酸性、中性、アルカリ性の判定には、リトマス紙の他にBTB溶液もよく使われますが、小学校理科で用いる場合は以下のことに注意してください。
①酸性は黄色、中性は緑、アルカリ性は青、と一般的に言われていますが、強い酸性では赤色、強いアルカリ性では紫色になります。
②BTB溶液が緑色を示す「中性」の範囲はリトマス紙より大変狭いので、リトマス紙では中性でもBTB溶液では中性にならないことがあります。例えば水道水は、厳密にはごく弱いアルカリ性や酸性であることが多く、BTB液を滴下しても緑色になることはあまりありません。水道水で食塩水を作った場合、リトマス紙では中性を示すのにBTB溶液では中性でない、と言ったことが起こります。どちらが正しいというのではなく、「中性」には幅があると考えてください。
③BTB液を滴下した水に息を吹き込んでいくと、呼気に含まれる二酸化炭素が水に溶け、少しずつ水が黄色みがかってきます。BTB溶液は、そのようなわずかな変化の検出に便利な試薬です。