円滑な相続を望む方
遺言をのこすことで、相続人の間で争いとなるのを未然に防ぎます
相続関係が複雑な方
先妻、先妻の子と現在の妻、子がいて…のように複雑なほど争いとなりやすいので事前に対策します
相続権のない方にも財産を譲りたい方
相続権のない内縁の妻や友人、お孫さんなどにも財産を譲ることができます
事業の後継者を指定したい方
事業財産や農地など、相続時に分割されると困るものを後継者が相続できるようにします
相続人がいない方
相続人がいないと財産は国庫に帰属します。遺言で、遺贈や寄付をすることもできます
その他
夫婦でお互いに遺言をのこしたい、認知していない子がいる、ペットが心配…いろいろなケースに対応できます
遺言書は相続の『生前対策』です。
遺言書をのこすことで、スムーズなご相続を実現し、トラブルを未然に防ぎます!
まずは遺言の前に、相続の大まかなお手続き・相続でよく見る用語を解説します。
① 死亡
相続は「故人の死亡時」からスタートします。
遺産をどうするか?話し合いをはじめた日ではないのでご注意ください。
また、上の図にもある通り、各種税金は相続から「○ヶ月以内」と申告・納付時期が決まっています。
こちらもご注意ください。
② 死亡届
死亡届を提出しないと「火葬」ができません。
また、死亡に伴い故人名義の「金融機関の口座が凍結」されます。
とは言っても遺族が凍結される前に預金をおろすのはトラブルのもとです。
もし口座が凍結されても金融機関の「仮払制度」などもあります。(後述)
加えて、各種契約(電話や公共料金など)の解約等お手続きも進めていきます。
これらを「死後の事務」といいます。
③ 遺言の調査
遺産の分割は原則「遺言」が優先されます。
そこで、遺言があるかないかを調査します。
01.公正証書遺言
→法務局で遺言の有無を調査できます。
02.自筆証書遺言
→故人の遺言がないか探します。
→法務局に「保管」している場合は、法務局から連絡が届きます!
④ 相続人の確定
相続人は「相続があったことを知った日」から3ヶ月以内に相続するか、しないかを決定します。
この期間に、ある程度財産が明らかになっていないと(特に借金など)相続するか、しないかの判断は難しいでしょう。
なお、相続しない場合や異議を申し立てる場合は、以下のようなものがあります。
01.負債が大きい場合
相続する財産より借金などの方が多い場合「相続放棄」ができます。
家庭裁判所に申し立てます。
これによりプラスの財産もマイナスの財産も、全ての財産を放棄します。
02.遺言の内容に不満
例えば…。
・2人兄弟の一方に全財産、もう一方に0円を相続させる、という遺言。
・家族とは全く関係ない故人の友人に全財産を相続させる、という遺言。
・全財産を○○保護団体に寄付する、という遺言。
このような場合、家庭裁判所に「遺留分侵害請求」という申し立てができます。
⑤ 所得税の申告・納付
「準確定申告」ともいいます。
確定申告は1年間ですが、準確定申告は1/1~死亡日の期間で計算します。
確定申告と同じく、収入が多ければ納税、もし高額医療費などの方が高ければ控除や還付金もあり得ます。
また、給与所得者や年金所得者(高額所得者は除く)は確定申告をしなくてもいい(給与や年金からすでに税金が引かれているため)ように、準確定申告が不要な場合もあります。
申告は相続から4ヶ月以内にします。原則、期間は延長されません。
⑥A 遺言の執行
〇遺言がある場合のお手続きです。
故人の遺言通り財産を分けます。
法務局に保管していない遺言の場合は、執行前に家庭裁判所の「検認」が必要です。
検認とは、遺言書が誰かに書き換えられたりはしていないか?など、不正がないか確認する作業です。
なお、遺言通りにならない場合をいくつかご紹介します。
【遺言が実行されない例】
01.財産がない
遺言書にある財産が、相続時にはもう残っていない場合、その部分が無効となります。
02.遺言の不備
文章が誰に何を残すのか読み取れない、日付がない、書き方を間違えている…、このような場合も無効となります。
03.遺言が複数ある場合
原則は最新の遺言が有効です。ただし、その内容によって状況も変わります。
(例)
・古い遺言は「現金の分配」のみ記載。
・新しい遺言は「不動産の分割」のみ記載。
古い遺言と新しい遺言の内容が抵触しない場合は、それぞれ有効となります。
04.遺言の効力が発生しない場合
遺言は状況によっては効力が発生しません。
(例)
・重度の認知症の方がのこした遺言(意思能力がないと判断された場合)
・脅迫によって書かされたと認められる遺言
・公序良俗に反する内容の遺言(愛人や反社会的勢力へ財産を分与する場合など)
⑥B 遺産分割協議
〇遺言がない場合のお手続きです。
相続人の話し合いである「遺産分割協議」をおこなって、財産を分けます。
分割の目安としては「法定相続分」というものがあります。
詳細は重点取扱業務②【相続】にてご紹介しています。
⑦ 相続税の申告・納付
相続税は複雑です。
明らかに相続税がかからない場合や相続放棄した場合を除き、税理士の方や税務署へ相談することをオススメします。
【計算式】
「3,000万円+600万円×法定相続人の数」
この計算結果より相続財産が少なければ相続税はかかりません。
ただし、相続財産の土地や建物の評価額の計算方法、そもそも相続税のかからない財産(生命保険やお葬式費用など)、各種控除(配偶者や未成年者は控除が大きい、小規模宅地の特例など)…と、とても多くの制度がありますので注意が必要です。
【重要】遺言の利点
遺言は、遺産分割協議や法定相続分より優先されます。
そのため、相続対策として非常に有効な手段の一つとなります。
【遺言の有無の主な違い】
01.相続人について
遺言アリ:法定相続人だけでなく、お世話になった方にも財産を分与できます。
遺言ナシ:法定相続人のみ参加します。
02.相続財産について
遺言アリ:財産が明記されています。
遺言ナシ:財産の調査が必要です。調査しても見つからない財産がある可能性もあります。
03.財産の分け方について
遺言アリ:遺言で、誰にどの財産を渡すか決められます。
遺言ナシ:相続人同士で話し合う「遺産分割協議」をします。話し合いが難航する可能性があります。
04.財産の名義変更について
遺言アリ:遺言があれば他の必要書類はグッと減り、名義変更がスムーズです。
遺言ナシ:相続人全員の戸籍等を集めたり、遺産分割協議書を提出しないと名義変更はできません。
05.財産の名義変更者について
遺言アリ:遺言執行者が代表して全員分のお手続きをしてくれます。
遺言ナシ:相続人全員で行います。
他にも、遺言があれば事前にいろいろな対策ができます。
相続税対策をしたり、遺留分に配慮したり、争族になるのを防いだり…。
これらの詳細をこのコラムで解説していきます。
「争族」とは?
「争族」とは遺産を巡って相続人同士が争うことの造語です。
遺産分割で家庭裁判所に申し立てられた件数は15,379件でした。
【遺産分割の裁判案件数】
2001年 9,000件(高齢化率17.2%)
2024年 15,400件(高齢化率29.3%)
訴えの件数は1.7倍ですが、高齢化率も1.7倍となっていることも原因の一つとして考えられます。
【裁判での解決】
1位 調停成立 6,776件(44%)
2位 審判 4,817件(31%)
3位 取り下げ 2,289件(15%)
話し合いで解決した「調停」、話し合いで解決しなかったため裁判所が遺産分割を判断・決定する「審判」、遺産分割とは別の訴え(分割内容ではなく、遺言自体がおかしい、相続人がおかしい、財産の範囲がおかしいなど)を起こす、もしくは調停前に話し合いを終了するための訴えを「取り下げ」があります。
【相続財産】
家庭裁判所で認容・調停に関する財産の価格です。
1000万円以下 36%
5000万円以下 42%
1億円以下 12%
5億円以下 7%
相続の争いというと、大きな遺産を巡って…というイメージがあります。
ですが実際は、遺産額が莫大でなくとも争いとなっているケースが多いです。
【解決にかかる期間】
家庭裁判所で認容・調停が成立するまでの期間です。
3ヶ月以内 8%
6ヶ月以内 19%
1年以内 31%
2年以内 28%
2年超 14%
もちろん相続人の数や相続財産の多い・少ない、話し合いで歩み寄りをする・しない、などにより日数は異なりますが日数がかかってしまうことは考慮すべきです。
もちろん申し立ての最中は相続財産を受け取ることはできません。
ですが、相続税の支払い(相続開始から10ヶ月以内)は延長されません。
同時に相続税の各種控除(配偶者特別控除や小規模宅地の特例など)も受けられなくなります。
結論としては
「どなたでも争い(裁判)に発展する可能性があること」
「相続財産が大きくなくとも争いとなる可能性は十分あること」
「思ったより日数がかかること」
「裁判中でも相続税の支払いは必要+税の控除適用外となる可能性があること」
…といったことが挙げられます。
次に、遺言の種類2つ「自筆証書遺言」「公正証書遺言」についてご紹介します。
※秘密証書遺言というのもありますが、公正証書遺言が年110,000件に対し秘密証書遺言は年100件程度と0.09%しか使用されておらず、当事務所でもお取り扱いはありません。
【自筆証書遺言】
01.必ず全文を自筆(※1)で書きます。
02.押印も必要です。
03.文章を訂正する場合もルール通りにしないと無効になります。
04.家庭裁判所で「検認」をしなければ効力が発生しません(※2)。
05.勝手に開けてしまうと無効となる場合があります。
06.保管場所はご自身で決めます(※3)。
<もっと詳しく>
<法務局保管制度>
【公正証書遺言】
01.文章を作成するのは公証人なので、書き間違いがありません。
02.公証役場に保管され、紛失や改ざんのおそれがありません。
03.死後、家庭裁判所での「検認」という手続きもいりません。
04.死後、この遺言が残されているか「遺言検査システム」で調べられます。
<もっと詳しく>
「法定相続人」とは?
