捨てられΩはどう生きる?
捨てられΩはどう生きる?
●愛してはいけない人を、ずっと好きでいた。
●βの少年が抱える、報われない恋とΩとの出会いの物語。
●悲惨な境遇で育ったβはとあるαに出会う
【学生編~解消編】
❁あらすじ
βの僕が、αの璃亜武に向ける気持ちは――likeではなく、loveだった。 だけどβである以上、そこに未来が生まれないことも知っている。 叶わない恋だと分かっているから、せめて「傍にいられる距離」だけは守りたかった。
そんな僕たちの前に現れた転校生のΩ・瑠衣。 小柄で愛らしく、甘い匂いをまとった彼は、誰が見ても璃亜武にふさわしい存在だった。
僕にできることは、ただ一つ。 大切なものが散らばっていく痛みを抱えながら――それでも璃亜武の隣に立つこと。
報われないβの恋と、Ωの登場で揺れ動く関係を描いたオメガバース作品。
控えめで内に情熱を秘めたβ。 璃亜武を“love”の意味で想っているが、その気持ちを絶対に言わないと決めている。 願いはただ一つ――「傍にいること」。
琉架の幼なじみ。 誰にでも優しいが、琉架には無意識に特別な態度を見せることがある。 Ω・瑠衣が現れたことで、琉架との距離に変化が生まれる。
可愛らしく、匂いも魅力的なΩ。 天然で無邪気だが、どこか不安げな影を持つ。 琉架が手放さない「何か」を自然に揺らしていく存在。
イケメンα、なんでも的確にこなし、以前は政治家サポートとして活動していた。そんな中、元主の場所で琉架に会い、彼は恋をしてしまう。離したくない。傍にいてほしい。そう望んで要は琉架に手を伸ばす。
本能抑制剤あり
番制度は任意だが、社会的ステータスは強い
風●店が舞台
恋愛自由だが、繁殖性はΩ中心
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試し読み
【学生編】学校生活①
小鳥遊病院 育児科
「ばーぶっ」
「こら琉璃(るり)ダメだよ僕の言うこと聞かないと」
ベランダで遊んでいた1人の赤ちゃんとΩの男。暖かい日差しが今の季節にあっていた。木々から射し込む光は5月の天気で一番好きだ。
「もう君と別れて1年5ヶ月になるんだね、会いたいな璃亜武」
絶対に叶わない願いと共に彼は衰弱していく。僕の命はもうわずか。この子だけでも立派に育てたいのに……。それが叶うか·····。彼と出会った日々の話をしよう。
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彼と出会ったのは中学生の時だった。αでありながらもΩのことが超絶嫌いと有名でありそれを知っているからこそクラスのΩは近づかなかった。
でも本当はとても優しい人なんだけどね、僕だけが知っている本当のこと。
高校1年生 冬
クラスにすでに登校していた幼馴染みの璃亜武は窓側の席で窓から雪の降る景色を眺めていた。
「おはよう璃亜武、外寒すぎ」
「それはお前の格好が寒いんだろ、マフラーとか手袋は?」「あ……忘れたかも、へへっ」
ブレザー1枚で登校してくる僕にそう聞く。
「バカだろ、俺の貸すから暖まれ」
「うん、ありがとう」
璃亜武の優しさは僕だけに向けられる。僕だけの特権だ。なぜこんな格好をしているのかというといろいろとあって両親共々忙しいのとお金をくれないのとご飯にもありつけなくて体力がない。
ご飯にありつけない点はまぁどうにかなる……てかあまりお腹空かないからいいんだけどこういう寒い日はなにかしらの防寒具が欲しいなと思ったりまぁ言ったところで返ってくるのは拳だけなんだけど、、、。
クラスはありがたいことに暖房が効いている。それと璃亜武の防寒具でどうにか寒さを紛らわす。
あたたかい、このぬくもりが僕は好き。それにたまにお古をもらうこともあるから生きられてるのかもしれない!って僕は誰よりも明るい性格をしていた。だって僕のせいで周りが傷つくのはみたくないから。
「今日の体育バスケかな?」
「じゃない、雪降ってるし」
「だよね」
ちらっとこちらを見て来た。
「お前着替える時【からだ】見せろ」
「え、エッチ」
突然言い出したこの言葉は聞き耳を立てていた複数の生徒をくぎずけにした。
「ばーかβの体を誰が好むか」
「あはは、そうだよね、えっと大丈夫だよ、痣とかはないから」
そう中学生の時 聞かれてしまった本当の僕の現実をそれからというもの璃亜武は僕の体を見るようになった。それで璃亜武家の病院に連れていかれ治療してもらってる。本当に申し訳ない。
続きはぜひアルファポリスにて