著者 望月三起也
4 5つ星のうち 19 カスタマーレビュー
Download望月三起也 生誕80周年&『ワイルド7』50周年記念 (文藝別冊)望月三起也 - 内容紹介 生誕80周年&『ワイルド7』50周年を迎えた アクションマンガの巨匠・望月三起也を大特集。 超レア作品、単行本等には未収録のカラー原画掲載のほか、 秋本治、バロン吉元、寺田克也、上野顕太郎らの寄稿、 投稿時代のアイデアノートなど貴重な資料も満載。 ●[巻頭カラー]イラストギャラリー ●[望月三起也語録]カッコいいとは、こういうことだ! ●[特別寄稿] 秋本治、バロン吉元、小林まこと、一本木蛮、すぎむらしんいち、 東本昌平、寺田克也、上野顕太郎、いのまたむつみ、田辺節雄、土山しげる ●[レア作品5選] 『特だねを追え』(デビュー作) 『50で爆発する』(未発表作) 『スペード・ワン』(未発表作) 『ワイルド7 BEFORE』(ワイルド7誕生秘話) 『ワイルド7 エピソード0』(第1話直前ストーリー) ●[持ち込み時代の試行錯誤] “5つの『スペード・ワン』”の謎を解く(斎藤宣彦) ●[未公開資料集]望月三起也の“まんが道” ●[スペシャルインタビュー]家族が語る望月三起也 ●[カラー特報]望月三起也大画報 PART1 望月三起也の仕事部屋 PART2 望月三起也[秘蔵写真館] PART3 映画スケッチ帳 PART4 レアイラスト PART5 フォト・ストーリー ●あの頃みんなが憧れた![秘密兵器図鑑] ●[望月三起也ワールド](秘)調査報告 REPORT1 [マンガ史的視点から](夏目房之介) REPORT2 [ガン&カーアクション的視点から](町山智浩) REPORT3 [エロス的視点から](安田理央) REPORT4 [食と生活的視点から](南信長) ●モリナガ・ヨウが見た『最前線』のここがすごい! ●[リスペクトインタビュー]馳星周『ワイルド7』の衝撃 ●望月ファンが選んだ『ワイルド7』シリーズの名場面&名セリフ集 ●望月三起也[厳選50作品]解説 ●年譜&作品リスト 著者について 1938年生まれ。『最前線』『秘密探偵JA』『ワイルド7』『俺の新選組』などマンガ史に残る名作を多数発表。2016年に逝去するまで、卓抜なアクション&メカ描写とセクシーな美女で読者を魅了し続けた。
以下は、望月三起也 生誕80周年&『ワイルド7』50周年記念 (文藝別冊)で最も役立つレビューの一部です。この本を買うか読むかを決める前に、これを検討する必要があるかもしれません。 春秋とまぎらわしいタイトルだが、表紙を見れば間違える人はいないだろう。文春ではなく、サブカル系出版で力を発揮する河出書房新社の本だ。もちろん大のつく愛読者である。ビッグタイトルはもちろん、かなりマイナーな作品も網羅している・・・つもりだった。が、本書で完璧に近い作品リストを見ると、何本か未見の作品がある。自動車雑誌や少女漫画誌!に載った単発読み切りまでは、チェックできなかった。単行本化に恵まれなかった作品を中心に未収録短編集を出してくれないかな。作品を絵と共に紹介しているところが偉い。労作である。ごく初期の作品「スペード・ワン」の収録が嬉しい。絵を見ても絶対に望月作品とは思えない。まるで桑田次郎だ。他には「ワイルド7」前日談が二作収録されている。ゲスト寄稿では、上野健太郎の『惰性の七人』が笑える。田辺節夫の語る思い出話には涙が出そうになった。修業時代は映画俳優の模写から始まったというエピソードに納得した。当時世界最高のアクションを見せていたアメリカ映画の迫力を、漫画で表現したいーーという情熱が伝わってくる。いま業績を振り返ってみると、若い日の大望は達成どころか超越したと言えるだろう。望月作品に匹敵する映画なんて、片手で数えられるのではないか。CG技術の発達した現代に働き盛りだったら、「ワイルド」はもちろん「JA」も「夜明けのマッキー」も「はだしの巨人」も「ケネディ騎士団」も、片っ端からハリウッドに版権を買われて世界的大ヒットを連発した可能性が高い。作家生活は決して不遇ではなかったけれど、早く生まれすぎた天才だったのかもしれない。 もう、何処から何を書いていけばいいやら分からなくなる程内容の濃い一冊である。扉絵コレクションを皮切りにまず先生の生前の発言集から始まって望月氏を慕う業界人からの献呈イラストの数々が華を添える。