
結論として,ひと頃に較べると,かなり改善されたが,後ろから形容する文体の場合は相変わらず不得意のようである.それぞれの単語について,いちいちポルトガル語の辞書を引く代わりに,一挙に辞書を引くと考えた方がよい.明らかに誤訳の場合は,前後の文章から類推しなければならない.論文タイトルでは,無機化合物(酸化亜鉛)と有機化合物(4-イソプロピルジベンゾイルメタン)の「会合体」を「協会」と訳している.化学辞書ではなく一般的な辞書を参照しているためと考えられる.
英語へ翻訳したものを稿末に示した.ラテン語から発展した言語間の翻訳なので当り前ではあるが,日本語への翻訳よりずっとましである.英語になれている人は英語に翻訳したものを読んだ方が分かりやすい.英語に翻訳した文を,さらに日本語に翻訳すると,ポルトガル語を日本語に翻訳した文と完全に一致する.Googleが各国語を英語へ翻訳する目的で開発し,日本語化は後で付け足したと考えると納得がいく.
ポルトガル語 → 英語 → 日本語(ポルトガル語 → 日本語の結果と完全一致)
辞書を引くのは高校生の時まで,大学生は辞書を持っていないと聞かされていたが,その理由がよく分かった.現在,大学の図書館には文献検索のため,必ずPC端 末機が準備されている.さらには情報教育のためパソコン室があり,研究室では個人パソコンが高速LANと繋がっている.私は在職中,大学の高度情報化に努力してきた が,辞書の要らない学習環境の構築に無意識に努力していたことになる.
(2013.1.23)