震宮 象意 ● 三碧
『キーポイント』
三碧木星は木気、卦は雷である。雷は音はでかいけれども実害は少ないせいか『声あって形なし』という象意が基本になっている。このことから『音』に関するもの、『電気』に関するものが象意の範囲に入るようだ。雷は火を生むので『火象』とも無縁ではない。
また、時節は夜明け、春なので、新しく始まるという意味がある。一白も新しい物事と関係しているが、こちらは『陰極まって陽に転ずる』という意味で、新規の事象はまだ内在している。
三碧はこの点すでに芽吹いた状況と考えてよいだろう。この事象から三碧では『若者』という意味が生まれる。若者は理屈は良いが行動面では未だ危うさを含むという意味だろう。
雷は鳴動とされる。太古の人が雷が落ちた際、大地が揺れ動くのを見て、これを象意とし、『地震』とつなげたのだろうか。
ギリシア神話で雷はゼウスの担当だが、地震はポセイドンの担当だ。三碧木星はこの両方をかねている。ところが、ギリシア神話解釈家の中にはゼウスとポセイドンが同一神だとする説もあるようだ。
三叉の鉾の数は当然3であるが、この辺も長い歳月の中で中国占術の中に取り込まれた要素だったのかもしれない。
『キーワード』
卯・東・朝・春・雷・青・3・8(易象は4)・若者・長男・
3月・5:00~7:00・酸味・声あって形なし・電気・発芽
『象意』
肝臓・喘息・ヒステリー・神経痛・リウマチ・癪気・小児の癇・脚気・脛肱の怪我・打身
長男・青年・電気、電波、電話関係の人・アナウンサー・生意気を言う人・
音楽隊・噺家、歌手など声音にて生活する人・
植木屋・青物・野菜、海産物商(海草類)・寿司屋・庭師・唖者
楽器類など音の出るもの・音に関係するもの一切・野菜類・海藻類・酢の物・お茶
戦地・震源地・森林・生垣・並木・原野・春の庭園、田畑・青果市場・
植木売場・電気、電波、電話に関係する場所・演奏会、講演会場
うぐいす、目白、蜂、鈴虫、せみ等音を奏でる生き物。
盆栽・草木・野菜・海草・柑橘類・茶・薬草
伝言・出現・伝達・癇癪・怒り・詐欺・
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16 雷地予 ( らいちよ )
雷鳴が地上にとどろく。
大を有してよく謙なれば必ず予(よろこ)ぶ。故にこれを受くるに予をもってす。
予は楽しむ。
民が和楽して素直に順(したが)う。 君を立て、軍隊を動かすによろしい。
天地ですら理に順って動く。ましてや君を立て軍隊を動かすといったわざが、理に順わずにいられようか。
君子はこの卦を見て、音楽を作って徳を賞揚し、またそれを奏して上帝に奉納し、あわせて先祖の霊をも祭ったのである。
相場は、 雷が地下より地上に発出する卦にして高く上るの象なり。易位の卦なり。易位して地雷復となって下ると見ることもある。
しかし、地雷復はまた、地雷復にゆくまでは下がるが、底値となって是より上がる卦でもある。
反発急伸。主爻の九四爻卦に震を配し他に巽離の多いとき、その意を強く見る場合もあるが、反発は一時的なもので持続性に乏しく大した高値は期待されない場合もある。
物価騰貴す。
上る。高下秋冬は動かず。
癸 卯 : 朝より下値にして後飛離れて益々安値。
主爻(内卦、外卦、大成卦):二爻、四爻、四爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
予は、怡悦、娯楽、予備などの意。復の易位法としてみれば、復は震雷が坤地の下に在ったが、この卦では、 震雷が坤地の上に出た象。雷が地上に出れば陽気が伸びるのを推して、志を遂げて悦楽すると見る。動くのに順をもってすれば成功して志を遂げる象。予め備えする義。たのしみ怠る義。遊び過ぎの義。音楽などの象。大いに発達すべき人。今は、悦楽に溺れやすい時なので、溺惑に陥ることなく勉めれば幸運に向かう占。勝負、我が方の負。
予は、侯(きみ)を建て師(いくさ)を行(や)るに利(よ)ろし。
彖に曰く、予は、剛応じて志行わる。順もって動くは、予なり。予は順もって動く。故に天地もかくの如し。しかるをいわんや侯を建て師を行るをや。天地は順をもって動く。故に日月過(あやま)たずして、四時は違(たが)わず。聖人順をもって動けば、すなわち刑罰清くして民服す。予の時義、大いなるかな。
象に曰く、雷の地を出でて奮うは、予なり。先王もって楽を作り徳を崇び、殷(さか)んにこれを上帝に薦め、もって祖考を配す。
16 雷地豫 らいちよ 志をとげ喜ぶ・油断
ものごとが道理にしたがって動きだす。辛抱の冬が終わり、歓楽の春がきてエネルギーを発散する。やりとげる。滞っていた関係もついに解けて楽しみがある。順調に進めば調和するが、驕慢な心を起こさないよう注意すること。怠け者。思い通りになりそうなので悦びのあまり不用意になる。片方を廃して一方に専念すること。
第四爻にある陽…それは地位で言えば指導的な官僚の立場であるが…からの呼びかけに、その他のすべての陰爻が応じ服従している。この卦の外卦「震」の性質ば動ぎ。内卦「坤」の性質ば従属゙ど献身゙。この卦が表わすのは、献身的に動く結果もたらされる共感とそれから起こる熱狂で、何もかも押し流してしまう動きである。この豫卦で特に重要なのは、自然界においても人間界ににおいても゙物事は抵抗、つまり反発が最小である経路を通って起こる゙という法則が厳然として存在するということだ。
雷地豫[熱狂]。援助者を就任させ、軍隊を進軍させるのに利ろしい。
熱狂というこの卦は人々の心を掴みそれに対応して行動できるような優秀な人が身近にいる状態を表す。この人は人民すべての心からの共感と服従を得ることができる。このような立場の人が、人々のやる気を掻き立ててようとするなら、当然自分が働きかけるそれらの人々の方に自分の方から下りていって調子を合わせ、反発を招くようなまねはしない。それはごく自然なことだ。ものごとが゙一番無理のない、つまり抵抗なく受け入れられる形で動ぐというのは、犯されざる自然法則である。
それは外部から強制されるというより物事の内部に存する調和の法則とでもいうものである。それがあるがために天体もその動きが軌道から外れることが無くまたすべての自然の営みに規則性があるわけだ。それは人間社会にしても同じである。人民が心から共感できる法律であるからこそ施行できるのであって、それが得られないような法律は敵意をもって迎えられるばかりである。再び言うが、自分の企てを遂行するために協力者を得るには、しかもそれらの人々がひそかに不満を持つことがないようにするには、共感とそれから起こるやる気を掻き立てることである。共感からくる熱情は、例えば戦争における場合にも、多くの集団を一つにまとめ勝利に導くものである。
雷が再び大地から出て鳴り響く
゙熱狂゙のイメージである。
かくして古代の王は功績があったものを称えるために
音楽を作る。
そしてそれを
最高神に対し
荘厳に演奏させる。
そして先祖をその場に招くのだ。
初夏、雷という電気エネルギーが、地下からまた発動する。最初の雷雨が大自然を再び目覚めさせ、長く続いた冬の緊張が解けていく。喜びと開放のとき。同じように、音楽にも心の緊張を和らげ無意識の感情の縛りを解き放つ働きがある。心の中の熱狂が無意識のうちに歌とダンスとリズミカルな身体の動きとなって噴出する。太古から、あらゆる人々の魂をゆり動かし一つにする、音楽の目に見えない力が人類を魅了してきた。
支配者らは昔から音楽を育成整備して、それの持つ原初の力を利用しつづけてきた。音楽は、厳粛で神聖な、人間の感覚を清める何かだと尊ばれて、ついには英雄らの業績を称え、目に見えぬ世界との架け橋を築くものとされるようになった。霊廟において、人々は音楽と無言の所作からなる儀式を通し、神を身近に感じることができるようになり、後にこれから演劇が生じた。創造神を敬う心と、人間の基幹的な宗教心である先祖崇拝が結びつくようになった。先祖らはこの儀式の場に天帝の賓客として、また人間の霊性の代表として招かれる。その厳粛な雰囲気のうちに、人類の過去が聖別され、人と神とが強い絆によって結ばれるのだ。かくして、王は自己の先祖の崇拝を通じ、神を崇拝することになり、天子となる。そして天子の中で天の世界と地の世界が霊的に結びつくのだ。
以上の考え方は、中国文明がたどり着いた最終形体である。孔子はこのような儀式 において執り行われる犠牲について語っている。「この犠牲の意味を真にわかる者が世界を支配する。世界はまるで彼の手の上の回転する独楽のように(自在)に扱われるだろう」
16. 雷地豫(らいちよ)天卦:震 地卦:坤躍進 悦楽の功罪 春雷
万物が発生する 悦び 楽しみ
遊び好き 怠慢 用心
踊りとか音楽の趣味がある お祭り騒ぎが好きである 行方知れず
志を達する 虚弱 お腹の中に腫れ物が出来る
・商売職業上の悩みがある。
・祖先の祭祀を為すのによい。
・新規の事は進展するが、今までの事は衰える。
・養子の意味がある。
・一陽の男子の象を衆陰の女が囲んで望んでいるのであるから、縁談が降る如くにある男子である。
・色難に注意を要する。
・盗難にあう恐れがある。
・塚墓の卦象であるから大病人には凶である。
雷地豫(らいちよ) †
節度を知らぬ「やさしさ」が
予想し得ない事態を招く
■精力的な八方美人 †
雷地豫(らいちよ)は「やさしさ」に包まれた卦です。
そして、その「やさしさ」は、震卦の激しい気性を隠すヴェールの役割を果たしています。
あなたは、自分が窮地に追い込まれれば追い込まれるほど、たくさんの人にたっぷりと、その「やさしさ」をふりまきます。
そうすることで心のバランスをとっているのです。
その「やさしさ」は限度を知らぬ「奉仕」といってもよいもので、場合によっては八方美人的な印象を強く与えることもあります。
雷地豫(らいちよ)の人は、そのことを自覚しておく必要があります。
■楽しみと快楽を提供する資質 †
震卦は快楽を追及する卦です。
雷地豫(らいちよ)のあなたの場合、それを人に提供することに、生きがいを覚えます。
あなたは、遊びに関するアイディアが非常に豊富で、すばらしい企画をいくつも立てていくことでしょう。
業種的には、アミューズメント業界、ギャンブル業界、マスコミ業界、風俗業界など、ありとあらゆる「快楽」に関係する仕事で、成功する運勢を持っています。
また、多くの人に献身的に尽くすことができるので、医療関係、福祉関係の仕事も向いています。
企業でも、多くの人に頼られるような部署、縁の下の力持ちである総務の仕事などもよいでしょう。
ただし、ストレスはたまっていくはずです。あなたは頼まれると「イヤ」とはいえない性格で、どんなことでも精力的にこなしていきます。
が、非常に頼りにされる反面、いいようにこき使われてしまうこともあるのです。
また自分の仕事を放り出してまで他人の面倒を見たがる傾向が強く、これが「八方美人」と椰楡やゆされる原因となりますので注意してください。
■花から花へと飛び回る蝶のよう †
雷地豫(らいちよ)の人は、内心はともかく、表面上はどんな人とでも仲良くすることができます。
そして、みんなを喜ばせようとするので、何かと勘違いされることが多いのです。
また、遊ぶのが大好きで毎晩のように遊び回るため、本人にその気がなくても「軽い」人間に見られがちです。
実際、あなたは誘惑に乗りやすいタイプで、浮気も少なくないでしょう。
また、浮気はしていなくても恋人から責められると、急に嫌気がさして別れてしまうこともあります。
熱しやすくて冷めやすい性格なのです。
しかし、震卦らしく内面の感情は常に激しく揺れ動いていま究心とは裏腹の行動をとってしまう自分に一番苦しんでいるのは雷地豫(らいちよ)の人自身なのです。
こうした特徴をわかってくれる異性が見つかれば、あなたは無理に遊び歩くこともなくなり、生涯幸福になれるでしょう。
性的には、男女とも尽くすタイプです。
相手を悦ばせるテクニックは超一流でしょう。
■自分を知り、偽らないこと †
あなたは、人に責められると困惑し、取り乱します。
みんなを喜ばせようという自分の行為が間違っているとは、どうしても思えないからです。
しかし、節度を失ったあなたの「他人への奉仕」の態度からは、自己満足以外の何物も見い出すことができません。
人に指摘を受けたら、今一度自分の行動を振り返ってみることが大切です。
■財運 †
財運は比較的安定していますが、酒や異性関係につぎ込んで散財する傾向があります。
また、「財産」にかかわる重要書類の紛失、約束の失念などに十分気をつけてください。
思わぬ損害に通じます。
16雷地予 (らいちよ)
【キーワード】熱意
〔大意〕 雷は地上に鳴り響くイメージです。予は喜びとか楽しむの意ですから、これは非常に積極的、行動的になることで良い状態となるという、吉の卦と解することができます。
人間だれでもそうですが、何かに打ち込んでいる時は、心が豊かだし楽しんでいるものです。そして、そういう情況でした事は成功を勝ち得ます。ところで予(よ)は楽しみであり喜びですが、それは道理に従ってはじめて得られるものである。道理とはいわば自然の摂理といってもいい。自然に逆らう無理があって、はじめてわれわれは本当に心の底から楽しむ事は出来ないのです。
熱意というのは、その根底に楽しみや喜びのある勤勉のことです。熱意を持って何事かをしている時の状態を思い浮かべてください。そこには不安や心配があるでしょうか。イライラ高ぶった神経があるでしょうか。そればほとんど没我、無我の状態で、しかもさえた判断力と積極的な行動が見られる。
わたしたちは、なにをするにも熱意を持って出来るような情況をつくる必要があります。それが成功し勝利する為の最高の方法論です。「人生をよりよくデザインする為には、知識や才能、努力を考えるよりも、心の状態を前向きにする事である」このマーフィ博士の言葉は、熱意というものをもつ為の心構えを教えています。