いのまたむつみの新作イラストというのも久々に拝見させて頂いたが寄稿するという情報を聴いた折にはてっきり親交のあった異能アニメーター金田伊功氏が生前「宝くじが当たったらワイルドのパイロットフィルムを自腹ででも制作するぞ」と仰っておられた、というエピソードを披露されるのでは、とばかり思っていたが、割とマヂで男性読者向きのサービスカットを仕上げて来られたようで。作品リストを見るに意外な程に少ないのが講談社関連誌での執筆で、以前より昔からマガジンでは望月作品見た事無いなと思っていたらなな何と、そのデビュー作が戦前の音羽御殿の弗箱雑誌少年倶楽部…の戦後版少年クラブであらせられたとの由。これまでどの単行本にも未収録だったとの事だが、それもまたむべなるかな、さすがに現在の眼で見ればかなり厳しいものがあるのは確かではある。わら半紙にサインペンで描いたような滲んだ描線にまるで『のらくろ』の如き正方形のブロックが積み重なった単調なコマ割りを見ると、失礼ながらよくここから後の『望月三起也』が誕生したものだと感心、を通り越して感動すら覚えてしまう。そして五つのスペードワン、…って、あの「トランプ使いの少年探偵?」JAシリーズに数回ゲスト出演してスピンオフの番外編まで描かれた名脇役である。紙製(?)のトランプの端々を千切って空気抵抗を変化させ投げたカードの方向を自由自在に操るという「マンガ」ならではの望月マジック(笑)! 更には待望、とも言うべき望月作品におけるウッズマン考察! JA、ワイルドに至る作品群にあって飛鳥次郎、飛葉大陸といった主人公たちの使用するコルトウッズマンというメインウェポンに肉薄した好企画! なぜウッズマンなのか、ウッズマンでなければならなかったのか? …まで迫りきれたとは正直言い難いのは残念なところだが(笑)。まぁ、これに関しては望月氏もまたあまり深くは語ってもいないのも実際のハナシで、確かファンサイト『月刊望月三起也』でかなりボンヤリと「カッコいいから」みたいな事を仰っていたのを読んで拍子抜けするほど大した理由でもなかったのに笑ってしまった位であった。「あの頃みんな憧れた!」とマクラ言葉まで付いた秘密兵器図鑑(笑)。マグネットアンカーとヤモリ(…と、両国車のミサイルランチャー)以外ほぼ使い捨て、という勿体なさ。しかし飛鳥次郎が最初に使っていた007かデタッチャブル(笑)ばりの南部十四年式(余談ながらコレは後期型なのでいちいちマガジンを装填しておかないと引金が引けないという余計なセフティ機構が付いている)改造拳銃のプレイバリューに関する講釈が無かったのはちょっと痛い。「食生活の視点から」成程、望月作品と『食』とは切っても切り離せない関係にあると見るのは慧眼である。嘗ての手首で出汁を取った人肉ラーメン事件、あれで真っ先に思い出したのが望月マンガ『突撃ラーメン』であった。そういったニッポン犯罪史においても望月作品はずっと先を行っていた訳だ。それと『ジャパッシュ』の完全に羊羹と同じ味がするうえ実際に喰う事も出来るプラスチック爆弾。正に望月マンガは食のパラダイスだ(笑)。そして本書の肝とも言うべき「ワイルド名台詞&名場面集」確かにヘボが巨大化するシーンも凄まじいが、個人的に好きなのが神話水族館の館長(?)が謎のヒーロー『シラズマン』を部下に馬鹿にされて憤るくだり。「ウナギマンがシラズマンになるときのカッコよさを貴様の頭では理解できんだけだ!」そ、そーなのか(笑) 先生、実は特撮ファン? 他に挙げられていなかったのは『首にロープ』ラスト、木奈が「いっそ殺して」と呪詛を吐きながら収監されて行くアイロニーに満ちたエンディング。あと、『魔像の十字路』地下駐車場で襲撃された飛葉に草波がワイルドに入隊した時点で死刑囚としての記録は全て処分した、と打ち明けシリーズがいよいよラストに差し掛かっている事を読者に否が応にも思い知らせるシーン。作品リスト、月刊望月三起也監修だけあって相当微に入り細を穿った詳細なデータベース。若木版の『快傑アイアン』、発刊当時購入しようかどうか随分迷った覚えがあるが(二百数十円がままならぬ時代だったのだよ)、今見ると何ページかの未収録があった事が分かる。ちなみにここに無いデータを細くしておくと、『ゼロワン戦隊』、単行本収録時、一部台詞の変更がありより下品に変更されている。