2009年12月20日開始
テスト版はインストーラディスクはあるにはあるが、毎週アップデートされるし、ダウンロードもノロイ。
そこで、安定版lennyをアップグレードして対応することにした。
/etc/apt/source.list
のリポジトリをlenny → squeeze
に書き換え。# aptitude update
# aptitude dist-upgrade
とやって、システム全体を上書き更新。(途中でいろんな警告が出るが…)
再起動。
と、順調(?)にアップグレード完了となる。(※ここまで読んで「意味不明」だったひとは止めておいた方がいいです。)
しかし、それはあくまで想定であって、現実はそう簡単ではなかった。
squeezeの再起動ではいきなりエラー表示だらけ。grub2経由で起動した場合にはsegmentation faultというNetBSD以来(!)のエラーにもお目にかかった。
それでもデスクトップまではなんとかたどり着けるものの、致命的なのは、ethernetへの接続ができないこと。つまり、さらにシステムをアップグレードしたくても、どうすることもできない!!!
幸い、テストインストールということで、カーネルがlennyとsqueezeの両方のバージョンが残されているので、grub画面でlennyのカーネル 2.6.26-2 を選択して起動することでネットワークが利用できる。もちろん、設定してあれば無線LANもだ。
とりあえず、問題がどこにあるのか、一晩考えることにした。
一日たっても結局なんだかわからないが、netにつなげなければ始まらない。squeezeのカーネル(2.6.30-2)で起動して、ramdiskを再構築すると、「なんとか」いうファームウエアが、「/lib/firmware/ 以下に見つからない!」などという警告がでる。いろいろ調べると、firmware-linux
というパッケージをインストールする必要があることが分かった。とりあえずlennyのカーネルでシステムを起動して、それをインストール。
# aptitude install firmware-linux
これであらためてsqueezeを新しいカーネルで起動すると、ようやく有線LANネットワークには接続できた。
ソースを取ってこないと作れない無線LANのドライバーを module-assistant
で再コンパイル。無線LANカードも認識できた。(※ ndiswrapperなしでも使える。)
ただ、network-manager一式が、lennyと仕様が変わったらしく、設定方法が分からない。結局、旧態依然とした /etc/network/interfaces
を直接書き換えてネットに接続している。そのうち、簡単になることを期待したい。(※ 後日解決した。)
あいかわらず、GlidePoint のドライバーは、まともに動かない… (※ 後日解決した↓)
デスクトップ上は、見た目でlennyと変わったところはほとんどない。Gnomeメニューのアイコンが「足跡」から「渦巻き」に変わったくらいだ。
ところが、中身は細かく改善されている。
Geditで、リモートテキストの直接編集ができるようになった。ftpなどでサーバ上のテキストを直接読み込むことはlennyでも可能だったが、そのまま上書き保存ができず、いちいち別名で保存する必要があった。
さらにEvinceでサーバ上のpdfが直接読めるようになった。lennyではPDFだけはダウンロードしてからでないと読めなかったが、これで、テキスト、画像、ムービー、音楽ファイル、PDFなどをローカル、リモートの区別なく扱えるようになった。
それからソフトウエアが軒並みバージョンアップして、ほぼ最新のものが揃っている。
インターフェイスなども若干変更があって、管理者権限が必要な設定をするときに、ウインドウズのように盾(シールド?)アイコンのボタンをクリックするような形になっているものもある。
HDD: HITACH DK239A 6.5GB 2.5inch IDE 4200rpm
▲ 起動からログイン、ブラウザ起動まで約3分以上かかる動画
AlpsPS/2 ALPS GlidePoint の暴走を解決した