たとえば「気が乗らないがしなくてはいけない」ことがあったとします。それをそのままの状態ではじめれば、結果はそう良いものにはならないはずです。そういう時は「これをすることが楽しいのだ」と無理矢理にでも自分に言い聞かせることです。この訓練を続けていると、あなたはどんな仕事にも熱意を持って取り組めるようになります。
初6 あなたの信念は実証されなければならない。
二6 風が吹き、雨が降り、洪水が押し寄せても、家が倒れる事はない。
三6 あなたはやってくる機会を受け入れるようにしなければならない。
四9 あなたはあらゆることの繁栄の源をもっている。
五6 「私は偉大な存在からまもられている」と確信しなさい。
上6 自分をコントロールする術を身につけなさい。
雷地予
豫(よ)は侯(きみ)を建て師(いくさ)を行(や)るに利ろし。
○彖にいわく、豫は剛應ぜられて志行なわる。順もって動くは豫なり。豫は順もって動く、故に天地もかくのごとし。しかるをいわんや侯を建て師を行るをや。天地は順をもって動く、故に日月過(あやま)たずして四時たがわず。聖人順をもって動けば、則ち刑罰清くして民服す。豫の時義、大いなるかな。
○象にいわく、雷の地を出でて奮(ふる)うは豫なり。先王もって樂を作り徳を崇(たっと)び、殷(さか)んにこれを上帝に薦(すす)め、もって祖考を配す。
「豫は和楽なり」と注しています。人心を和楽させるものは音楽にしくはありません。象に「先王の楽を作りて帝を祀る所以なり」とあります。古典を考えるに天鈿女命(あめのうずめのみこと)の俳優(わざをぎ)が見えます。これが音楽の起源です。此の時に当り日神が出られました。つまり直ちに祭祀の本原でもあります。その建侯行飾をいうのはこの二事は国家の大事です。大事が既に利あればその他は何も論じることはありません。「刑罰清くして民服す」というのは順動のはたらきをいうのみです。
木に属します。 謙心は豫(たのしみ)あり。候を建て師を行るに利有り。一存を以て事を行えば心身安きをえません。住居が定まらないこと師が行くがごとしです。劬(つかれ)労。一陰五陽集ります。淫酒沈酔して国家亡びます。九四の陽は腎に当り茎の象なので色情の災い、又妻に付き争いがあります。富にして奢らず、貧にして貪らなければ吉です。我意振然として気弱です。低。住居に苦労があります。立身がありますが遅いです。喜悦。
天 雷。雲驟雨(むらさめ)あり。後晴れます。
旅 吉ですが反覆が有ります。
売 始めは思う程利がありません。 道煉磨すれば吉です。
願 虚が多いです。一度は成りますが後に破れます。
待 飲食があって談すれば吉です。余は凶です。
失 親が蔵したと見ます。知ることは難しいです。
婚 成って破れます。
産 男子。危いです。
疾 浮腫。腹不和。前病の余毒。湿毒。疱疾。麻疹の類。外に出難いです。二便渋。脾胃不和。腫物。 驚悸。腰痛。凶。動気。腎虚。養生に迷って凶です。
邪 不意に人を落した恨みの報いです。土公の崇り。二十六日の霊。産死の霊。産穢物を火に照した
崇.四爻は淫に付老女の生霊。変笄に付小女の恨があります。
この卦を得た人は逸楽してその方を失わなければ吉。これに反すれば凶。
62 雷山小過 ( らいさんしょうか )
山上に雷鳴が大げさにとどろく。
その信ある者は必ずこれを行う。故にこれを受くるに小過をもってす。
小なる者が過度である。上がるによろしからず。消極の方向なら吉。
君子はこの卦を見て、共敬すぎるほどに行動を慎み。服喪には悲しみすぎるほど悲しみ、金銭はケチといわれるほど節約する。
相場は、 下がるの象なれども激しき下落なし。雷は上り山は止まると見て可なり。然れども小高下して少しは上がることあり。
上げも下げも過敏に動く。値幅は大きくない。高値は望めないが、突飛高を演ずる場合あり。暴落を来す場合もあり。
三、四に坎を配している場合、坎の意味が強く下がる。
主爻(内卦、外卦、大成卦):三爻、四爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
小過は、小なる者の過ぎるという意味と、過ぎること大ならぬという意味がある。二陽内にあり、四陰外にあって其の陽は強く、陰は弱い者のゆえ、四陰は多いとはいいながら弱い故に大いに過ぎることはない。それで小過というのである。震が動いて山を過ぐる。過失のあるとき。彼我相互に背き離れる意。遅延になりがち。小事は成るが大事は成らぬ象。二人同行しても其の志するところが各々別なる象。家を捨て逃げ出そうとする象。彼は進もうとし、我は止まろうとしてこれを引き裂くという意がある。全卦で見れば大坎の艱苦と艱難の時な上に、内外引き裂けるという占示のゆえ恐れ慎むべきである。勝負、我が方の負。
小過は、亨る。貞に利(よ)ろし。小事には可なり。大事には可ならず。飛鳥これが音を遺(のこ)す。上るによろしからず、下るによろし。大いに吉なり。
彖に曰く、小過は、小なる者の過ぎて亨るなり。過ぎてもって貞に利(よ)ろしとは、時と与(とも)に行うなり。柔中を得たり。ここをもって小事には吉なるなり。剛位を失いて中ならず。是をもって大事には可ならざるなり。飛鳥の象あり。飛鳥これが音を遺す、上るによろしからず、下るによろし、大いに吉とは、上るは逆にして下るは順なればなり。
象に曰く、山上に雷あるは、小過なり。君子もって行いは恭に過ぎ、喪は哀に過ぎ、用は倹に過ぐ。
62 雷山小過 らいざんしょうか やりすぎ
卦は上下に背きあった形をしていて、二爻づつまとめると坎(困難)になる。分裂や意見の食い違いなどで困難に直面している。山上の雷鳴は大げさにとどろく。やり過ぎ。小粒で悪い人間が多すぎて良い者の勢いがない。悪だくらみ。意地悪。身の程を知って控えめに対処。対人関係は意見があわず調和しにくい。
第28番目の卦、沢風大過は、弱い陰が外側にあって、内側に強い陽を挟んでいる卦だが、内側の陽が過剰に多い。一方同じ陰が陽を挟む形の卦でも雷山小過は外側の陰の方が過剰である。過剰であるからには、小過の示す状況は普通ではない。一方、陽が外側に来て陰を挟んでいる形の卦には第27山雷頤や第61風沢中孚があるが、これらが表す状況は特に変わった状況ではない。[大過のように]陽が内側に過剰に存在すると、自己の我意を押し通そうとして、とかく争いごとや危機を招きやすい。しかしこの雷山小過においては過剰なのは陰であって[しかも外側にあり]、その意味では外側の世界と折り合うことが十分できる。もし人が自分の器に見合わない指導的な地位にあるときは、慎重な上に慎重であるべきである。
雷山小過。成功に至る道である。
忍耐努力すればうまくいく。
小事はなすことができようが、大事にはよろしくない。
鳥が飛んでメッセージをもたらす。
上に向かうのはよくない。
下にいるのがよい。
大吉である。
剰なまでに謙虚で律儀な心がけをもってするならそれに見合う成功が得られるのは当然だ。しかしながら謙虚で律儀だと言っても、それが上辺だけの空虚なものであったり、単に他人に対する追従であったりしてはならない。もしそうなら、それは自分を放棄しているだけの話だ。きちんとした尊厳ある態度でなければならない。この卦の示す状況は厳しい。しかし、時の要求に耳を傾ければ、環境の厳しさをなんとか相殺する道も開けよう。なにをするにしろ、大きい成果を願ってはならない。それに見合った力が自分にはないからだ。卦辞に「小事はなすことができようが、大事にはよろしくない」とあるのはこの意味で重要だ。この卦の形を見ていると、形が鳥に似ていて、鳥をたとえに使っているのもなるほどと思われる。
第28番目の卦大過においては、4本もの過剰な陽が内側にあり、それを支えるのは僅かに上下2本の軟弱な陰であった。そして状況を象徴するのに、過剰な重さに撓む棟木(ムナギ)のイメージが使われていた。ここ小過においては、同じく陽を支えているのは上下の陰だが、過剰なのは陰の方だ。この卦の形も翼を広げて舞い上がる鳥を連想させるが、鳥は決して自信過剰になり太陽に突進するようなことはしない。一度天に昇っても巣のある地上に必ず舞い降りる。鳥のこのような性質は小過の意味するところをよく示している。
雷が山上に鳴り響く
雷山小過のイメージである。
かくして君子は、その行いにおいて恐れ敬うことをより篤く(アツク)し
その肉親の死別に際してより深く悲嘆し
その費え(ツイエ)において倹約をより厳しくする
山の雷は、平地のそれとは違って聞こえる。山の中で轟く雷は、普通より近くに聞こえるが、山から離れたところで聞くと、むしろ本来の響きよりは小さく聞こえる。君子はこのことに教訓を見て、普通の人にできないほど、自分の使命をしっかりと見据える。たとえそれが周囲の目には神経質に見えても、自分の行いにはより厳重だ。例えば肉親の死に際しても、儀礼よりは心を重んじ、個人的な支出においてもより質素にして見栄を張らない。大衆的な視点から見れば超然としているのだ。このようなあり方の本質は外面的な問題に関してこの人はいつも控えめにしているということだ。
62. 雷山小過(らいざんしょうか)天卦:震 地卦:艮遜順 低姿勢 小さな行き過ぎ
小事における行き過ぎ 過失 食い違う
延びる 過ぎたるは及ばざるが如し 両人相反して離れる
あちらは実行しても、こちらは止まる 或いは成さんとして或いは止めようとし、志が両端に別れる 親和しない
小さな事は出来ても、大きな事は成立しない 二人同行する 家を逃れ出る
病は中風にて半身不随、手足が冷える
・水商売向きである。
・恥をかく。
・背かれる。
・妾の象である。
・女子不貞の卦である。
・交通事故に注意。
・不法の色情がある。
・水害がある。
・複雑深刻なる金銭問題に悩む。
・金のために節操を売る、又は身売りをする人の場合の象である。
・進まんか止まらんか思案定まらない象せある。
・墳墓の卦にて大病人は凶である。
雷山小過(らいざんしょうか) †
孤独な実力者は
高みに立って「馬鹿」を演ずる
■仮面をかぶった孤独な道化 †
雷山小過(らいざんしょうか)は、自意識とプライドが非常に高い卦です。
あなたは、自分の中にある震卦の激しい気性をよく心得ており、それを出さないようにと繕います。
あえて「馬鹿」を装うことで、自分自身を隠そうとするのです。
しかしながら、それが、あなたの孤独を強調し、運命の流れに多大な影響を及ぼすことになります。
■同僚に嫉妬される実力派 †
あなたは非常に有能です。
難しい仕事ほど、きちんとした計画を立ててバリバリとこなしていく力を持っています。
雷山小過(らいざんしょうか)の人は、心の底には道徳的な生き方を模範としたいという願望があり、教育関係の仕事をしたがる人が少なくありません。
年少者に慕われやすいので、教育関係の仕事で成功する確率はかなり高いでしょう。
数字にも強いので、一般企業ではプログラマーや経理に向いています。
あなたは、仕事上でも、自分が突出して見られることを嫌います。
それを避けるために、雷山小過(らいざんしょうか)の中には、わざと仕事ができないふりをする人すらいるのです。
こうした態度はあなたの出世を遅らせますが、一方であなたの成功に必要不可欠なものとなります。
自分より仕事ができない人達の気持ちを知るよい訓練となり、あなたが上司になって部下を使うときに非常に有効だからです。
ただし、あなたは出世するとき、同僚から強烈な嫉妬をされることを覚悟しなければなりません。
あなたの実力は同僚からは理解されにくいため、やっかみを受けてしまうのです。
雷山小過(らいざんしょうか)は出世と引き換えに孤独に耐えねばならない運命にあるのです。
■自分を出しきれないもどかしさ †
あなたは本当に好きな相手ができても、なかなか気持ちを素直に伝えられません。
まったくの無関心を装ったり、つい相手をからかってしまうなど、子供っぽいことをしてしまいがちで、きっかけを逃がすことが多くなります。
かといって異性と話すのが不得手かというと、そうでもありません。
遊びと割り切った相手にはいくらでもモーションをかけられるし、くどき文句を並べることができるのです。
その一方で、本当に好きな相手とはなかなか相思相愛になりにくいのが、雷山小過(らいざんしょうか)の人の特徴といえるでしょう。
雷山小過(らいざんしょうか)のあなたは、自分に見合った異性を見つけたい気持ち、自分のことを理解してくれる相手とつきあいたいという気持ちは人一倍強いのですが、結婚に妥協することはないので、結果的に晩婚になってしまうことが多いでしょう。
早めに結婚したければ、同年代で、同じ雷山小過(らいざんしょうか)の人を探すとよいでしょう。
理解し合えるはずです。
セックスは普段は淡泊ですが、感情が高ぶると非常に情熱的になります。
時間も長く、回数も多くなります。
ムード次第で変わる人です。
■ときには感情的になってみる †
雷山小過(らいざんしょうか)は大器晩成の卦です。
「馬鹿」を装うことが、処世術となって出世の機会をつかむことになるのですが、結果的には孤独にさいなまれることが増えそうです。
本当の親友、本当の恋人を作るためには、あなた本来の感情を包み隠さずに出すことも必要です。
たまには本気で怒つたり泣いたりしてみましょう。
■財運 †
短期間で大金を得ようとあせると失敗します。
一歩引いて状況を見極めることが財運アップのポイント。
重要な案件は、他人任せにせず、自分が出ていくこと。
話し合うことで、とるべき手段が見えてきます。
62雷山小過 (らいざんしょうか) 【キーワード】少し過ぎる
〔大意〕ツキがない状態というのは、運が良いように見えることがあります。運が良いように見えるから、積極的に何かをやり、結果的に失敗する、この卦の状態はそれです。
小過とは小なる者ということです。「小過は、亨る」と本文にはあります。これは小さい事は良いということです。これが過信を呼ぶのです。勝負事で失敗するのはこういうときです。
あなたはきっと自分に自信を持ち、また時にも恵まれていると実感しているでしょう。
表面の意識ではそう思わなくても心のどこかにそういう気持がひそんでいる。それが問題です。
