2022年11月1日 NS-1レストア写真(追伸、追伸2を含む)
2022年11月1日 NS-1レストア写真(追伸、追伸2を含む)
エアフィルターエレメントは経年劣化でポロポロに、当然新品交換です
フロントフォークは、インナーチューブのメッキが腐食で摺動部分を含め広範囲にはがれており、程度の良い中古品に交換します。
購入品は、インナーチューブのサビは摺動部分に無く、スプリング長は使用範囲内で、アウターチューブの再塗装だけで行けるかと思ったら、何と右側のインナーチューブが約3mm(偏芯量)曲がっていた。
専門業者さんに依頼すれば簡単だけど、ウエブ検索で自力で修正している方が居たので、手持ちの単管と油圧ジャッキを使って簡易プレスを作成。修正具合の確認用にダイアルゲージを購入しました。
チューブは弾力性があるので、こんなに曲げて大丈夫かと思うぐらいに曲げないと元に戻ってしまいます。試行錯誤しながら少しずつ修正。
最終的に偏芯量を0.03㎜まで修正しました。
(偏芯量=写真のチューブ1周の数値差0.06㎜÷2)
完成・組付け後、直進性・ハンドリングに全く問題ないことを確認しました。
今回、インナーチューブ径が31㎜と細いため簡易的なプレスでも修正できましたが、太いフォークでは無理そうです。
アウターチューブは、内面を清掃しオイルシール・ダストシールを交換、外面も再塗装しました。
標準状態で組み立てて走行したところ、フォークの沈み込みが多く感じたため、中古購入時に入っていた10円玉4枚をスプリング上部に戻したところ、幾分かマシになりました。
NS-1の燃料タンクはテールカウルからシート下にありますが、外面はサビで真っ赤っか。
内面もサビと腐ったガソリンでひどい状態。ただ、ガソリンの漏れは無かったため、再使用することに。
内面を洗浄剤とザビ取り・サビ 止め剤で処理した後、外面のサビを削り取りサビ止めを塗装。
ガソリンコックは非分解式で完全に詰まっていたが、新品が手に入らないため、フィルターを清掃し、細い針金で少しずつカスをほじくり出して何とか再生しました。
ステアリングヘッドレースは、上下ともサビは少々あったが傷みは無かったため再使用。ボールは一部に変色があったため新品に交換、リテーナーは再使用しました。
購入した中古ホイールは変形は無かったものの塗装はがれがあったため、缶スプレーで再塗装。ちょっと離れればきれいに見えます。(^_^)
前輪タイヤは新品に交換。
後輪タイヤは溝が多く残っていたためそのまま組みたてましたが、走行したところグリップ不足が感じられたため、後日、新品に交換しました。
エンジンは、外観はまさに「燃やさないゴミ」状態。
ただ、プラグ穴からCCDカメラを入れたところ内部がきれいで、キックも軽くできたため、内部は開けずに外観のサビ取り・再塗装を行うことに。
マスキングテープと新聞紙を使って、シリンダーヘッド・シリンダー・クランクケース・クラッチカバーを塗り分けました。
ジェネレーター部分はローター外面に少々サビがあったもののきれいな状態でした。
右ステップ・ブレーキペダル・リアマスターシリンダー部分です。
分解して固着・サビ取りクリアー塗装で再使用しました。
スイングアームは、サビがひどかったものの腐食による穴は無く、ピボットのベアリングにはグリースが残っておりガタもなかったため、塗装・サビを落とし、サビ止め・本塗り・クリアーを2回ずつ塗りました。
フレームも、スイングアーム同様に、サビ止め・本塗り・クリアーを2回ずつ塗りました。
なお車体ナンバー打刻部分はそれぞれ1回ずつにして、判読可能としてあります。
エンジン内部は開けなかったけど、ウォーターポンプ部分と、冷却水通路の確認・清掃・修正は行いました。
ポンプ入口はクーラントの水分が蒸発したカスで完全に詰まっていました。
ハンドル・メーター部分は、サビ取り・再塗装とともに、小物部品を新品に交換しました。
ありあわせの材木でスタンドを作り、作業場で車体の組立てを開始します。
まずエンジンを装着し、次にフロント回りです。
だんだん組みあがってきて、あとはカウル類を残すのみ。
カウル本体の劣化は少なかったものの、取り付け部分のボルト・ビスが腐食により固着し樹脂を傷めずに外すのが難しかったのと、転倒による割れ・欠けの修復に手間取った。
リアショックは、純正品が手に入らなかったため、全長が10㎜ほど長いグロム純正の中古品を使用。このため、空車状態では後部が少々上がってます。
ただ、乗車状態では沈み込みが大きいため、ほとんど悪影響は感じません
完成です!
50㏄にしては車体が大きく身長183cmの私が乗ってもちゃんと伏せることができ、ハンドリングは素直ですし、峠道では11000rpm以上回るエンジンのパワーバンドを保つのが難しく、運転がヘタクソな私でも面白いです。
長時間乗ってると腰が痛くなるけど・・。
交換した部品類です。
タイヤ、ホイール、バッテリー、点火プラグ、ドライブスプロケット、チェーン(Oリング入りに交換)、ブレーキパッド、後ブレーキピストン、サーモスタット、ラジエターキャップ、ミラー、サイドスタンド、シール類、ホース類などなど。
交換部品の代金は、昨年のモンキーの3倍以上掛かってしまいました。
次回、再生する車体を選ぶ際は、その辺も考慮しないとな~。
追伸:
11月20日14140㎞時に、シフトペダルを直結後ろ向きの純正品からNSR50後期型用の純正前向きリンク式に交換しました。踏み込み部分がステップから少し離れてブレーキペダルと同じになり、シフトもスムースになりました。新品の部品代はヤフオクの中古品とあまり変わらない金額でした。
追伸2:2023年11月9日15410㎞
乗って路面の段差を通過する際、後輪からガツンという突き上げがあり、特にコーナー途中の段差で後輪が逃げてしまうのが気になってきた。改めてヤフオクを検索すると、純正リアショックの価格は千差万別だがけっこうリーズナブルなものもあったので購入してみました。
スプリングを外しサビを取ってスプレー缶で黒塗装し、本体は軽くクリアーを吹いたら、まあまあ綺麗に。
ダンパーロッドの摺動部にいくつかサビ穴がありますが、今のところ抜け・漏れは見られません。
これまで付けていた右のグロム純正より全長が少し短く、スプリングが太く不等ピッチになっています。
ステップをウマに乗せ、後輪の下にパンタジャッキを置いて高さを調整しながら、ボックスレンチを使って後輪を外さずに交換ができました。
さすが原付バイク。力が無くなった私でも両手で後ホイールを持ち上げてウマに載せることができました。
交換後の写真です。後部が下がって安定感が増しています。
走行してみると、後部の突き上げは感じられず、シートの前ズリはほとんどなくなりました。(^_^)/
標準車というのはよく考えて造られているんだと改めて感じました。
20231122 NS-1スパークプラグ交換 へ