【法定相続人】
遺産を相続できる人のことで、優先順位があります。
以下に、簡易的(※)な法定相続人を確認するシミュレーションがあります。ご確認下さい!
①法定相続人 配偶者アリver
相続人は配偶者+第○順位となります。
②法定相続人 配偶者ナシver
相続人は第○順位の最も若い数字となります。
③法定相続人 代襲相続ver
原則、孫は相続人とはなりません。
ただし、子が亡くなっていて孫がいる場合は、孫が相続します。
これを「代襲相続(だいしゅうそうぞく)」と言います。
④法定相続人 「廃除」
相続の「廃除」とは、被相続人(亡くなった方)が事前に指定した特定の相続人に遺産を渡さない制度です。
それを家庭裁判所が認めた場合、成立します。
【廃除の条件】
01.被相続人に虐待や暴行した場合。
02.被相続人に重大な侮辱をした場合。
03.その他の著しい非行(借金問題、財産の横領、不貞行為など)をした場合。
【廃除対象者】
法定相続人 第2位までの方が対象です。
・配偶者
・第1位 子(孫)
・第2位 父母(祖父母)
【家庭裁判所】
・申立に対して受理率62%
・受理した内の認定率21%(※)
認定率は高くはありません。
家庭裁判所が「相続廃除するのも仕方ないほどの重大な事柄」であると認める必要があります。
【廃除方法① 生前廃除】
「遺産を渡したくない方」を裁判所に申し立てます。
家庭裁判所で自身と遺産を渡したくない方がその廃除理由などを話し合います。
廃除が認められると、戸籍に「相続人廃除」を記載するお手続きに移ります。
当然、生前にその方へ遺産を渡さないことが確定するのでお二人の関係はさらに悪化します。
ただし廃除を申し立てるくらいなので、すでに関係は修復不可能になっていることも考えられますが…。
【廃除方法② 遺言廃除】
「遺産を渡したくない方」を遺言書に(詳細も含めて)書いておきます。
相続が始まったら、遺言執行者は裁判所にこの件を申し立てます。
家庭裁判所で遺言執行者と遺産を渡したくない方がその廃除理由などを話し合います。
廃除が認められると、戸籍に「相続人廃除」を記載するお手続きに移ります。
本人は亡くなっているため話し合いに参加できません。
遺言書や相続廃除に関する証拠が多く残っていない場合、廃除を認められないことが多いです。
【効果】
廃除者は相続できません。相続に関連する「遺留分」といったものも受け取れません。
制度上、遺言書に書き残すことで「遺贈」はできます。
財産を相続させたくないから廃除したのに、遺言で財産を残すことはあまり考えられませんが…。
ただし、心変わりがあった等で遺言書に「廃除者へ遺贈する」ことを書いてある場合は有効です。
また、子の代襲相続は認められます。
廃除確定後に「やっぱり廃除者にも相続させたい!」となった場合、相続する権利を回復させることもできます。
【注意】
子の代襲相続=孫の相続、に注意が必要です。
(例)
遺言をのこす方A、その子B,その孫Cの3名の場合…。
子Bを廃除した場合、状況によっては孫Cに相続権が移ります。
(子が廃除した1人のみ、かつその者の子(被相続人から見ると孫)がいる場合)
結局、財産は子Bには渡らないものの未成年の孫Cに渡された場合、その親である子Bが実質的に財産を管理するということもあり得ます。
それを防ぐため、子Bと孫Cともに廃除が必要とあります。
【相続財産】
遺言の作成にあたって、プラスの財産とマイナスの財産を明らかにする必要があります。
「財産目録」とは?
代表的な相続財産を一覧としたものが『財産目録』です。
【財産目録の主な内容】
01.現金
02.預金
03.有価証券(株式、投資信託、国債、社債、外貨預金、手形、小切手など)
04.生命保険、損害保険
05.不動産(土地・建物)
06.債権(貸付金、損害賠償金など)
07.高価な動産(自動車、高級腕時計、貴金属など)
08.その他(ゴルフ会員権、合同会社の持ち分など)
09.負債(借金、連帯保証など)
…などとなります。
なお、高価でない家財や食器などは「什器一切」 「家財一切」という形で相続してもらうことが一般的です。
相続税の計算にも「家財一切」という形を用いることができます。
ただし、一つあたり5万円を超える家財は、相続税の申告上では「家財一切」とはできず個別に申告します。
「負債(マイナス財産)」の相続は?
負債は当然に法定相続人の法定相続割合に応じて引き継ぎます。
もし遺言で○○さんが全負債を相続する!と定めても、債権者(お金を貸した側)は、それに従う必要はありません。
ですが、遺言で「Aに家と土地に財産を与える。その代わり家と土地のローンも相続させる」といった指定をすることは可能です。
これはローン会社には効力はありませんが、相続人の間には効力があります。
「負債(マイナス財産)」の種類は?
負債とはマイナスの財産です。
「借金」を筆頭に、他にも負債(未払の税金、医療費、家賃や地代など)はあります。
ただし、ご自身がいつ亡くなられるかは分かりません、
そのため、亡くなられた時点での未払金が何なのか?も分かりません。
そこで「エンディングノート」(後述)などで、考えられる負債を記載しておくと、相続人の方が負債を調査する手間が省けるので大変有効です。
【負債の主な種類】
01.各種料金
・水道光熱費
・電話料金
・家賃など
・会費など
このような記載があると相続人は、それぞれの解約などのお手続きをスムーズに行うことができます。
02.借金
借金したときの契約内容により、一括で返済か、月々返済かなどのお手続きします。
03.自動車ローン
自動車を相続する際に、残っているローンは原則一括返済します。
04.住宅ローン
住宅ローンは「団体信用生命保険」(団信)に強制加入のことが多いです。
もし債務者が亡くなった場合、住宅の借金がこの生命保険から支払われるため借金は残らない仕組みです。
ただし「フラット35」などでは団信に加入しないこともできます。
この場合は住宅ローンを引き継ぐので注意が必要です。
05.抵当権
抵当権とは、お金を借りる際に、もし返せなければ担保としている土地・建物を売却されても文句は言いません!というものです。
抵当権は、本人が亡くなっても残ります。
06.保証債務
保証債務というのは「もし○○さんが支払えなければ、私が支払います!」という契約です。
(例)
・個人の借金の保証人
・会社の借金の保証人
・身元保証による損害賠償(ただし保証人が亡くなる前までに確定している損害のみ)
(内容)
保証債務は、本人が支払っている間は保証人に督促はありません。
そのため、他の債務と違い「契約書」以外での確認が難しい傾向にあります。
「遺言執行者」とは?
