2017年8月20日……時間を越えてふと見つけた踊り場におりる。止まっているのに動いている一枚の風景。そんな時空の揺らぎのような不思議な感覚に包まれる、山村由紀さんの素敵なサイトはこちら→
ブログもやってらっしゃいますよ。
2017年9月7日……特別な場所では、珈琲も特別な味がすることがあります。
日本でも指折りの古宮に向かう参道沿いにその珈琲屋さんはあります。特に初詣の時期には、お参りの方々が多く訪れ、賑わうようです。
神社の周辺は境内に近づくほどに独特の空気があるものですが、その空気は、水に溶け、豆に馴染み、珈琲にも影響を与えるものなのでしょうか。その珈琲屋さんの珈琲(その時はイルガチェフをいただきました)は、味の粒子が非常に細かく、雪のような口解けで、とても清らかな余韻がします。一般的に、珈琲屋さんの珈琲は、ある程度万人受けさせるために、端正な味わいに調整してあるものですが、このお店の珈琲はその洗練の程がある域にまで達していて、個性的でないとは感じませんでした。
今回はお参りに行った帰りに立ち寄りましたが、お参りに行く前に訪れて心身を引き締めるのもいいかもしれませんね。
詳しい情報を知りたい方は、Contactフォームから、前田珈乱までどうぞお問い合わせください。
2017年10月1日……今日は「珈琲の日」です! 皆様美味しい珈琲を楽しみましょう!
私も行きつけの珈琲屋さんに行って、そのお店では今日から提供開始というケニアを飲んできました。ケニアの比較的近くで生産されているキリマンジャロとくらべると、酸味が際立っており、鋭利な味わいでした。日曜日の朝ということで、少々寝ぼけた状態で行ったのですが、眠気が飛んで行きましたね。キリマンジャロが癒す珈琲だとすれば、ケニアは喝を入れる珈琲といったところでしょうか。ともに、疲れた時におすすめできる珈琲です。
2017年10月16日……珈琲にミルクや砂糖を入れるか入れないかについては色々な考え方があるようですが、私は肯定派です。早朝はカフェオレを飲むことが多いですね(ただし私は牛乳が苦手なので豆乳で作ります)。ただ、未熟なアマチュアとしては、珈琲自体を味わう時はブラックで飲むように心がけています。その方が焙煎の具合や挽き具合、抽出の具合などをどうするべきだったか分かりやすいですし、何より、豆の個性がはっきりします。
余談ですが、珈琲をふるまっていて最もつらいのは、味を分かろうとしないことを広言されることです。確かに飲み慣れてない方にとってはどれも同じ味に思えるかもしれませんが、珈琲の味わいは非常に複雑で幅広く、一旦足を踏み入れればその奥深さに驚くことでしょう。次に珈琲を飲む時は、いつもより少し、香りや味に神経を集中させてみてください。
2017年11月2日……珈琲に合う邦楽と言えば、やはりパリスマッチ!今回は少々脱線して、パリスマッチの魅力を語ろうと思います。
聞き手からして何が嬉しいかと言えば、そのアーティストのコンセプトがはっきりしていて、かつそのコンセプトを自分自身が好きであることです。そうであれば、安心してファンでいられる上に、新譜がいつも待ち遠しくなります(同じ理屈で私は陰陽座も好きだったりします)。パリスマッチのコンセプトを強引に言語化するとすれば、「異国的な鮮やかな世界観を、深くかつ軽やかに奏でる」といったところでしょうか。おしゃれ、と形容されることの多いアーティストですが、私はどちらかというとその精神性が好きです。
以下はパリスマッチのアルバムの中で特に私が好きなもの、及びそれらと相性のよい珈琲です。
・『typeⅢ』→イルガチェフ(静かなメッセージが託された『typeⅢ』には余韻を残すイルガチェフがおすすめ)
・『♭5』→マンデリン(エキゾチックな『♭5』には強烈な個性のマンデリンをどうぞ)
・『after six』→キリマンジャロ(色々な意味で癒される『after six』にキリマンジャロを加え一人の休息時間)
暴走してしまいました。上記はあくまで前田珈乱の主観によるものです。あらかじめご了承ください。
2017年11月11日……私にとっての珈琲の味の核心は、「甘味」です。珈琲で甘味? 意外に思われるかもしれませんね。しかし、珈琲があくまで植物であることを考えると、理屈としては自然であったりします。例えば、お茶や小豆、南瓜などには自然な甘味があり、そのことがそれらの食べ物における魅力となっています。同様に、珈琲にある数知れぬ味の成分、苦味、酸味、滋味、渋味などを通り抜けたところにある甘味こそが、私は珈琲の魅力の最たるものだと思っています。
ただ、これもやはり私の個人的な意見にすぎず、世の中には紅茶に近いような珈琲が好きな人、柑橘的にフルーティーな珈琲が好きな人、穀物的な臭味のある珈琲が好きな人などもいて、嗜好は様々です。珈琲は奥が深いですね。
続きは「珈琲日記3」にて!