いまはじっくりと選択し判断するときです。あなたがしなければならないことはたくさんあるでしょうが、いまは簡単なこと、すぐにできること、機が熟したことから取り組むべきです。
全体的に大きな無理がこない事柄のみ、積極的に関わりを持つようにしなければなりません。
いまは自分の能力からみてもの足りたい状態でちょうどいい。いまはすべてに余裕を持たなければならない。休息のときではないが、馬力をかけるときでもないのです。
積極人間にとって、万事をひかえ目にすることは難しいことです。しかしその難しいことをやりとげる抑制力をこそ、いまは養うべきなのです。
あなたが消極人間、あるいは勇気のない人間なら、そのことに自信を持ちなさい。そういう態度が功を奏するときもある。人生にはメリハリが必要なのです。いまは自信を持って見送るときです。
初6―激しすぎることに注意せよ。
二6―人を選んではいけません。
三9―周囲をよく観察しなさい。
四9―無言の警告があなたに発せられていることを知りなさい。
五6―あなたが黙っていれば良いことがやってくる。
上6―物事を無理にやろうとしてはいけない。
雷山小過
小過(しょうか)は亨る。貞しきに利ろし。小事には可なり、大事には可ならず。飛鳥これが音を遺(のこ)す。上(のぼ)るには宜(よろ)しからず、下(くだ)るに宜し。大いに吉なり。
○彖にいわく、小過は小なる者過ぎて亨るなり。過ぎてもって貞しきに利ろしとは 時と與(とも)に行なうなり。柔中を得たり。是をもって小事には吉なるなり。 剛位を失いて中ならず。是をもって大事には可ならざるなり。飛鳥の象有り。飛 鳥これが音を遺(のこ)す、上るには宜しからず、下るには宜し、大いに吉なり とは、上るは逆にして下るは順なればなり。
○象にいわく、山上に雷有るは小過なり。君子もって行いは恭に過ぎ、喪(そう) は哀に過ぎ、用は儉に過ぐ。
小は陰です。小過は小なる者が過ぎるということです。而して小く過ぎて可なのは行の恭に過ぎ、喪の哀に過ぎ、用の倹に過ぎるのことのみです。飛鳥の声は上らずして下ります。此れ上るに宜しからず、下るに宜しい所以です。此の他彖象の義古人の辨がありますが、今ここには説きません。
○古典を考えるに少彦名神(すくなひこなのかみ)は天津神ですが降って再び昇られませんでした。下るに宜しの義です。雀(さざき)羽はこれ飛鳥です。此神の御形も小過の謂です。
金に属します。 中孚小過(すぎ)よき者です。父母兄弟の縁が有るといっても交りが薄いので言うべき事も言い残して他の気を兼ねて案じること恰も山川万里を阻隔して案じるが如くです。人に妨げられます。及ばないことを励もうと思います。書を遺します。苦多く心苦しみ自由でなく窮屈です。師から来るのは気病発熱命。同人より来るのは兄弟子孫を案じます。蠱から来るのは身閉塞されます。
天 雨
旅 凶
願 長引いて成りません。
売 不利。
待 来ます。
失 遺恨盗強尋ねれば出ます。水辺を尋ねると良いです。
婚 成りません。
産 凶
疾 気逆上。老人は危いです。積心力労牽痛。心苦。気鬱。発起(おこり)伏(さめ)病長いです。寒熱往来。言語不分。腹渋。下滞。古病の余毒治ります。冷。身の誤より発します。気病。薬功がありません。瀉薬吉。吐薬凶。孕。血熱。気陥。水腫。痰飲。食傷。目疾。便毒。危いですが治ります。産は平産です。
邪 先祖の悪業の報いが来り、災と成ります。長袖の死霊が有ります。
九日の佛を問うのが良いです。
この卦を得た人は、その過ぎるべき所を過ぎれば吉。これに反すれば凶。
40 雷水解 ( らいすいかい )
雷鳴とどろき、雨降り注ぐ。
もって難に終わるべからず。故にこれを受くるに解をもってす。解とは緩(かん)なり。
困難が解ける。
西南の方角が良い。行く必要がなければ、じっとしているが吉。必要があれば、早く行き早く帰るが吉。
君子はこの卦を見て、民の過失を許し、罰を軽くして慈愛をそそぐのである。
相場は、 安し。水は下り雷は上り互いに上下に引き分ける卦なり。故に即今を中値として高下することあり。
又、易位して屯より来ると見又屯へ行くと見ることあり。
四条の値数を見ることあり。一つは三八より一六を越て三八まで下り、一つは一六より三八越て一六まで上り、一つは三八より一六越て三八まで上り、一つは一六より三八越えて一六迄上ると見るの四条皆窮理によるべし。
安値訂正の反騰。一挙に上伸することは期待されず、上げては押し、更にまた踏み上げるという動きを表す。強弱は二と四の爻卦による。また久しく下値にあった際に得た場合は、将来、晋の高値を見る動きを察するべき。
高下急に上がらず。夏は下がる。
癸 巳 : 足取下値にして進むべからず。
主爻(内卦、外卦、大成卦):二爻、四爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
解は、西南に利(よ)ろし。往く所なければ、それ来り復り、吉なり。往くところ有れば、夙(はや)くするときは吉なり。
彖に曰く、解は、険にしてもって動く。動きて而して険より免るるは、解なり。解は西南に利(よ)ろしとは、往きて衆を得るなり。それ来り復りて吉とは、すなわち中を得ればなり。往くところ有れば、夙くして吉とは、往きて功あるなり。天地解けて雷雨作り、雷雨作りて百果草木皆甲たくす。解の時、大いなるかな。
象に曰く、雷雨作るは、解なり。君子もって過を赦して罪を宥(なだ)む。
解は解くことで、自主的に見れば、解散、解脱。他よりなされるときは、解放となる。 屯の易位として見れば、屯は震の進み動こうとする者が坎の険中にあって未だ出ることの出来ない象であったが、解となれば坎険の外に出た象となる。即ち動いて険を免れるの象である。険所を脱する意。身の上、解散するという凶兆。しかし、艱難が続いている時においては、艱難苦悩は逐次解け去ると判ずべき。勝負、我が方の負けとする。
40 雷水解 らいすいかい 悩みが解ける
雪解け。凍結して行き悩んでいた問題がゆるみ解決へと向かう。氷が溶けて新しい出発のときを迎えた。ぐずぐずと怠けて機会を逃さないように問題を処理すること。諸事迅速にすれば難みが解けて吉。ただし事態の状況によっては組織が解散するという、反対の意味にもなるので注意。
ここにおいて、動きが険阻の外に逃れ出る。障害が取り除かれ、困難な問題は解決され つつある。しかしながらまだ解放の時は至らない。まだそれは始まったばかりなのだ。 この卦はその過程の各段階を示す。
西南の方向に利ろしい。
もし行って対処しなければならない問題がないなら帰ってくれば吉。
もしまだ行って対処すべきことが残っているなら急いで対処すれば吉。
面倒で緊張を伴う問題がここにおいて治まり始める。そのようなとき、人は可能な限り すばやく常態に復帰すべきである。゙南西゙とあるのはその意味である。急激な変化をと もなうこのようなときは人生の要のときである。ちょうど雨が大気の緊張状態を去らし め、大地の芽吹きを誘うように、重荷から解放されると人々は自由になり元気づく。し かしながら問題が一つある。ついやりすぎてしまうことだ。必要以上にやり過ぎないこ とがこういうときは肝要だ。解放の時が至ったらできるだけ早く普通の生活に戻るのが よい。そうすれば吉がもたらされる。一方、もし対処すべき問題が残っているのなら、 一刻も早く対処して、問題を一掃してしまうべきである。
雷鳴が響き雨が降り始める
解のイメージである。
かくして君子は過ちを大目に見て
不正を許す
雷を伴った嵐は大気を清らかにする働きを持つ。社会に緊張状態をもたらす人の過ち や罪に対して君子は同じような働きかけをすることができる。君子は明快に人々の罪 を公にする。しかし一旦罪が明らかになったからには、君子はそれにいつまでもこだ わらない。思わずしてしまった掟[オキテ]破りはあっさり許すのだ。それはちょうど、雷が激 しく鳴っても止むときはあっさりと消え去るようにだ。ちょうど水がすべてをきれいに 洗い流すように、そのつもりがなく犯した罪や失敗を許すのだ。
40. 雷水解(らいすいかい)天卦:震 地卦:坎春情 解消 難局
困難が解ける 脱する 憂いを散じて喜びを生ず
難を解く 難が解ける 緩む
怠る 離れる 逐電の悩みを免れる
東方へ行く 船に乗って遠くへ行くことがある 出産
過失を許す 罪をさとす 利害を説いて悩みを解く
夫婦仲悪く離縁に至ることもある 家族で力を合わせ、一家の長の力となる
・住所に悩みがある。
・商売職業上の悩みがある。
・部下の者に不正がある。
・婦人が秘密を持っている。
・婦人の助けを得れば成功する。
・結婚は末がよろしくない。
・流産の恐れがある。
・男女関係では、婦人がその帯を解いて操を許すのである。
・百時において、時節の延引する意味がある。
雷水解(らいすいかい) †
疑いは破滅に通ず
心の底にとどめるべし
■心の葛藤をいかに処理するかが問題 †
震卦は内面に激しい感情を持ちながらもそれを隠すことで、旺盛な活動力を発揮します。
雷水解(らいすいかい)を評して、八卦では「前進に迷い、不安定な状態にある」卦としています。
そして「内面の不安を払拭しようと『疑い』を表に出して失敗する」といっているのです。
この「疑い」の心をどう処理していくかで、雷水解(らいすいかい)の人の運命は決まります。
■緻密な理論と大胆な実践 †
雷水解(らいすいかい)の人の疑い深さは、仕事においては緻密さとなって現われます。
自分の納得がいくまで調べた上で、大胆に実行するので「仕事ができるやつ」という印象はかなり強いはずです。
仕事は、研究関係の職業がぴつたりです。
企業なら、新製品の開発やマーケティングの分野で才能を発揮するでしょう。
業種的には芸術に関連した企業がよいはずです。
震卦は芸術に安らぎを求めます。
なかでも人一倍神経が細かく疲れやすいあなたにとって、芸術に近い場所で働くことは、精神的なバランスを考えると非常によいことなのです。
あなたが仕事上で気をつけなければいけないことは「人間関係」につきます。
雷水解(らいすいかい)は、ありあまる才能を人間関係で無駄にしてしまうことが非常に多いのです。
しかしその問題はあなた自身にあります。
あなたは人を疑うと、その真偽を確かめたくてたまらなくなります。
そして執拗に調べるのですが、これが人間関係に最悪の影響を与えるのです。
こうしたあなたの疑いは、当たっていようとなかろうと「疑う」という行為自体が波紋を呼び、最悪の場合は辞職に追いつめられるような事態を引きおこします。
雷水解(らいすいかい)のあなたは、人を疑う心を決して表に出してはいけないのです。
■嫉妬と後悔に悩まされる運命 †
恋をしていないときの雷水解(らいすいかい)は「頭脳明せきな切れ者」という印象が強く、華やかさもあり異性に好感を持たれます。
しかし、一度恋愛関係に入ると非常に嫉妬深くなり、相手を束縛したがります。
特に男性の場合は、相手の行動をいちいち管理していなければ気がすまないようなところがあり、それが恋人を悩ませます。
雷水解(らいすいかい)にとっての恋愛は、仕事以上に心の負担となります。
相手のことが好きであればあるほど嫉妬心は深まるので、非常にやっかいです。
特に相手の浮気を疑い出すと止まらなくなり、破局に結びつくことも少なくありません。
自分の疑いが誤解だとわかったら、とりあえず謝ることです。
あなた自身の誠実さを、恋人によく知ってもらうことが大切でしょう。
セックスは激しいほうです。
ただし、少々しつこいところがあり、それが嫌われる原因にもなりますので注意しましょう。
■感情を抑える努力を †
雷水解(らいすいかい)は、感情に流された行動をとらなければ、非常に優秀で魅力的な人間です。
仕事や恋愛で疑惑や疑問が浮かんだとしても、それをすぐ解決しようとあせらず、少し頭を冷やして考えてみることが必要です。
何か打ち込める趣味を持つこともよいかもしれません。
芸術やスポーツはあなたの内面の苛立った感情を鎮めてくれる効果がありますので、ぜひ試してみることをお勧めします。
■財運 †
全幅の信頼をおける人に巡り会えるかどうかがポイント。
他人からアイディアをもらうことで成功する卦です。
チャンスが目の前にあるのに、見逃してしまう恐れがありますから、周囲のアドバイスには要注意です。
40雷水解 (らいすいかい)
【キーワード】解放
〔大意〕解(かい)は「解放される」「ときはなされる」と受け取れば吉、「解散する」「分解する」ととれば、今あるものの崩壊を意味し、凶とも言える。そこで、一般的には吉であり凶でもあるといった見方をします。
マーフィ博士は「あなたは束縛と制限から解放され、自由と平和の公道にあなたをおくだろう」といい、吉の卦をとります。「易経」には「凪くするときは吉なり」とあり、物事に積極的に取り組んでチャンスを逃がさないことです。また、この卦の場合に注意すべき事は、上昇運であるだけに自己過信に陥ったり、油断しないことです。特に開放感にひたると気のゆるみがでてくる。ところが、下卦にはかんという「底の知れないもの」が控えているのですから、いい気になるのは禁物です。同じ戒めの意味でもう一つ注意すべき事は、利己主義に陥ってはいけないということです。我欲からも解放されて、人が良くなることを願う度量が大切です。マーフィ博士は、この卦のイメージとして「ゆるす」ということを盛んに強調しています。
これはキーワードの解放からも出てくることですが、博士は「ゆるすのは人の為ではない。自分の中にある否定的な考えから自分の魂を解放する為にそれは必要なのだ」といっています。解放は「ゆるされる」事であると同時に、立場が違えば「ゆるす」ことになる。この許すということこそが、解放の真の意味であるということです。
今あなたが何もするべき事がなければ、あなたは休息することです。心の底から開放感を味わうのも楽しい。もし、すべきことがあるなら、速やかにそれをはじめることです。
「解は西南によろし、往く所なければ、それ来たりて復って吉なり。往くところあり、凪くする時は吉なり」
