このようにヨガは、部分的なこと、偏ったこと、事実に反したことは考えないし、行なわないのである。一つのことを縦、横、十文字に深く広く理解していく努力をしないと、物事を正しく理解することはできないのである。“縦の理解”とは原点にさかのぼり、また未来にまで通じるような考え方をすることであり、“横の理解”とは、今おかれている環境(目にみえる社会と目に見えない社会)の横の繋がりに広く考えを及ぼす理解の仕方である。これが冥想としての、物事の感じ方と考え方とである。そういう冥想の状態で一つ一つのものを見なければ、本当のことは解らない。