プロジェクト研究(小川研)に関するよくある質問(FAQ)

Q:プロジェクト研究では何をやるのですか?

原則として,学生のみなさんが興味のある,もしくは勉強したい課題やシステムの制作等を,研究室でサポートしながら進めます.そのため,実施内容やレベルは学生によって異なります.特定の問題について,新規性や有効性まで突き詰めようとする学生もいれば,卒論着手の助走として基礎技術やツールの勉強の時間に充てる学生もいます.後者の場合は,「研究っぽい」課題である必要はありません(興味のあることを題材にして勉強した方が楽しめます).授業と並行して進めるためあまり時間もありませんので,現実的な落としどころについては教員と学生で議論して決定しています.学生の興味・目的によっては,研究室で課題を提示することもあります.

最近は,1年掛けて専門性の高い技術を勉強するパターン(例えば,「プロジェクト研究A」では教科書を読みながら音声処理の基本技術を勉強し,「プロジェクト研究B」では論文を読んで最新技術を理解し,実装・実験を行ってみる)や,半年で興味のある課題を通じて将来必要となるプログラミングの基本を習得するパターン(機械学習・パターン認識の課題を通じてpythonプログラミングやPyTorchなどの深層学習フレームワークに慣れる,Webアプリ開発を通じて javascript に慣れる,等)で活動する学生が多いように思います.

過去のプロジェクトの例はこちらです.

Q:プロジェクト研究を履修した場合の日々の活動について教えてください.

研究グループのミーティングに参加して,教員・先輩と議論しながらプロジェクトを進める学生が多いです.原則として,大学院生がメンターとして相談に乗ってくれます.

なお,普段から研究室に来て教員や学生と議論したり,春・夏の合宿に参加してもらうと,研究室の雰囲気が感覚的にわかって良いと思います.

Q:小川研でのプロジェクト研究はどのような人にお勧めですか?

小川の専門は音声・音響処理ですので,音声認識や音響信号処理など(人の知覚過程の定式化・モデリング)に興味のある方にはお勧めです(情報通信学科,情報理工学科で音を専門とする研究室は小林研・小川研のみです).また,インフラのメンテナンス,第一次産業支援,英語教育支援といった応用にも力を入れていますので,そのような分野(人の意思決定過程の定式化・モデリング)に興味のある方,フィールドワークなどに興味のある方も楽しめるのではないでしょうか.機械学習や深層学習に係る技術については,小川研でも勉強できますが,他の多くの研究室でも勉強できます.小川研では,特に人の協力を得ながら機械学習システムを運用するための技術(human-in-the-loop machine learning)に焦点を当てて研究を行っていますので,関連する技術(例えば,自己教師あり学習,継続学習,ベイズ学習,能動学習,モデル選択,不確実性推定など)やシステムの開発(例えば,クラウドソーシングを利活用して機械学習システムを成長させるフレームワークの開発など),ユーザインタフェースの開発(例えば,家畜の映像監視インタフェース,重症児の感情予測インタフェースなど)に興味のある方にもお勧めです.

Q:成果の発表はありますか?

例年,学期末(8月,2月)に成果報告会を実施しています(小林哲則研究室と合同で実施).

Q:研究室配属との関係はどうなっていますか?

研究室配属の際は,プロジェクト研究の成果も参考にしています.現状,プロジェクト研究の履修を通じて小川研での研究活動に興味をもってくれた学生が配属を希望するため,配属された学生は,結果的にプロジェクト研究履修者の割合が多いです(修士課程進学者では80%以上).

Q:履修申請および科目履修登録の方法を教えてください.

通常の科目履修登録とは手続きが異なります(学科事務局が取りまとめて科目履修登録を行います).学生は,3年生クラス担任からの指示に基づき,Waseda Moodleより電子申請を行ってください.「プロジェクト研究A」については3月中旬に,「プロジェクト研究B」について8月中旬に3年生クラス担任より申請方法について具体的な指示があります.

申請に際しては,予め希望する教員にメールで希望を連絡のうえ,(口頭ではなく)メールで受け入れ可否の返答をもらっておく必要があるので注意してください.