こんにちは。唐突ですが、皆さんは”耕作放棄地”について知っていますか。
『聞いたことはあるけど知らない』、『知ってるけど何が問題なのか分からない』という人も少なくはないと思います。
私もこれを書く前はそうでした。では、”耕作放棄地”とは何でしょう?
私は、以前アグロポリスのフィールドワークで【石上農園】さん(宮崎県串間市都井にある柑橘系の果物を育てる農家さん)のところへお邪魔しました。その際に、インタビューの中で”耕作放棄地”というワードを耳にしました。
私は、この”耕作放棄地”というものを小学校の社会の勉強で耳にしたことがあるぐらいで...
.”耕作放棄地”=”手入れのされていない農地”ぐらいでしか捉えていませんでした。
しかし、フィールドワークを機に『何が問題なのか』、『現状どうなっているのか』とても興味を持ちました。
↑”耕作放棄地”についてふわっと捉えていましたが、”高齢化”や”過疎化”という問題が絡んでいることが分かりました。
先ほど上記で書いた通り、”高齢化”や”過疎化”が原因で耕作放棄地が起こることが分かりました。
では、耕作放棄地が起きることによりどのような影響がでるのでしょうか。気になり調べてみると…
不十分な管理から雑草が生えたり害虫が発生したりすること、景観の悪化や周囲の農地へ影響が出ることが挙げられるそうです。また、農地には、洪水や災害を防ぐ機能があるそうなのですが、耕作放棄地になると農地が持つ機能が失われ災害時の危険性が高まるそうです。
その他…
〇廃棄物の不法投棄となる 〇野菜動物の行動圏となる という問題があるそうです。
このサイトを閲覧して、気になることがありました。
それは、農地が災害時に機能するということです。農地が災害時どのように活躍するのか、調べてみました。
【機能の紹介】
〇洪水防止機能…
大雨の時に雨水を一時貯蔵し下流及び周辺に徐々に流すことで、洪水を防止・軽減する機能がある。
〇土砂崩壊防止機能…
水田がかんがい水を穏やかに浸透させ地下水の急激な上昇を抑制することで、地すべりなどの災害を抑制する。 etc…
これらの機能を知って、さらに農地の重要性が分かったと共に耕作放棄地の怖さも痛感しました。農地が放棄地となるとあらゆるデメリットが出てきて、良いことはないなとも思いました。
沢山の問題がはらんでいる耕作放棄地。では、この問題に対して何か取り組みは行われているのでしょうか。調べてみたので、紹介していきます。
〇農地バンク(農地中間管理機構)…
農水省が取り組む農地の貸し借りをサポートする事業。借り手と貸し手の間を機構が仲介する形で農地のスムーズなマッチングをサポートするという仕組み。
〇交付金による再生利用への支援…
一部自治体が、耕作放棄地の再生に対して補助金を設けている。条件が合えば、耕作放棄地の再生にかかる費用が一部補助される。
他にも調べると、『週末だけ楽しめる体験型農園』として活用したりソーラーパネルを設置して太陽光発電の事業を行ったりしているところもあるそうです。
では、このような取り組みがある中で、耕作放棄地の現状はどのようになっているのでしょうか。調べてみると…『昭和60年までは、およそ13万haで横ばいであったが、平成2年以降増加に転じ、平成17年には、東京都の面積の1.8倍に相当する38.6万haとなっている。』(農水省調べ)
と書いてありました。古いデータなので、今年どうなっているかは分かりませんが、増加傾向にあることが分かります。
また、私の住んでいる宮崎県のデータも調べてみました。すると、畑や樹園地が増加したことが分かりました。また、全国や九州と比較するとかなり高く増加傾向にあるとのことでした。 (このサイトを参考にしました)
”耕作放棄地”について、知っているつもりでいましたが自分が知っていることはほんの一部で深く掘り下げてみると、沢山の課題や対策があることを知りました。特に、自分が思っていた以上に耕作放棄地になる要因が多くあり、驚きました。『なるほど』と納得できるものから、『違う視点でみたらそんな課題にも発展するのか』と驚嘆するものまで様々な要因があり、事の深刻さを改めて実感しました。そして、沢山の要因がある中で、それに即した対策が少ないとも感じました。
この先の数年後…放棄地はどのような状態になっているのでしょうか。少し、いやとても不安感が募ります。今より状況が改善しているのか、悪化しているのか。今の行動が未来を作るのだと思います。だからこそ、今アクションを起こさなきゃいけないのかなと、。そう考えられるきっかけとなったフィールドワークでした。