遺言執行者はその名の通り、遺言の内容を実行する人です。
必ず設定しなければならない訳ではありません。
ですが、遺言執行者が代表して各種お手続きすることで、遺言のお手続きがスムーズになります。
【遺言執行者】
01.遺言執行者の条件
基本的にはどなたでも(相続人の一人でも)なることができます。
法人や、複数人を選ぶこともできます。
ただし未成年、破産者はなれません。
利益相反に当たる方(後述)もなれません。
成年被後見人(認知症など)の方は法律上はダメとは書いてありませんが、実際は変更されるケースがほとんどです。
02.遺言執行者の職務
遺言執行者は主に以下の手順で、遺言を執行します。
①遺言の内容を相続人に通知
↓
②相続財産の目録を作成、交付
↓
③実際に財産を分配、名義変更
03.遺言執行者の変更
・遺言をのこす方が亡くなる前
「新しい遺言」を作成し直します。
・遺言をのこす方が亡くなった後
・遺言執行者が指定されていない場合
・遺言執行者が辞退した場合
・遺言執行者が先に亡くなるなど、事務を執行できない場合
・遺言執行者が職務を行わない場合
このような場合は家庭裁判所へ申し立て、遺言執行者を変更します。
04.遺言執行者が必須のお手続き
・遺言で非嫡出子を認知
・遺言で相続廃除
上記の内容がある場合、遺言執行者は必置です。
【遺贈】
遺言で財産を贈与することです。
❶ 特定遺贈
❷ 包括遺贈
の2種類があります。
遺贈
「遺言で遺贈?遺言だけでいいのでは?」という気がしますが、ちょっと違う制度です。
遺贈は「相続権のない方へ財産をお分けする」ことが可能です。
遺言で「他人Aさんへ○○を相続させる」と書くのは用語の使い方としておかしいのです。
他人Aはそもそも相続人ではないため、相続できません。
そこで「他人Aさんへ○○を遺贈する」と書くと有効になります。
では、遺贈の詳細をご紹介いたします。
【遺贈相手の一例】
・法定相続人
例えば、配偶者の相続分が1/2の時に、それ以上に相続してほしいときに有効です。
ただし法定相続人は「相続」と「遺贈」だと、税制上「相続」の方が有利です。
原則、遺贈は法定相続人以外に財産をお渡しする仕組みです。
・相続権低順位者
例えば、兄弟姉妹は法定相続順位第3位なので、上位順位者がいれば相続権は回ってきません。
子が健在の場合、孫にも相続権は回ってきません。
それでも兄弟姉妹や孫にも遺産をお分けしたいときに有効です。
・相続権のない方
例えばとてもお世話になった友人や、理念に共感できる環境保護団体、会社などの法人にも遺贈は可能です。
【遺贈の種類】
❶ 特定遺贈
❷ 包括遺贈
※ 条件付きも可
(詳細は後述)【税】
受け取り側に、贈与税ではなく相続税が課税されます。
【遺留分に注意】
このように、遺贈によって法定相続人の一部により多く、または法定相続人以外にも財産をお渡しできます。
ただし、遺贈のため法定相続人が相続財産0円、ということを防ぐため最低限の相続分を保証する制度が「遺留分」です。
せっかく遺言の意思に従って遺贈を受けた方が、のち法定相続人に「遺留分を返還するように!」と請求されるのは、あまり気持ちのいいものではありません。
そのため、遺留分に配慮した遺言が必要となります。
遺贈❶「特定遺贈」
特定の財産を遺贈することを「特定遺贈」と言います。
例えば「〇銀行の預金残高全て」「〇の土地」…のように個別的に指定します。
【受遺者の注意】
受遺者=財産を受け取る側の主な注意点です。
・遺贈すると書いてあった財産が現存しない場合は無効
・法定相続人以外が不動産の遺贈を受けると、不動産取得税が満額発生
・放棄も可能(裁判所への申立は不要)
・遺留分への注意が必要
・マイナス財産は引き継がない
【受取の手順】
・受遺者が受取の意思を表明
・遺言執行者が名義変更を実施
【受取】
相続は「プラス・マイナスの財産」を両方引き継ぎます。
それに対し特定遺贈は「プラスの財産」のみ引き継ぎます。
そこで法定相続人がマイナス財産が多い場合、相続人がプラスの財産を「特定遺贈」で受け取り、マイナスの財産を「相続放棄」で受け取らないという方法が考えられますが…。
これは債権者(お金を貸した側)をだまし、お互いの信頼を損なう行為として裁判所に認められない可能性が高いです。
遺贈❷「包括遺贈」
財産の〇割を遺贈することを「包括遺贈」と言います。
包括遺贈はマイナスの財産も引き継ぎます。
そのため、受遺者(財産を受け取る方)も遺産分割協議に参加する必要があります。
【受遺者の注意】
・マイナスの財産も引き継ぎ
・放棄も可能
(3ヶ月内に裁判所への申立が必要)
・受遺者は相続税の特例の対象外
・遺留分への注意が必要
・遺産分割協議で他の相続人とモメる可能性が高い
(通常、受遺者が受け取る分、他の相続人の取り分が減るため)
※「条件付き遺贈」
「遺贈」には条件を付けて遺贈することもできます。これを「条件付遺贈」といいます。
停止条件付遺贈と解除条件付遺贈があります。
【停止条件・解除条件の違い】
01.停止条件
「○○を達成できたら、◇◇をあげる!」
このように条件を達成した場合に法律効果が発生します。
「達成なのに停止?」
これは、条件を達成するまでは「◇◇をあげる」というお約束を「停止」しているからです。
02.解除条件
「◇◇をあげる!ただし、○○をした場合、この約束はなかったことになります!」
このように条件を達成した場合に法律効果を消滅します。
条件を達成してしまったため、お約束が「解除」されてしまいます。
【条件付遺言の例】
01.停止条件付遺贈
・孫のAさんが大学に進学した際には、○○を遺贈する。
・甥のBさんが婚姻した際には、○○を遺贈する。
02.解除条件付遺贈
・姪のCさんに○○を遺贈する。ただし、大学を卒業できなかった場合、この遺贈は効力を失う。
・従弟のDさんに農地を遺贈する。ただし、遺贈から5年以内に農業を辞めた場合、この遺贈は効力を失う。
【遺贈者側の注意】
01.停止条件付遺贈
停止条件は、条件達成後の財産「後渡し」です。
条件が「確実に達成できない」場合、この遺贈はなかったこととなります。
条件が達成できないのは、期限に間に合わなかったり、そもそも受取側が死亡してしまった場合などです。
その場合、原則、遺贈財産は法定相続人で分けるカタチとなります。
なお、相続開始時に受取側が条件を達成していた場合は、そのまま相続となります。
加えて、受取側にとって条件を達成することは義務ではありません。
遺言の内容によっては、いつまで経っても条件は達成されず誰にも帰属しない財産ともなりえます。
その期間にも財産の維持管理費は発生します。
また、もし条件が達成されない場合にはどうするか?対応策を考える必要もあります。
なお、条件達成を義務にしたい場合は「負担付遺贈」(後述)も可能です。
02.解除条件付遺贈
解除条件では、財産は「先渡し」です。
もし受取側が財産受取後に死亡した場合、条件は消滅しますが、遺贈はなかったこととはなりません。
(財産を受け取ったままでOK!)
【受遺者側の注意】
どちらも放棄が可能です。
01.停止条件付遺贈
受取側にとって条件を達成することは義務ではありません。
02.解除条件付付遺贈
不幸にも条件が成就した場合は受け取った財産を返さなくてはなりません。
受け取った土地や財産がもう手元にないのに返せ…と言われても!
ということにもなりかねないので、条件は慎重に考える必要があります。
※「負担付き遺贈」
「遺贈」には負担を付けて遺贈することもできます。これを「負担付遺贈」といいます。
(例)
・Bさんに○○を遺贈する。その条件として、Bさんはペットの世話をする
【遺贈者側の注意】
遺贈する財産より負担が大きい場合、相手は遺贈財産額以上の負担を負いません。
生前に話し合いを持たないと、相手が相続放棄することで条件は履行されません。
【受遺者側の注意】
放棄が可能です。
【条件が実行されない場合】
いきなり遺言が無効にはなりません。
相続人が条件を履行するよう「催促」します。
それでも条件が履行されない場合、家庭裁判所へ遺言の取り消しを申し立てることができます。
遺言を書くときは注意点だらけです。
それは、個人ごとの状況が異なるため、それぞれに注意すべき事柄も異なるからです。
ここでは、どのよう種類の遺言をのこすことができるのか?一例を挙げたいと思います。
<もっと詳しく>
いろいろな条件に応じた遺言をのこすことができます。
【遺言の条件の一例】
・非嫡出子にも財産を譲りたい。
・お世話になった方へ財産を譲りたい。
・相続人を廃除したい。
・家業を継がせたい。
・祭祀承継者を指定したい。
・相続割合を変更したい。
・財産の分割方法を指定したい。
・遺産分割を禁止(最大5年)したい。
・財産を寄付したい。
・持ち戻しを免除したい。
・遺留分トラブルを防ぎたい。
・配偶者居住権を設定したい。
・ペットの世話をお願いしたい。
加えて、遺言以外の相続対策(贈与や信託など)もあります。
【その他注意】
なお、遺言があっても「相続人全員の同意」がある場合は遺言通りにしなくともよい決まりがあります。
特に意味もなく遺産分割を5年禁止にしたとしても、相続税の支払い、控除期間等もあるため早く分割した方が理に適っているので、その部分を無効にするような場合です。
遺言には付言といって理由をつけることも可能なので、特に実行してほしい遺言内容には「なぜそれが必要なのか?」を付け加えます。
「遺留分」に注意!
