著者 笠原嘉
3.9 5つ星のうち 2 カスタマーレビュー
ダウンロード精神科と私ー二十世紀から二十一世紀の六十年を医師として生きて (精神医学の知と技)無料笠原嘉 - 内容紹介 1970年代の「スチューデント・アパシー」や「退却神経症」,「笠原・木村のうつ病分類」などで広く知られる著者は,京都・名古屋の国立・私立大学医学部で,医学研究や教育に40年以上携わったあと,市中の精神科クリニックにて,14年間「診療一筋」の生活を続けている.持論であった「外来精神医学」を実践している現在,あらためて精神科医としての60年を振り返る. 出版社からのコメント ◆下記書評が掲載されました◆ 日本医療機器協会広報 No.206(2012年9-10月号) 医書の本棚より 日本の精神医学が歩んだ道を照らし出す 精神科治療の黎明期はまだ手探りの治療が多かった。著者が語る過去の例には、統合失調症患者用の一般向けの電撃療法やインシュリン療法があり、前者はもちろんのこと後者はインシュリン投与で血糖値を下げて患者を昏睡に導き、そこから高張ブドウ糖を静注し、一気に覚醒させるという綱渡り的なものだった。それゆえ、ときどき覚醒がスムーズに行かなくてやきもきしたという著者の述懐がある。 本書は、精神科医として60年の経験を積む著者が、日本精神神経学会の学術総会時に「先達に聴く」というテーマに合わせ過去の仕事を語ったものである。「はじめに」にあるように昭和30~40年代、精神科は最も変化を遂げた診療科であり、その頃から本格的な薬物療法が日本で開始され、うつ病などは外来でも扱えるほど軽症化し、街にも精神科がクリニックとして進出し始め、今ではその数は全国で5,000を超えるまでになっている。 精神病の機序の説明で説得力のあるところは、分裂病の幻聴に言及して、これは病人が他者の話を聞くのではなく、“聞かされる、話しかけられる"という位相のもので、それゆえ、幻聴の多さに比べて、幻視という症状が少ない理由を不思議がるべきではないという。というのも、“聞かされる、話しかけられる"という症状に対応するのは、“他人から見られる、見透かされる"という症状を当てるべきで、それゆえ、そうしたものが幻視として症状化することは難しく、それが幻視の症状の少なさを語っている。ここに紹介されたのは、村上仁教授の学説だが、本書は他にも多くの精神科の泰斗、碩学の業績・学説を手短に紹介し、日本の精神医学が歩んできた道を照らし出しているかのようである。 (中略) 著者は、薬物によって精神症状が左右され、精神症状のあるものは、脳過程の変化によって直接説明できる段階にまで精神医学が達していると言いつつも、しかし、脳科学は精神とか心とかについて今のところ何も発見しておらず、人の人格と多少とも関係する脳の機能はあるのでしょうか、と疑問を投げかけている。 脳の働きというものと精神の動きというものは男女の間のような深い溝がある。しかし、そこにこそ精神過程を解析する精神病理学の存在意義があるのではなかろうか、本書からはそうした著者の呟きが聴こえてくる。 (S.C)
以下は、精神科と私ー二十世紀から二十一世紀の六十年を医師として生きて (精神医学の知と技)で最も役立つレビューの一部です。この本を買うか読むかを決める前に、これを検討する必要があるかもしれません。 現代のような、極端な生物学主義(薬物療法中心主義)になる前の、精神医学の貴重な英知(ex.いまではほぼ消滅している森田療法)が学べます。記述も平明で、お勧めです。 笠原先生の歴史がメインになっているが、日本の精神病理の歴史そのもので、大変勉強になった。笠原先生が1例1例の症例をいかに大切にされてきたのかがわかった。 Tags:精神科と私ー二十世紀から二十一世紀の六十年を医師として生きて (精神医学の知と技)PDFダウンロード精神科と私ー二十世紀から二十一世紀の六十年を医師として生きて (精神医学の知と技)PDF精神科と私ー二十世紀から二十一世紀の六十年を医師として生きて (精神医学の知と技)のePub精神科と私ー二十世紀から二十一世紀の六十年を医師として生きて (精神医学の知と技)ダウンロード精神科と私ー二十世紀から二十一世紀の六十年を医師として生きて (精神医学の知と技)オーディオブック精神科と私ー二十世紀から二十一世紀の六十年を医師として生きて (精神医学の知と技)ダウンロードブック精神科と私ー二十世紀から二十一世紀の六十年を医師として生きて (精神医学の知と技)発売日精神科と私ー二十世紀から二十一世紀の六十年を医師として生きて (精神医学の知と技)試し読み精神科と私ー二十世紀から二十一世紀の六十年を医師として生きて (精神医学の知と技)ネタバレ精神科と私ー二十世紀から二十一世紀の六十年を医師として生きて (精神医学の知と技)amazon精神科と私ー二十世紀から二十一世紀の六十年を医師として生きて (精神医学の知と技)download精神科と私ー二十世紀から二十一世紀の六十年を医師として生きて (精神医学の知と技)kindle