著者 村上 陽一郎
以下は、宇宙像の変遷 (放送大学教材)で最も役立つレビューの一部です。この本を買うか読むかを決める前に、これを検討する必要があるかもしれません。 タイトル通り、宇宙に対し人類がどのように考えてきたかを知ることができる本。そこには、科学が盛んになる以前の神話から探求が始まり、そしてヨーロッパだけでなく世界中でどのように考えられてきたかにもしっかり触れられており、とても興味深いものだった。宇宙が各宗教や神話、そして一種の利害関係のために利用されてきたところなど、宇宙という存在の大きさと時代を超えた普遍的興味がそこに存在したということをしらしめられる。また、宗教だけでなく、哲学、物理学、量子力学など様々な学問と深く関連してきたことに驚かされた。現代の宇宙論が軽く扱われているのが少し残念だが、宇宙に興味がある人はぜひ読んでみてほしいと思う一冊。 科学哲学の著作で著名な村上陽一郎氏による、主にヨーロッパでの宇宙像の変遷をまとめた著作。神話的な宇宙像から始まって、古代ギリシア世界での古代哲学的思惟や古代科学的思惟、ユダヤ・キリスト教の宇宙観、プトレマイオスの宇宙モデル、中世西欧の思想の梗概、ルネサンス期、コペルニクス・ケプラー・ガリレオ・(デカルト・)ニュートンと続く宇宙観の変革、その成果をまとめたらプラスらのニュートン力学的宇宙観、近代地理学の成立、現代天文学の成立と、200ページ強に興味深い内容が目白押しになっていて、読み始めると面白くてそれこそ二時間ほどで読み終えてしまった。 もともとは放送大学の講義のために作られた教材だったようだ。以前読んだ「新しい科学論」のように、通常思われているイメージを更新するような記述が読んでいて気持ちいい。天文学に関わる記述が多い中に、地理学の世界観を関わらせているのもさらに面白い。天文ー地理という捉え方が東洋だけでなく西洋でも、プトレマイオスが天文学者兼地理学者だったということで示されているのが印象的だった。 こうした宇宙像は世界観にも間違いなく反映しているだろうし、そんな世界観の歴史的変遷を見渡せる便利な著書。 Tags:宇宙像の変遷 (放送大学教材)PDFダウンロード宇宙像の変遷 (放送大学教材)PDF宇宙像の変遷 (放送大学教材)のePub宇宙像の変遷 (放送大学教材)ダウンロード宇宙像の変遷 (放送大学教材)オーディオブック宇宙像の変遷 (放送大学教材)ダウンロードブック宇宙像の変遷 (放送大学教材)発売日宇宙像の変遷 (放送大学教材)試し読み宇宙像の変遷 (放送大学教材)ネタバレ宇宙像の変遷 (放送大学教材)amazon宇宙像の変遷 (放送大学教材)download宇宙像の変遷 (放送大学教材)kindle