京都見学①桂離宮/2018年3月

桂離宮・修学院離宮・蓮華寺へ。京都で設計塾の後の大人の修学旅行へ。

午前中は桂離宮へ。江戸初期の皇室の別荘です。

穂垣、雁行型書院郡、回遊式庭園、月見台、などが有名ですね。雁行型の書院郡は増築を重ねる際に各部屋の陽当りや眺望を考えてのこの形におさめたととのこと。外部との繋がり方を意識した非対称の造形が日本的。屋根のない月見台は開放的で大きく池を望めます。

池の回りに、それぞれに趣向を凝らした茶室や東屋が複数あります。私が一番お気に入ったのは「笑意軒」。葺いて間もないであろう茅葺が対面から黄金色に見えました。船着場の水平ラインと茅の美しさの重なりにハッととします。横樋も竪樋も竹製でこれまた変えたばかりであろう青竹が綺麗。

全体的なこの時代の意匠としては斬新な直線的で幾何学的なデザインが目立ちました。小堀遠州が用いていた手法らしく、遠州好みとして当時流行していたらしいです。二代にわたり異質な造形感覚で進められ、それぞれの建造物が様々にデザインされていますが、それぞれ巧みに構成され全体として調和がとれているのは日本的美感覚の神髄かなあと思います。