PLEXチューナーでの構築事例

foltia ANIME Locker V5.0.3以降から、2017年後半時点で現行販売されているPLEX社製チューナー4機種が、新たに対応機種となりました。

これまでは、PT2やPT3、PX-W3PE、PX-Q3PEなど、すでに生産と流通が終了したチューナーにしか対応していなかったものが、現在店頭や通販で容易に入手できるチューナーに対応したことで、ようやく新規構築も容易となったわけです。

というわけで、2017年11月15日時点で容易に構築できる構成で、foltia ANIME Locker6.0.1を一式組んでみた参考事例です。構築する方は参考にしてみてください。

構築コンセプト : まともに使えながら最安に近い構成

【foltiaANIMELockerの動作に必要なもの】

PC本体、スマートカードリーダー、B-CASカード、対応チューナー、

インターネット接続可能な有線LAN環境、セットアップを行うネットワーク上の別PC(Macでも可)

1.PC本体を用意する

24時間連続稼働させ、Core i3以上のスペックを要求するため、以下のPCを中古で入手することにした。

NEC Express5800/51Ea (2012年製の小型PCサーバー。クライアントPCベースでサーバー向けとしても販売されていたもの)

第二世代Core i3-2120(3.4GHz)/RAM4GB/HDD500GBx2/PCI Expressx16,x8空き

ヤフオクでの入手目安価格 5,000円

SandyBridge世代の法人向けPCは、時期柄リース落ちなどで格安となっており、CentOS6ベースのfoltiaは標準でドライバもすべて持っているためトラブルも少ない。NECの法人向けシリーズのCore i3モデルでは、同世代では MATE PC-MJ33LL-D シリーズなども相当するのでそちらでも構わないが、Express5800シリーズは電源部分などが強化されているため(しかしその分過酷な環境下で酷使されていた可能性もある)今回はこちらを選択した。なお、Express5800/51Eaは標準でRAID構成となっているが、マザーボード上のジャンパを抜いてRAIDを使用しない設定としている。(foltiaでは500GBx2で1TBとして使用可能)

2.チューナーの選定

今回使用したものはPCI Express内蔵型(内部USB接続)の

PLEX PX-W3PE4 (地デジx2/BS.CSx2 4チャンネル同時録画)

ちなみにfoltiaALのシステム自体はセットアップ完了後でも、電源を落とした後でPX-W3U4などのUSBチューナーを接続すれば、普通に認識する。

内部USB接続のため、ほとんどの環境下では他に必要なものはないが、今回使用するPC本体では、接続を外付けUSBから取り廻すために、別途USBケーブルを用意した。

サンワサプライ TK-USB1 Amazon参考価格 233円このケーブルはピンヘッダ接続用ケーブルを、通常のUSBタイプAに取り廻すためのもので、PX-W3PE4/PX-Q3PE4付属ケーブルと組み合わせて使用する。余談だが、Amazonレビューでピンの長さが足りないと書いている人は保護用のプラスチック片を外すことを理解していない初心者なので、Amazon低品質レビュワーのノイズには惑わされないようにしよう。(説明が足りないメーカーにも問題はあるが…)

3.foltiaALのダウンロードおよび購入

公式サイトからfoltiaALのLIVE DVDディスクイメージisoファイルをダウンロードして、ImgBurnなどを使用してDVD-Rに焼く。USBメモリに展開する方法もあるが、ツールによっては動作でハマる場合があるため、慣れていない場合はDVDが確実。

ライセンスはインストール後にシリアルNo.を入力できるため、試用時点では購入する必要はない。

4.チューナーの装着とUSBの取り回し

(非推奨環境での利用です。メーカー製のスリムタワーPCなどで、USB2.0ピンヘッダがない環境の方は参考にどうぞ)Express5800/Eaには内部フラッシュメモリ駆動用として、マザーボード上に内蔵機器用のUSB2.0ピンヘッダがあるが、設定によるものか個体の仕様か、筆者が入手した状況では汎用のUSB機器は動作しなかった。よってアプローチを変えて、PX-W3PE4を外部USBポートに接続している。

PX-W3PE4付属のUSBケーブルと、上記TK-USB1を組み合わせて、本体背面のUSB2.0ポートに接続した。

その際に本体背面の通風用メッシュ部分を切り広げて、ケーブルを取り廻している。

5.カードリーダーとB-CASカードを用意する

SCR3310/v2.0を使用した。安価だが定番。

B-CASカードは赤CASを使用。有料放送の契約がなければ青CASでも問題ない。

6.foltiaのライセンスを準備する(スキップ可能)

2017年11月現在、Amazonではfoltia ANIME Locker V4.5が3,991円で投げ売りされている。

V4.xからV5,x/V6へのアップグレードライセンスはVectorで1,080円。新規購入の場合は一番安価となるのでそれを利用する。

その際に、Ver4.xのDVDは一切使用しない。必要なのはパッケージ内のシリアルNo.のみ。

Vectorでのライセンス購入は、決済後メールですぐに案内URLが送られてくるので、それを参照して新シリアルNo.を控えればOK。

Ver6を新規インストールする際(もしくはインストール後)に、旧シリアルと新シリアルの両方を入力してアクティベーションを有効化する形となる。

なお、購入する前に一通りの動作確認が可能となっている。アクティベーション前は、5分間の録画動作(BS11のみ30分)が可能なため、一通り動作を確認して問題ないことが確認できた時点でシリアルを購入すればOK。

7.インストールを行う

DVDメディアを入れて起動。そのままインストールが行われる。インストールの操作は別PCで行う。画面に表示されたIPアドレスにwebブラウザからアクセスして、そのまま作業を進める。

そのまま進めるだけで特に迷う個所はないが、強いて言えば

・HDDの初期化オプションにチェックを入れる(一度再起動される) 問題なければスルーしてもOK

・NeroArcEncのインストールは、クリックできるリンク先はメーカートップページにリダイレクトされてしまうので、直接「こちらもお試しいただけます」のURLをコピペしてダウンロードする

あたりを確認すればいい程度。

8.起動

ここまでの概算金額

PC本体 ヤフオク入手 5,000円+送料1,000円

チューナー PX-W3PE4 12,980円

カードリーダー SCR-3310/v2.0 1,980円

USBケーブル TK-USB1 233円

foltiaANIMELocker 4.5 DVD 3,991円

foltia 4.x>5/6アップグレード 1,080円

B-CASカード ありものを利用(2,000円換算)

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合計 28,264円

この金額で、HDD1TBの自動録画/再生システムが構築できるとすれば安いものではないでしょうか?

(11/16編集中 後日追記予定)