20231225 トレック7.3FXのブレーキ油圧化
近年の自転車は、手ごろな価格のものでもディスクブレーキ付きが増加し、しかもケーブルを使った機械式から油圧式が増えています。
先日も、高校生のお客さんが〇万円で購入したというクロスバイクに油圧式ディスクブレーキがついており、今後は修理も増えてくると考えられるため、基本的な勉強をしておくことにしました。
同種の自転車を購入すればよいのですが、メンテナンス用の工具・器具も揃えると相当な金額になるため、手元にある古い機械式ディスクブレーキ付きトレッククロスバイク（たぶん2006年モデル）の前輪を油圧式に改造することにしました。
現在、レバーはTEKTRO、キャリパーはHAYESの機械式ディスクブレーキが装着されています。
初めての油圧ディスクブレーキなので、装着部品はシマノの最も低価格なもので揃えました。
レバーはBL-MT201-R右レバー 1978円、ホースはSM-BH59-SS1000㎜ for MTB 2664円、キャリパーはBR-MT200レジンパッド（B01S）付き 1000円、油はルブリカントミネラルオイル（500ml）BR-S7000 1709円。
これに、シマノTL-BR ブリードキット 5005円、中華製（？）のブレーキパイプ圧入等の工具 2999円を加えて、15000円＋α。しかし、キャリパーよりもホースの価格が高いのは何で？
レバーとキャリパーの取付は特に問題なし。ただ、ホースをレバー、キャリパーに取り付ける際の締め付けトルクはディーラーマニュアルで明示されているものの、使えるのは8㎜スパナで手の感覚頼りのため、締めすぎによるアルミボディーの雌ネジの破損が怖くて、油を注入してエア抜きの際にキャリパーの取付け部から油漏れが発生！
リムにもオイルが付着しましたが、ミネラルオイルは塗装の腐食がなく楽でした。取付け部をしっかり増し締めしてOK。
なお、レバーとキャリパーの取付部の5㎜へクスボルトは、トルクレンチを使用して締めてあります。
エア抜き後に走行してみたら、レバータッチはやわらかく、ブレーキ操作力は明らかに軽くなりました。
ただ、ローターとパッドのクリアランスが小さくなったせいか、これまで全く気にならなかったローターの歪みがはっきりわかるようになり、修正に手間が掛かりそうだな～。
20231229 追伸
前車輪を回転させると周期的に接触音がするので、車輪を取外してディスクローターの歪みを修正します。クイックシャフトを緩めて車輪を取外し、ん？
フォークの車輪取付け部の切り欠きが真下よりも後方に向いており、車輪を下げるとディスクローターがキャリパーに当たって外れない！
やむを得ず取付ボルトを緩めキャリパーを浮かせて車輪を取外し、リム振れ取り機で車輪を回転させながらローターの歪んだ個所を大きめのモンキーレンチで修正。
なんとか修正して車輪を取り付け、キャリパーを固定してローターを回転させ接触音を確認すると、まだ音がする。・・・パッドではなくキャリパー下部とローター外周の一部が微妙に接触していた。
このため、キャリパーとアダプターの間にワッシャーを挟んでキャリパーを少し浮かせて解決。
ただし、このままでは時々ある前車輪脱着のたびにキャリパーの緩め・調整締め付けをしなければならず、めんどくさい。
キャリパーアダプターはHAYES用のままなので、シマノ純正品に交換すれば車輪脱着時にキャリパーに接触せずに済むのか試してみよう。購入したのはシマノマウントアダプターSM-MA-F-160 P/S 2 フロント160㎜用 1018円。
上が元々付いていたアダプターで下がシマノ製。交換してみたけど状況は全く変わらず、ステンレスワッシャーを１枚装着したままにして、ホイールを取り外すときはアダプターの下部取付ボルトを外してキャリパーを浮かせることにしました。キャリパー取付ボルトを緩めるとキャリパーが左右に動くので、その都度パッドの当たり調整が必要になるため。車輪はクイックリリースなのに取外しに5㎜ヘックスレンチが必要になりました。
キャリパーの型式を選べばローターに当たらないものもあるのかも。交換部品を選ぶときはこんな点も考慮する必要があることを学ばせてもらいました。
2025年1月17日追加
この車両を中古販売するため、フロントブレーキを標準の機械式に戻しました。
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