相続権がない方にも「遺言」があれば財産を分けることができます。
また、法定相続人が2人いても「遺言」で1人だけに全財産を相続させる、とすることもできます。
ですが、法定相続人がそのために相続財産0円、のようなことを防ぐため、最低限の相続分を保証する制度が「遺留分」です。
【遺留分の侵害例】
・被相続人(亡くなった方)が生前贈与(※1)で他人に財産を譲った場合
・被相続人(亡くなった方)が遺贈で○○団体に財産を寄付した場合
・被相続人(亡くなった方)が遺言で法定相続人の一人だけに全財産を相続させた場合
(※1 贈与から数年以上経ったものは対象外です。2023年の贈与なら3年前まで、2031年以降は7年前までが対象となります)【侵害額の請求】
上記のような場合、もともと財産を受け取れる予定だった法定相続人(※2)は遺留分侵害額の請求ができます。
時効は侵害を知ってから1年、相続から10年のどちらか早い方です。
まずは、侵害している方へ遺留分を請求します。
その話し合いが上手くいかない場合は家庭裁判所へ申し立てます。
※2 配偶者(常に相続人)、子など(相続第一順位)、親など(相続第二順位)まで。兄弟姉妹(第三順位)は不可。【侵害額の算定】
請求できる割合は法定相続人の地位で決まります。
・半額:配偶者(常に相続人)
・半額:子など(相続第一順位)
・1/3:親など(相続第二順位)
(例)
相続財産1000万円、子A・Bの2人の場合
(原則はA・Bそれぞれ500万円を相続)
↓
①財産全て環境保護団体に遺贈された場合。
通常の半額であるA:250万円、B:250万円分の遺留分を請求できます。
②遺言で財産全てをAに相続させる場合。
Bは通常の半額である250万円分の遺留分を請求できます。
相続の対策は「遺言」をのこすことだけではありません。
いくつかご紹介いたします。
【相続対策】
以下に紹介するものは全て、ご本人様が生前にお手続きしないと活用できない制度です。
01.生命保険
生命保険(死亡時に支払われる保険金)は受取人固有の財産となります。
【受取人 事前設定なし】
もともと受取人を記載していない、受取人が既に亡くなっている…などの場合です。
この場合は原則、法定相続人が法定相続割合に応じて生命保険金を受け取ります。
【受取人 事前設定あり】
生命保険金は受取人の固有財産となります。
そのため、遺産分割の対象にはなりません。
他の相続人に生命保険金を分けるように言われても、分ける必要はないということです。
(遺言で半分ずつ分けるように、などある場合は遺言が優先されます。ただし、その生命保険会社の支払いのルールをしっかりと確認することをオススメします)
【その他注意点】
生命保険金は相続財産ではないため、相続放棄しても受取が可能です。
生命保険金は請求すると不備等がなければ一週間程度で支払われるため、遺産分割の方法「代償分割」の原資とすることも可能です。
税金は、その生命保険料を支払っていた方、受け取った方、相続放棄した場合などにより相続税、所得税、贈与税などのいずれかが適用されます。
02.エンディングノート
終活ノートとも言われます。
遺言には残しにくい具体的な「死後事務」について細かく指図することができます。
【内容例】
01.もし病気になったら。
02.もし介護が必要になったら。
03.葬儀について。
04.お墓について。
05.財産について。
06.負債について。
07.公共料金の支払いについて。
08.クレジットカードについて。
09.家系図について。
10.お世話になった方々へ。
エンディングノートがあることで、本人の希望がわかります。
遺言とは違い、亡くなる前の延命治療や葬儀についての希望も記載もできます。
ただし、エンディングノートに法的拘束力はありません。
財産関連に関しては、併せて「遺言」をのこすことをオススメします。
03.口座 仮払制度
「亡くなった方の銀行口座は凍結される」というのを聞いたことはありますか?
当然、亡くなった方本人がお金を下ろすことはありえません。
相続人が無断でお金を下ろすとトラブルになることも多いため、金融機関が不正を防ぐための措置です。
もちろん正式な相続関係のお手続きの後、お金を下ろすことができるようになるのですが、そんなにすぐお手続きは終わりません。
そこで、よく問題となるのがお葬式の費用です。
遺族の方がお葬式の費用を本人の口座から下ろしたくとも、もちろん原則はダメです。
ですが、2019年から正式な相続関係のお手続きの前に、お金を一部下ろすことができるようになりました。
【条件】
01.金融機関一つあたり「150万円まで」もしくは「法定相続分の1/3まで」の金額の低い方。
→もし預金が600万円、相続人2人で等分する場合は、一人300万円×1/3=100万円まで下ろせます。
02.各種書類が必要
→死亡届や受取人の身分証明書などです。
ただし、お葬式の費用は誰が負担するか法律で決まっているわけではありません。
お葬式のためとはいえ、お金を下ろすことでトラブルとなることがあります。
ご注意ください。
【お金を下ろすことによるトラブルの例】
・実は借金だらけだったのに「相続放棄」ができなくなった!
・相続人の一人が「私は葬式代は負担しない」とお金の返還を求めてきた!
・お金を下ろした人に遺言で「1円も相続させない」と書いてあった!
…などなどです。
トラブルを防ぐためにも、相続人全員の同意のもと、お葬式代だけ下ろすことがオススメされています。
04.口座管理法制度
「亡くなった方の銀行口座は凍結される」というのを先述しました。
しかし、それ以前に遺族が「どの金融機関に口座があるのかわからない!」という可能性があります。
そこで2024年「口座管理法制度」が整えられました。
これにより「相続」や「災害」のお手続きがスムーズになります。
【事前登録】
01.ご自身の持つ複数の金融機関の口座を「口座管理法制度を利用します!」という事前登録します。
02.相続のさい、金融機関や口座情報がわかります。
03.もし本人が災害に遭って通帳・カードを紛失しても引き出しが可能です。
04.マイナンバーカード自体には口座情報は登録されませんのでご安心ください。
【注意点】
01.口座管理法制度は、本人が健在のうちに事前登録しないと使用できません!
02.マイナンバーカードが必要です。
03.金融機関に届け出ている住所・氏名が古いデータだと使用できません。
金融機関へ最新の住所や氏名の届出が必要です。
05.財産の組み換え
相続財産が現金以外のものばかりだと、相続がスムーズに進まないこともあります。
例えば1億円の価値のある土地を相続、もし相続税が1200万円だった場合、相続税分の現金が用意できないため、結局その土地を売却しなくてはならない…ということも考えられます。
そこで、あらかじめ財産をなるべく現金化する相続対策が財産の組み換えです。
【贈与】
自身が存命のうちに財産を贈与する契約を結びます。
❶ 生前贈与
❷ 死因贈与
の2種類があります。
贈与とは?
