【土地家屋調査士】
通称「八士業」の一つ。
土地家屋調査士は『不動産の表題登記、土地建物の調査・測量の専門家』です。
もちろん、上記に付随した業務も行います。
管轄は『法務省』です。
主に『法務局』で行う不動産関連のお手続きの代理をして下さいます。
【土地家屋調査士の独占業務】
独占業務、とは無資格者が行うと法により罰せられる業務です。
土地家屋調査士の独占業務は以下の通りです。
01.不動産の表示の登記に関する土地・家屋の調査・測量
02.不動産の表示の登記に関する申請・審査等のお手続きの代理
03.筆界特定の手続きの代理
<土地家屋調査士法違反の例>
土地家屋調査士業務は「無償独占」です。
土地家屋調査士以外の方は土地家屋調査士の業務を、例えお金を受け取らなくとも行うと違反です。
【具体例】
何もかも全てが法律違反となるわけではありません。以下に一例を示します。
01.土地の表題登記用の図面
土地の表題登記に必要な図面を自分で作成した。
→アウト!
登記用の図面を作成できるのは土地家屋調査士だけです。
(図面は作成者名の記載欄もあり、確実にバレます)
02.建物表題登記用の図面
建物の表題登記用の図面を建築士に依頼した。
→アウト!
もちろん建築士や測量士も土地・建物の有効な図面を作成できます。
ただし「登記」目的で使用することができる図面は、土地家屋調査士が作成したものだけです。
03.建物の表題登記の申請
表題登記に必要な専門家作成の書類が全て揃っていたので、自分で申請した。
→セーフ!
04.筆界特定
筆界特定が必要となり、弁護士に依頼した。
→セーフ!
筆界特定に関しては、土地家屋調査士だけでなく弁護士、司法書士(条件アリ)も取り扱うことができます。
土地家屋調査士法に違反すると、拘禁刑や罰金があります。ご注意ください。
土地家屋調査士の業務をいくつかご紹介します。
<表題登記とは?>
まず「登記」とは、簡単に言うと、モノや権利などが、それぞれ「誰のモノですよ!」と公機関が記録し、誰にでもわかるようにする制度です。
【不動産登記簿】
登記内容は「表題登記」と「権利部の登記」の2つに分かれます。
【不動産登記簿の内容】
01.表題部
土地や建物の所在、広さ、構造などが載っています。
→「土地家屋調査士」の取扱業務です。
02.権利部
その土地や建物が誰のものか、抵当権、その他の権利などが書かれています。
→「司法書士」の取扱業務です。
<登記のお手続き>
次に、表題登記とは具体的に何か?ということですが…。
【表題登記の内容】
土地なら、正確に「ここからここまで」がこの土地、というような測量と調査が必要になります。
建物なら、「どの土地に、どの位置で、どのような構造で、どのような大きさの建物が…」のような測量と調査が必要となります。
新築のみならず、増改築、建物を取り壊したときも表題登記を行います。
土地家屋調査士は、このような測量・調査の上、書類を作成します。
その上で、表題登記を行います。
このような登記用の測量は「建築士」「測量士」のようなプロが行ったものでも法的に認められません。
必ず土地家屋調査士に頼まなくてはなりません。
境界石
<筆界特定とは?>
【筆界と境界】
・境界
お隣の土地と自己の土地の境目を言います。
・筆界
登記簿上に記録された土地の境目を言います。
【筆界特定が必要な場合】
現地の実測(境界)と登記簿上の数値(筆界)が合わない場合、土地家屋調査士が現地を測量・調査して筆界を特定し直し、そのデータを登記簿にも反映させます。
これを筆界特定と言います。
(境界があいまいな例)
境界標といって、土地の四隅には石などを設けることで土地の境を示します。
ですが、全ての土地にあるわけではありません。
特に旧い土地は、境界標がなかったり木の杭などを差しただけ、ということも多かったようです。
さらに、当時の測量技術の関係で、現地は10m、登記簿では11m…のように実測と書類の数字が合わないこともあります。
このような場合、筆界特定が必要となります。
建物の新築・増改築・滅失の際の『表題登記』の代理ができるのは土地家屋調査士だけです。
また、自己の土地の実際の大きさと登記簿上の数値が異なる場合の『筆界特定』などのお手続きを代理することができるのは土地家屋調査士、弁護士、司法書士(一定要件アリ)だけです!
