■■■68040/33MHz
システムの崩壊で一旦はとん挫したに見えたNetBSD化計画だったが、五月の終りになって68040のCPUが入手できたので、再び動き始めた。NetBSD関連の数々のトラブルがすべてCPUが原因とは考えられないが、少なくともFPUに起因するsegmentation faultだけは防ぐことができるだろう。安定運用に一歩近づいた。
さっそくLC040を使って再び初期化しておいたNetBSD用ディスクを、68040CPUを搭載した520cで起動。LC040ではシングルユーザモードで起動して、手動でシェルからexitをしないと、マルチユーザモードに切り替わらなかったが、040を載せたら、マルチユーザモードですんなり起動した。もちろんrc.d以下に配置されているnetatalkとsambaも自動的に起動、dhclientも正常にIPを取得した。もちろん例のSegmentation faultは一切出ない。「なるほど、説明通りの動作だ。」しかも、うれしいことに、netatalkをOS9から呼び出す時に暗号化パスワードが使えるようになっている。暗号化モジュールの動作にFPUが絡んでいたのかもしれない。
余談ではあるが、実は520cに搭載されている68LC040と68040は実際には同じモノなのだそうだ。中身を開いてもFPUがどちらにも載っているし、製造工程も同じらしい。ところがこのFPUの回路のために歩留まりが悪くなって、かなりのコストに影響したという。そこで、その行程を省いてコストダウンをはかったのがLCなのだそうだ。ひょっとしたら、手元のLCにも動作したかもしれないFPUが載っているとおもうと少しもったいない気がするが、コストダウンには誰もが苦労しているのだ。
不可解。コプロ(FPU)内蔵の68040CPUに交換したのにもかかわらず、相変わらず2GBのディスクはsbc0:timeout for waiting DREQの頻発で、マルチユーザに移行できない。ターミネーションを変えたり、パーティションを小さくして見たりしてもまったく同じ。ディスク自体がsbc0ドライバに相性が悪いとしか考えられない。このままではNetBSDを載せた意味がないので、このディスクは諦めざるを得ないようだ。
中古のディスクを買うにしても相性問題は情報が少なく、かつ、周辺機器によっては一定に起きるものでもないようなので一か八かの賭けである。しかし、このトラブルの間、パーティションを切ったり張ったりして、うっかりバックアップパーティションも消去してしまっただけに、このままファイルサーバ計画を断念するわけにはいかないのだ。