【弁理士】
通称「八士業」の一つ。
弁理士は『知的財産に関する専門家』です。
もちろん、上記に付随した業務も行います。
管轄は『特許庁』です。
主に『特許庁』への申請手続きの代理、知的財産に関する相談、助言をして下さいます。
【弁理士の独占業務】
独占業務、とは無資格者が行うと法により罰せられる業務です。
弁理士の独占業務は主に以下のものです。
・知的財産権の出願の代理
知的財産権とは特許、新案実用、意匠、商標などです。(後述)
<弁理士法の違反例>
弁理士業務は独占業務かつ、内容が非常に専門的です。
【具体例】
01.商標権出願の代行
友人が考えたロゴマークの権利を守るため、有償で商標権に関わるお手続きの代行をした。
→アウト!
02.特許を自分で申請
自社の新しい発明の特許出願を自分で行った。
→セーフ!
03.新用実案の出願を弁護士に依頼
独占業務は「法により別段の定めがある場合を除く」と書いてあります。
そして、弁護士は当然に弁理士業務を取り扱うことができます。
→セーフ!
弁理士法に違反すると、拘禁刑や罰金があります。ご注意ください。
弁理士の業務をいくつかご紹介します。
<もっと詳しく>
特許とは、簡単に言うと高度・専門的かつ有用な発明に、一定期間その発明を独占的に使用する権利を認める制度です。
【例:容器付きスナック麺の製造法 】
日清カップヌードルです。
特許は商品自体ではありません。
非常に画期的な「持ち運びに便利で、お湯を注ぐとラーメンができる」という発明(アイデア)の特許です。
すぐに他社のマネっこ商品が大量に出回りましたが、この特許のおかげで日清の知的財産権は守られました。
なお、他社は特許使用料を支払って、同じアイデアの商品を売ることは可能です。
現在は特許の有効期間が終了しています。
<もっと詳しく>
特許が「高度・専門的な発明を長期間保護」するのに対し、
実用新案は「ちょっとしたアイデア」を「短期間保護」することができます。
便利グッズなどがこれにあたります。
【実用新案の例】
・シャチハタ印
中にバネ・インクが入っていて、今までの印鑑と違い一回一回朱肉につけずとも、連続で押印できます。
「シャチハタ」は開発した会社名ですが、このタイプの印鑑はシャチハタ社製でなくともシャチハタと呼んでいるように、非常に普及しています。
<もっと詳しく>
意匠権とは商品や製品、部品などの工業用デザイン(見た目)についての権利を認める制度です。
【意匠権の例】
01.自動車
もちろんタイヤが4つあって、ドアがあって…、といった自動車の基本構造は保護の対象になりません。
ですが、例えば車のライトやボディの形状などの特徴的な見た目は意匠権を得ることができます。
凄く簡単に言うと、誰が見ても「これマネすぎでしょ!」という場合に有効です。
ただし、当時の流行やボディサイズの制限、自動車として走るための根本的構造が同じため、類比したデザインとなってしまうことはよくあることではあります。
旧車のお祭りで子供がクラウン、セドリック、スカイライン、マークⅡなど名車を前に「みんな同じ車に見える!」と言っているのを耳にする事の、なんと多い事でしょうか!
02.スマートフォン
アップル社のアイフォン、アイパッドなどのホームボタンとすっきりしたデザインですね。
一目見て「アップル社製品だ!」とわかるようなデザインです。
(最近のモデルではホームボタンがないものも増えましたが…)
また、独占禁止法に抵触したため廃止された昔のアップル社専用のケーブル「ライトニングケーブル」も意匠権を獲得しています。
<もっと詳しく>
自社の商品名やサービス名、トレードマーク等を独占的に使用できる権利です。
他者は勝手にそれを使用することはできません。
よく見る「®」マークは商標権登録済、という意味です。
【商標の例】
01.温水洗浄便座
東洋陶器(TOTO)の特許でもあり、商標も得ています。
温水洗浄便座をよく「ウオッシュレット」と言いますが、これはTOTO製の温水洗浄便座のことです。
他社のINAXは「シャワートイレ」と名付けています。
02.セロハンテープ
セロハン製のテープをセロハンテープと言います。
ですが「セロテープ」という呼び方を聞いたことがあるのではないでしょうか?
特に、ニチバンが販売しているセロハンテープの商品名を「セロテープ」と言います。
03.三菱マーク
三菱鉛筆株式会社、三菱グループが使用している会社のマークです。
🔶(ひし形)を3つ組み合わせた、あの有名なマークです!
なお、両社には資本関係はありません。
<もっと詳しく>
学術、美術、音楽などを創作した際に生じる権利です。
著作権は特許庁に出願できません。
創作した時点で権利が発生すると考えられているからです。
日本では著作者の死後70年、権利が存続します。
【著作権の例】
01.モナ・リザ
世界一有名な絵画、とも言われるレオナルド・ダヴィンチの作品です。
1500年初頭に作成されたと言われています。
原則的には使用が自由です。
02.違法アップロード
よく聞く言葉ではないでしょうか?
有名な例では「漫画村」事件です。
多くのマンガをスキャンし無料で見れるようにしました。
無料で多くの会社のマンガが読めるということでアクセスを増やし、広告費で利益を得るビジネススタイルです。
すでにサイトは閉鎖、サイト運営者は実刑判決を受けています。
03.無断配信
ライブに参加した観客が、自分のスマホでライブ映像を撮影、自身の動画でリアルタイムで配信します。
最近のライブは有料で動画を見ることもできますが、このような違法配信者を通して見れるようになるとライブ運営者の利益を侵害しているとみなされます。
このように、著作権は多岐に渡ります。
また、全てが保護の対象という訳でもありません。
どこまでマネると著作権侵害となるのか、似ているだけではないか?など状況も異なります。
AI(エーアイ:人工知能)が作成した絵画などはネット上のデータを基に作成しているため、作成物が著作権侵害となる可能性もあります。(AIの作成物自体に著作権はありません)
そして、近年はSNS等で発信の機会が、日本だけでなく世界中で増えています。
今後も著作権に関わる問題は増えることが予測されます。
上記のような『知的財産権』出願のお手続きを代理することができるのは弁理士と弁護士の方のみです!
このような権利を取得することで、自分の発明であることが明らかになり、権利も守られます。
他者がマネている場合、損害賠償請求などができます。
また、他社にマネしているのでは?と疑いをかけられた時も対抗できます。
このように弁理士の方は知的財産権の取得、トラブルなどの際に力になってくださいます。
<海外の特許>
海外でも特許を出願できますが、ふつうはその国の弁理士が行います。
日本での出願なら日本の弁理士に、イギリスでの出願ならイギリスの弁理士に依頼するイメージです。