初6 休息しなさい。休息はあなたに発展の道を開きます。
二9 自分に対して願うことを他人にも願いなさい。
三6 本当の自分でないものになろうと装ってはいけない。
四9 外観によって判断してはいけない。
五6 あなたは決心したことを今すぐ実行しなさい。
上6 あなたは他人を自分の為に利用しては行けない。
雷水解
解(かい)は、西南に利ろし。往く所なければ、其れ來(きた)り復(かえ)って吉なり。往く攸(ところ)有り、夙(はや)くするときは吉なり。
○彖にいわく、解は險にして以て動く。動きて険より免(まぬが)るるは解なり。 解は西南に利ろしとは、往きて衆を得るなり。其れ來り復って吉なりとは、すな わち中を得ればなり。往く攸有り、夙くするときは吉なりとは、往きて功有るな り。天地解(と)けて雷雨作(おこ)り、雷雨作って百果艸木皆甲坼(たく)す。解の時、大なる哉
○象にいわく、雷雨作(おこ)るは解なり。君子もって過を赦(ゆる)し罪を宥( なだ)む。
解は難が解けることです。難を解くものは即ち解除(はらえ)です。故に此れは古典の須佐之男尊(すさのおのみこと)千座置戸(ちくらおきど)の解除(はらえ)の條に当たります。来復は九二より蹇の九五に往く。今また来復して中を得ます。故に吉とします。「夙くするときは吉なり」は雷の如くに疾くあるべきことをいいます。過を改め罪を解くことは速べあるべきです。彖伝の義卦象に就て雷雨の用を説いています。即ち閉塞の気が雷雨に由て解散し、万物尽く成ります。罪過は祓除に由て解散して功業が之れより成ります。其理は同じであって象の義また明らかです。
木に属します。 窮ときは変じて解。凶离散して喜び来たります。西南の方の人と与に進むときは利があります。心身不定、東走西走しますが終に宜しきを得ます。義理に拘って進み難いです。色情鼎(せたい)を取組漸(すすみ)升る。大海に入り物を尋ねます。不取偙。養子仕度。子孫。夭(わかい)
天 雷雨 晴
旅 凶。百事早くして吉です。
売 利ろしいです。西北に利があります。
願 故障が有って長引きます。
待 来ますが遅れます。
失 衣服は出ます。 金銀は出難いです。
婚 首尾整いますが中絶します。 直に来るものは成ります。
(産 已に生れた象があります。)
産 安。 男子は凶です。
疾 腹より発して腰痛。湿熱。小児胎毒。老人人に陰して思いが有ります。あきらめて吉です。気鬱。血虚。熱往来。二便渋。脾胃和せず。咸冒。寝冷。腎経湿熱。肝積長引。婦経行拘。否塞。大病は治ります。飲食起居不節。労役労房冬寒を受け毒気肌膚に蔵します。春に至り温病に変じ夏に至って暑病と為ります。鬱熱。下焦冷鬱血発して悪寒。悪風。頭痛。身痛。腰脊痛。口乾。小瘡。腫物。風湿。肝積。虚火妄行。血狂。久病秋冬に得るものは死にます。
邪 土公水神の崇り。 二爻 田に射る狐の霊 二十七日の死霊 上爻 老女大切他より女の恨
この卦を得た人は赦宥の道を忘れず、我に険難が有っても緩免して吉。
これに反すれば凶。
32 雷風恒 ( らいふうこう )
雷鳴と風とが結びつく。
夫婦の道はもって久しからざるべからざるなり。故にこれを受くるに恒をもってす。恒とは久しきなり。
自分の道を持続するならば、通る。ただし、動機が正しく持続することが条件である。
君子はこの卦を見て、自己の立場をしっかりと定め、方針をぐらつかせることがない。
相場は、 恒常の義にして大なる高下はなきものなり。雷は進み風は退きて上下引き分かれ、即今が中値になりて上下高低共にある。然し上りは大にして、下りは小なる意あり。雷の上るは盛にして、風の下るは弱ければなり。
小波乱。上げも下げも一方に持続しない。値幅も大きくない。初四こう卦の如何によって、離震を配せば騰勢優る。または、下押し気味。
高下次第に上る。
壬 辰 : 寄附持合大引の場面引締るべし。
主爻(内卦、外卦、大成卦):初爻、四爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
恒は、恒久、恒常のことである。よく変化する象。跡形も無く消え失せるという意がある。憤激する義がある。乖き違う象がある。万事遅延になる傾きもある。昇進発達する意がある。万事恒久恒常を旨として繁昌を期すべきである。勝負、持合にして無勝負とする。
恒は、亨る。咎なし。貞に利(よ)ろし。往くところあるに利(よ)ろし。
彖に曰く、恒は、久なり。剛上りて柔下り、雷風相与し、巽(したが)いて動き、剛柔皆応ずるは、恒なり。恒は亨る、咎なし、貞に利(よ)ろしとは、その道に久しければなり。天地の道は、恒久にして已(や)まざるなり。往くところあるに利(よ)ろしとは、終わればすなわち始めあるなり。日月は天を得てよく久しく照らし、四時は変化してよく久しく成し、聖人はその道に久しくして天下化成す。その恒にする所を観て、天地万物の情見るべし。
象に曰く、雷風は、恒なり。君子もって立ちて方を易(か)えず。
32 雷風恒 らいふうこう 恒久の生活
31番の燃えるような恋が平穏無事な生活へと変わった。震の男性が上で活動し巽の女性が順応している。結婚。恒久不変。穏和。久しく変わらず吉。日々の生活に多少の変化はあるものの全体としては平穏に運営される。安定した生活には浮気心が湧きやすいので、危険な誘惑を退ける勇気が必要。初心を忘れるべからず。
強い卦である「震」が上、弱い卦である「巽」が下にあるのがこの雷風恒である。雷風恒はその前の卦である沢山咸をちょうど逆さまにした形の大成卦である。沢山咸は、男女の互いに感じあう気持ちを表わす卦だったけれど、この雷風恒は二人の永続的な結びつきを意味する。雷風恒の雷と風はつねづね並び称される2つの自然現象である。内卦「巽」は内に秘めた優しさを、外卦「震」は外にある動きを表す。人間社会に関連して言えば、この卦は男女の恒久的な結びつきとしての結婚制度を意味する。婚約時代は若い男の方が娘に辞を低くして、その意に沿おうとするが、一旦結婚すれば(恒卦ではこれを長男と長女の結びつきとして表すが)、こんどは夫の方が指導権を握り、家の外で活動する。一方妻の方がこんどは内にいて優しく夫に従うのだ。
成功する。咎めはない。
忍耐努力するなら成功にいたる
目標を持って行動するのにいい。
雷風恒とは、いかなる障害にも妨げられることのない、恒[ツネ]変らぬ状態をいう。しかしそれは、決して単なる休止や停滞をいうのではない。それは緻密な統合性と組織性を備えた、それ自体で完結した宇宙不変の法則だ。すべての物事がこの法則のうちに始まり、終わり、そしてまた始まる。そこから外れるものは何も無い。胸いっぱいに吸われた呼吸のように、収縮し切った心臓のように、凝縮した宇宙のようにそれは内に向けて終わる。そして吐き出される呼吸のように、膨らむ心臓のように、拡大する宇宙のようにそれは外に向けて新た活動を始める。
その働きが不変であることは、同じ軌道を永遠に巡り続ける天体の活動を見れば一目瞭然だ。恒変らぬ道をたどることによって、折々の実りを生み出す四季もまた、雷風恒の好例である。理想に身を捧げる有徳の人も同じである。そのような人は己の人生に永遠の意味を体現しようとし、結果、世界が変わっていく。すべての存在に恒久性を与える雷風恒の働きの中に、我々はこの宇宙のすべての存在の根本的な在り方を観る。
雷がなり、風が吹きすさぶ:雷風恒のイメージである。
かくして君子は毅然として立つ。
そしてその方針を変えない。
雷鳴が鳴り風が吹きすさぶ。雷も風も、動きを表わす卦であり、雷風恒とは対照的なあり方に見える。しかしその出現し消え去る動きの根底には、それらの動きを司る不変の法則が横たわる。人に関しても同じだ。君子の高潔な人徳も、単に頑固で柔軟性に欠ける人柄といったものではない。君子とは、恒に時代を見、その変化に自分を合わせようとする存在だ。真に不動なのはその自立性である。それが君子の人格の奥にあって、その行動とあり方を恒変らぬものとして統べているのだ。
32. 雷風恒(らいふうこう)天卦:震 地卦:艮恒久性 恒常性 結婚
夫婦 永続性 変化
跡形もなく消える 繁栄 勤めが飽きない
昇進 驚きおそれる 功あり志を遂げる
相続する 慢性病 胸がつかえる
お腹がふくれる
・新規の事は不可である。現状維持が最適である。
・埒の明かない事が多い。
・三角関係の起こるとき。
・離合集散の兆し。
・恒久の道はマンネリではなく、常に創意工夫して、飽かさない事である。
雷風恒(らいふうこう) †
小事に弱いが大事に強い
リーダータイプ
■信頼される器の大きさ †
雷風恒(らいふうこう)は、八卦では「大事聡明、小事馬鹿」と評される卦です。
大きなことには非常に強く、行動は迅速かつ的確なのですが、細かいことにはからきし弱くて役に立たない、という意味です。
しかし、小事における無能力は、かえって人に親しみと安心感を与えます。
絶大なる信頼を勝ち得る「大物」の資質が感じられる卦です。
■部下の使い方次第で、大成功 †
雷風恒(らいふうこう)の人は、日常の安定した仕事の流れの中では、感情的な起伏も少なく緩慢な行動が目立ちます。
周囲の評価は「失敗ばかりしているが、人のいいやつ」というところでしょうか。
そのため出世が遅れてしまうことも、ままあります。
ただ、人間的に愛されているのでクビにされたり窓際に追われたりすることは、まずないでしょう。
大きな仕事が廻ってきたときが、雷風恒(らいふうこう)の転機となります。
あなたは人が変わつたように緻密な計画性と卓越した行動力を発揮し、周囲を驚かせることでしょう。
しかし、あなたが成功するためには、ポイントがひとつあります。
それは部下の使い方です。
震卦は単独行動を好み、あまり集団で動きたがりません。
細かいことまで自分でやろうとして、失敗しがちなのです。
雷風恒(らいふうこう)の人が心掛けたいのは、自分は大きな舵取りに専念して、細かいことは部下に任せることです。
自分をうまくフォローしてくれる部下を一刻も早く見い出してください。
あなたは大企業向きの人材です。
大きなプロジェクトをいくつかこなしていくうちに、トップも望めるでしょう。
そうなった場合も、配下には細かいところまで神経を行き渡らせることができる秘書や、信頼できる直属の部下を置いておきたいものです。
業種的には基幹産業、特に自動車など機械関係の製造業に向いています。
芸術・マスコミ関係に興味を持つこともありますが、失敗しがちです。
■浮気をされがちな「いいひと」 †
雷風恒(らいふうこう)は、尊敬の念をもって慕われることが多い卦だといえます。
また、いったん恋愛関係に入ると長続きするほうで、幼馴染みと結婚する人もいます。
女性の場合は特にその傾向が強そうです。
あなた自身は浮気をするほうではありませんが、浮気をされがちなタイプです。
あなたの寛容さは恋人に安らぎを与えますが、一方で相手は刺激を求め浮気をするのです。
それもあなたが「許してくれるはず」と考えての浮気が多いのです。
浮気をされたときのあなたは、震卦の内面に隠された激情が出てしまい、取り返しのつかない結果を招
きかねません。
日頃から「浮気をしたら許さない」くらいの話はしておいたほうがいいでしょう。
相手の浮気さえなければ、結婚生活はごく円満で、長続きするはずです。
セックスはきわめてノーマルで、どちらかといえば淡泊なほうでしょう。
■脇を支えてくれる人が必要 †
あなたは、大きな仕事で成功していきますが、ささいなことでつまずきがちです。
また、大きな仕事をしているときには、内面では激しい不満と不安が渦を巻いています。
あなたは、実作業と精神面の双方で、支えてくれる人材を得てこそ幸せな人生を送れることでしょう。
■財運 †
小さく堅実にいくよりは、大穴狙いで成功する卦です。
ギャンブル運も恵まれています。
小さなつまづきは多いのですが、あまり気にしません。
それより事態の急展開など、大事に強いでしょう。
32雷風恒 (らいふうこう)
【キーワード】持続
〔大意〕恒(こう)は恒久不変の恒。この卦の解釈は「一定の変化はあるが、そのシステムは不変である」という意味で、積極的に仕事でも計画でもすすめるのに良いとされています。
「あなたが正しい考え、正しい感情、正しい行動をしっかりと続けているならば、調和、健康、平和といった心の富を経験するだろう。あなたが達成しようとしている計画は、どんなものであろうと、またその目的がどんなはるかなものであろうと、それは達成できる」
これがこの卦に対するマーフィー博士のメッセージです。これは一読すると、何の変哲もないようだが、ポイントは持続という点にあります。どんな事柄でもはじめるのは簡単だが、それを持続させることはきわめて難しい。しかし、持続ということができない限りは目的の達成はできません。
持続の困難さは、情況の変化です。持続したいと思っても持続できないような境遇、環境におかれることがある。しかしこの卦の場合は、そうした変化がほとんどないということをいっているのですから、それを信じて計画を実行していくべきです。
潜在意識がもっともその能力を発揮するのは、目的の一定不変です。どんな情況が変わろうと、いったん決めた目的は変えない。それがほとんど不可能に思われるような状態でもあきらめないで時機をうかがう。そうしていれば、必ずチャンスはめぐってくるものなのです。
成功者の特質の一つが、この目的の一定不変ということである。たとえば、発明家などの仕事はほとんどこれである。その発見や発明のきっかけがいかに偶然に見えることであっても、その人がずっと抱き続けてき目的意識があったからだ。持続の意思こそ成功の最大の要素といっていいものです。
初6―急いで事をしてはならない。
二9―先のことを思いわずらうな。
三9―理性に逆らうことも潜在意識が是認しているかも知れない。
四9―自分の中にある無限の力のみを信じなさい。
五6―自分の感情を支配したいなら習慣を変えなさい。
上6―いまのあなたはおだやかな心を保つだけでよい。
