■■■Sambaのインストール
netatalkでNetBSDをアップルトークサーバにしたファイル共有をすることができた。しかし、世間で幅をきかせているWinユーザのためのファイル共有(ウインドウズネットワークと言うのか?)を提供しないと片手落ち。そこでもっとも一般的に使われているフリーウエアのsambaを導入する。
sambaはUNIX系OSの間で最も有名と言えるぐらい広く利用されているフリーウエアだ。マイクロソフトで提供しているNTサーバにも無い機能(Macユーザの私にはよくわからない…)が使える上に、小規模ネットワークになら十分耐えうるサーバが、無料で日夜改良が重ねられているとあっては使わない手は無い。
現在最新版はバージョン3だが、私は例によって少し古めの日本語対応版(日本語のファイル名が使えるらしい)バージョン2.4.4-jaを使うことにした。
netatalk同様、圧縮ファイルを適当なディレクトリに展開して、でき上がったsamba-2.2.4-ja-1.0ディレクトリの中のsourceディレクトリに移動。そこで
# ./configure
を実行。(細かなオプションも設定できるので公式ページなど参照してもらいたい)つづいて
# make
を実行。コンパイルが正常に終了したら、suかrootになって
# make install
だ。とにかく私の520cでは4時間以上かかるが、なんとかインストールできた。
sambaにはSWATと言う専用の設定ウイザードがついている。ネットワークでつながった他機種のウエブブラウザでサーバの管理と設定ができるものだ。さっそくExplorerでsamba搭載機のIPアドレス+専用ポート901で接続。例えば私の520cの場合、DHCPサーバから192.168.0.2が割り当てられているので、
http://192.168.0.2:901
をアドレス窓に入力する。rootでログインすればブラウザのウインドウにSWATの設定画面が表示されるはずだ。
設定項目は最低限workgroup名とNetBIOS名。それから公開するディレクトリの場所の3つ。(私の場合はここにnetatalkで共有させたディレクトリを指定した。)これは最低限の設定なので、暗号化パスワードや、ファイル名のエンコード方法、その他、細部の項目は後でsmb.confファイルを直接編集すればいい。とりあえずこれだけで試験的に運用はできる。以下は私の設定の一部です。(詳しい設定はSamba付属のオンラインヘルプを参照)
[global] workgroup = ワークグループ名 netbios name = ネットワークコンピュータの中に表示されるアイコン名 coding system = CAP client code page = 932 (マックと日本語ファイル名を共有できる) domain logons = yes (Win9Xでログオンできるようにする) local master = yes (検索をかけずにアイコンがあらわれるようにする)
sambaも基本的には登録ユーザにしかサービスを提供できないところはnetatalkと同じだが、SWATのおかげでログインパスワードとは別のパスワードも簡単に設定できるのはありがたい。しかもバッチリ暗号化することもできる。(これはWin98以降のクライアントしか使えないらしいが…)
一応、パスワード設定画面から、自分のユーザ名を「有効」にしておく。これでウインドウズをログインするとネットワークマシンとして指定したディレクトリが読み書きできる。あ、言い忘れたが、公開ディレクトリのアクセス権を読み書き可能にしておくことは言うまでもない。
最後に、netatalkと同じ要領で起動スクリプトを/etc/rc.d/以下のディレクトリに置くことで、NetBSD起動と同時にsambaが起動する。
ネットワークで繋がったWinから試しに接続してみよう。ファイル共有ができているはずだ。