起動時にタッチパッドのポインタが暴走する現象は続いていたが、一つ解決策を見つけたので、覚え書き。
このHITACHのノートPCには、PS2外付けマウスポートがついている。BIOSでその切り替え方法が設定できるようになってはいるのだが、暴走を解決する効果はなかった。どうやらカーネルの勘違いらしく、外付けマウスがつながっていないにもかかわらず、起動時にマウスデバイスが2つ構築されてしまう。それ自身に問題があるわけではないはずなのだが、自動選択されたAlpsPS2プロトコルではカーソルが暴走してしまう。
例えば、この状態でコンソール上から
# echo -n "imps" > /sys/bus/serio/devices/serio1/protocol
と、入力すると、プロトコルがAlpsPS2から、PS2に強制的に変更されて暴走は一応止まる。
このコマンドを/etc/rc.local
に書き込んでもいいのだが、なぜかサスペンド解除後にカーソルが消えてなくなる。いろいろ検索して解決方法をトライした結果、もっともうまくいったのが以下の方法だ。
/etc/modprobe.d/ 以下のディレクトリに、option.conf
という設定ファイルを次のように書く。
options psmouse proto=imps
これで、起動時にデバイスはPS2 GenericMouse一つだけが構築されるだけとなり、上記の暴走は起きなくなった。もちろん、タッピングこそできるものの、スクロールなど他のタッチパッドとしての機能は望めないが… 2010年01月16日
Debianでもワイヤレスネットワークしたい(その2)
私の無線LAN環境で使える無線LANカードドライバーがndiswrapperということは以前にも書いたが、実は非公式(?)ドライバーも存在している。
オープンソースのワイヤレスファームウエア開発プロジェクト(?)であるlinux Wireless で対応しているドライバー(ファームウエア)を探して、適応していればそれをインストールする。 たまたま、私のカードの対応ファームウエアもあったので試してみた。(buffaloの無線LANカード)broadcom-wl-4.150.10.5.tar.bz2 というb43ファームウエアを b43-fwcutterというツールでインストールする。 このツールは、squeeze用パッケージのcontribリポジトリで配布されているのでこれを利用する。 /etc/apt/sources.list
を編集。リポジトリの末尾にcontrib
を書き加えて# aptitude update
と、アップデートすると検索できるはずだ。
# aptitude install b43-fwcutter
とやると、自動的に最新のファームウエアがインストールされる。(いろいろ試行錯誤したためか、私の環境ではエラーで上手くいかなかった)
それがダメなら、b43-fwcutter
のソースコードをダウンロードしてコンパイル。その実行ファイルを使ってインストールする方法もある。
ソースコードのアーカイブをダウンロードしたら、
b43-fwcutter~バージョン~ をmakeした上で、別途ファームウエアをダウンロードして…
$ tar xjf broadcom-wl-4.150.10.5.tar.bz2
で解凍。あたらしくできたディレクトリのbroadcom-wl-"バージョン"/driver
へ移動。あらかじめコンパイルしたb43-fwcutterの実行ファイルでインストールする。
# ../../b43-fwcutter-012~/b43-fwcutter -w /lib/firmware/ wl_apsta_mimo.o
と、やると(実行ファイルとの相対位置は適宜変更すること)うまくいく。末尾のwl_~ってオブジェクトは、対応カードによって違うので注意が必要だ。
/lib/firmware/
以下にb43、b43legacyという2つの新たなディレクトリがあるはずだ。これで無線LANカードがホットスワップで自動的に接続(むろん接続設定は必要だ)できた。
2010/01/20
いろいろいじくっていたら、不良セクタだらけの上に、異音をあげていたHDDがプッツリ壊れた!