雷風恒
恒(こう)は亨る。咎なし。貞しきに利ろし。往く攸(ところ)有るに利ろし。
○彖にいわく、恒は久なり。剛上(のぼ)って柔下(くだ)る。雷風相い與(くみ)し、巽(したが)いて動き、剛柔皆應ずるは恒なり。恒は亨る、咎なし、貞しきに利ろしとは、其の道に久しければなり。天地の道は、恒久にして已(や)まざるなり。往く攸有るに利ろしとは、終れば始め有るなり。日月は天を得て能く久しく照らし、四時は變化して能く久しく成し、聖人は其の道に久しくして天下化成す。其の恒とする所を觀て天地萬物の情見るべし。
○象にいわく、雷風は恒なり。君子もって立ちて方を易(か)えず。
此卦その位剛柔が相応しています。即ち上下尊卑の定分があります。其道に久しいのは此の卦の徳です。畏くも吾が皇統は天祖以来連綿として絶えていません。「天壌(あめつち)と窮まり無かるべし」という神勅は動きません。此れは即ち恒の徳であり、又即ち天地の道です。故に我が皇上は真に天下の大君であることは疑うべからざることです。天壌无窮の神勅をもって此卦の義を知るべきです。
○象は方を易えないことをもって恒の徳を云っています。天は唯一であり地もまた二君ありません。万世不易であるのは我が皇位のみです。しかし徳ある物は卓然として立て意向う所の方を易ることはありません。
其位は如万国の主にも多いけれども決して我君と同一のものはありません。
木に属します。 感通恒にして久しい故に恒と云います。若し私を以て混(みだり)に事をなし産不定者、住居不定、心身不穏し愛失讒せられ阿諛人を詐し謀て人を害する等の意が有る時は天刑が及びます。家に俊才が有る意。父母妻子兄弟和せずして薄縁の意。家財忽に渙る意。住所の苦労が有ります。大人は吉。小人は凶。心を正しく持つ時は万事吉です。无妄から来た者は工有る人は反て災を受ける意があります。上卦は雷であり、下卦は風です。騒しくして定まらない意があります。
天 夏秋雷風。時雨。日和。
旅行 吉。 他出は宜しくありません。
売 利がありません。疑が有れば宜しくありません。
願 小ならば叶います。 大ならば成りません。 叶い難いです。
失 出難い。 東南。 艮を尋ねると良いです。
婚 成りますが破れます。
疾 大凶。 良医に親しみ療を乞うと良いです。迷う時は凶です。長くして根が深いです 熱往来。湿毒。腎経。膀胱湿熱が有ります。根気労。漸々衰え心気労積。腰足随倦。 痰。疝気。滞有。酒食労役より山嵐の瘴気を受。傷寒して半表半裏症します。産後ふらふら病。 産は平です。持病薬を誤って凶。土用八専思出病。上盛下虚。驚風。薬功が見えません。
この卦を得た人はその志を易へなければ吉。これに反すれば凶。
55 雷火豊 ( らいかほう )
雷鳴・雷光がともにくる。
その帰する所を得る者は必ず大なり。故にこれを受くるに豊をもってす。豊とは大なり。
盛大の時。しかし、日が昇れば、次には傾く。月が満ちればやがては欠ける。
君子はこの卦を見て、明知によって、訴訟を裁き、戒令によって公正に刑罰を執行する。
相場は、 雷火共に進み上がる卦なるも、唯その勢のみにして格別の上りなきこと多し。不動気迷の後にこの卦を得たならば高しと断ず可く、又既往高ければ不動なり。既往を不動とも高値とも究理せずしてこの卦を得たる時は、先ず景気善しとす可く、いずれにしても二と四のこう卦を見るべし。
急変動を示す。しかし、上伸力には持続性がなく、人気の湧く場合には実勢の伴わない場合も少なくない。また、少し上げて大きく下げる場合もある。
高下夏は上る。冬と春は下ること多し。
庚 寅 : 乱高下頻りなれども結局安し。
究理には二・四に配する爻卦をみる。
四に艮坎を配している場合は上げて大きく下がる。
主爻(内卦、外卦、大成卦):二爻、四爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
豊は多大、充足の意である。離の内を明らかにして、震の動きを外に勉める象。明知にあらざるときは道理に暗く、動き勉むるにあらざれば功を成さず。明らかにして動くという卦なので、総てに通達し其の道盛大なるが故に豊という。震雷離電一時に発して或いは奮い、或いは輝き其の勢い最も盛大の象。離と震で、知威勇を兼備する。知者と勇者と志をあわせ大功を立てるの意。普通人の場合は他から晦まされることを防ぐべきである。支障多く苦労心配。火災を戒め用心すべき。現に剛強にして盛大なる人は破敗するの義がある。少し意味の軽い明夷の象なので、敗れぬよう工夫しなければならない。豊大なる心をやめて慎み守るべきである。欺き晦まされる時。知勇あるものは成り、一般人は成り難い。勝負、我が方に小しく利あり。
豊は、亨る。王これを仮(おお)いにす。憂うることなかれ。日中によろし。
彖に曰く、豊は、大なり。明にしてもって動く。故に豊なり。王これに仮(おお)いにすとは、大を尚ぶなり。憂うることなかれ、日中によろしとは、よろしく天下を照らすべしとなり。日、中すればすなわち昃(かたむ)き、月盈(み)つればすなわち食(か)く。天地の盈虚(えいきょ)は、時と消息す。しかるをいわんや人においてをや。いわんや鬼神においてをや。
象に曰く、雷電みな至るは、豊なり。君子もって獄を折(さだ)め刑を致す。
55 雷火豊 らいかほう 現在の豊饒
富。豊か。盛大。飽和。智才で動いて吉。明知によって動き、現在は満ち足りているが、人は四季の巡りから逃れられない。月は盈ちればいずれ欠ける。円熟した関係の男女に隠された悲哀。謙遜と節約を守って、いずれ来るであろう衰運に備えること。双方に私欲、疑問があって調和が遅い。高慢に注意して吉。
内卦[震]は動きを表す。外卦[離]は炎を表わし、その属性は叡知である。内に叡知を秘め外に動きがある。もしそのようであれば偉大な豊穣がもたらされよう。この卦に描かれるのは繁栄の頂点にある社会の姿である。しかしながら繁栄がその絶頂に達しているということは、また、繁栄とは特別な状況であり、永遠には維持できるものでないという現実をもそこに含んでいる。
豊は亨る。
王が繁栄をもたらす。
悲しむな。
中天にある太陽のようにあれ。
偉大な繁栄を達成するという偉業は誰にも成し遂げられることではない。わずかに、生まれながらに指導者としての資質を持つ者のみ、それが可能だ。そういう人は偉大な目標に向かって生きるよう生まれついているからだ。しかし、そのようにして達成された繁栄も長くは続かないのが普通だ。だから、賢者は繁栄の後に必ずやってくるだろう衰退を悲しまずにはいられない。しかしそのような悲しみは偉大な人には適さない。悲しみや物思いとは無縁の者こそが繁栄の時代の旗手でありえるからだ。彼は中天の太陽のように明るく天下を照らし、人々に喜びを与えるべきだからだ。
雷鳴が鳴り響き電光が閃く。
雷火豊の表すイメージだ。
かくして君主は訴えを裁き
刑罰を執行する。
この卦は第21番目の卦火雷噬ゴウと同じ小成卦の組み合わせを持っている。火雷噬ゴウでも、この雷火豊と同じに、雷鳴が鳴り響き電光がはためいている。しかし小成卦の上下が反対である。火雷噬ゴウにおいては法律の制定が意味されていた。しかし雷火豊は法律が実際に運用され執行されることを示している。内卦[離]の「明晰さ」が事実の正確な調査を可能にし、外卦[震]の「激しさ」が厳しく正確な刑の執行を可能にする
55. 雷火豊(らいかほう)天卦:震 地卦:豊明察 充足の中の悲哀 盛大
旺盛 明智にてよく勉強する 頭脳明晰の者と力の強い者が組み合うと大成する
二人が力を合わせて功を為すがお互いに疑念が生じると失敗してしまう くらまされる 欺かれる
傷つけられる 暗く惑う意 故障多し
火災の意 病は発狂 うっ血
・小商売に利がある。
・大火災の兆しがある。
・喧嘩が起こりやすい。
・事故が多い。
・うそが多い。
・はじめ吉にして後凶となる。
・表面盛大で内実は暗いのである。
・長く保ち難い。一時的な景況。
・金が入る。
・大概は種々の難しい訳があって、事業の遂行と談判の成立が困難である。
・女性妊娠の象。
・便りが来る。
雷火豊(らいかほう) †
財運に恵まれるも
停滞が驕慢を呼ぶ
■恵まれた金銭運に翻弄される †
震卦は元来、頭の回転が早く行動も迅速で「鋭い」印象を与える人が多いのですが、動きのない停滞した状況に置かれると、最も使えない「だらしのない」人問となります。
そして、一番この状況に陥りやすいのが雷火豊(らいかほう)なのです。
雷火豊(らいかほう)の人は生まれつき財運に恵まれており、お金には困らない運勢の下にいます。
このことが震卦の性質を持つあなたに、多大な影響を与えることになります。
たいした苦労もなく、楽な生活をすることができるので、震卦のエネルギーが表に出にくくなります。
すると震卦特有の安逸を貧る傾向が強調され、自分を過信し、驕慢きょうまんになりがちなのです。
■自らを厳しさにさらす気構えを †
雷火豊(らいかほう)は黙っていても金銭に恵まれる運勢にありますが、このことが「適当に働こう」という気持ちにつながり、結果的にあなたという人間をダメにします。
こういう状況を打破するためには、自分をあえて厳しい境遇に置く必要があります。
見ず知らずの海外に裸一貫で乗り込んでいくくらいの気概は必要でしょう。
そうすれば震卦本来の勇敢な気質が出てくるはずです。
あなたは高価なものに対する鑑識眼に優れているので、職業的には貴金属や宝石、骨董品を扱う商売で成功します。
また、どこか他人に対する同情心に欠けるところがあります。
これは人間的には欠点なのですが、仕事上は冷徹に物事をさばいていける能力につながるので、特に金融業などに向いているといえます。
■惚れ抜くと自分自身に新境地が †
あなたは自分に自信を持ちながらも、内心、ひどく不安な部分を持っていて、そのことが恋愛にも影響を及ぼします。
基本的には奥手で、好きになった異性を手に入れたい気持ちは強くても、プライドが邪魔してうまく表現できません。
思いきって告白しようとしても、面と向かうと自分のことを自慢してしまうなど、トンチンカンなことをして
嫌われます。
雷火豊(らいかほう)の人が恋愛で成功するためには、異性がしたがっていることを見つけ出して、そのことに親身になって協力してあげることです。
場合によっては金銭的な協力だったり、肉体労働としての援助だったり、大変な努力が要求されるかもしれません。
ただし「死んでもいい」と思えるほどの相手だったら、こうした経験は雷火豊(らいかほう)にとって非常にプラスになります。
あなたは、相手を助けることによって、相手を手に入れられるばかりでなく、そのことで自らの飛躍のきっかけをつかめることが多いのです。
雷火豊(らいかほう)のセックスは身勝手です。
快楽追及型の人間なので回数は多いほうでしょう。
また、奥手で相手がなかなか見つからないと、オタク系の趣昧に走りがちで、気持ち悪がられることもありますので、気をつけましょう。
■現状打破を常に考えよ †
あなたはとかく停滞しがちな人です。
ちょっと成功するとすぐにサボりたがります。
このことはあなたの人生に悪影響しか及ぼしません。
雷火豊(らいかほう)の人は、現状に飽きたらず、ひとつ上を目指して頑張る気持ちを常に持つことです。
また、仕事をしていると、つい人に対するやさしさを忘れてしまいがちです。
注意しましょう。
■財運 †
きわめて恵まれた財運で、一生お金には困らないでしょう。
ただし、これに甘んじて怠惰な生活を送ったり、贅沢に走ると、思わぬ落し穴が待っています。
手に入れた財運に溺れないように気をつけてください。
55雷火豊 (らいかほう) 【キーワード】豊富
〔大意〕豊(ほう)は「豊富」「実り多きこと」「盛大なありさま」のことで、これはきわめて順調な卦ということができます。
人間は誰でも豊かになりたいと願っているのですから、この卦はそれをかなえてくれる状態を示して吉である。問題はそれをどうやって現実のものとするかですが、マーフィー博士はこういっています。「まず、あなたの頭の中を豊富の観念で満たしてしまいなさい。そうすれば、あなたの思い描いた通りの現実に直面することでしょう。富を自分に引き寄せる方法はこれしかありません」
本当に豊かな人は豊かさを常態と考えています。貧しい人は貧しさを常態と考えています。豊かな人が豊かさを感じ、貧しい人が欠乏感を感じるのは当然のようですが、潜在意識の理論ではこれは逆なのです。
つまり豊かさを感じられる人が豊かになり、欠乏感を感じる人は欠乏するのです。「欠乏は避け難いという考え方を一掃しないかぎり、豊かにはならない」豊富の観念を抱くことの効用は、それが現実の豊かさへの第一歩であることです。
さいわいにしてあなたには「豊富」の卦が出ました。いまこそあなたは自分が満たされ、何不自由ない身になることを確信し、自分の計画を実行しなさい。それは成功するはずです。よく「よい卦が出たときは慎重に」といいますが、自分に正しさと誠実さの自信があれば、臆することも、周囲に気を使う必要も何もありません。
この卦の本文には「憂うるなかれ」と書かれています。良いことがあるときは素直に喜び、悪いことがあるときはへこたれずに希望を失わないのが、成功者に共通する資質であることを忘れてはいけません。
初9―心からあふれ出ることを口は語る。
二6―悪に対して抵抗するよりも善に近づきなさい。
三9―習慣を再点検し、良い習慣のみを残しなさい。
四9―あなたには良い協力者があらわれます。
五6―ツキがあることを確信すれば、それは現実のものとなる。
上6―物質的に恵まれる自分を実感しなさい。
雷火豐
豐(ほう)は亨る。王これに假(いた)る。憂うるなかれ、日中に宜し。
○彖にいわく、豐は大なり。明にしてもって動く、故に豐(ゆた)かなり。王これ に假るとは、大を尚(たっと)ぶなり。憂うるなかれ、日中に宜しとは、宜しく 天下を照すべしとなり。日中(ちゅう)すればすなわち昃(かたむ)き、月盈( み)つればすなわち食(か)く。天地の盈虚は時と消息す。しかるをいわんや人 においてをや。いわんや鬼神においてをや。
