2013夏 淡路島エクスカーション参加報告 (前編)

7月27日 土曜日 (1日目)

植物オタクの夫にくっついていく形で参加することになった今回のエクスカーション。

淡路島は以前一度、ため池水草ツアー(オット企画)で訪れたが、存外整備されたため池ばかり当たってしまい、ほぼ空振りに終わっていた。

集合場所の三ノ宮駅につくと、みるからに異様な空気をまとった同種の人々を発見。案の定、希少生物懇話会の皆様でした。どうぞよろしくお願いしま~す。研究室のS村先輩(会長!)とも感動の再会を果たすことができました。ほんとにお変わりないようで。

さっそくS田先生運転の車に乗せて頂き、一路淡路島へ。途中のPAで他部隊の合流を果たしたところで、さっそく淡路産のフルーツ玉ねぎを購入。かじったら甘い!けどやっぱり後味は辛かった。。。 参加記念のハマボウの缶バッチをもらう。かわいい!その後のS村会長の挨拶の、希少生物に対する熱いメッセージ。「希少種は分布や生態、調べれば調べるほど不思議で、そのうち愛情がわいてくる。そしていつか心を開き自分にだけ秘密を語りかけてくれる。私しか彼らを守れない、という気持ちになる。」うんうん、確かに。そうだったのですね。希少種好き=数寄者と思ってました。お詫びして訂正いたします。

いよいよ淡路島。実は今回はじめて淡路島がタマネギの一大産地だということを知った私。車窓から見えるタマネギ小屋(屋根や作りに個体差が!)、手作り感バリバリの農民車(これにも亜種だか変異だかがたくさんあるらしい)は、S田先生に教えてもらって興味深々でした。他にも、農地の合間にこんもり茂った小山が、地域集落のお墓であるという話も、とても興味深く、このエクスカーションに参加しなければ知らないままだったはず。本当にありがとうございます!

そんなこんなで盛り上がっているうちに、ついに今日の一箇所目のポイント成が島に到着。渡し船で島に上陸すると、一歩目から観察が始まり、一行の歩行速度が10分の1ほどに。すべての植物を書き記し、同定でギロンする。さすが希少懇。夫が山に行ったときにコースタイム、ガン無視なのにあきれていたが、そんな人たちのカタマリをいま目の当たりにして、あれ、私の方が間違ってたのかな、と不思議な感じを受けるとともに、なんだか少しほっとする私でした。しかし、打ち上げられたクラゲの死体(まだ鮮度はありました)を味見したわたしも、周囲から変人認定されてしまった?いや、ぷよぷよしてて美味しそうだったんだもん。ちょっと塩辛くてプリッとしてました。

缶バッチにもなったハマボウ(満開)や、塩生植物のハママツナ(しょっぱい)、カワラヨモギ(ヨモギ味で同定)、招いている仕草がかわいいハクセンシオマネキなどを愛でつつ、押し気味のスケジュールで一行は成が島を後にするのでした。(行きすがりのおじさん柑橘ありがとう)

その後一行は生石というところで寄り道。なんでもコアマモというアマモを小さくした植物の生育地を見るのが目的だそうです。コアマモ生育地に腰まで水につかった状態で、さっきのシオマネキみたいに招くS田先生達。それとは別に静かな笑みを浮かべてサクサクと着生動物を採取し、これはなんとかフジツボ、なんとか貝、と並べてくれるISO=磯ガールことNさん。あとなぜか鹿のホネも打ち上げられていて、上アゴと下アゴがかっちり合ったのに少し感動。そしてまたトラップ。近くの水族館の方が、今日引いた海洋生物を見せてくれるという。みなさん毛むくじゃらのブンブクちゃんのようなものに大興奮。

生石を後にした一行は、いよいよ今日ラストのポイントである吹上浜へ。それまでのポイントで数多のトラップに捕捉されまくっていたため、吹上浜に着いたのは既に5時前でした。いろいろな分野のオタクさま達がいるので、植物だけでなく、海洋生物、地層、化石、トラップも色とりどり。 カワラヨモギやハマゴウ、ネコノシタ等からなる海岸植生や、その中にひっそりと生育するハマウツボやカワラサイコ等をみんなで愛でます。岩でできた斜面にはきれいなユウスゲの花も。背伸びして順番こに撮影。ん~いい香り。夫は、初めてみる外来種のナルトサワギクにも興味を示していた模様です。ここで一日目の記念撮影。それぞれ今日印象深かった生物のポーズということで、ハクセンシオ招く男性陣。私はサワガニを再現すべく、横歩きでブレブレで映りました♪

そんなこんなで、一行はようやく宿泊地の繁栄荘へ。宿近い道中でも、異常巻きアンモナイトのブロンズを車窓に見つけ、「異常巻きアンモナイトの巻きは実は異常ではない」等の話で車内は盛り上がる。宿で順番にお風呂。ほー、一日が長かった~。鯛のほうろく焼きをはじめとする豪華絢爛な夕食に舌鼓を打った後、夜の海岸でのウミホタル観賞(夕食中も自己紹介に「最近アツい希少種」というお題をつけたおかげで、全員の紹介が終わるまでにすんげえ時間がかかった)。ウミホタルって夜光虫とは違うんだ。そしてこんなに光るんだ!きれい!!大量のウミケムシもキモかわいかった。ユラユラ漂ってエサをつかんだらスーと沈んでゆく。宿に帰ってきたのは夜の12時。な、なんとここからさらに勉強会が開催されるという。さすが希少懇、希少生物にかける情熱が違います!S田先生による淡路島のイントロダクション(でも今日一日ですでに相当満喫)、足が沈むジュル田植生の話、分布萌えの一種であるというソハヤキ要素の話。でも、どの発表もわかりやすく、とても勉強になるものでした。発表が終わったのは、既に夜中の3時。見回すと夫含め死人多数。

おやすみなさい・・・。

明日宿のおばさまの甲高い声でたたき起こされるとは知らず。。。

(後編に続く…!)