ビジネス実務法務検定1級に向けて
以下に今後必要となるであろう情報を指摘しておく。
* 六法の持ち込みについて
1級は全て論文式試験であるため、以下のものが参照できるとある。
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ビジネス実務法務検定試験 公式サイト/試験要項
http://www.kentei.org/houmu/guideline.html
【1級のみ持込み可能】判例のついていない六法で書き込みのない市販の書籍(ただし、電子版は不可)
※アンダーラインなどは「書き込み」に含みません。明らかに不正な使用を意識した文字による「書き込み」は禁止します。
※持込み可能な六法の複数使用は認めます。
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以上のようなものを持ち込むことができる。
ただし、今回持ち込みが認められなかったものが
知的財産権法文集(第23版) PATECH企画
http://www.patech.co.jp/kk23.htm
*もちろん、上記法文集は、判例の記載が無いどころか、参照条文すらあがっていない、簡素な条文集である。
持ち込みが認められなかった理由は、「六法」と名が付いていないからだという。
大抵の受験者はコンパクト六法、デイリー六法等を持ち込んでいた。しかし、これらの六法は知的財産権に関わる法文が一部省略されている。しかも、商標法や意匠法は掲載されていない。にも関わらず正面 から商標法の出題があった。どうやって当該問題の解答のため条文を検索・引用しろというのだろうか。条文を確かめることなくビジネス実務に取り組める能力を求めているのだろうか。善意に解釈すれば、 『市販の六法に掲載の無い法令分野はパスして解け』ということなのだろうか。まさか、出題者が、市販の六法には全ての関連条文が掲載されているとお考えなのだろうか。まったく釈然としない。
2017年度の検定より、上記知的財産権法文集の持ち込みが可能となった。当然の措置である。
* 答案用紙について
答案用紙について、情報が少なかったので、ここで指摘しておく。
A4用紙3枚分 *追加は認められない *各問題毎に1通 *答案用紙サイドに設問番号をふる
筆記用具はシャープペンシル・鉛筆 *ボールペンの使用が認められないとのアナウンスはなし
* 試験開始時刻について
おどろくことに、試験開始時刻(定刻)が定まっていない。ビジネス実務では、定刻を定めることはないのだろうか、これまた釈然としない。
* 試験監督・管理について
試験開始前に、問題用紙を開けて眺める者、試験終了の合図を聞いても解答を止めない者がみられた。しかし、どれも失格の取り扱いはなく、現場の判断で受験を継続させていた。ビジネス実務ではルールを 厳守することは求められてないのだろうか。
上記のような点で、厳格な試験実施・運営がなされていたとはとても言い難い。それらを含めて受験するか否かを検討されたい。