絡み織の国

前編

 春、夏、秋、冬と、

四季を繰り返して、

オスクリダドは時のドメインの王となる。


 星海、レルム、ドメインは時空だ、

星海そのものの公理の場を"非レヴァリエ空間"と呼び、

星海そのもの公理とは異なる公理の場を"レヴァリエ空間"と呼ぶ。


 時空は、時間と空間からなる、

時には運命が定められている場合と、

そうではない場合が存在し、

 異なる運命の同じ公理と空間を持つ時空を、

開いた平行世界と呼び、

異なる選択の同じ公理と空間を持つ時空を、

閉じた平行世界と呼ぶ。

 また同じ時空の異なる効果や魔法を定められた地域を、

"層"と呼ぶ。


 空間は境界を持つ、

境界は者や物は超えられないが、

因子は境界を越えられる場合がある。


 非連結な場所の境界を超える門を、

城門と呼び、

 同じ時空の異なる層に移動する門を、

水門と呼ぶ。

 時空と時空の境界を超える門を、

隠し扉と呼び、

 星海と星海の境界を超える門を、

ゲートと呼ぶ。


 連結な時空は、

時空の場と場の間に境界を持たない。

つまり連結な時空を移動する際は城門は必要ない。

 一方、非連結な時空は、

場と場の間に境界を持つため、

隔てられた境界の先に移動するのには城門が必要だ。


 また一般に、

閉じた対象は境界を持ち、

開いた対象は境界を持たない。


 存在の閉と開の状態を切り替えるには、

固有の鍵を必要とする。

後編

 多層庭園に伝説が降臨する。

伝説は"系のアクセス権"を奪う。


 多層庭園の迎撃システムは動作せず、

多層庭園にジャミングが創造される。


 ジャミングの影響で通信装置は使用できない。

"奴"は魔法を使用する。


 多層庭園の指揮官は、

対魔法生物戦闘機の発射を命ずる。


 しかし、システムの制御権を失い、

奴は詠唱を開始した。


 ∅機関は、

奴との交戦を開始する。


 「あれは、本体か!?」


 ドルミエンテとアリスは、

それぞれ分離した存在である。


 奴は理の力を使用する。

ティエラは属性の理の力を解放する。


 炎と氷の属性タプルする魔導光線を放ち、

風と雷の属性タプルする球弾を放つ。


 ティエラは全ての属性の王の継承武器を召喚するが、

"奴"は不明な王の固有の鍵を創造する。


 そして"奴"は、

複数の虚無<ボイド>を召喚する。