生前に特定の人と契約し、財産を譲ることを「贈与」といいます。
【贈与相手】
贈与は「渡す側の意思+受け取る側の意思」の両方が必要です。
そのため、乳幼児や認知症の方は渡すことも受け取ることもできません。
贈与は相続人に対しても、相続人以外に対しても行うことができます。
【贈与の種類】
❶ 生前贈与
❷ 死因贈与
【契約の方法】
口約束と契約書、どちらでも効力があります。
契約を取り消したい場合、特に契約書の場合は相手が同意するとは限らないので注意が必要です。
ただし、どちらにせよ「もう渡してしまった財産」は原則取消できません。
【税】
受け取り側に課税されます。
❶ 生前贈与→贈与税
❷ 死因贈与→相続税
【遺留分に注意】
贈与によって法定相続人の一部により多く、または法定相続人以外にも財産をお渡しできます。
ただし、贈与のため法定相続人が相続財産0円、ということを防ぐため最低限の相続分を保証する制度が「遺留分」です。
そのため、遺留分に配慮した贈与が必要となります。
贈与❶「生前贈与」
相続が始まる前(亡くなる前)に財産の一部を特定の人へ送ることを「生前贈与」といいます。
【受取の手順】
・遺贈や死因贈与と異なり、当事者同士の契約ですぐに財産をお渡しできます。
・相続と異なり、のちマイナス財産の相続が発生することはありません。
生前贈与の利点
生前贈与の利点をご紹介いたします。
【生前贈与の利点】
01.節税効果
相続税は財産が多いほどかかります。
贈与なら1人当たり年間110万円以下なら税金(贈与税)はかかりません。
財産が多い場合、毎年、生前贈与を利用することで節税効果が得られます。
※贈与税対象外
家族を扶養するための生活費、学費、結婚式の祝金、お葬式の香典などに贈与税はかかりません。
同様に離婚による財産分割、毎月の養育費も贈与税対象外です。
ただし社会通念上相当と認められる金額までです。
極端ですが、結婚式の祝金に1億円、などは課税対象です。
02.法定相続分にとらわれない分配
相続の場合は原則「法定相続」に応じた割合で遺産を分割します。
それに対し生前贈与なら現金、不動産や株式・事業用財産を、特定の相続人に取得させることができます。
遺言や死因贈与でも可能ですが、効果が発生するのは自身が亡くなった後に限定されてしまいます。
遺言がなければ遺産分割協議が行われますが、亡くなった方の思い通りの遺産分割となる保証はありません。
ただし、遺言でも贈与でも状況次第で「遺留分」が発生することには注意が必要です。
03.法定相続人以外への分配
こちらも遺贈や死因贈与でも可能です。
ただし、法定相続人との話し合いに参加する可能性もある遺贈の場合、かなりモメる可能性があります。
生前贈与なら、ご自身がご存命の時に完了するので、確実に財産をお渡しできます。
ただしこちらも状況次第で「遺留分」が発生することには注意が必要です。
04.おしどり贈与
婚姻期間20年以上の夫婦間で住居もしくは住居購入資金を贈与した場合、通常の贈与税110万円+2000万円分まで非課税とする制度です。
一生に一度だけ可能で、税務申告自体は必要です。
「持ち戻し免除」(後述)をしなくとも、この贈与は持ち戻しの対象とはなりません。
05.相続時精算課税
相続時精算課税制度を利用すると、相続時に一括して贈与税(+相続税)を計算することもできます。
・父母・祖父母(60歳以上)から子・孫(18歳以上)に対する贈与税の特例が受けられます。
・制度利用を2/1~3/15までの期間に申し出します。
・制度利用の撤回はできません。
・通常は年110万円まで非課税ですが、この制度では合計2500万円まで贈与税が課税されません。
・合計2500万円を超えると贈与税の対象となります。(通常の年110万円非課税枠は使用できません)
・贈与者(父母・祖父母)が死亡した際に、相続財産+相続時精算課税制度で受けた贈与財産(※)で相続税額を計算します。
(※贈与財産は、贈与した時の価格で計算します)生前贈与の注意点
生前贈与の注意点をご紹介いたします。
【生前贈与の注意点】
01.定期贈与
贈与の契約内容によっては、贈与税がかかります。
10年間で計1100万円贈与(1年あたり110万円)をするような契約内容の場合です。
この場合、非課税枠の最大である「1年110万円」ではなく「1100万円の贈与」であるとみなされる可能性があります。
その年ごと契約を結びましょう。
02.不動産の定期贈与
例えば土地(地価1000万円)を10回に分けて贈与することも可能です。
1回目の贈与で渡す側900万分、受ける側100万円分(9:1の共有状態)のように分けることができます。
ただし現金と異なり、贈与1回ずつ不動産の「登記」が必要で、その費用は別途かかります。
また、贈与側が必ず複数回の贈与をを行い、贈与を完遂できるかも分かりません。
さらに、不動産を分割することにはデメリットがとても多いです。オススメはできません。
03.援助
親子間などで援助をした場合も贈与とみなされることがあります。
・住宅取得資金や独立資金などを借用証書なしに貸した、肩代わりした。
・自動車や株式などを無償(非常に安価)であげた。
上記は生前贈与と関係なさそうですが、生前贈与と上記の行為を合計して非課税枠を超えると贈与税の対象となることがあります。
04.名義預金
「名義預金」とは、その口座の名義人と実際に管理している人が異なるものです。
例えば父が子に毎年、父が管理・保有する子の名義の口座に50万円を贈与していたとします。
子のためを思って父がお金を贈与している訳ですが、実際にその口座を管理しているのは父です。
(口座があること自体を子が知らない場合もあります)
これを「名義預金」といって、子は自己名義の口座ではあるものの管理も保有もしていないため、子への贈与とは見なされない可能性が高いです。
その場合、子の名義の口座のお金は父の財産と見なされ、もちろん贈与税の控除は受けられず、さらに相続税の対象となります。
05.持ち戻し
「持ち戻し」とは…。
法定相続人側から見ると、生前贈与がなされると相続する予定だった財産が減ってしまうことになります。
そこで、生前贈与を受けた方へ受けた財産の1/2(もしくは1/3)を現金で支払って!と求めることができます。
過去7年前(※)の生前贈与まで遡って求められますので注意が必要です。
現金というのも重要で、もし生前贈与で3000万円の土地を手に入れた場合、遺留分は現金1500万円分です。
また、現金で受け取った場合にも、その現金を使い切った5年後などに遺留分を求められると大変です。
詳細は同ページ内「遺留分」をご参照下さい。
(※現在は移行期間中です。2023年では3年前まで、2031年に7年前までが対象となります)贈与❷「死因贈与」
生前に特定の人と契約し、本人が亡くなったら契約内容を開始するものを「死因贈与」といいます。
【遺贈との違い】
遺贈:「遺言」で財産を贈ります。相手の同意はなくてもOKです。
死因贈与:「契約」でお互いの同意のもと財産を贈ります。贈るのは死亡後です。
【税】
受取側に相続税が発生します。
【受取側の注意】
・お互いの同意がないと解約、放棄はできません。
・公正証書にすることをオススメします。
・不動産は仮登記をしておきます。
・契約書で執行者を選任しておきます。
(法定相続人を介さずにお手続きできます)
・遺留分への注意が必要です。
・配偶者居住権にも注意が必要です。
【信託】
「自分の財産を、信頼できる人に託し、自分が決めた目的に沿って自分や大切な人のために管理・運用してもらう」制度です。
成年後見制度が本人の「身の回りのお世話」なのに対し、信託は「財産」に特化しています。
信託の基本
【信託の関連3者】
信託には下記の3者がいます。
①委託者:財産の管理を任せる方。
②受託者:財産の管理を引き受ける方。
③受益者:財産の利益を受け取る方。
なお、②受託者は原則、資格は必要ありません。
(ただし未成年や破産者、成年被後見人はなれません)
特に受託者がご家族の時は「家族信託」とも言われます。
信託銀行などに、手数料を支払ってお願いすることもできます。
契約内容によっては、受託者が不正をしないよう監視する「信託監督人」の設定も可能です。
【信託財産】
委託者が自由に決めることができます。
自宅だけ、アパートだけ、預金だけ、株券だけ…なども可能です。
【契約内容】
財産をいつまで管理するか?
どのような管理をするか?
もし3者それぞれに何かあった場合はどうするか?
…などを設定します。
自益信託
自分の利益のため信託することが可能です。
他益信託
自身が万一の時に備えて、他者のために信託することもできます。
個人向け信託の2種類
個人向けの信託は、受託者の種類により大きく2つに分けられます。
【民事信託】
受託者がご家族の場合が多いです。(その場合は特に家族信託とも言います)
信託は遺産の分与に近い性質もあるため、相続人が多い場合、受託者だけが大きく利益を得ているのではないか?とモメることもあります。
受託者を複数にすることも可能ですが、その複数人の協調が上手くいかないと何のために信託をしたのか?分からなくなります。
受託者への報酬は話し合いで決定します。
受託者に資格は必要ありませんが、契約内容が必ず履行されるとは限りません。
そのような場合の対策も兼ねた契約書を作成する必要があります。
【商事信託】
受託者が信託銀行などの場合を商事信託と言います。
大きな財産がある方向けです。
手数料、登録料、最低財産価額など、かなりの費用がかかります。
ただし運用に関しては登録業者が「信託法」に則って行うため、契約内容がしっかりと履行されます。
信託による相続対策
信託を行うことで、どのような相続対策となるのか?簡単にご紹介いたします。
【信託財産と相続】
01.財産の凍結の防止
よく「本人の死亡とともに銀行口座が凍結される」というお話があります。
ですが信託財産の所有権は「受託者」に移っているため、凍結されません。
02.遺産分割と信託財産
信託財産の所有権は「受託者」に移っています。
そのため、もし相続が発生した際、信託財産は相続財産に含まれません。
(相続財産となる場合もあります。後述)03.遺留分
家族信託は遺留分の対象です。
例えば相続人がお二人で、そのうちのお一人に全財産を信託したとします。
信託財産の所有権は「受託者」に移るため、本人の財産は0円となります。
この状況で相続が発生した場合、信託で全財産を任された一人と、相続財産0円のため全く相続できない一人…という状況になってしまいます。
【節税効果】
家族信託自体に節税効果はありません。
委託者側
財産の所有権を渡す=所有財産の減少、のため課税額も減少が考えられます。
受託者側
財産の所有権を受け取る=所有財産の増加、のため「贈与税」や「所得税」などの課税が考えられます。
【信託財産が相続財産となる場合】
信託契約が終了している場合、は相続財産に含まれることがあります。
01.信託契約が終了、その後の帰属権利者が決まっていない場合
02.受益者が死亡+信託契約が終了、その受益権が相続財産となる場合
家族信託は「契約」です。その契約内容に状況も変わります。ご注意ください。
【ペットに対する備え】
のこされたペットの行く末が心配な方もいらっしゃると存じます。
ペットのための備えをご紹介いたします。
<もっと詳しく>
ペットへの備えをいくつかご紹介します。
【ペットに対する備えの例】
01.負担付遺贈
遺言で財産を多く残す代わりに、ペットを飼ってもらう方法です。
ただし、これは相手に相談せず遺言に残しても「どうしても飼えない」という場合も考えられますので注意が必要です。
また、相手方は相続放棄するとペットを飼う責任は生じません。
02.負担付死因贈与契約
契約で相手方に、自己が亡くなった際に金○円を贈与する代わりにペットを飼ってもらうという方法です。
自身と相手が契約を結ぶので、相手が知らなかった、ということはありません。
自身の死亡とともに効力が発生します。
03.ペット信託
こちらも事前に契約を結びます。
まず契約書を作成+信託口座にお金を預け入れます。
のち、ご自身がペットを飼えなくなった場合、契約相手がペットを引き取ります。
(飼えない場合、とは契約書で柔軟に設定できます。死亡時だけでなく、施設に入所した場合なども可能です)
ペットを引き取った後、毎月一定額を信託口座から契約相手へお支払いします。
一括で支払わないことで、ペットの飼育を放棄を防ぎます。
また、信託監督人を設定して定期的にペットの様子をうかがうことで、契約相手が実はペットのお世話をしていない、ということを防ぐこともできます。
デメリットとしては、ペットの種類、契約内容にもよりますが、エサ代や病院代なども予測してお金を用意するため、かなり大きな金額(100万円~)が必要となります。
また、契約相手を探す必要があります。
【注意点】
ペットはその動物の種類、頭数などによっては受け入れが難しく、お手続きが難航することがあります。
当事務所でお取り扱いする業務をいくつかご紹介いたします。
遺言を作成しようと思った場合、新しい遺言を作成したい場合(財産が大きく増えた、減った、相続人が増えた、減ったなど)、親御様に遺言書を作成してほしい場合などにご相談ください!
