境、そして扉と鍵

序章

 存在は境界を越えられない、

境界が扉を持つとき、対である鍵は存在する。

扉を超えれば、境界を超える事ができる。


 レルムは時空を持たないドメインだ、

あるいは時空を持つレルムをドメインと呼ぶ。


 星海の中で異なる公理を持つ世界は、

レヴァリエ空間であり、

レヴァリエ空間内で異なる公理を持つ世界はレルムだ。


 凪の国と獣の国、

二つの世界は境界によって隔てられている。

境界は生命が超える事ができない壁である。

 凪の国のティエラは、

ある日、境界の中心にある扉を見つける。

扉は境界を超える事ができる。


 扉を開くには鍵が必要だ。

やがて境界を越えたティエラは、

オスクリダドという人物に出会い、

9つの国をめぐる。


 9つの国は、

凪の国と獣の国の周囲にあり、

それぞれの国には異なる規則があり、

それぞれの国に境界が存在する。


 ティエラは、それぞれの属性の国を巡り、

そして、今、この身に還る。


 分離したティエラの精神は、

再び一つとなり、

ティエラは階乗と会話する。

第Ⅰ話

 復活した超球の城郭は、

階乗の城郭となる。


 階乗は"超階乗"を発動する。

交換できるとは可換であるという意味だ。

サファイアとルベライトは、互いの旋律装甲を交換した。


 旋律装甲は旋律の霧からなる、

過去、現在、未来、

時はその時に立った位置で、異なる対象となる。


 空間にはエリアが存在する。

数多の時が流れ、空間と地図は時に姿を変える。

空間が姿を変えると、衝突の位置が変化する。


 越えられない境を"バウンダリ"と呼ぶ。

エリアとエリアのバウンダリを超える方法は"扉"を超える事だ。


 魔道具は魔術師が使用する接続物質だ、

魔道具には指輪、杖、本などが存在する。


 "制限"と"自由"、

反する二つの力を手にし、

2人の魔術師は、槍の構築物質を創造する。


 階乗の城廓には複数のゲートが存在する。

ゲートは異なるレヴァリエ世界に繋がる。


 階乗の城廓に存在するクォーツは異なる世界の物だ。

クォーツは魔力を有する。

第Ⅱ話

 次元の持ち上げとはパッチワークである。

魔術師は、ウィザード、ソーサラー、メイジ、マスターの順で強力だ。


 群は因子と術式を持つ。

存在を構築する元を因子と呼ぶ。

術式に力を添加することによって、

魔術や呪術、妖術は成立する。


 群は因子の集合、つまり存在と術式の組であるため、

魔術師の魂にリンクする旋律の花に接続される物質を存在とみなす事ができ、

群には可換な群や剰余の群などが存在する。


 魔術師がソーサラー以上で、旋律の花を持つとき、

継承群や構築群、召喚群、旋律群は存在する。


 接続物質には種類があり、

その因子の取り方によって、

継承物質、構築物質、召喚物質、旋律物質となる。

それぞれ、継承物、構築物、召喚物、旋律物とも呼ぶ。


 通常、武器は武器スキルが存在する。

つまり群は魔術師によってより良く定義された武器スキルとも言える。


 ルベライトは、

交戦中の対象に、召喚群の演算を作用させる。


 群の因子の集合の内、

その部分集合から見て群を満たす時、

部分群と呼ぶ。


 つまり接続物質が子接続物質を持つ場合、

そのスキルは部分群とみなされる。

第Ⅲ話

 段位とはクラスの中での強さを表す物だ、

また条件を満たした者は称号を獲得する。


 魔術師の段位には、

ウィザード、ソーサラー、メイジ、マスターが存在し、

称号には、織手、奏者などが存在する。


 魔術師は旋律の花と群からなり、

旋律の花は旋律の雲海に繋がる。


 群は魔術師の武器だ。

群は因子と術式からなる対象だ。


 また二つの術式が群かつ、

特殊な条件を満たし、

因子を添加された対象を"環"と呼ぶ。


 虚構(レヴァリエ空間)はレルムからなる、

レルムの内、時空を持つ対象を"ドメイン"と呼ぶ。


 時空は事象の列である時間と、

境と公理からなる空間からなる対象だ。


 事象の列は区間と呼び、

区間があらかじめ定められている場合は、

それを運命と呼ぶ。


 区間にはステーションと呼ばれる結び目が存在し、

タイムトラベラー、タイムマシン、時の城門は時の境界を無視して移動する事ができる。


 また特殊な場合を除き、

常に時は一定の方向に進む。


 時を超えた結果、

矛盾が生じた場合、異なる平行世界にたどり着く。


 平行世界は同じ空間だが、

異なる選択や運命によって分岐した時を持ち、

かつ公理が同じ場合、その時空は平行世界である。