『キーポイント』
七赤は金気、卦象は沢、時節は秋で時候は17:00~19:00の夕刻、日の入りにあたる。沢は大地の溝、欠けたもの、穿ったものとしてとらえられているようだ。ここから上部に凹みのあるものとなり、鍋などの容器全般が象意となる。もっとも、容器は蓋があって完全なので『不足』(全陽にちょっと足りない)という意味が生まれる。上部の欠けたものを人に例えれば『思慮不足』となり、思慮の不足は幼さの特徴なので『少女』となるのかもしれない。
時節の秋は収穫時期であることからか『食べ物』全般が七赤の象意といっても良いほどだが、そこから『口』などに関連付けられている。また、収穫は『悦び』で、それに関係したものが象意に定められているようだ。
収穫の悦びと、不足という一見相反するものが象意というのは矛盾だが、収穫し、ほっと一息ついて喜び『はしゃぐ』とすぐ後には、収穫物が来年一年間まに合うのかという不安が同時に来るということなのかもしれない。
『キーワード』
酉、西、秋、9月、沢、少女、凹み、欠け、不足、食、口、4・9(易象は2)、金銭
『象意』
右肺、口、歯、咽喉、気管支
少女、歌妓・芸者(芸事に関係した人)、料理屋など食に関係した人、
不良少女、親無し子、後妻、妊婦、非処女、金融関係、
歯医者、講演者、セールスマン、無知な人
金物、刃物、歯こぼれのある刀剣、凹みのある物、
頭部のない物、破損した物、修理した物、楽器
沢、窪地、低地、溝、堀穴、石垣、溜池、堀、浅い海、
井戸、養鶏場、遊廓、花柳界、飲食店、造船所、養鶏所
羊、猿、鶏、セミ
鳥料理、加工食品、辛味
喜び、酒色、欠陥、不足、不注意、金銭、
口論、遊行、散財、修理、加工、食事、
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沢水が地上にある。人があつまれば、変事がある。
物相遇(あ)いて後に聚(あつ)まる。故にこれを受くるに萃をもってす。萃とは聚(しゅう)なり。
通る。正道を持って人をあつめ、物をあつめ、財をあつめるからである。
正しければ、利あり。犠牲は許される。しかし、不正であれば、散ずる。
天地の間の陰陽のあつまりかたを観察すれば、わかるであろう。
君子はこの卦を見て、軍備を整え、思いがけない変事を警戒するのである。
相場は、沢気地上に昇るの象にして高き意なるも後に安きことあり。なお、前値高ければ将来下がる可し。これはすなわち易位して臨となるの象。前値高ければ臨より易位し来って今の萃となり高しと断ず。
易位すれば四九より五十越へて四九まで大に下る意あり。
押されて値は下向く傾きあり。弱含みの保合い。然し、売り物の多い割には値を下げないのは、大手の買いが控えているか、先行きに好材料が予期されていることを察すべき。
物価廉し。
上下なし。次第に下る。
己 卯 : 朝は底意小堅く見えて後ち崩る。
主爻(内卦、外卦、大成卦):二爻、上爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
萃は、聚(あつ)まるという意味で卦中の二陽爻が四五の君と相の位にあつまり、四陰皆二陽の徳に服し順う象がある。上は和悦して下を愛し、下は服し順って上に聚まる象。臨の易位法として見れば、臨は沢が地下にあったのに、萃となれば、沢が地上にある。沢の水が地上を潤し、地は沢気を得て衆物が聚まり生ずると見て萃という。人の聚まる義。財の聚まる義。彼我の損益を分ける場合には、財宝など、先方に聚まるという義がある。彼は富、我は貧しくとも、彼より我を助けぬ義がある。聚まるという時なので、有力裕福の門に聚まって、自分の生計の資を求むべき占とする。勝負、我が方の負。
萃(すい)は、亨る。王有廟に仮(いた)る。大人を見るに利(よ)ろし。亨る。貞に利(よ)ろし。大牲を用いて吉なり。往くところあるに利(よ)ろし。
彖に曰く、萃は、聚(あつ)まるなり。順にしてもって説び、剛中にして応ず。故に聚まるなり。王有廟に仮るとは、孝享(こうきょう)を致すなり。大人を見るに利(よ)ろし、亨るとは、聚まるに正をもってすればなり。大牲を用いて吉なり、往くところあるに利(よ)ろしとは、天命に順うなり。その聚まる所を観て、天地万物の情見るべし。
象に曰く、沢の地に上るは、萃(すい)なり。君子もって戎器を除(おさ)め、不虞(ふぐ)を戒む。
45 沢地萃 たくちすい 集まる・群衆
萃は草の群生のこと。人や物資が集まる。群衆。繁栄して吉だが、人が集まるからには不慮の変事に注意すること。頭数が揃いながらも方向が定まらない。この集合は永く続かないので、衆知を集めて素早い行動が求められる。入試・就職・人事異動に吉。互いに悦びあい結婚はかなう。人を頼んで調和すべし。