具体的な遺言の内容が決まっていなくても大丈夫です。
① まずは当事務所にご連絡下さい!
お客様が具体的に遺言をこうしたい!と決まっていなくても大丈夫です。
お客様の現状、ご希望をお聞かせください!
もちろん推定相続人の方からのご相談もお受けいたします。
のち、初回のお打ち合わせを対面で行わせていただきます。
② お打ち合わせ(初回相談無料制度アリ)
お客様のご希望を1つ1つお伺いいたします。
その際に、利点、注意点なども確認いたします。
また、お客様のご希望の内容・ご状況によっては遺言では対応できないものもあります。
その際は遺言以外の方法(生前贈与や信託の契約など)もご紹介いたします。
もちろん、無理に勧めることはございませんのでご安心ください。
個人ごと条件やご希望は異なるかと存じますが、お客様のご意向を最大限反映できる様々な方法を模索いたします!
↓ ご本人様にご納得頂けましたら「受任」いたします
③ 必要な調査の実施
遺言の原案作成に必要な各種資料を準備・作成いたします。
【必要な書類の例】
・財産目録
・相続人関係図
…など。
④ 原案の起案
お客様の要望を踏まえて、遺言の原案を作成します。
そののち、当事務所は公証人との協議をしてまいります。
その結果をもとに、お客様へご報告ならびに最終調整を行います。
⑤ 公証役場で遺言を完成
公証役場にて「公正証書遺言」を作成、完成させます。
もちろん行政書士も同席致します。
なお、相続の利害関係者は同席できませんのでご注意ください。
(例:遺言者の妻や子は同席×)
死後の事務(死亡届の提出、火葬等の手続き、財産の保存手続きなど)を契約することで、その内容に沿って事務を行います。
① まずは当事務所にご連絡下さい!
お客様のお考えを是非お聞かせください。
まだ正確な方向性が定まっていらっしゃらなくとも大丈夫です!
のち、初回のお打ち合わせを対面で行わせていただきます。
② お打ち合わせ(初回相談無料制度アリ)
まずは死後の事務としてどのようなものが必要かご確認いたします。
その中で、お客様が必要と思われるものを選択して死後の事務を依頼することができます。
【死後の事務の一例】
⑴ご葬儀系
・ご葬儀方式の指定
・埋葬、供養方法の指定
⑵行政手続き系
・死亡届の提出
・火葬許可証の取得
・世帯主の変更届
・運転免許証や健康保険証の返還
・年金関係(未支給・遺族年金など)
⑶生活に関するお手続き系
・生前利用したサービス(病院・介護施設など)の料金精算
・居住する賃貸不動産の解約・明渡し
・水道光熱費等公共料金の支払・解約
・SNS等のアカウント削除
・残されたペットのお手続き
・遺品整理
※遺言の執行(遺言執行者が未決定の場合)や遺産分割協議書の作成も承ります。
上記は「死後の事務」とは別のため、別途ご契約が必要です。
↓ ご本人様にご納得頂けましたら「受任」いたします
③ 契約書の作成
ご本人様の同意が得られましたら、死後の事務を受任+契約書を作成いたします。
④ 事務の実行
ご本人様がお亡くなりになった際は、ご依頼いただいた「死後の事務」を迅速・公正に実行いたします。
ご自身が存命のうちに財産を贈与する契約です。
① まずは当事務所にご連絡下さい!
お客様のお考えを是非お聞かせください。
まだ正確な方向性が定まっていらっしゃらなくとも大丈夫です!
のち、初回のお打ち合わせを対面で行わせていただきます。
② お打ち合わせ(初回相談無料制度アリ)
生前贈与に関するいろいろなお手続きの要件を確認いたします。
また、同様に贈与される方の意思やご希望をしっかりとお伺いします。
その上で、お客様とのご相談の中で最適な方法を模索します。
【確認条件❶ 同意】
財産を「渡す側」「受け取る側」両方の同意が必要です。
なお、贈与財産も遺留分の対象です。
【確認条件❷ 贈与財産】
「どの財産を贈与するか?」です。
贈与する財産によって、お手続きも異なります。
事前相談では、まだ渡す側・受け取る側のお話し合いがない状態でご相談いただいても大丈夫です!
↓ ご本人様にご納得頂けましたら「受任」いたします
③ 贈与契約書の原案作成
贈与契約書を原案を作成します。
贈与契約書を作成するにあたって必要な書類などがある場合は、そちらもご用意いたします。
【必要書類】
贈与する財産により異なります。
(不動産の登記簿や自動車の車検証など)
【契約書の内容】
「暦年贈与」「定期贈与」…などの利用する制度によって文面、課税の仕方が変わります。
加えて、ご状況によっては「持ち戻し」(「生前贈与」参照)を請求されることもあります。
このような注意点を財産を「渡す方」「受け取る方」双方へ、一つ一つ確認いたします。
書面の作成により、言った・言わないを防ぎます。
税務調査で生前贈与以外の行為(名義貸し、貸付行為など)を推認されることを防ぎます。
相続時に書面がないため「いくら贈与されたかわからない」というトラブルも防ぎます。
↓ 財産を「渡す方」「受け取る方」双方の同意で契約締結へすすみます。
④ 契約書+財産を贈与
最後に、契約書の作成と財産を贈与をします。
条件付き贈与の内容によってや死因贈与の場合は、実際に財産を贈与するのは後日となります。
【契約書の作成】
お話し合いいただいた内容をもとに契約書を作成します。
双方に署名押印をお願いします。
なお、契約書を「公正証書」とすることも可能です。
【実際に贈与】
次に、ご契約内容通り財産のお渡し、名義変更などのお手続きを行います。
特に「現金」の場合は手渡しではなく「銀行振込」をお願いしています。
これは「契約書はあるけれど本当に現金を手渡ししたのか?」と相続の際や税務調査の際に証明が難しくなり、思わぬトラブルに巻き込まれることを防ぐためです。
なお、贈与税関係は財産を「受け取った方」が翌年の確定申告で行います。
【公正証書にすべき?】
贈与内容によります。
トラブルになりにくいものは公正証書ではなくてもいいと思います。
(例)
・あまり高価でないモノの贈与
公正証書化には手数料もかかります。
・即、名義変更して贈与が完了するモノ
逆に、トラブルになりやすいものは公正証書にすることをオススメします。
(例)
・契約内容が数年間に渡るような贈与
契約途中にトラブルが発生することがあります。
・契約内容の実施が後日の贈与
死因贈与など「亡くなったら効力発生」のように、すぐ契約内容が履行されないものです。
契約締結から時間が空くと、周囲の状況なども変わるため思わぬトラブルになることもあり得ます。
・条件付の贈与契約
契約内容に設定した条件が果たされなかった場合、契約違反となります。
契約違反の際の強制執行条項を盛り込むと、裁判の判決なしに強制執行できます。
(契約内容によっては一部強制執行の対象外もあります)
信託とは「自分の財産を信頼できる家族に託し、自分が決めた目的に沿って管理・運用」する制度です。
① まずは当事務所にご連絡下さい!
