多摩地区三大学コロキウム2017参加報告

by 小西亜宇基(アフリカ地域専攻)

今回、ゼミの有志で10月28日、29日に一泊二日で多摩地区合同コロキアムに参加してきました。この催しは、東京外国語大学、東京農工大学、電気通信大学の三大学が集い普段の研究を発表し、意見を交換し合うことで交流を深めようというものだと思います。

開催地である八王子の大学セミナーに着いてすぐ、学生によるポスターセッションが始まりました。他大学の、普段接しない、言ってしまえば僕らにはムヅカシイ研究内容も、最初は物怖じして遠巻きに眺めることしかできなかったのですが、一歩踏み出して説明の輪に入り、いろいろ質問してみると、わかりやすく噛み砕いて教えていただき楽しく聞くことができました。また、僕が少し驚いたのが、その研究が将来的に世の中にどういった影響を与えうるかというヴィジョンがはっきりしている研究が多かったということです。

個人的に印象に残っているプレゼンは"大気から水を作る装置を開発して販売する"というプロジェクトを遂行しているチームの発表で、そのプロジェクトがうまくいけば将来的にアフリカにも進出したいと語っていたところが、それが実現すれば、すごく楽しいことになりそうだなというところがよかったです。

そんな中、僕らの発表は、「フィールドワークに基づく研究発表」を共通のテーマにそれぞれ、岡添さん「狩猟を考える」島田さん「フラとハワイ」河合さん「東南アジアの美食国ベトナム」小西「ジンバブエの多様性」高野さん「多様化する現代の宗教的実践の諸相」というタイトルで自分の足で歩き自分の目で見て、自分が感じたことを主軸としたプレゼンを行い、好評を得ることができました(写真1)。

(写真1)ゼミのポスター発表は、東京外国語大学の部で「優勝」に選ばれた。

1日目の夜の懇親会では、普段あまり接する機会のない他大の学生さんと交流を深めることができ、海外渡航の経験を語って驚かれたり、研究の大変さに驚いたりと充実した時間を過ごせました。同じ外大生の中でも普段あまり話さないような人とアフリカの開発援助の話やインドのカースト制の話を熱くできたことは強く印象に残っています。

2日目は小さなグループに分かれていろいろなテーマの話をしつつ親睦を深めるという企画でした。将来の話や学生生活の話をする中で、自分にはない視点や経験から話を聞くことができたり、その逆があったりと新鮮なトークができたように思います。その中でも旅行という共通の趣味を見つけて写真を見せ合ったり、あるあるトークをしたりと盛り上がっていました。

また、コロキアムが終わった帰り道にゼミ生何人かで、文理の違い、とりわけ理系が研究の目的がはっきりとしたところが多いことに対して、文系は実利というより、より概念的なものを求めるところが多いというギャップに戸惑ったという話をしていて、僕は必ずしも研究が世の中の役に立つ必要はなくていいと思っているので、「"無駄な"研究バンザイ!」という価値観をより広く一般に浸透させる必要性を痛感しました。

以上が多摩地区合同コロキアムの報告となります。楽しかったです。