研究会設立の趣旨

第1言語としてのバイリンガリズム研究会設立の趣旨

近年、国内でも、既存の学会や研究会で「バイリンガリズム」に関する発表を、また学術研究雑誌や紀要で同テーマの論文をしばしば耳にまた目にするようになりました。しかしながら、その多くは、外国語教育、日本語教育、第二言語/継承語教育と、主に継続バイリンガルを対象とした言語教育や言語学習という枠組みの中に位置づけられたもので、いわゆる「第1言語としてのバイリンガリズム」(以後、BiL1) をテーマとしたものは希有です。

そのような状況の中で、BiL1研究者の研究意欲を高めかつ持続させ、BiL1研究の振興を図るためには一体何をすればよいかと考えた時、必然的に出てきた答えがBiL1研究者のための研究会の設立でした。

BiL1に深く関心を持つ研究者がその研究成果を活発に発表し、他のBiL1研究者と洞察ある意見交換ができる場、さらに次世代を担う若手の研究者育成が図れる場、言わば、BiL1研究者のホームベースを作ること、それが本研究会設立の趣旨です。

2009年10月18日

関西学院大学 山本雅代教授