お客様のお考えを是非お聞かせください。
まだ正確な方向性が定まっていらっしゃらなくとも大丈夫です!
のち、初回のお打ち合わせを対面で行わせていただきます。
② お打ち合わせ(初回相談無料制度アリ)
家族信託をお考えの方に、お手続きの要件を確認いたします。
その上で、お客様とのご相談の中で最適な方法を模索します。
【信託の目的の例】
・認知症への備え
・障害のある子どもの生活を支えるため
【確認条件❶ 合意】
まず、信託には以下の3者が登場します。
01.委託者:財産の管理を任せる方。
02.受託者:財産の管理を引き受ける方。
03.受益者:財産の利益を受け取る方。委託者=受益者も可能です。
契約には委託者と受託者、両方の合意が必要です。
受益者の合意は必須ではありません。
ですが、受益者含め信託契約の当事者でなくとも、他の家族の意見も聞いておくことをオススメします。
他の家族に内緒で家族信託を進めてしまうと、家族信託契約が明らかになった際や相続時に不満やトラブルが生じることがあります。
また、家族信託財産も遺留分の対象です。
【確認条件❷ 財産】
「どの財産を信託するか?」です。
信託する財産によって、お手続きも異なります。
事前相談では、まだ渡す側・受け取る側のお話し合いがない状態でご相談いただいても大丈夫です!
↓ ご本人様にご納得頂けましたら「受任」いたします
③ 家族信託契約書の原案作成
皆様の話し合いで決めた内容に基づいて、信託契約書を作成します。
信託契約書を作成するにあたって必要な書類などがある場合は、そちらもご用意いたします。
【必要書類】
信託財産により異なります。
(不動産の登記簿や自動車の車検証など)
信託財産を一覧とした「信託財産目録」も作成いたします。
【契約書の内容】
信託契約はその目的・契約内容により、それぞれ注意点が異なります。
このような注意点を家族信託に関わる皆様へ、一つ一つ確認、ご質問にもお答えいたします。
【受託者側の注意】
信託の受託者側には様々な義務・責任が課されます。
(善管注意義務、分別管理義務、忠実義務、帳簿作成・報告義務など)
しっかりと責任を持って信託業務を遂行できるか?もご留意願います。
【信託口口座の開設準備】
「ロロ」と続いていますが、打ち間違いではありません。
信託口口座(シンタクグチコウザ)といいます。
信託口口座(詳細は後述)は公正証書化のあとに作成します。
ただし、公正証書があれば無条件に作成できるわけではないため、事前に口座開設条件等を満たしているか確認いたします。
↓ 財産を「託す方」「託される方」双方の同意で契約締結へすすみます。
ご家族の皆様にもご理解を得られることを強くオススメします。
④ 公正証書にて契約締結
お話し合いいただいた内容をもとに契約書を公正証書にします。
(契約書は公正証書でなくとも可能です。ただし公正証書にするメリットが非常に大きいです。信託契約は公正証書とすることを強くオススメします)
【公正証書の主なメリット】
01.契約内容による家族間トラブルの防止
公正証書作成時には様々な確認がとられるため、以下のような主張は認められなくなります。
・契約内容が違う!
・本人は契約する判断能力がなかった!
・そもそも契約を許した覚えがない!
02.信託口口座の開設が可能
信託口口座とは信託財産専用の口座です。
公正証書で契約しないと信託口口座の開設を認めない金融機関がほとんどです。
03.契約書の改ざん防止
契約書は原本が公証役場に保管されます。
紛失や盗難、内容の改ざんにあっても原本は別に保管されており、しかも再発行可能なので不正を防げます。
【信託口口座の主なメリット】
信託財産に限定して口座で管理できます。
また、信託口口座の財産は差し押さえを受けない倒産隔離機能もあります。
・信託財産と個人の財産は区別して管理
・委託者の死亡時、指定された家族がすぐに財産を受け取れる
・委託者・受託者の破産・差し押さえから保護(※)
※委託者や受託者が破産すると、全ての財産は差し押さえられ返済に充てられます。ですが信託財産だけは差し押さえを免れることができます!ただし、その制度を悪用した財産の保全の場合はこの限りではありません。【信託口口座の主なデメリット】
信託口口座には審査+多くの費用がかかります。ご注意ください。
・審査がある
・審査時の提出書類が多い
・最低信託財産価格の設定(※)がある
・一部銀行のみお取り扱い
・口座開設費用+年会費別途
※金融機関にもよりますが数百万~が多いです。⑤ 財産を信託
信託財産の名義を移します。
【信託財産の名義変更:現預金】
下記の❶信託口口座、もしくは❷信託専用口座を開設します。口座開設後、現預金を信託します。
01.口座❶ 信託口口座の開設
公正証書で信託契約書を作成した場合のみ開設可能です。
信託財産と受託者個人の財産と区別して管理します。
かつ、この口座の預金は受託者の破産・差し押さえから保護されます。
開設には審査などで1ヶ月程度はかかります。
01.口座❷ 信託専用口座の開設
信託口口座はかなりの費用が必要です。
最低信託財産の金額が決まっていることも多いですし、別途、開設費・年会費など諸経費もかかります。
それに対し新しく「信託専用口座」を開設することも可能です。
信託専用口座は使用者側の名称で、実際は普通預金口座と何ら変わりません。
【信託財産の名義変更:不動産】
不動産の場合「信託登記」が必要です。
また、不動産がある場合は「信託目録」(※)の作成も必要です。
上記のお手続きにより、信託財産の所有権は実際に財産を管理する方(受託者)へ移ります。
以降の税関係のお手続きや、信託財産の管理は受託者が行います。
【注:上記は概要です】
そのほかにも、お客様個々人ごとの事情が異なると思います。
また、このホームページ内ではご紹介できない内容も多くございます。
是非一度、当事務所の無料相談をご活用して頂くことを強くオススメします!
遺言をのこされるだけなら、ご自分で行うことももちろん可能です。
ですが、お客様の目的は「遺言をのこすこと」ではなく、「万全の相続対策」をすることかと存じます。
その際に…。
もし、遺言にミスがあったら?
もし、遺言に書き逃しがあったら?
もし、遺言の内容のせいで逆にトラブルとなってしまったら?
もし、遺言以外の相続対策の方が有効だったら?
このようなことがないように、当事務所は、ただ事務的に遺言をのこすだけではなく、お客様の意向を最大限実現する、そんな遺言の作成、ならびに相続対策をお手伝いをいたします。
① お客様のご意向の実現を第一に考えます。
遺言を含め、相続対策は複雑です。
上記の「万が一」を例にとってみますと…。
【遺言にミスがあった場合】
その部分が無効です。
ミス部分が大きな財産だった場合、遺族はその遺産をどうするか?協議しなくてはなりません。
その財産の種類(分割しにくいもの)などトラブルに発生することもあります。
ですが、それ以前にせっかく遺言でのこされた意思の一部が実行されないことは残念だと思います。
【遺言に書き逃しがあった場合】
相続対策には本当に様々なものがあります。
書き逃しというよりも「そんな制度があることを知らなかった!」という場合の方が多いです。
そのようなことがないように、お客様のお考えをお伺いした上で一つ一つ最善な制度の活用を行います。
【遺言の内容でトラブルとなった場合】
トラブルには予見できるものがあります。
例えば「遺留分」や「特別の寄与」が発生する場合です。
他にも「法定相続人以外へ財産を分与」する場合などもそうです。
法定相続人から見ると、自分が相続する財産が減少するのでトラブルとなる可能性が高くなります。
このようなトラブルを最小限にするために必要な措置が必要となります。
【遺言以外の相続対策】
相続対策として「遺言」が最適とは限らない場合もあります。
お客様のご意向や事案によっては「贈与」の方がよい場合なども考えられます。
それぞれ柔軟に対応いたします。
このように当事務所では、お客様のお話をよく伺いし、いろいろな方法を提案いたします。
その中でお客様が一番良いと思われるものを採用することで、お客様のご意向を最大限実現いたします。
② 不動産にも強いです!
