第33回 自分に返ってくる
ニュース一覧(学長・副学長参加イベント)はこちら
第33回 自分に返ってくる
ひょんなご縁から、2024年9月13日公開の映画「シサム[1]」を観てきました。この映画では、江戸時代前期におけるアイヌと和人との関係が描かれており、色々と考えさせられるものがありました。映画から受け取るものは人それぞれでしょうが、個人的に受け取ったものがあります。それは、「真摯に取り組んだことは自分に返ってくる」というものです。
実は、この映画のエグゼクティブプロデューサーを務めるKさん は、私が法科大学院の教員をしていた頃の教え子です。彼は、マンガの編集者をしていた経験から、出版社だけではなく漫画家にも法律のプロのサポートが必要だと感じ、法科大学院に進学してきました。明確な目的意識を持ち、真剣に勉強していた姿が思い出されます。
この映画では、作品に直接関係していない複数の漫画家が応援イラストを描き、それを使用したポストカードを来場者に配布するという、珍しい企画を行っています 。Kさんがマンガ編集者として真摯に取り組んできたからこそ、応援してくれる漫画家がいた。それなくしてこの企画はあり得なかったでしょう。
勉強であれ、部活動であれ、サークル活動であれ、真摯に取り組んだことは、社会に出てから自分に返ってくることがあります。真摯に取り組んだことが無ければ、返ってくるものはありません。
応援してもらうために真摯に取り組んだのではなく、真摯に取り組んだ結果として応援してもらうことができた。そんなKさんの姿は、「目の前にあることに真摯に取り組むこと」の大切さを教えてくれたように思います。
[1]「ム」の正式表記は小文字
\この記事を書いた人/
公開日:2024年10月1日