○象にいわく、雷電皆至るは豐なり。君子もって獄を折(さだ)刑を致す。
豊は極めて盛大であることを謂います。然るに盛なる者が衰えるのは理の道です。是を以て豊大の時に於いて最も之を戒しめ大過にならないようにすべきです。「憂うるなかれ」は徒に憂えても益がないので能く己の徳を明にすること日が中天にあるようであるべきである。而して日が中すれば昃くを以て先づ宜しく戒しめ慎しんで時に従って消息するべきをいいます。
○象伝は獄を折めること火が明する如く、刑を致すは雷の威あるが如くするという謂です。
○古典を考えるに火神が生れられたとき伊邪那岐尊が之れを切って三段とされました。其一段は雷神となりました。火神と雷神は雷火の二物であって二神其の稜威(みいつ)は豊大であるとします。此卦の象です。
水に属します。 事仕課せた時は豊です。所謂過ぎるときは猶及ばないことにしくはありません。油断大敵の諺。手に入るべき物も取り損います。人に背きます。人上に處して種々の望を逵します。長年の人は子孫に迷います。明。豊。富貴。一度宜しくとも不足して成ります。
天 雨。晴。
旅 吉。
売 不利です。忽にしてはいけません。
願 叶います。長くなります。
待 来ます。吉です。
失 東です。出難いです。 親者が盗んだとみます。
婚 成りますが凶です。
産 安いです。女は吉。男は凶です。
疾 産眩暈長。腫。痛。腹脹頭重。気緩。熱往来。一体虚弱。憂い驚きます。気鬱心労。健忘。産婦は凶です。邪気盛。不時の危を含みます。病證不定。酒毒房労。肝労て目に光がありません。肝発。湿筋に入り脚が痛み腫れます。処女宮人心気鬱。眼病。婦人血崩。子がありません。凶。大陽症。大熱。強気の人故に外見より重いです。瘧。痳。次第に衰えます。腰下痛。
邪 毎日女の争いの霊が有ります。其の恨怨敵と成り蛇と成ります。屋敷に住む崇り。女の死霊。 二十二日の霊 上爻 刀の崇
この卦を得た人は必ずしも獄を折め致刑しなくともよく威厳明察であれば吉。
これに反すれば凶。
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54 雷沢帰妹 ( らいたくきまい )
沼沢の上に雷鳴がとどろき、水面を波立たせている。
進めば必ず帰る所あり。故にこれを受くるに帰妹をもってす。
進めば凶。利益なし。
君子はこの卦を見て、一時の現象にとらわれる弊害を悟り、永続の道を心がけるのである。
相場は、 保合の象なり。然し何れかといえばこの卦は泰より来ると見る可く、泰は元来不動の卦なれども気配善き方なれば、今一陽上がるは高き方なり。
変動を示しつつ上に動く。秋に奮う雷で時を得ていないため大した高値ではない。始め沢の安値、二三四の火の上騰、三四五の水の急落、四五上の雷の反発というように、小変動と断ずべき。
高下始下り後に上がる。
己 丑 : 上がらんとする傾きありて結局上がらず下る方なり。
主爻(内卦、外卦、大成卦):三爻、四爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
帰するとは、女の嫁するをいう。兌沢の少女が、震雷の長男に嫁ぐの義。 婚姻の卦とする。悦びて動くの象あり、これ夫婦和合の義。漸とは表裏、漸は緩徐とし帰妹は頓急とする。早急に事を成そうと欲する意。早急に事の成る義もある。 従来係り思うことは悪い結果に終わる兆。色欲に溺るる意。帰入するの義。利欲を遂げようとする心が速急であれば必ず損があり、徐々に勉むるときは利得がある。勝負、我が方に利あり。
帰妹(きまい)は、征けば凶なり。利(よ)ろしきところなし。
彖に曰く、帰妹は、天地の大義なり。天地交わらざれば万物興らず。帰妹は、人の終始なり。説びてもって動く。帰ぐ所のものは妹なり。征けば凶とは、位当たらざればなり。利(よ)ろしきところなしとは、柔剛に乗ればなり。
象に曰く、沢上に雷あるは、帰妹なり。君子もって終わりを永くし敝(やぶ)るるを知る。
54 雷沢帰妹 らいたくきまい 思惑ちがい
兌(若い女性)が積極的に震(成人男性)に働きかけているが、愛情の裏付けに乏しい関係。思わくが違って小凶。女の思慕があって道ならぬ恋。女性の色気だけで知性に不満。思い通りにならないので災害や手違いに注意すること。結婚は女性に吉だが男性に凶。目前の利益に囚われず末路を考えよ。話し合い誠実をつくせば後吉。
この卦は上が雷、すなわち長男で、下は兌、すなわち末娘である。[年上の]男が若い娘を導き、娘は喜んでそれに従う。これは娘が夫の家に入ることを象徴的に示している。易経には妻と夫の関係を表す卦が4つある。すなわち若いカップルが互いにその魅力で引き合う姿を示す第31番目の沢山咸(感化)。結婚生活の恒常的な関係を示す第32番目の雷風恒(持続)。延々と続く儀式的な手続きを一つ一つ踏んで正式な結婚に至る過程を示す第53番目の風山漸(展開)。そしてこの第54番目の帰妹(嫁ぎゆく娘)は、若い少女が年上の夫に従いゆく様子を示す。
事を進めても結果は悪い。
良い事はない。
娘が嫁入し、家族の一員として迎え入れられる。しかし正妻としてではない。そういう場合特別の注意をもって慎み深く行動すべきである。決して正妻の地位に成り代わろうとしてはならない。もしそのようなことをすれば混乱を引き起こし一家が大変なことになってしまう。同じ事が、すべての私的な関係についていえる。個人的な人間関係というものは、如才なく、慎み深くしていないと長続きしにくいものだ。たとえルール違反は何一つしていないとしてもだ。どのような場面であろうと友好的な感情が人間関係の基本である。なぜなら、そもそもこの世界は、天と地が仲良く手を繋ぐこことから始まったからだ。人の社会も同じことだ。自然な友好的な感情が全ての関係の基本である。
雷が湖の上に鳴り響いている。
雷沢帰妹のイメージである。
かくして君子は
宇宙的な永遠の時間の流れという視点から見れば
すべての現象は一時的な仮の姿であることを知る。
雷が湖の上に鳴り渡ると、湖の面にさざ波が広がっていく。帰妹は好きな男に従い行く娘を表わす。しかし、すべての個人的な関係は、ボタンの掛け違いから、際限のない誤解や仲違いが起こる可能性を秘めている。いつか終わりの来る関係だといつも心していた方がいい。その場しのぎの浮き草的な人間関係をやめ、いつか終わりの来る関係だといつも意識しているなら、親密な人間関係が乗り上げやすい暗礁を避けることができるだろう。
54. 雷沢帰妹(らいたくきまい)天卦:震 地卦:兌破綻 自由結婚 道ならぬ恋
男女共に、生涯独身で通すか又は結婚しようかと考えた時には、結婚を選んだ方がよい 夫婦はあまり仲がよくない 速やかである
速やかに事が運ぶ 利欲の意 色欲の意
妾を持っても良い意がある 帰る 淫奔不貞
帰依する 物を送る 盗み心がある
病は梅毒 体に水気が多い 性病の疑い
体に湿熱があって逆上する ヒステリー
・住所に悩みがある。
・全ての事は後れる方が好結果を得る。
・何事も急速に成就しようと欲する意。
・不意に禍がある。
・夫婦和し難し。
・私奔の女が情欲に動く。
・秘密が表面に現れる。
・陰陽交わらず。
・少女が年上の男を追いかけて求愛する。
雷澤帰妹(らいたくきまい) †
華やかに輝くけれど
愛に飢え、愛に泣く人生
■人に快楽をもたらす華やかな存在 †
第一章の最後でも紹介しましたが、マリリンモンローはこの雷澤帰妹(らいたくきまい)でした。
この卦の内面には、人から愛されることへの渇望と不安が常に入り交じっています。
自分の魅力を表現することが上手かつ積極的なので、多くの異性の心を惹きつけてやみません。
周囲からも特別に目立った華々しい存在としてもてはやされます。
ただし、愛情を手に入れることに固執すると、激しい絶望の感情に襲われることもあります。
あなたはその生涯を恋愛に翻弄される運命にあるのです。
■表現者としての天賦の才 †
あなたは、人に「快楽」をもたらす仕事で成功します。
雷澤帰妹(らいたくきまい)は何かを美しく表現したり、魅力的に演出することに特別な才能を持っているので、設計士や建築家、インテリアコーディネイター、衣装メイクといった仕事が適職です。
自分自身を魅力的に演出して見せるのも大変上手なので、モデルや俳優などの仕事も向いているはずです。
面接などは非常に得意で大企業に就職する人も多いようですが、あまり大企業向きの性格ではありません。
自分を巡る人間関係に悩まされがちなのです。特定の上司にかわいがられれば昇進もできますが、それはそれで、いやな思いをすることも多いはずです。
雷澤帰妹(らいたくきまい)の人は、むしろ人の少ない職場で気心の知れた人たちと仕事をしたほうがよいかもしれません。
あなたの才能は個人的な作業に適しており、集団の中で発揮されるものではないので、資質的にいっても小さな職場のほうが向いているのです。
■いばらに満ちた愛の道 †
雷澤帰妹(らいたくきまい)の人は、非常にもてるほうです。
異性に言い寄られる回数なら六十四卦中でも一、二を争うほどです。
あなたは特に性的な魅力にあふれており、異性の「憧れ」となるでしょう。
それでもあなたはなかなか満たされません。
あなたに言い寄る人は多くても、あなたの内面の激しさを知ると、そういう人達の気持ちは一気に冷めてしまいがちなのです。
また、あなた自身、相手の気持ちを確かめたいがためにわざと他の異性の気をひく素振りを見せますが、そのことが災いして破局を迎えることもあります。
見かけの派手さや華やかさほど身持ちは悪くなく、恋人ができれば浮気もしません。
しかし、孤独が苦手なので恋人がいない場合はいろいろな人と遊びたがり、そのことでどうしても「軽いレ印象を与えがちなのです。
結婚生活は相手が愛情を注いでくれている間は幸福ですが、単調な生活が続くといきなり破綻します。
結婚はあまり向いていないのでしょう。
セックスは情熱的で奔放、快楽を追及する心とテクニックが相手を悦ばせます。
愛のささやきなどムード作りも上手なので、セックスパートナーとしては最高の卦だといえます。
■愛を求めず、人々に快楽を †
あなたは恋愛に多くを求めすぎると必ず失敗します。
恋に生きようとする雷澤帰妹(らいたくきまい)は、傷つき絶望に陥りやすいのです。
持ち前の快楽を表現する才能を存分に伸ばし、仕事にそれを生かして、多くの人を楽しませることで幸せを得ることができるはずです。
■財運 †
外見的には大変裕福に見えるのですが、実際は浪費しやすい卦です。
大きな賭けや投資はしないほうが賢明です。
それに、いくら愛する人のためとはいっても、全財産を投げ打ってしまうことのないようにしましょう。
54雷沢帰妹 (らいたくきまい) 【キーワード】通じている女
〔大意〕帰(き)は「とつぐ」の意で、妹(まい)は「少女」。まだうら若い娘がとつぐのはよくないというのが、この卦の本文でいわれていることです。
むろんこれは象徴的な意味を含んでおり、未熟な者が一人前の杜会的行動、肉体的経験をすることは危いということをいっているわけですが、マーフィー博士はこの卦のキーワードを「通じている女」としました。これはどのような意味でしょうか。
いささか通俗的ですが、これを「夫に内緒で姦通している女」と解釈すると、男にとっては好ましくない情況、好ましくない存在であることがわかります。実際に自分の妻が他の男性と性的交渉があるということよりも、自分にとっての災難、災いのシンボルと考えると、さまざまな解釈が成り立ちます。
ともあれ、この卦は自分に罪はないのに、どうも災難がふりかかってくる、まさかと思うような出来事に出会うということですから、行動は慎重に、また、日常生活のぺースはできるだけくずさないほうがよい。いわゆるメンタルシグナルによく耳を傾けるべきときといえましょう。
われわれは自分が物事を判断するとき、目ざめた意識で判断をしていると思いがちです。しかし、これは判断の最終決定を下しているのが理性というだけであって、プロセスでは実は潜在意識の占めるウエイトが大きい。
だからこそ、理性に反するような思いが浮かんで悩んだりもするのです。しかしいまは理性で判断するよりも潜在意識の声に耳を傾けるべきです。いま起ころうとしている重大変化は、理性や論理的推論では絶対に測定できないものだからです。あなたの理性はもっと受容的になるべきです。
初9―建設的な考え以外はしてはいけません。
二9―あなたを支配するのは他人ではなくあなた自身です。
三6―他人の思惑は関係ありません。自分の道を行くことです。
四9―みだらな考え、みだらな行為をする人に気をつけなさい。
五6―何でも理解するようにつとめることが、あなたの心を平安にします。
上6―収穫を得るために必要なものは、活気と熱意と建設的な思考です。
雷沢歸妹
歸妹(きまい)は征けば凶なり。利ろしき攸(ところ)なし。
○彖にいわく、歸妹は天地の大義なり。天地交(まじ)わらざれば萬物興らず。歸 妹は人の終始なり。説(よろこ)びてもって動く、歸(とつ)ぐ所のものは妹( まい)なり。征けば凶なりとは、位當らざればなり。利ろしき攸なしとは柔剛に 乘ればなり。
○象にいわく、澤上に雷有るは歸妹なり。君子もって終りを永くし敝るるを知る。
妹は小女です。婦人嫁を謂て帰とします。帰妹とは小女が嫁することです。男女は天地に象ります。男女が相配するのは天地の大義です。天地が変らなければ万物は成らないように男女が相配しなければ人類は生じることがありません。夫婦があって父子があります。生々相続きます。故に帰妹は人の終始であるといいます。然るに本卦の位は二爻が陽であり、五爻は陰、三爻五爻ともに柔を以て剛に乗じています。且つ説(よろこび)を以て動きます。是れ不正です。是(ここを)以て「征けば凶なり。利ろしき攸なし」と云います。按じるに古典に陰陽二霊始めて遭遇い、陰神先ず言を為されたことを以て陽神は悦ばれず女人が言先ちて不祥(ふさわず)といわれました。遂に共に生まれた所の蛭子淡島ともに御子の列に入らず、前陰を以て陽に先となってはならないという戒を遺(のこ)されました。抑妹が帰ぐのは天地の正道です。而して苟くも柔が剛に乗じることがあるのは凶の大なる者とするを以て此卦の不正を云おうとして先ず天地の大義を説いています。其始を慎み敝(ついえ)を防ぐべき所以です。又沢上に雷有るのは沢陰が先づ悦で雷の陽を動かすとします。女の男に先だつ象です。
