プロローグ

序章

 無限次元の世界。

それは未知の世界だ。

幾度も繰り返す物語の中で、

"役者"はその力を使い、

"劇"を行う。


 タイムトラベラーは、

時の節目である"結び目"を辿り、

物語の終端にたどり着く。

たとえそれが定められた運命だったとしても。


 虹属性の攻撃を行う魔術師は、

継承物を使用する。


 次元の持ち上げとはパッチワークだ。

"パッチワーク充填"を作用させるメイジは、

レルムに対象でタイリングされた結果を残した。


 パッチワーク充填は、

対象で空間を満たす演算だ。


 織姫は、

裂き織りと櫛織りで布を作り上げる。


 継ぎ接ぎには、

三角つなぎ、四角つなぎ、六角つなぎなどが存在する。

絡み目は時空のポイントで、

結び目は時のポイントだ。

第Ⅰ話

 畳織り上の裂き織りで、

四角つなぎされたレルムで、

タイムトラベラーは絡み目間を移動する。


 レヴァリエ空間の公理である代数を、

レヴァリエ代数と呼ぶ。

レヴァリエ代数は代数の律動とも呼ぶ。


 絵文字からなる文字次元空間で、

オリガミは旋転した、

オリガミは折りの操作によって生成された対象で、

文様の魔術師たちはオリガミを圕の圏に顕現する。


 🐞は圕の圏に存在し、

無限次元の律動は、四角つなぎされる継ぎ接ぎ充填のレルムに、

絵文字からなる文字次元空間を創造した魔術師が、

あるドメインの部分レヴァリエ代数の環上で成した演算をきっかけに、

文様の魔術師たちは折りの操作で"オリガミ"と呼ばれる対象を圕の圏に顕現した。


 🎹は∅のクランの者たちを、

超球の不変量へと導く。


 かつてベガは始まりの反物を織りなした、

星海が反物に満たされると、"継ぎ接ぎ"の力は、

三角つなぎ、四角つなぎ、六角つなぎを生み出した。


 ベガは畳織り上に、

裂き織りを作り、その上に櫛織りを成す。

第Ⅱ話

 編物はコースとウェールからなり、

織物はワープとウェフトからなる。

コース、ウェール、ワープ、ウェフトはそれぞれ時と空間を成し、

やがて時空となり、公理たる律動が生まれると、

その時空は世界となる。


 そして完成した"クロス"を継ぎ接ぎの力は新たな"クロス"を生みだす。

パッチワークはクロスを三角つなぎ、四角つなぎ、六角つなぎとし、

織物には時に"パイル"が生じた。


 不織の世界で、

生命は凪を求め、最初のマスターは"繊維"を発見する。


 繊維はクロスの因子であり、

クロスを構築する対象は繊維なのだ。


 繊維を人々は糸と呼び、

やがて人々は繊維束(ファイバー束)に達する。


 哲学のアプリケにて魔術師は、

編み目を見やる。


 魔術師は縫いの力を手にし、

縫いの力はクロスステッチ(十字縫い)となる。


 しかし、ある時、

"切断"が世界を崩壊へと誘う。

切断は糸を断ち切り、布を破壊した。

織手たちが創造する世界もまた、切断という厄災によって破壊されたのだ。


 そうして均衡は破れ、

秩序は混沌とする。


 やがて始域から始まった物語は、

終域という終焉へと向かう。

第Ⅲ話

 幾何が成す錦は、

反物を成し、光が彩る物語となる。

現と夢の境界を超えると、

星海には異なる星が存在すると知る。


 そして物語の節目に結び目は存在し、

その"時"と"時"の狭間に"城廓"は存在した。

オムニバースという絡み目に於いて、

城廓は永遠である。


 ある対象が他の対象によって、

その状態が書き換わる事は、

他の対象の効果の影響を受けた事を意味する。


 因子論の研究者である、

階乗は、世界の因子は繊維であると知り、

それが本当に正しいのかと伺う。


 多くの生命は創始の時を直視したわけではない。

何故、この絡み目に於いて、世界を構築する因子は繊維なのか。

今、世界と呼ばれる星海の集合もまた、

ある世界に於けるレヴァリエ空間(虚構)なのではないのか?


 「今いる世界が本当は偽りなのではないのか」


 このような観点は"ゼノバース理論"と呼ばれ、

その探求は禁忌とされた。