「不動産」の相続の方法は非常に重要です。
個人ごとの状況によって対策が異なります。
【不動産の相続時の考慮事例】
01.資産価値が高い場合
資産価値が高い、ということ自体はすばらしい事です。
ですが、相続後に支払う税金も多額です。
しかも現金でのお支払いとなります。その現金をどう用意するのか?問題となります。
現金を用意できない場合、相続人は不動産を売却せざるを得ない状況となることもあります。
02.資産価値が低い場合
不動産をどう相続するのか?問題となります。
他の財産との兼ね合いもあり、一概にこうするべき!とは言えません。
03.メインの相続財産が不動産のみ
相続人が複数人で、ほぼ不動産のみが相続財産の場合も問題となります。
土地を分割したり、建物を共有することもできますが、それぞれ資産価値の減少や権利関係が複雑化してしまいます。
このように、不動産は相続時にさまざまな問題が発生することが考えられます。
それぞれお客様の個々の状況により異なりますが、不動産をどのように相続するか?
宅地建物取引士でもある当事務所の代表が、よくお客様のご要望をお伺いし、真摯にご相談にあたらせて頂きます。
② 守秘義務を厳守します。
相続対策業務に限りません。
行政書士は正当な理由なく、その業務上取り扱った事項についての秘密や情報は開示いたしません。
遠慮なくご相談いただきたいと思います。
③ 関連する皆様との協力を大切にいたします。
相続対策には、不動産の登記のお手続きや税金の控除の制度、○○税の計算なども必要になります。
それぞれ司法書士、税理士の方の専門分野です。
当事務所では、ご依頼を受けた内容を単独で済ませるのではなく、お客様が全てのお手続きを完遂するために関連する皆様との連絡・提携を密にして業務にあたります。
それこそが各種お手続きの円滑化ならびにお客様の利益に資するものだと確信しております!
01.遺言はいつ作成すべきですか?
よく遺言を書くタイミングとして挙げられるのは、人生の節目です。例えば…
【遺言をのこすタイミング】
01.後期高齢者(75歳~)になったとき
02.大病を患ってしまったとき
03.定年退職のとき
04.家族が増えた、減ったとき
05.子に遺言を書くよう頼まれたとき
…などが多いようです。
なお、認知症と診断された場合、そのあとに記された遺言は無効となることがあります。
(認知症の度合いなどで判断されます)
また、成年後見開始の審判を受けたあとは、遺言を作成できません。
(正確には、本人が一時的に事理弁識能力を回復し、かつ医師2人以上の立ち合いがあり…、とかなり厳格な条件でのみ作成できます)ですので、やはり元気なうちに早めの準備をすることをオススメします。
02.子に遺言書を書いて欲しいと頼まれたんだけど…。
ひとつ前のコラム「遺言の効力」にもありましたが、遺言があるのとないのとでは相続のスムーズさは段違いです。
そこで親に遺言を欲しいと思う子も多いのですが、親子とはいえ「親が死ぬ前提の話は気が重い」「財産目当てではないか?」「他の相続人を出し抜いて自己に有利な内容を書かせる気では…?」といろいろ考えてしまうこともあるかと存じます。
そこで、
01.率直に遺言を書いて欲しいと伝える
遺言は本人だけでなく、残される家族の問題でもあります。
変に取り繕うよりも良い場合があります。
02.親子一緒に無料の遺言相談を利用する
やはり親子一緒に専門家の話を聞くことは悪い事ではありません。
いろいろとメリットを感じ取っていただけるはずです。
03.エンディングノートの作成から取り掛かる
いきなり遺言は重たいよ~、という場合はエンディングノートを書いてみることをオススメします。
(エンディングノートとは、例えば葬儀の希望や、延命治療の有無、財産などについて記した書類です)
なお、おどす、だますなどで遺言書をムリヤリ書かせた場合は、相続する権利を失う可能性がありますので絶対にやめましょう。
03.遺言書に「葬儀」の希望を記載すべきですか?
「検認」がある遺言は、勝手に開けてはなりません。
検認には1~2ヶ月かかるため、どうしても内容を確認するのがご葬儀後になります。
「検認」のない公正証書遺言でも、遺言自体が見つかるのがご葬儀後、ということも考えられます。
つまり遺言を見るのはご葬儀後の方が多いです。
どういったご葬儀にしてほしいかのご希望は遺言書とは別(エンディングノートなど)に用意されることをオススメします。
04.遺言書を書き直ししたいんだけど…。
遺言はいつでも撤回、変更ができます。
そして、新しい日付の方が優先されます。
自筆証書遺言→公正証書遺言、のように種類が変わっても問題ありません。
05.遺言に記した財産、売っちゃったよ!
遺言に記した財産が変わった場合、その履行できない部分が無効となります。
ですが…
・大きく財産の状況が変わった(財産が大きく増えた、減った)
・相続人が変わった(新たに子供が生まれた…など)
…こういった場合は新しい遺言に書き直すことをオススメします。
06.遺言に記した財産以外にも財産がある場合は?
遺言の執行とは別に遺産分割協議によって分割します。
07.遺言で借金を長男一人に全て相続させるつもりです!
その内容は無効です。
借金等の負債は、遺言に関わらず法定相続人に法定相続分ごと相続されます。
そうでないと、他の相続人の財産を守るため負債を一人に集中させて、その方が「自己破産!」のような借金帳消しのコンボができてしまうからです。
08.遺言者より先に相続人が亡くなったら?
相続人が先に亡くなってしまった場合は、基本的に亡くなった相続人に対する遺言のその部分の内容は無効となってしまいます。そのため、
・遺言を書き直す
・予備的遺言をのこす
いずれかで対策します。なお、予備的遺言とは
「自宅について妻に相続させる。ただし、妻が先に亡くなった場合には子に相続させる」
…のような遺言内容です。
09.口頭での遺言は可能ですか?
遺言はルールを守った書面以外は無効です。
口頭や、録画・録音もダメです。
【例外:危急時遺言】
船が沈没しそうな時などに口頭での遺言が可能といった、例外のケースです。
3人以上の証人(利害関係者はダメ)が立ち合い、遺言者の喋る内容を一人が書き写し、書き写した内容を全員で確認し記名押印(押印は後日でも可)します。
ただ、船が沈没しそうな時は、証人にも命の危険が迫っていることが考えられます。
このような時に落ち着いて、他人様の遺言の作成をすることができるのか?
疑問もありますが…。
10.相続人が1人だけなのですが、遺言は必要ですか?
相続人が1人しかいない場合、特に遺言で指定しなければ全財産はその方へ相続されます。
そのため、特に遺言がなくとも相続財産自体は変わりません。
しかし!
遺言があることによって、いくつも利点があります。
例えば、遺言によって自身のみが相続人であることの証明ができます。
遺言がなければ、自身のみ相続人であることを証明する書類を自身で集める必要があります。
同様に、財産の名義変更にも書類が必要ですが、遺言があることによってお手続きがスムーズになります。
遺言には相続財産も書かれるため、財産の範囲の確定もしやすいです。
このように、遺言があるとお手続きが大幅にスムーズになります。
11.遺言と「信託」はどちらが優先ですか?
遺言と信託の内容が重複する部分は「信託」が優先されます。
遺言が「亡くなった時」に効力が発生するのに対し、信託は「契約時」に効力が発生します。
亡くなった後に契約することは考えられないので、すでに効力が発生している信託が優先されるカタチです。
12.遺言と「贈与」はどちらが優先ですか?
トラブルになる可能性が大きい事案です。
【死因贈与】
遺言と死因贈与の内容が重複する部分は日付が新しい方が優先されます。
【生前贈与】
生前贈与で既に譲り終えた財産部分は無効です。
遺言に書いたとしても「存在しない財産」の遺言とみなされます。
【その他注意点】
原則は上記の通りですが、契約書の内容(条件付など)や遺言書の内容などにより、この限りではないこともあり得ます。
日付の確認は前提ですが、その契約の内容にも注意が必要です。
また、口約束でも契約は成立しますが、約束した当事者の一方が故人となる場合、非常に契約内容や日付の立証が難しくトラブルは必至です。
13.「信託」や「贈与」した財産は相続財産にもなりますか?
原則、相続財産には含まれません。
・信託財産
財産の所有権は、信託を任された人(受託者)へ移ります。
ただし、もし受託者の死亡や信託契約期間切れなどで、信託契約財産を管理する人が決まっていない場合は相続財産となります。
・贈与
財産の所有権は、贈与を受けた人(受託者)へ移ります。
※どちらも遺留分の対象となります。
主なお手続きを記載しております。
下記にない業務もお気軽にお問い合わせください。
【備考】
実際のご費用合計はご依頼の内容によって変動する場合がありますので、あくまでも上記の料金は目安とお考え下さい。
ご相談いただければ、その際に正確なご料金を算定できます。
ぜひ当事務所の「初回無料相談」をご利用下さい。
<出張受付料>
当事務所はおおよそ「往復40㎞圏内まで交通費・出張費無料」です。
地域の皆様がご活用しやすい事務所を目指しております。
<公証人手数料>
公証人手数料とは公正証書にするための費用です。
下記は公証役場が公表している「公証人手数料」の一部を抜粋しております。
詳細は公証役場公式ホームページをご覧ください。
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