金に属します。進者は必帰妹(かえる)。急進は凶。懐妊。刀業物。女難で反覆します。物が外に有って内に入り難いです。却って損失します。・変事が在ります。百事事を厥きます。悪人隔てられます。睽に之くのは願いが弱いです。
天 雨。雷。
旅 凶。
売 不利。大売は吉です。
願 成りません。
産 難。
待 来ません。遅いです。
失 出ません。金銀は出難いです。余は久しくして出ます。
婚 成ります。
疾 積。怪を見て発します。女は憂重なります。気生より老人は危いです。催久しくして出ます。気血拘り寒熱を受けます。内に古毒が有ります。女は古病が発します。反産後半産後経行滞り血狂。病長。凶。持病は久しくても死には至りません。反覆より発します。毒虫に噛まれて病。三焦不和。薬毒。疚痾不死。食傷。栄衛破れ。心痛より発します。 産は平。
邪 女の恨 縁重なる障。男の死霊。 十日の仏事を行い塔婆を立てるのが良いです。
二爻 縁組又竹木につき生霊。
この卦を得た人はよく敝(やぶれ)を知れば帰嫁しません。百事終を永くして吉。
これに反すれば凶。
34 雷天大壮(らいてんだいそう)
雷鳴が天上にとどろく。
物もって遯に終わるべからず。故にこれを受くるに大壮をもってす。
壮は、さかんなこと。
君子(陽)が伸び栄えるから通る。ただし、勢い盛んであって正を得なければ、ただの乱暴に陥る恐れがある。
大壮であって正しければ正大である。至って正しく至って大きければ、人は天地の道を知るだろう。天地の道もまた正大である。
君子はこの卦を見て、礼に合致しないことは行わないのである。
相場は、 大いに高き卦なり。しかしその勢のみ強く見えて上がらざることあり。しかし十中七八は大いに高し。
強い騰勢を含み、且つ急進の傾向を持つ。しかし、気配ばかり強くて実勢はむしろ下押し気味の保合いであることが少なくない。大勢保合いの中での部分高の場合あり。
この卦を筮せば売りに利あり。後必ず下がるなり。
高下なし。後に少し上る。今下値ならば是より高がるべし。
戊 子 : 頭重き気配にて大引けは強気に向かうべし。
九四に震などを配せば急騰色。
坎(水)、艮を配し、五、六が兌の場合は下押し気味保合い。
主爻に震を配し、五、六が兌の場合は下押し気味保合い。
主爻(内卦、外卦、大成卦):二爻、四爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
大壮は、大なる者のの盛なることである。また大いに盛んであるという義もある、四陽爻が並び連なって、二陰と対しているが、陽は強大にして陰は弱小である。其の強大なる者が弱小なる者に過倍して其の勢いの壮盛なることを知るべきである。故に大壮という。消長法には、もと復より起って臨、泰、大壮となり、其の勢い将に、夬、乾、となって純陽に至らんとする故に大壮の意がある。勇気強勢にして果決に過ぎるを戒むべきである。力不足にして志気のみ剛なるの義。臣より君を犯し子より父を凌ぐの意。万事慎み守って妄りに進むを戒め、退くを可とする。正を守って待てば利あるも急げば必ず敗れあり。勝負、我が方に利あり。
大壮は、貞に利(よ)ろし。
彖に曰く、大壮は、大なる者の壮(さか)んなるなり。剛にしてもって動く。故に壮んなり。大壮は貞に利(よ)ろしとは、大なる者正しきなり。正大にして天地の情見るべし。
象に曰く、雷の天上に在るは、大壮なり。君子もって礼にあらざれば履(ふ)まず。
34 雷天大壮 らいてんたいそう 盛大・勇猛・やりすぎ
好調な発展のときだが、空騒ぎの喧噪の意味もあって、外見ほどには実質を伴わない。こともある。すこし荒っぽい卦だが進展はある。勢いに乗りすぎると先方は逃げだすので落ち着いた対処が必要。ふたつの爻をひとつにみると全体で兌(若い女性)の形になり、結婚はのちに成立する。調子にのらず誠実を心がけること。
偉大さや光を表す剛強の陽爻が力に満ちて並んでいる。4本の陽爻が下から卦に入り込み、伸び上がっていこうとしている。外卦は上昇する力を現す「震」、内卦は創造性を表す「乾」である。「乾」は剛強さを表し、「震」は動きを示す。剛強さと動きが一つになって、雷天大壮となる。雷天大壮は第二月(3-4月)を表すとされる。
雷天大壮は忍耐努力すれば成功にいたる。
この大成卦は内部の充実が徐々に増してきて力を持ちやがて大勢を占める所まで至ることを示す。しかしながらその力はすでに中庸な点を過ぎている。かくして人が自分のもつ力に頼りすぎ、何が正しいかを問う姿勢をなくす危険がある。また活動することに熱心にすぎて、正しい時が満ちるのを待つ姿勢を忘れるきらいもある。したがって「忍耐[努力]すれば成功できる」の注意が加わる。偉大さの力(大壮)とは単なる力の行使に陥ることではなく、根本的なところで善と正義に裏打ちされていなければならないのである。我々がこの点、つまり偉大さと正義が固くく結びついていなければならないということ、を理解すれば、天地のすべての事象の真の意味もまた理解することができるだろう。
天に雷が鳴り響く
雷天大壮のイメージである。
かくして君子は決して人の道に反したことに
身を染めない
雷[震]、つまり電気エネルギーは、春になるとそのエネルギーが高まってくる。その高まる方向は天[乾]の動きに調和している。というのも、乾も上昇する卦だからだ。つまり雷と天とは、共に協力して働き、偉大な力を生み出す存在であるということだ。しかしながら真の偉大さというものは善と調和していることが必要だ。かくして大壮のとき、君子は人の道[礼節]と調和しない行いは避ける。
34. 雷天大壮(らいてんたいそう)天卦:震 地卦:乾隆盛 盛壮 盛ん
制空 上昇 富む
繁盛 子供が父親を凌ぐ 力が強く勇気がある
力より気が強い 人を馬鹿にして侮る 驕る
凶暴 勉強をよくする 脚気
病気は重くなる
・陽の盛んに長ずるならば、諸事過ち多くありて苦労難儀にあう。
・勢いが強すぎて失敗の恐れがある。
・一歩退くことが最善の道である。
・誘惑に陥り易いときである。
・商売職業上の悩みがある。
・花あるが実のないようなもので、大吉に似て吉ではないのである。
・壮盛大にて強猛である。
・家での象である。
・求占者の話に嘘がある。
雷天大壮(らいてんたいそう) †
勇猛果敢な闘争心が
天上天下に鳴り渡る
■壮大な運命を生きる †
あなたは、壮大な運命の下に生まれています。
八卦では雷天大壮(らいてんたいそう)を「震卦の勇敢さが最大限に発揮される場が巡ってくる」卦であるとしています。
震卦の勇者としての資質が最も鮮明に感じられる卦なのです。
ただし、ある時期までは、あなたはそうしたダイナミックな運命の流れとは無縁のはずです。
あなたは自分の力をコントロールすることができずに失敗してしまうことが多いからです。
その欠点を克服するにつれて、徐々に持ち前の積極果敢な行動力と、豊かな創造力を発揮できるようになるでしょう。
■感情を抑えられれば、大躍進 †
あなたは非常に創造力が豊かで、クリエイティブな分野での活動で成功します。
広告制作やテレビ・ラジオの番組制作などに向いています。
企業なら企画開発部門がぴったりです。
あなたの立てた独創的な企画は社内だけでなく、広く世にアピールできるものであるはずです。
ただし、それが最初から出世と結びつくかどうかは別問題です。
あなたは震卦の激しい感情をむき出しにしてしまいがちで、多くの人とぶつかることになるからです。
他人に比べれば早い出世になるかもしれませんが、自分の業績に比べて評価が低いと感じることも多いはずです。
雷天大壮(らいてんたいそう)が真に評価されるのは、その感情を自分でコントロールできるようになってからです。
内面の激情を抑え、礼節を知るようになると、人問的に評価されるようになり、ようやく実績に見合った地位を得られることになります。
この段階にたどり着くと、震卦の勇者の側面が前面に出始めます。
あなたは、超人的な仕事ぶりを見せて、周囲の人々を驚かせます。
特に業績不振の部門や破綻寸前のプロジェクトなどを立て直す力は六十四卦中、随一であるといえます。
破格の「爆発力」を秘めているのです。
■若いうちはは失恋ばかり… †
多彩な才能を発揮する雷天大壮(らいてんたいそう)の人は、異性にとって魅力的で、好かれるほうだといえます。
しかし、若いころのあなたはすぐに感情をむき出しにして相手を傷つけ、結果的にはふられがちなのです。
あなたがその真価を発揮するのは、恋愛においても礼節を覚えてからだといえます。
男女を問わず、雷天大壮(らいてんたいそう)の人は、大らかでおとなしい性格の異性と相性がよいでしょう。
あなたの内面の激情をやさしく受け止めてくれる相手は、雷天大壮(らいてんたいそう)の生涯の伴侶となるはずです。
男性ならば年上の女性、女性ならばもの静かな男性とつきあうと幸せになれます。
雷天大壮(らいてんたいそう)の人はロマンチストであり、セックスでもムードを大切にします。
ただしセックスそのものは多少、子供っぽいところがあり、単調になりがちです。
また、若いころは浮気っぽくかなり遊んだりもしますが、一度結婚してしまうと貞節を守るようになります。
■いかにして克己心を育てるか †
雷天大壮(らいてんたいそう)の人はその激越な内面をいかにしてコントロールするか、ということを常に考えなければいけません。
震卦はせっかちなほうですが、才能に任せて突っ走っているうちはダメなのです。
目の前に積まれた問題をひとつひとつ誠実にこなしていくうちに、着実に成長していくはずです。
■財運 †
宝クジが当たるなど、あるとき突然大金が舞い込む可能性が高い卦です。
ただし、あまりの幸運に興奮し、冷静さを失うと『気に損失する恐れがあるので、好調のときほど気をひきしめましょう。
34雷天大壮 (らいてんたいそう)
【キーワード】大きな力
〔大意〕大壮(たいそう)とは、大なる者がさかんな様子で、その上に雷が天にとどろくのですから、きわめてエネルギッシュな状態を暗示しています。いわば運勢的には非常に強く、勢いがあると見ていい。大きな仕事が完成するのはこういうときです。
ただこの卦で注意しなければならないのは、あまりの勢いにふりまわされて「やりすぎない」ことです。調子に乗りすぎると、勢いがあるだけに大失敗へとつながる危険性があります。
またマーフィー博士は雷のとどろきを「欲望の表現」だといいます。つまり、あなたの中にいま大きな欲望がうずまいている。その欲望は非常に強く、またその実現のためにあなたは意欲に燃えている。周囲の情況もよく、それは実現しそうである―ここまではいいが、もしその欲望の実現がモラルに反することであったり、自己本位なものだったら、それはあなたを失敗へと導くかも知れない。
なぜなら、自然の世界はあくまで調和と平安が基調となっていて、悪や憎悪、我欲といったものは退けられるからです。それと自己過信ということがある。いまの自分に大きな力が発揮できるのは「自分にそれだけの才能があるからだ」と思ってしまう。実際は大自然のエネルギーがあなたに降り注ぎ、あなたはそれに導かれているにすぎないのに、それを自分の力と錯覚してしまうのです。
人間は、とかくこういう錯誤に陥りがちである。だから急上昇から急速な転落へと落ちる人が多いのです。会社を倒産させる人の大半は「一度は会社を急成長させた実績の持主である」という皮肉は、人間がいかに思い上がり、自己過信に陥るかを示しています。そうならないためには勝ってかぶとの緒を締める心構えが肝要です。
初9―内にあるものが外にあるものを支配することを忘れるな。
二9―恐れることがなければあなたの目的は遂げられる。
三9―自分を高くするものは低められ、自分を低くするものは高められる。
四9―扉はいつも開かれている。行って開けなさい。
五6―より大きいもののためには、小さいものを放棄せよ。
上6―あなたの理性はあなたの心の羊飼いになるべきである。
雷天大壯
大壯(たいそう)は、貞しきに利ろし。
○彖にいわく、大壯は、大なる者壯(さか)んなるなり。剛にしてもって動く、故 に壯んなり。大壯は貞しきに利ろしとは、大なる者正しきなり。正大にして天地 の情見るべし。
○象にいわく、雷の天上に有るは大壯なり。君子もって禮にあらざれば履(ふ)ま ず。
注象に、「大は陽なり。四陽盛長す。故に大壮と曰う」と云います。此れは卦の体に乾を論じています。然るに係辞伝に「上古は穴居して野処す。後世の聖人これに易(か)うるに宮室をもってし云々蓋し諸を大壮に取る」とあります。古典を考えるに須佐之男尊檜を生じて瑞宮を作る料とされました。又天孫降臨に当って日向の笠狭の御崎に宮柱太しく立て高天原に千木高知りて坐(まし)ました。猶此語は宮室を作る時の祝辞とすること祝詞文中に意が多いです。神武天皇の勅にも大壮の字を取て宮室の義に用いられています。
○彖は陽が正大であることを以て天地万物が正大であることを説き、象は雷が天上に在って大に壮である其時に陰れば発しないことをもって君子が礼でなければ履まないことはこれに法っていることをいいます。
土に属します。 遯て思慮するときは大に壮。百事利があります。復より陽が上進して大壮と成ります。今一陽進んで夬と成ります。夬は決定の義です。故に産業を能くするときは夬(きわめて)務めるべきです。一定しなければ住居を离れて心身穏かでありません。人の愛を受けて中孚(しんじつに)交ります。移変。一身吾自由に成りません。(滞)拘。心身不安労。段々立身。手に入れたい品が手に入りません。金銀衣類は成ります。
長袖。人に物を施します。屯から来れば俄に升進します。豫から来れば兄弟の縁に依り大幸を得ます。賁から来れば耽色して身は凶です。
