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第47回(2025年12月)
箱根へ続く声援 ―スポーツがつなぐ心と体
副学長 金子 律子
今年の夏を思い返しますと、暑さの中で東洋大学の学生や卒業生が活躍した多くの試合や世界陸上などの大会が浮かびます。選手の皆さんが全力で戦う姿に、私たち応援する側も大いに刺激を受けました。特に本年度はサッカー天皇杯にアマチュアシードとして本学サッカー部男子部門が出場し、2回戦ではJ1・柏レイソルに、3回戦ではJ1・アルビレックス新潟に勝利しました。4回戦でJ1・ヴィッセル神戸に惜しくも敗れてしまいましたが、大学チームとしてJリーグの有力チームを2度も破るという初の快挙を成し遂げました。応援のためにバスツアーや新幹線で駆けつけてくださった学生の皆さん、教職員・役員の皆様、各キャンパスでパブリックビューイングに参加された皆様も本当にありがとうございました。その後の総理大臣杯初優勝も素晴らしい快挙です。おめでとうございました。
さて今年の男子サッカー部の活躍に触れましたが、スポーツ観戦によって観客である私たちの身体や脳もさまざまな刺激を受けていることは最近では知られています。観戦中には、大脳内の他者理解の神経基盤となっているミラーニューロン*が活性化し、選手の動きや感情を自分のことのように感じ、強い共感が生まれます。またドーパミンやエンドルフィンなどの神経伝達物質も脳のニューロンから放出され、さらに、応援中や応援チームの勝敗に伴い、アドレナリン、コルチゾールやテストステロンなどのホルモンの分泌レベルも変化します。お正月には箱根駅伝が開催されます。本学の選手たちの懸命な姿に、ぜひ一緒に声援を送りましょう。そして沿道やテレビでの応援を通じて、私たち自身の脳や体に刺激を与え、私たちも選手と一緒に興奮や感動を味わいましょう。
*ミラーニューロン:ジャコモ・リッツォラッティ博士(Dr. Giacomo Rizzolatti)により発見された。自分が行動した時と、他者が同じ行動をするのを見た時の両方に活性化する神経細胞のことで、他者の行動を「鏡のように」映し出すことからそのように呼ばれている(日本学術振興会サイトより引用)。リッツォラッティ博士は、本年、第41回国際生物学賞(日本学術振興会)を受賞。