重曹(炭酸水素ナトリウム)は白色の固体で、粉末状のものを料理や掃除に日常的に使います。一般的に掃除に使われる水溶液の濃度は5%です。重曹水は弱いアルカリ性で、限界まで溶かしても弱いアルカリ性しか示しません。これが、水酸化ナトリウム水溶液、石灰水との大きな違いです。水酸化ナトリウム水溶液、石灰水と同様にスチールウールを溶かさず、アルミニウム箔を溶かしますが、溶かす速度は極めてゆっくりです。比較的安全に使用できるアルカリ性の薬品なので、理科実験では酸性水溶液の中和によく用いられます。重曹すなわち炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)は炭酸イオン(CO32-)を含むため、石灰水と混ぜると白濁します。
重曹水に酸性の水溶液を加えると、反応して二酸化炭素が発生します。クエン酸水と混ぜると発泡すると思っている人が多いですが、実際には他の酸性水溶液とも反応します。