2020年11月11日……今日は「珈乱」という筆名についてです。
といっても単純で、酒を飲んで暴れるのではなく、珈琲を飲んで暴れるという噂があったりなかったりするためです。
ちなみに「乱」の字は旧字では「亂」と書きます。この「亂」という字、「乿」という字と紛らわしいために、両者の意味は混同して用いられることがあります。「乿」はどういう字かというと、みだれたものをととのえるという意味を持つものです。「乱」と正反対ですね。「亂」は「乿」になりえ、「乿」は「亂」になりえます。
ところで、『論語』に「子不語怪力乱神」(先生(孔子)は怪と力と乱と神については口にしなかった)という文が見えます。無論、ここから、孔子は『老子』や『荘子』などの典籍と異なる思想を持つ、と解することも可能です。しかし、怪も力も乱も神も本来言語化不能なものです。孔子はそれらの説明を試みず、意識の裏側に留めておいたとも考えられます。『老子』や『荘子』の著者群はあえてそれを他者に伝えようとしたとも言えるでしょう。両者は対立するように見えて、同じ軸を内部に持っているのではないでしょうか。
2020年11月20日……キョーワズ珈琲さんの特別限定珈琲をいただいて来ました!
今年のラインナップは以下の通り。
・ニカラグア ジャバニカ・スウィートレモン (モンテクリスト農園)
・ブラジル プラナウトNo.2 (プラナウト農園)
・メキシコ グアダルーペ サフ (グアダルーペ サフ農園)
・コスタリカ アキアレス リザーブ (アキアレス農園)
それぞれ味わってからこのブログでレポートする予定です。お楽しみに!
2020年12月2日……レポート第一弾、コスタリカ アキアレス リザーブ の感想です。
口どけが綿菓子のようにふんわりしています。こんな珈琲は初めてですね。甘みをともなったコクが舌を通過すると、後にメロン系のスパイシーさが残り、ピリッとした余韻があります。同じことを繰り返しますが、特筆すべきはその口当たりです。ふわふわとした柔らかな舌触りで、液体とは思えないほどです。面白い経験をさせていただきました。
次は、ニカラグア ジャバニカ・スウィートレモン をレポートする予定です。
2021年1月3日……我が家に「エアロプレス ゴー」がやってきました!
空気圧で抽出を行なうコーヒーメーカーです。これは比較的新しい淹れ方でアメリカの発祥のようです。さっそく淹れてみました。
まだ淹れた回数は少なく、また淹れ方にバリエーションがあるようなので、あまり確かなことは言えませんが、まず失敗は少なそう。説明通りに淹れて不味くなることは無いでしょうね。方法もどちらかと言えば簡単で、訓練を必要としません。
肝心の味ですが、ペーパードリップに比べると落ち着きと深みがあるように思えます。逆に鮮やかさを求めるならペーパードリップの方が良いかもしれません。
ちなみに、とある知り合いは絵的雰囲気的にはペーパードリップの方がまさると言っていました。個人差はあれどそれはそれで珈琲の醍醐味ではあると思います。無論、エアロプレスのネオ感も時間を経ればまた独特の雰囲気になるのかもしれません。
今回手に入れたエアロプレスゴーは、普通のエアロプレスよりもコンパクトサイズで、旅行などにも持っていけます。旅先で淹れるのも楽しみです。
2021年1月19日……特別限定珈琲レポート第二弾、ニカラグア ジャバニカ・スウィートレモン の感想です。一回間がとんでしまってごめんなさい。
ペーパードリップで淹れたのですが、お湯を注いだときたしかにレモンのような香りがしました。口当たりはレモン的な柑橘系の風味がします。柑橘系と言っても酸味で鋭いわけではなく、柔らかく舌を通っていく甘さがあります。後口も柔らかく軽いコクを感じます。まさにスウィートレモン、ぴったりのネーミングですね。
次は、メキシコ グアダルーペ サフ をレポートする予定です。
2021年1月26日……珈琲を享受するときの良いお友達はやはり音楽!今日は久しぶりに音楽鑑賞について語ります。今回は日本が生んだ至高のヘッドホン、KENWOOD の KZ3000 及び KZ1000 についてです。
音質を最も左右するのは鑑賞する際の最終端末とよく言われます。オープンならスピーカー、クローズドならヘッドホンあるいはイヤホンでしょうか。私が愛用しているのはヘッドホン、KENWOOD の KZ3000 と KZ1000 です。
左側が KZ1000 、右側が KZ3000 です。両方使い込んでいてボロボロですね。けれども両者ともにまだまだ素敵な音を聞かせてくれています。
両者に共通するのは、音の立体感、ふくよかさです。この性質はパーカッション音などの震動において威力を発揮します。音質が良いといわれるけれども響きが良すぎるものは、往々にしてパーカッション音の線が細くなりがちです。KZシリーズはその点、楽器に生じた波が直接伝わってくるかのような感覚を与えてくれます。
立体感の更なる強みは、ボーカルにおいて現れます。KZシリーズは特にパワフルでやや低めな女性ボーカルと相性がいいですね。今ぱっと思い出したのは、ウェンディモートンです。ウェンディの力まかせ感のあるボーカルがこれらのヘッドホンではかなりの艶をもって迫って来ます。
ふくよかという特性と意外に相性がいいのがピアノです。ピアノ音を活かすには響きの良さが重要であることは確かですが、そこは弦楽器、3次元的な音の広がりもまたやはり心地よさの指標となります。KZシリーズはこのバランスが非常に優れていて、鮮やかかつ力強いピアノを聞かせてくれます。
さて、KZ3000 と KZ1000 、どう違うのか。上記の特性がより強く現れているのは 1000 の方です。3000 の方は特性を維持しつつ切れの良さがより際立つハイエンドモデルです。ちなみに両方ともハイレゾに対応しているそうです。私はどちらかと言うと 1000 をよく使うのですが、いわゆる音質を気にする人はもちろん 3000 のスタンダードユーズもありだと思います。
デザインもシャープで良いですね。私このヘッドホンで外出中音楽を聞くことがあるのですが、電車で知らない外国の方に「(ヘッドホンが)格好いいですね」と話しかけられたことがあります。気になった方はまず KENWOOD のサイトでチェックしてみてください。買って後悔はしない逸品だと思います。
2021年2月9日……特別限定珈琲レポート第三弾、メキシコ グアダルーペ サフ の感想です。また間が飛びました。ごめんなさい。
口当たりはベリー系の柔らかな酸味、それが舌を通過するにつれややスパイシーさを増し、後味は穀物香的な複雑な滋味が広がります。さほど重くないのですが癖になりそうな刺激のある珈琲です。
今回の特別限定珈琲の隠れた主題は酸味のようですね。
次は、ブラジル プラナウトNo.2 をレポートする予定です。
続きは「珈琲絵日記3」にて!