それぞれ、お手続きに際して土地や建物の測量を必要です。
もちろん、建築士や測量士は土地や建物の調査、測量、図面の作成ができます。
それに対して「登記するための土地や建物の測量」は土地家屋調査士のみ可能です。
自身で登記をしたい場合
表題登記は、条件さえ揃えばご自身で行うこともできます。
原則として土地家屋調査士が作成した書類が手元にある場合となります。
【新築住宅の表題登記】
土地家屋調査士が作成した図面等の資料、ならびに他の資料が全て揃っている場合は自身で行うことができます。
※権利部の登記
表題登記だけで登記は終わりません。
続けて、その建物が自己の所有であることを示すため「権利部の登記」をします。
権利部の登記の際に、土地を借りている、借金をしているなど他の方の権利・義務に関わる登記も必要な場合は必ず司法書士に依頼します。
事実、金融機関が司法書士を介さず権利部の登記をすることを認めることは考えられません。
【建物の滅失登記】
建物が無くなった場合の登記です。
新しく測量するが必要がないため、土地家屋調査士が作成する図面は不要です。
解体業者の「建物滅失証明書」、被災による建物の滅失なら「罹災証明書」、建物が経年劣化で倒壊した場合や書類がない場合などは「上申書」が必要です。
上記以外にもいろいろな書類が必要です。
ご自身でお手続きすることはもちろん可能ですが、お手続きのヌケを防ぐためにも、土地家屋調査士に相談・依頼するのはとても有用だと思います。
土地家屋調査士はもちろん「不動産」の専門家です。
もちろん他にも不動産に関連する資格はありますが、取り扱う業務が異なります。
<もっと詳しく>
土地家屋調査士は不動産の「登記」「調査」「測量」の専門家です。
それに対し不動産鑑定士は不動産の「価格」の調査の専門家です。
【不動産鑑定士】
土地、建物の価格は他の財産と異なる点がいくつかあります。
不動産以外の財産、例えば自動車なら車のエンジンのサイズ(排気量)で固定資産税は一定です。
相続する際の価値は、新車価格+使用年数、でおおよその金額が算出されます。
もちろん販売価格は自動車会社が設定します。
それに対し、土地なら現況がどうなのか?(都会の一等地や山奥の原野)により価格は大きく異なります。
また、車や建物などの財産と異なり、使用年数では価値は変わりません。
販売価格も「定価」はないため、状況により異なります。
不動産鑑定士はこの不動産の価値を、複数の方法を用いて算出します。
その金額を目安に、公機関が不動産の価額を決定、固定資産税や相続税を課税します。
民間でも、その金額が不動産の売買や、銀行が不動産を担保に融資するときの一つの基準となります。
このように、不動産の価値を正確に鑑定することで社会全般に貢献しています。
なお、不動産鑑定士は10士業のうちの一つで、日本における三大難関国家資格(弁護士・公認会計士・不動産鑑定士)の一つでもあります。
<もっと詳しく>
土地家屋調査士は不動産の「登記」「調査」「測量」の専門家です。
それに対し、宅地建物取引士は不動産の売買・貸借などの取引の専門家です。
【宅地建物取引士】
土地、建物は金額が大きい取引となります。
同時にいろいろな法令も関わるのと、また、複雑な権利関係があったり、禁止事項があったり…。
このように消費者側の方が情報が少なく、また取引に失敗した場合(欠陥住宅を売りつけられた、契約内容の不備で損害を被った、など)、金額も大きいため大きなトラブルに発展することが考えられます。
そのため、消費者保護の観点から土地や建物を取引する際には、お客様に「契約内容」を1つずつ、しっかりと説明・確認する「重要事項説明」をすることが定められています。
この重要事項の説明は宅地建物取引士が行わなくてはなりません。
このように、不動産の取引が公正に行われることを目的としている専門家です。
<もっと詳しく>
土地家屋調査士は「登記するための土地や建物の測量」の専門家です。
それに対し、建築士は実際に建物を建てる際の設計、構造、現場管理の専門家です。
【建築士】
手がけることができる建物のサイズにより数種(一級建築士など)あります。
建物の強度などを考えて図面をつくったり、実際に建築する際も現場で活躍されます。
無償でも無資格者が建物を建築することは認められていません。
<もっと詳しく>
土地家屋調査士は「登記するための土地や建物の測量」の専門家です。
それに対し、測量士は実際に工事などをする前段階で「測量調査」を行う専門家です。
【測量士】
工事計画や建設の前に、土地の位置・形状・面積を正確に計測します。
測量士は、そのような地図や図面を作成する専門家です。