「そうはイカのナントカ」→「そうはイカのキンタマ」ちなみにこのくだり、刑務所から任務のため脱走させた悪人をバキュームカーの汚水槽内部に隠したものの看守に見つかってやむなく空にしておく筈だったタンク内部へ「現物」を満タンに充填する羽目になる、というくだりでのものである。胸のすくような激しいアクションの合間にもこういった無茶な「わらかし」を入れてくれるのまた望月作品の大きな魅力でもあった。追記;大量の誤字・脱字修正させて頂きました(…まだあるかも…笑)。以下オマケで投稿後気付いた書き残しのネタをいくつか。『マシンハヤブサ』望月氏がコミカライズ(原作?)を担当し久々に別冊枠ではあれどジャンプに返り咲いて執筆された作品。残念ながらテレビ終了と呼応するかたちで短命に終わってしまったがメインメカとなった「主役機」マシンハヤブサには実際のフィルムとは幾分異なる初期設定が施されていたが残念ながらその殆どが劇中では活かされる事なくシリーズは終了してしまっている。まずハヤブサの肝とも言うべき換装式エンジンの詳細設定に関する仔細が当時のテレビランド増刊に掲載されているので折角の機会(と、言いながら先刻まで忘れていた訳だが)なので引用してみたい。『V1エンジン』ロケット型のノズルが一基の通常レース仕様。以下、V2~5までロケット状のブースターが一基ずつ増えていく、という形式になっている。アニメでは殆どこれらが換装されて描かれるというシークェンスは殆ど描かれないままだったがこれら五基のエンジンにはそれぞれ異なる用途が設定されてそれに合わせたタイヤのトレッドパターンまで変更するよう細かい裏設定が付けられていたのである。『V2エンジン』山岳レーストライアル時の急斜面の登坂専用。『V3』砂地(砂漠?)走行仕様。『V4』アニメでは確かこのタイプがコーナーの多いコースでのコーナリング重視仕様型として使われていた記憶があるがこちらの初期設定時においては泥濘地帯走行用となっている。『V5』これもまた確かアニメでは最終話にのみ登場しいわば「最強のエンジン」扱いだったが(本放送見たきりだからよく覚えてないのよ)ここでは単に「谷川をとぶ」為のエンジンだそう。なんかスゴイ…タイム短縮の為なら何でもしちゃうのねー、遠回りするとか考えないんだねー…と、只管感動。あ、それと車ついでにもうひとつ。もし二冊目があるなら是非取り上げて欲しいのがセブンレーラーについての解題。飛葉や両国のマシンのみならず三種ものバリエーションがプラキット化されていた文字通りシリーズを牽引したメインキャリア、Aribabaマークがキャワユい日野謹製(多分)のセブンレーラー。しかし、あのトラック、その仕様が謎のヴェールに包まれているのだ。内部にチームの単車全てを格納して…とまぁこれだけでもトンデモだが(笑)、その奥まった暗がりには草波隊長が常駐し指示を出す巨大なコンソールがあるという四次元スペース(笑)を有しながら尚且つ公道をも走行可能なコンパクトな10tトラックらしき車輛である、という不思議メカ!…あと、心を熱くさせる名台詞と並んでホッと和ませる望月ギャグ集とか(『センスでうちわもめ<『秘密探偵JA「ちいさな暗殺者」』より>』とか好きだったなァ…)。 Tags:望月三起也 生誕80周年&『ワイルド7』50周年記念 (文藝別冊)PDFダウンロード望月三起也 生誕80周年&『ワイルド7』50周年記念 (文藝別冊)PDF望月三起也 生誕80周年&『ワイルド7』50周年記念 (文藝別冊)のePub望月三起也 生誕80周年&『ワイルド7』50周年記念 (文藝別冊)ダウンロード望月三起也 生誕80周年&『ワイルド7』50周年記念 (文藝別冊)オーディオブック望月三起也 生誕80周年&『ワイルド7』50周年記念 (文藝別冊)ダウンロードブック望月三起也 生誕80周年&『ワイルド7』50周年記念 (文藝別冊)発売日望月三起也 生誕80周年&『ワイルド7』50周年記念 (文藝別冊)試し読み望月三起也 生誕80周年&『ワイルド7』50周年記念 (文藝別冊)ネタバレ望月三起也 生誕80周年&『ワイルド7』50周年記念 (文藝別冊)amazon望月三起也 生誕80周年&『ワイルド7』50周年記念 (文藝別冊)download望月三起也 生誕80周年&『ワイルド7』50周年記念 (文藝別冊)kindle