零環の書

序章

 ギルドメンバーたちは、

零環の書を探している。


 クランとギルドは、

冒険者の集まりである。


 ギルドではクエストが発行されている。

ギルドのクエストを受注したメンバーは、

あるドメインにたどり着いた。


 一方、オスクリダドは、

二重結び、巻き結び、ねじ結びをたどり、

三分咲きの炎光花を見た。


 時の流れは星海ごとに異なる。

綾織の星海から見て、虚数の時間を歩む星海では、

折りの操作を実行する魔術師が存在した。


 召喚術は異なる星海の魔法だ、

幽字の集合は結び交わり、魔力の槍を召喚する。

召喚は呼び出し元の位置に、呼び出し先の因子の集合を転送する演算だ。


 平行世界は閉の時と、

開の時がある、

同様にレルムとドメインも、

閉の時と開の時がある、


 閉の時空は、

境界を持つ。

 開の時空は、

境界を持たない。


 生命と物は境界を超える事ができない。

境界を超えるにはいくつか方法がある。


 同じ時空の異なる場所の場合は城門を使用し、

同じ時空の平行世界の場合、隠し扉を使用し、

同じ時空の異なる層の場合は水門を使用する。

また異なる星海の場合はゲートを使用する。


 そして、かつてレヴァリエ世界と非レヴァリエ世界を隔てた境界は、

現実と虚構の境界である。

第Ⅰ話

 この理論は、

星海でも同様だ、

 星海には通常の時空とは異なる力が働く、

その為、開の星海では膨張し、

閉の星海では縮小する。

 当然、開の星海は境界を持たないため、

星海の外側に移動する事が可能だ。


 時空は境界とその内部からなる、

境界内部の領域を"触点"と呼び、

触点全体を閉包と呼ぶ。

 閉包の領域の因子は"鎖晶"とも呼ばれる。

鎖晶空間は異なる時空に移動できる場合もある、

閉包の内部は本来アクセスできないため、脆弱性を持つ場合があるからだ。

しかし、全ての時空でこれが可能なわけではない。

 時を超えるには"時間の城門"を利用する必要がある。

また、時空の内部の点を内点と呼ぶ。

良く知られているが、内点と内点は城門によって移動できる。


 物の位置によっては位置の力が発生する、

位置の力は運動の力に変換されるが、

これを抑制する接続物質は"傘"である。

これは落下の理であり、それを利用したのがジャンプ攻撃だ。


 冒険者は通常攻撃を持つ。

また接続物質はスキルを持ち、

魔術師は魔法を使用可能だ。


 魔法とは演算だ、

冪等な魔法は何度も繰り返しても同じ結果を返す。

第Ⅱ話

 領域には、

連結な領域と非連結な領域が存在する。


 可変城門は任意の境界を無視できる、

鍛冶師は、可変城門で異なる星海に移動する。

鍛冶師は、"素材"から装備を作る事ができる。

 幾何のレルムでは、

幾何の因子の集合が存在する。


 鍛冶師は超球で、

"装備"を作る。


 レルムは拡大する事ができる、

黄昏時のレルムに、

桜色の太陽が出現する。


 一日は、

夜明けを迎え、朝が訪れ、昼になっては、

暁に染まり、夜になる。


 そして、再び黎明、朝、昼、黄昏、夜を迎え、

7日を1週とする。


 レルムは合成する事ができる。

合成されたレルムを複合レルムと呼ぶ。

コラージュ時空は複合時空とも呼ばれる。


 合成されたレルムは、

公理を上書きする。


 添加されたレルムは、

境界による隔たりを持ち、公理は地域ごとに適用される。

第Ⅲ話

 "旅"は"道"を通り、

始点から終点を目指す。


 獣化する魔術師は、

強力なブレスを放ち、

空気中のマナが枯渇する。


 マナとオドには濃度が存在する。

非可算な濃度のマナも存在する。


 逆理のレルムは、

非可算なマナに満たされ、

非連結である。


 ティエラは11人の王の力を継承した、

星音、魔王、リン、シエル、フオファ、水月、ニエベ、トニトルス、ビエント、リシュ、噩噩、

それぞれ、光、闇、凪、獣、火、水、氷、雷、風、花、土の王だ。


 王が持つエレメントの力は、

冠によって与えられる。


 スオーノは曲を奏でる、

トラップ、ダブステップ、ジャズ、ロック、フューチャーベース。


 スオーノは、奏者となり、

虚と実の境界を彷徨い、

夢と現の境界を越えて、


 非連結な"綾織"の世界を、

連結させた。


 零環のレルムで、

可移なレルムを創造し、

ティエラはマスターに覚醒する。