NotebookLM(ノートブックエルエム)は、Googleが提供する AI搭載のノート作成・分析支援ツールです。自身が保存したメモやアップロードした資料(PDF、Googleドキュメントなど)をもとに、AIが情報を整理し、要約・検索・質問応答までをサポートしてくれます。
上手に活用すれば社内に蓄積された情報を活かして効率的な業務遂行ができるでしょう。
また、一般的な 生成 AIでは、インターネット上の膨大な情報を参照するため、情報の正確性や一貫性に課題が見られます。NotebookLMはユーザーが指定したドキュメントや信頼性のある情報を基に回答を生成するため、業務や研究において誤った情報によるリスクを大幅に軽減できます。
東京大学医学部、徳島大学、東京経済大学、某生命科学研究室、野田学園(学校法人)など、多くの大学や企業で採用されています。
ノートブック(関連資料の集合体)を作る
~ AI PCに関心があったので資料を集めて登録しました ~
① NotebookLMを起動する
Crhomeブラウザの右上の四角点々アイコン(Googleアプリ)から[NotebookLM]を探してクリックする。見つからないときはURLで直接起動する。https://notebooklm.google.com/
※初回は「ようこそ」が表示されるので[OK]する。
② マイノートブックを作成
右上の[新規作成]または[マイノートブック]をクリックする。
初回の「ようこそ」メッセージ
③ 初回のソースを登録する
ソースをアップロード
・PCのPDFファイル
④ ソース欄にいま登録したソースが表示される
[ソース]→[追加]とクリックするとソースの追加が可能になる→⑤
⑤ ソースを追加する
Googleドライブ
・Googledドキュメント
・Googleスライド
リンク(URL)
・ウェブサイト
・YuTube
テキストを貼り付け
・コピーしたテキスト
⑥ 新しいマイノートブック(関連資料の集合体)が作成される
⑦ 「チャット」タブからプロンプトを入力して質問ができるようになる。
⑧ 「Studio」タブで[作成]をクリックすると音声解説(日本語)が生成される。
8分位あって長いので、チャットで別の調べものをしながら聞くとよいでしょう。
ノートブックができ上ったので使ってみよう
① チャットで質問してみる
「NPUの仕組みとCPUとの違いについて」
② 回答が表示されます。
回答を残しておきたい場合、
一番下に移動すると[メモに保存]と[クリップボードにコピー]があります。
[メモに保存]をクリックすると、Studioタブのメモに保管されます。
[クリップボードにコピー]をクリックすると、Windowsのクリップボードに一時保管されます。テキストファイルにしたり、NotebookLMのソースに追加することもできます。
主な活用事例
1. 情報収集・整理・要約
本のPDFや論文の読書効率化:
PDFなどの資料をアップロードするだけで、AIが内容を分析し、要点や重要なトピックを抽出します。質問を投げかけることで、資料の中から関連する情報を素早く見つけ出し、読書や論文レビューの時間を大幅に短縮できます。
Web記事やYouTube動画の要約:
WebページのURLやYouTube動画のURLを貼り付けるだけで、記事や動画の内容を要約し、主要なポイントを把握できます。通勤・通学中や家事をしながらでも効率的にインプットが可能です。
市場調査・競合分析:
関連するWeb情報を「Discover Sources」機能で自動収集し、要点を整理してノートにまとめることで、市場の動向や競合の情報を効率的に把握できます。
日常の情報管理:
読書記録、ウェブ記事のクリップ、ブレインストーミングのメモなどを一元管理できます。マインドマップ機能で思考を整理したり、関連情報を深掘りしたりすることで、新たなアイデア創出にも役立ちます。
2. 学習・教育
学校の試験対策:
配布された資料をアップロードすると、授業の概要やつまずきやすい点、試験対策用のテストまで生成してくれます。
資格試験の壁打ち学習:
資格試験の概要や出題範囲をソースとして投入し、AIと対話形式で学習を進めることができます。過去問がない新しい資格の学習にも有効です。
読書の理解度テスト:
読んだ本の理解度を測るためのテストを生成したり、内容について質問することで深い理解を促したりできます。
専門書の読解補助:
分厚い専門書や教科書を読み込ませ、疑問点を質問することで、個別指導を受けているように学習を進められます。
3. ビジネス・業務効率化
会議議事録の作成:
会議の音声データやメモをアップロードすることで、要約、重要なポイント、アクションアイテムを自動で抽出した議事録を作成できます。
契約書の自動解析と要約:
契約書をアップロードし、その内容を自動で解析・要約することで、重要な条項やポイントを素早く把握できます。
補助金・助成金申請の効率化:
申請に必要な資料を読み込ませ、不明点や記載すべき内容についてAIに質問することで、申請作業をスムーズに進められます。
営業資料作成の効率化:
顧客のヒアリング内容や過去の提案資料を読み込ませることで、提案資料の骨子生成や、顧客の課題・関心事項の整理に役立ちます。
社内ナレッジベースの自動生成:
社内のマニュアルや手順書などを格納し、チャット機能で質問に答えるFAQボットとして活用することで、業務負担の軽減や対応速度の向上に繋がります。
顧客フィードバックの分析:
顧客からのフィードバックをアップロードし、自動で分類・分析することで、製品やサービスの改善ポイントを特定できます。
研修資料の活用:
過去の研修資料や実施レポート、アンケート結果などを統合し、AIに質問することで、研修内容の改善点や受講者の満足度向上に役立つ情報を引き出せます。
翻訳:
異なる言語の資料を翻訳し、内容を理解するのに役立ちます。
4. その他の活用例
チャットボットの作成:
FAQやカスタマーサポート向けのチャットボットを簡単に作成できます。
アイデア生成:
アップロードした資料に基づいて、新しいアイデアを生成する手助けをしてくれます。
多角的な思考の促進:
指定したトピックに対し、AIが異なる役割(例:批評家、実践者)を自動で生成し、それぞれの立場から意見を交わす音声対談を作成する機能も活用できます。
無料アカウントので利用制限
無料アカウントでNotebookLMを使用する場合、いくつかの制限があります。
主な制限事項は以下の通りです。
ノートブックの数: 最大100個
1つのノートブックあたりのソース数: 最大50個
1つのソースあたりの単語数: 最大500,000語
1日のチャットクエリ数: 最大50件
1日のオーディオ生成数: 最大3件
これらの制限は、有料プランである「NotebookLM Plus」(Google One AI Premiumプランに含まれる)にアップグレードすることで大幅に緩和されます。
無料版の制限は、個人的な学習や小規模なプロジェクトでの利用には十分な場合が多いですが、大規模な調査やチームでの共同作業には不十分となる可能性があります。