と、いうわけで、実験は中断。
Compact Flash CARD を使ったSSDに換装して研究再開
以前の実験でも成功したCF-IDE変換アダプタを利用したSSD化を果たしたので、続きの記録をば… ※例によってボリュームの容量が3.8GBと少なくなったため、フルインストールはできない。最小限のデスクトップ環境のみのインストールとなる。
SSD: Transcend 3.8GB 133X Compact Flash
▲ 起動からログイン、ブラウザ起動まで2分強に短縮した動画
Network Magagerが使えた
network-manager-gnome
というパッケージがある。ただ、設定しても内容が蒸発してしまう不可解な現象があって使わずにいた。しょうがないから、/etc/network/interfaces
に直接ネットワークの設定を記述して自動的に接続するようにしていたが、システムを刷新したところで、もういちどトライしてみると以外に簡単に動作した。
# ifdown -a
でネットワークを止めてマシンを再起動すると、メニューバーにアイコンが表示され、それをクリックすると開くメニューから既存のネットワークを選択するだけ。最初の接続でパスワードが通ると、次からは鍵束(?)に保存されて、自動的に接続できる。
※他の無線LAN接続ポイントも、電波が届けば勝手にメニュー上に表示される。もちろんパスワードなどを入力すれば接続も可能だ。ほとんど商用OSと遜色のない使い勝手となっている♪
なぜかサスペンド2度目にクラッシュするトラブルを解決。
debian上で動く電源管理デーモンが2種類ある。acpi とapm。
apmの方がたぶん古い。普通は新しいほうがうまく動くと考えて、acpiだけを使っていた。ところが、これに関しては間違い。逆。
私の前世紀の化石的ラップトップに限ってはapmのほうが相性がよく、acpiを使用停止にしてapmdだけを動かす設定(サービスの管理で)にしたら、解決した。
サスペンド復帰後の無音状態を解決する。
せっかくスリープ動作ができるようになったものの、リジューム後に音声が出力されないトラブルが発生。これはalsa関連の問題なので、サウンドドライバをスクリプト操作するだけ。
/etc/default/alsa
を編集。行末に…
force_unload_modules_before_suspend=""
とあるところに
force_unload_modules_before_suspend="snd-es1968"
と、該当するマシンのサウンドドライバ名を付け加えて保存。(わかんなきゃ"all"でもいいけど)さらに、
# ln -s /etc/apm/suspend.d/80alsa /etc/pm/sleep.d/action_alsa
と、リンクして、おしまい。デスクトップの音量調整アプレットが強制終了されるが、リジュームのときに再読み込みできるから問題はない。
これで私のHITACHI Flora 220CX 366MHzでLinuxが完全に動作することが確認できた。
概ね使えるようにできるまでのまとめ。
(※後日追記: b43-installer パッケージをインストールするだけで、ドライバーが自動的にインストールされて、無線LANカードが使えるようになった。)
(※後日追記: suspend resume などのスクリプトの設定しだいで、acpiでも正常に動くので、あまり関係なかったようだ…)
ただいま稼働中…
以前に構築したsambaサーバに接続できない。
linuxでは基本的にsshでのファイル共有を使うので、ウインドウズネットワークに接続する必要はないのだが、一応、システムでは「ネットワーク」というアイコンを表示して、ウインドウズネットワークを使えるようになっている。
もちろんlennyでは問題なくウインドウズネットワークへ接続できたが、まだ、テスト版のためか、squeezeからは接続できない。正確にいうと「接続できるが、サーバに正しいユーザ名でログインできない状態」となっている。サーバ側から確認すると、ログイン時に使ったものとは違うユーザ名(guest)で接続していることが確認できるので、パスワードなどのやりとりに問題があるようだ。 2010/01/27
邪魔なUIMツールバーを隠す
UIMツールバーをメニューバーアプレットとして埋め込んで、じゃまなUIM単独フローティングツールバーは表示されないようにしたい。
できた。
.xinput.d/ja_JP
という設定ファイルを作り。
XIM_PROGRAM_XTRA="(sleep 10; uim-toolbar-gtk-systray)"
と、一行書いて保存。これでフローティングツールバーが出なくなった。
ファームウエアがパッケージから消えた?
firmware-linuxパッケージが突然消えた。このドライバーがないとイーサネットが使えなくなる。しょうがないから、non-freeのリポジトリをたどってfirmware-linux-nonfreeの.debパッケージを別途ダウンロードしてインストールしなおした。
なぜかサスペンド解除でログアウトされてしまう
さすがテスト版だけあって、システムのアップデートはほぼ毎日ある。だから、どの時点でこうなったかわからないが、サスペンド状態からリジュームすると、もと居たデスクトップには戻らずに、Xサーバが落ちてgdmのログイン画面に戻されるようになった。そういえば、サスペンドの不具合で使用停止にしていたacpiが、気がつくとうまく動くようになっていたので、このあたりが一因なのかもしれない。2010/01/30
原因が特定できず実験中止
結局サスペンドから復帰するたびに勝手にログアウトされて、システムのCPU使用率が100%の状態が続くため使い物にならなくなった。xserverの不具合も疑ったが、もしかしたらハードウエアの不具合かもしれないので、いったんWinOSを入れて動作の確認をしてから、問題なければ再開することにする。2010/02/03