乗り物

序章

 車は地と地を移動し、

船は海と海を移動する。

宇宙船は星と星を移動し、

タイムマシンは時と時を移動する。


 連続する地は大陸と呼ばれ、

国と国の争いが起こった。


 やがて海を越えて異なる大陸に移動する者も現れた。

宇宙船は異なる星に移動する事ができる。

星間戦争の時代を乗り越え、

今は異なる時に移動する事ができる。


 時を超える時に通る世界を、

"亜空間"と呼ばれていた。


 亜空間で争いが起こり、

人々は異なる次元に移動するようになった。


 混沌と秩序はいつの時代も存在していた。

また時を超えると、

タイムパラドックスという現象が起こる。


 時の矛盾が生じた場合、

異なる運命の世界、つまり平行世界に移動することになる。


 時を超える事ができるという事は、

平行世界間を移動できることを意味する。


 「近くに敵性反応あり」


 時を旅するサファイアとルベライトは、

異なる次元から来た者だ。


 オスクリダド、パルマコン、アポリア、ビエント、ベガ、トニトルス、リンは、

異なる星海から来た者だ。

第Ⅰ話

 水月は"吸収の管理者"と交戦する、

偶奇のレルムで扉は無数に続く。


 ベガはローズティーを飲んだ、

扉の先には"迷宮"が存在する。

迷宮は層と試練からなるレルムだ。


 ドメインはレルムである。

物理属性には斬、打、突の属性がある。


 扉は境界を超える事ができる、

扉は門とも呼ばれ、

城門、水門、隠し扉、ゲートなどが存在する。


 斬属性の攻撃をする"吸収の管理者"は、

織姫 ベガが座する織姫星に向かう。


 偶奇のレルムにて水月は、

吸収の管理者をベガの元に向かわせないように、

影域花、炎光花、幽六花、歪冪花を咲かせた。


 水月は水の力を収束させる矢を放つ、

弓の構築武器を創造し、


 矢を吸収の管理者の周囲に放つと、

王の継承武器を創造し、

吸収の管理者のダメージの吸収を阻止できる威力の一撃を放ち、

吸収の管理者は退場する。

第Ⅱ話

 "奴"と吸収の管理者は同じ星の出身だ、

結び目の城廓の水のドメインに、

海上都市が存在する。


 妖魔は妖力と魔力を持つ。

水月は幽字纏い斬り・奏を放ち、

ティエラは織手・奏に覚醒する。

 復活した階乗は、

結び目の城廓に降臨した。


 時の軸を時間軸と呼び、

空間の軸を空間軸と呼ぶ。

時と空間の軸を時空軸と呼び、

時間軸の分岐を平行世界と呼ぶ。


 軸操作の魔法は、

幾何の魔法であり、時や空間、運命もまた操作の対象である。

空間に存在する軸の領域を基底と呼ぶ。


 空間軸には座標軸があり、

座標軸には異なる表現がある。

具体的には直交座標と極座標などが存在する。


 映進する多義図形は、

逆理のレルムで踊る。


 炎のドメインで螺旋軸に進む、

超球弾は、吸収の管理者によって無効化される。


 幽字群のレルムを創造し、

"奴"つまり階乗はレルムを演算に用いる。

第Ⅲ話

 隔たりたる境界には扉がある。

生と死、夢と現、虚と実、超える事の出来ない隔たりは境界であり、

閉じた対象は境界を持ち、開いた対象は境界を持たない。

対象に対する閉性と開性の権能を"扉"は持ち、

その扉に対する権能を持つ"鍵"は、隔たりをも超越する。


 真偽のドメインは結び目の城廓に添加された。

真偽のドメインに隣接する複合ドメインの凹凸のドメインと、凸凹のドメインでは、

存在にある凸性と凹性の下に公理と定理が構築された。


 また開閉のドメインには、

存在に開性と閉性を与える。

固有の鍵は開閉のドメインで生まれ、

固有の鍵と対を成す"扉"は、オブジェクトに対して閉性と開性の"権能"を持つ。


 かつての超球の城廓にこれらのレヴァリエ空間は存在した。

の城郭の魔術師は文様の魔術師と呼ばれた。

文様の魔術師は、折りと織りの操作を利用し、

レルム、ドメイン、世界を作り出す。


 時空の層が重なり、

累層を成し、累層は層群を成す。

ある時空の超層群に零環のレルムは存在した。


 分離する心はやがて一つの物語を辿る。

ティエラは記憶因子の世界を旅した。