■認知発達理論分科会第40回例会のご案内
第40回例会では,Coello, Y.とBartolo, A.の編集による Language and Action in the Cognitive Neurosciences を文献として取り上げます。
認知発達を捉え直すキーワードの一つに「身体性」がありますが,本書は,言語を中心に認知神経科学の知見も含めたembodied cognitionに関する最新の知見をまとめたものです。例会では,空間,数,ジェスチャーなどに関連した章を取り上げます。恒例のショートレクチャーは,乾敏郎先生(京都大学)にお願いしています。乾先生は長年,身体化による認知機構の研究に従事され,言語理解と獲得に関する理論的モデルや身体図式を基礎とした予測機能の脳内機構の実験的研究,イメージ生成と操作に関する実験的・理論的研究などで多くの成果を上げられ,近年は,発達認知神経科学の研究にも取り組まれています。この領域での最先端の研究に触れる貴重な機会ですので,ご期待ください。
今回は大阪での開催です。会場は梅田駅直結のたいへん便利な場所ですので,多数の皆様のご参加をお待ちしております。
●日時:2013年6月15日(土)10:00~17:30
●場所:追手門学院 大阪梅田サテライト ゼミ室
大阪市北区芝田一丁目1番4号 阪急ターミナルビル16階
アクセスは下記のHPをご参照ください。
http://www.otemon.ac.jp/umeda/access/
●文献:Coello, Y., & Bartolo, A. (Eds.) (2012).
Language and Action in the Cognitive Neurosciences. Psychology Press.
(ISBN:9781848720824) 目次等は下記のHPをご参照ください。
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htmy/1848720823.html
●時間割およびレポーター(司会:落合正行・杉村伸一郎)
10:00 開会
10:05~11:15 第 9章 鄭 暁琳さん(広島大学大学院教育学研究科博士課程)
11:15~12:25 第12章 浦上 萌さん(広島大学大学院教育学研究科博士課程)
13:30~14:40 第15章 古見文一さん(京都大学大学院教育学研究科博士課程)
14:40~15:50 第17章 浅川淳司さん(広島大学特別研究員)
16:00~17:00 ショートレクチャー:
行為の理解と文の意味理解 ―その脳内機構と発達障害―
講師 乾 敏郎先生(京都大学大学院情報学研究科教授)
17:00~17:30 全体討論
●ショートレクチャーの概要:まず行為の理解機構(Ogawa and Inui, 2011, 2012) について述べた後,コミュニケーションにおける脳間共鳴現象と共感の仕組みについて述べる。続いて,動詞と名詞の脳内表現,構文的意味理解,文の概略的意味理解,文の意味理解の仕組みに関する我々の研究を紹介する(乾,2010: 岩渕ら,2013)。最後に,言語獲得に関する脳モデル(Dominey and Inui, 2009)を紹介する。また各機能について発達障害の脳内機構との関係についても述べる(Inui, 2013)。
●参加申し込み・参加費:事前の参加申し込みは必要ありません。また参加費に関しましては日本発達心理学会認知発達理論分科会員の皆さんは,規約にありますように年会費(今回のみの参加費ではありません)として千円徴収しますが,院生など定職のない人は無料です。
●問い合わせ:本例会について内容に関してのお問い合わせは第40回例会幹事の落合正行(追手門学院大学大学 E-mail: otiai@res.otemon.ac.jp)または杉村伸一郎(広島大学 E-mail: shinsugi@hiroshima-u.ac.jp)へ,その他に関しては山名裕子(事務局:秋田大学 E-mail: yamana@gipc.akita-u.ac.jp)までお願いします。また認知発達理論分科会の紹介や過去の例会に関しましては下記のホームページをご覧ください。
https://sites.google.com/site/renzhifadalilunfenkehui/home
●懇親会:研究会終了後,会場近くにて懇親会を開く予定です。レポーター及び学生会員には参加費の割引があります。こちらも是非ご参加ください。