天 雨
旅 吉・凶
売 利がありません。
願 成っても破れます。
待 来ません。遅れます。
失 東北方。放蕩故外の人がかくしたものです。
婚 凶
産 危 男
疾 危。 腫物。 痔。 荏苒して持病に成ります。小児は食傷。女は九死に一生をえます。
古病が発したものです。反気血虚。筋骨牽痛。 胸腹脹疼。手足牽麻。女懐妊。健忘。膽言 医を多く換えます。脾胃の痛。大熱。腎虚。血虚。医強気にして薬を誤ります。肝気上衝。 耳聾。爪疼。眼疾。口舌壊疼。奇病。脚気。衝心。麻疹。胎を問えば孕んでいません。
邪 住所に付き障り。長袖の霊。男の死霊。 十五日の死霊。難死の霊。
三爻 縁組女の生霊。 四爻 木根を掘り地神の咎があります。
この卦を得た人は、禮でなければ履まないこと、なお震雷の大盛を畏れるがごとくであれば吉。
これに反すれば大凶。
51 震為雷 ( しんいらい )
雷鳴しきりに至る。
器を主(つかさど)る者は長子にしくはなし。故にこれを受くるに震をもってす。震とは動くなり。
恐れ、自戒せよ。後には、福が訪れよう。
君子はこの卦を見て、恐れ謹んで反省修養につとめるのである。
相場は、 雷のごとく下がり又上がることあり。動静定まらぬ象にして高下激変あるも永く続き難し。
反発上伸して再びまた一段と上伸する。上伸を繰り返す卦。踏み上げた次には必ず一応抑止の段階があり、続いて若干下押し次にまた反発するという段階を経ることが多い。上伸、抑止、下落、反発。一気の高騰を見ることはほとんどなく、激しく上げても持続性を欠く。人気の割には実勢の伴わない傾き。
物価動きありて高し。
高下春夏は上る。秋冬は下る。
癸 未 : 人気強く上鞘の方なり。
主爻(内卦、外卦、大成卦):初爻、四爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
震は雷であり、また動くとし、振るい動かすとする。一陽二陰の下に動く。その動くや陰に押さえられて奮怒して振動する故、震という。勉強の義あり。声のみにして形質のない義。遽かに立身して後日に跡形も無き義。驚くことあるも破敗には至らぬ意。事を建て功を成す義。威猛強勢なる者。果断の人物。声も名も遠くまで聞こえる義。当てもなく発する義。才力ありながら短気性急にして事を遂げざる意。生きて動く、生気。勇み進んでなすべき時、よく勉めて行えば吉。声は大きく利は少ない。勝負、持ち合って、無勝負とする。
震は、亨る。震の来るときげきげきたり。笑言あくあくたり。震は百里を驚かせども、匕鬯(ひちょう)を喪(うしな)わず。
彖に曰く、震は、亨る。震の来るときげきげきたりとは、恐れて福を致すなり。笑言あくあくたりとは、後には則あるなり。震百里を驚かすとは、遠きを驚かして邇(ちか)きを懼(おそれ)れしむるなり。出でてはもって宗廟社稷(そうびょうしゃしょく)を守り、もって祭主となるべきなり。
象に曰く、しきりに雷あるは、震なり。君子もって恐懼(きょうく)修省す。
51 震為雷 しんいらい 努力・勤勉
震は雷鳴。動くこと、伸び栄えるの意味。大山鳴動しても沈着冷静でいれば、あっけなく通り過ぎる。努力。勤勉。実行する。働く。勇壮。進む。動き出すにはよい時期だが勢いに任せすぎると禍いがある。心に望むところがあって小さな争いが生じるが平常を心がければ永く和合する。結婚はたがいに望むことがあって決しにくい
震為雷は長男を表す。長男は力強くものごとを支配する。1本の陽爻が2本の陰爻の下にあり、上に押しあがろうとする。その勢いがあまりに激しいので恐慌が巻き起こる。この卦は雷を象徴する。雷は大地の底から激発しその衝撃でみな震え上がって恐れる。
衝撃は成功へ至る。
これはショックだ。あー、驚いた。
でも後では笑う。は、は、は、は、は・・・。
衝撃に100里四方が怖がるが
その人は犠牲の祭りの匙も聖杯も落とすことがない。
大地の底から立ち上がるその衝撃は神の意思の表れ、人々を恐れさせる。でも、神を畏れるのは正しい心掛けだ。だから、恐れ慎んだ後は皆喜んで騒ぐ。 もし人が恐れ震えるということの意味をあらかじめ身に染みて知っていれば、どんな恐ろしいことがやってきても対処ができる。雷が鳴り響き、百里四方の人々を恐れさせるにまかせよ。その人は落ち着いた敬虔な人なので犠牲の祭りは滞りなく行われる。指導者ら支配者らに、命を吹き込むのは、魂の力、つまり心の底からの真剣な気持ちで、それがあれば、どのような恐怖も身をかわしていくだろう。
繰り返される衝撃:震為雷のイメージ。
かくして震え恐れ
君子は身を治め
反省する。
雷が続くとその衝撃でみんなは恐れて震え上がる。君子は常に神の意志の顕れに対し畏敬の念をもって接する。そして自分の生き方を正し、心に神の意志に反する隠れた思いがないか反省してみる。神に対する畏敬の心がその基底に無い文化は真の文化とは言えない。
51. 震為雷(しんいらい) 天卦:震 地卦:震修省 声ありて形なし 地震
雷 戒め 動く
速く行く 勉強 才能がある
遂行する 動きがある 度々驚く事があるが別に傷つく事はない
奮い起こる 勇敢である 恐れ
親の跡を相続する 出発 事を建ててその結果功績をあらわす
憤怒 出奔 名声が遠くまで聞こえる
急に立身したが、すぐに跡形もなく消えていく 度々途絶したと思うとまた奮起する 春の季節
鬱金草の意 病は神経痛 精神病
・商売職業上の悩みがある。
・競争が激しい。
・変動の多いとき。
・遠方より通信がある。
・先祖の祭祀を急いでいる。
・男女関係においては、男女どちらかが逃げるのを追いかけている象である。
震為雷(しんいらい) †
雷の閃きが
宇宙を駆ける
■動けば雷電のごとし †
八卦では震為雷(しんいらい)を「重なりあう雷鳴の中で、龍がおき上がろうとしている」卦としています。
これは震為雷(しんいらい)の奏でる雷鳴の激しさが、天下(龍)を動かし始めることを意味しています。
震卦には刃物のように切れる人物が多いのですが、この震為雷(しんいらい)はその中でも切れ味抜群の卦だといえます。
度が過ぎると、敵味方の区別なく自分まで切ってしまうこともある、恐ろしい卦なのです。
震為雷(しんいらい)が動とタダではすみません。
まさに「動けば雷電のごとしを地で行く卦なのです。
■才気走った自由人 †
震為雷(しんいらい)のあなたは、物事を伝える能力に優れています。
新聞記者や報道カメラマンになれば、物事の本質を的確にとらえた記事や写真で、人々の心をとらえます。
芸術家となって、音楽や絵にすばらしい感性を現わすこともあるでしょう。
また、宗教家や学者として、自分の思想や理論を世の中に問うような職業にも向いています。
震為雷(しんいらい)は会社勤めには向きません。
震卦の見かけ上の穏やかさは、震為雷(しんいらい)においては影を潜めています。
内面の激しい感情の赴くまま行動することに、震為雷(しんいらい)は自分の美学を感じます。
徹底した個人主義者なので、組織の枠からはみ出すことが多いでしょう。
どうしても会社勤めをしたければ、自由な社風の会社がよいでしょう。
外資系など、業績重視でそれ以外は放つてもらえるような環境が整つているところで成功します。
とはいえ、そんな環境ですら、無茶をして会社そのものにとんでもない痛手を追わせるようなことも少なくありません。
無理な会杜勤めは早めに辞めて、自由な暮らし方を模索したほうがよいかもしれません。
■一目惚れも失恋も多い †
震為雷(しんいらい)の人は惚れてしまうと、一気に突っ走ります。
直感で動くタイプなので、一目惚れも多いのですが、失恋に終わりがちです。
相手はあなたの情熱の激しさに、ついていけないのです。
震為雷(しんいらい)の人は、むしろ穏やかな友情関係から発展したかたちでの恋愛をすればうまくいきます。
あなたの内面をよく知って、受け止めてくれる仲間の中から将来の伴侶といえるような人が出てくるのです。
年上で、年は離れていればいるほど、よい相性となるでしょう。
結婚生活に入った震為雷(しんいらい)の人は意外にも安定し、幸せな生活を送ります。
しかし、突然、新しい恋愛に目覚め、そちらの恋に走ってしまうことがあります。
こうした傾向は震為雷(しんいらい)自身もコントロールできない部分で、結婚相手を戸惑わせることになります。
やがて反省して元のさやに収まることが多いのですが、下手をすると結婚生活そのものを壊しかねないので、注意が必要です。
震為雷(しんいらい)は精力的でセックスもバリエーションに富み、研究熱心なほうです。
しかし、せっかちな震卦であるせいか、男女を問わず時問の短い人が目立つようです。
■生涯の伴侶と自由な生活 †
あなたは一生を一緒に過ごせる異性に巡り会えれば、非常に「楽に」世の中を渡っていくことができます。
震卦特有の内面の葛藤が解消されて、自在に自分の才能を試していけるようになるからです。
恋人を大切にしましょう。
■財運 †
財運に関しては多くの困難がありますが、ひとつずつ果断に処理していけば、最終的にはすべての障害を克服し、豊かな財産を得られます。
苦労をして得た財産を大切に扱えば、財運はさらに伸びていくでしょう。
51震為雷 (しんいらい) 【キーワード】奮起させるもの
〔大意〕震(しん)は第三章でくわしく述べたように、八つのシンボルの一つで雷、地震、奮起、活発を示すものです。それが二つ重なったのがこの卦である。驚天動地という言葉があるが、まさにそういった事態がくる可能性がある。
しかしこれは天災のようなものではなく、あなたにとっては発展、大飛躍としてやってくる。「一夜あけたらスターになっていた」などという例がまさにこれです。卦としてはまことに盛運である。たとえ雷におどかされようとも、それはあなたを害するものではない。むしろあなた自身が雷のごとく奮起して事に当たることがよいのです。
落雷時のエネルギーのものすごさは、人間にたとえれば集中力といえます。たとえばキリの先は、加えられたエネルギーを一点に集中できるから、固いものでも穴をあけることができる。
あなたも一点集中のエネルギーを発揮することで、思いもかけない大成果を得ることができます。ただ山の雷が無差別に落ちるように、われわれのエネルギーも発揮する方向を誤れば、それはまったくの無駄使いになる。
大いにがんばるのはいいが、緻密な計算と努力もまた必要です。またあなたが大いにはり切ることで、周囲に波紋を投げかけるかも知れない。しかしそれはあまり気にすることはありません。いまのあなたは他人に気を使うよりも他人に気を使わせるべきなのです。
人生にはそういう一時期があっていい。いつもビクビク人の顔色をうかがい、他人を傷つけないことだけを考えていては、あなたは自分の望むものを手に入れることなど絶対にできません。いまは何ものをも恐れず敢然と自己の信じるところに従って積極的な行動に出るときです。
初9―嵐のあとには凪がくる。恐れることはありません。
二6―激変やトラブルに遭遇したら逃げずに身をまかせよ。
三6―あなたは一時的に失うが、すぐにすべてを取り戻すだろう。
四9―敵はあなたの内部にあります。
五6―まちがった考えには同意してはならない。
上6―くどくどと言い訳をするのをやめなさい。
震為雷
震(しん)は亨る。震の來(きた)るとき□□(げきげき)たり。笑言(あくあく)たり。震は百里を驚かせども、鬯(ひちょう)を喪(うしな)わず。○彖にいわく、震は亨る、震の來るとき□□(げきげき)たりとは、恐れて福を致すなり。笑言たりとは、後には則(のり)有るなり。震は百里を驚かすとは、遠きを驚かし邇(ちか)きを懼(おそ)れしむるなり。出でてもって宗廟社稷を守り、もって祭主となるべきなり。
○象にいわく、(しき)りに雷あるは震なり。君子もって恐懼脩省す。
震は雷です。動です。雷が鳴動するや物皆驚きます。然し声が有って形がありません。後は必ず福があります。雷は恐るべしといってもその陽気の鬱を救し、万物これに由て発生する功効は大です。古典を考えるに進雄尊が天に昇られた時溟働鼓嗑し、山悉鳴動しました。是震雷の象とします。天照大神はこれを見られて甚だ驚かれましたが、遂にその悪心がないことを知られ、由て日嗣の皇子が現れ坐しました。宗廟社稷の祭主は長子の業であって継嗣が生じられる象があります。
○象伝はその恐れ戒しめるべきことをいうのみです。
水に属します。 養育の原務は長男です。譏を受けます。無實の難を受けます。住居を失い遠きに奔ります。病災。度々心を痛めます。色情不慮の難。継父母人の世話。争い。勢。前に沙汰。音在って象がありません。不審に遇います。虚驚。威を震い、人を従えます。一旦震って中途に衰えます。
天 雷。不変は静です。
旅 凶。長年人は吉です。
売 不利。
願 若人は成りません。 長年の人は成ります。
失 東方です。出ません。 二三の上爻変は出ます。
婚 妨が有ります。辛防して吉です。
産 危いです。 男です。
疾 逆上。眼病。熱病。心痛より発します。老人は危いです。小児手足病は早く治療するべきです。肝脾を尅します。虚火盛んにして邪気発します。人を驚かせます。頭痛。身熱。肢節痛。便閉て嘔逆し足痛腫満枯細脚気。発熱。悪寒。悪風。腰脊痛。轉筋目痛。鼻乾。不眠。脇肋痛。聾。傷寒表症の如き病症。見止せず常変し清を好み人を嫌う。言或いは高く或いは低い。喜怒悲愁。肝気発狂。疝積。瘧。痢熱。気鬱。邪に中る。凶。危に逢って発します。軽く見えて重く云います。馬難より発します。外見丈夫であって半身死にます。弾石腎絶。女乳病。経不順。血熱。
抱を能く慎しむときは治ります。
邪 出家の不帰霊。二十六日の霊。 東隅家より蛇が出るか家内に蛇が住むかです。
生霊の争い。 上爻二処より求婚受ずに恨を受けます。
この卦を得た人は常に洊(しきりに)雷が我の頭上に鳴るような様(恐懼脩省する)であれば吉。
これに反すれば大凶。
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