石川県白山の特別保護地区内土壌中におけるアリヅカムシ相とその垂直分布
演者は2019年9月,本地区内でシフター(布製篩)及び簡易ウィンクラ―(土壌動物抽出装置)などを用いて,アリヅカムシの採集を行い,採集されたアリヅカムシを分類同定したところ,13種に分類できた.
また,それぞれの種の採集地点標高の違いによる垂直分布表を作成している.その結果,標高が高くなるにつれて,種数が明確にかつ急激に減少していることが分かり,特に1700m地点を境に急激に減少することや2300mよりも高い地点でアリヅカムシが採集されないことが分かった.
なお,本地区内の好蟻性アリヅカムシ相と野村(1998)が栃木県尾瀬地域で記録したアリヅカムシ相及びそれらの垂直分布について、今回の調査結果と比較を行った.