沢地萃は卦の形においても意味においても易経8番目の卦、水地比と関係が深い。水地比は大地の上に水が載っている形だが、沢地萃では大地の上に載っているのは沢である。その結果として、沢とは水がそこに集ってくる場所を示すことから、沢地萃では集積する意味が比より強調されることになる。なお、水地比では、集積の中心となって働く陽が、陰の中に一つ(第五爻)しかないのに対し、萃では2つの陽(第四、五爻)があることからも、集積する意味はより強いと言える。
沢地萃。成功する
王がその廟に至る。
大人に会うのが良い。
それが成功に至る道だ。
忍耐努力すればよいことがある。
大きな捧げ物をするのがよい
大きな事をするのによい。
人間社会において人がグループを形成するのは、自然にそれが起こる場合、例えば家族の形成のような場合と、人為的に起こされる、例えば国家の形成のような場合とがある。家族は、一族が集り先祖に奉仕し、捧げものをすることにより、その団結と永続が図られる。一族郎党心を一つにして先祖を祭ることにより、生きている一人一人が先祖と一体感を得ることができ、家族も固く結び合わされて、もはやバラバラになることがなくなる。つまり、人が集るためには宗教が大きな意味を持つということだ。ところで、家族にはその家長として父が存在する。
同じように、人為的に集団が形成される場合にも、その中心となる人間、つまり指導者が必要だ。そしてこのような指導者はなによりもまず自身が、人が慕い寄り、集まってくるような、人格者でなければならない。そうでないと人々をまとめることができない。誰もが納得できる形での道徳には世界を統べる力がある。このような偉大な統率が働く時代こそが、次代に大きな価値あるものを残す。これが「大きな捧げ物」ということの意味である。沢地萃のときにおける、この捧げ物とは、単に世俗的な意味で豪華であればいいということではない。
大地の上に湖がある。
沢地萃の示すイメージである。
かくして君子はその武器を新たにし
不測の事態に備える。
もし湖に水が集って、そこをあふれるまでになれば、決壊の恐れが出てくる。こんなことが起こらないようにするためには警戒している必要がある。同じように人が多く集るような場合おうおうにして争いが起こる。財貨が集積され、盗難が起こりやすくなるからだ。このような沢地萃の表すときには、我々は不測の事態を避けるために速やかに武装する必要がある。災難とは、要するに予めそれを予測して備えておかないから災難なのだ。前もって対策をしておけば、防げるものだ。
45. 沢地萃(たくちすい)天卦:兌 地卦:坤礼拝 集合 集まる
繁盛 財が集まる 人が集まる
彼と我の財は彼に集まる 親しむ 物に感ずる
都会である 下る意味がある 思いがけず災害が生ずる
骨を惜しまず喜んで事に従う 親子が集まる 心より喜んで事の成り行きに従う
彼は富んで我は貧しいが、救い助けてくれない 病は太りすぎて栄養過多 胃もたれ
・集まっても金が入らない傾向がある。
・散財する。
・盛大なる祭祀は福を招く。
・犠牲を払うのが先決である。
・婦人の妨げが多い。
・塚や墓の象であるから大病人には大凶である
澤地萃(たくちすい) †
静かな池に
たくさんの人が集う
■大勢の人の輪にたたずむ †
澤地萃(たくちすい)は、八卦では「沢の水が地に集まり、池を作って、まわりに草(葦)が生い茂る」卦とされています。
これはあなたのまわりに多くの友人が集まってくる状態を意味しています。
あなたは、皆が集まる場所を提供する運命にあるのですが、内心では強いストレスを抱えています。
■堅実な職場の華やかな存在 †
澤地萃(たくちすい)の人は、あまり争いのない、静かな職場が向いています。
役所や博物館、図書館などに勤めると成功します。
もの静かな中にも華やかさを秘めたあなたの存在は、職場の雰囲気を大いによくするはずです。
大きな変動がなく、堅実な職場であることもあなた向きといえるでしょう。
女性の場合は、企業の受け付け業務などにも向いています。
澤地萃(たくちすい)の人は、最初は職場で目立たない存在なのですが、いつの間にか、勤めている部署の中心的な存在となります。
あなたがいないと職場の空気がなんとなく落ち着かないのです。
仕事ではトップに立つようなことは少ないものの、職場では一目置かれた存在となるのです。
あなたには、少々依存心の強いところがあるのですが、黙っていても周囲の人が助けてくれることが多く、得をします。
ただし結果的に自分の仕事能力を伸ばす機会を失うことにもなるので、注意が必要です。
澤地萃(たくちすい)の人は決断するのが苦手で、すぐに他人に決めてもらいたがるところがあります。
これは出世ということを考えると大きなマイナスになります。
日頃から自分で決断する癖をつけていくと成功するでしょう。
■優柔不断さが危機を招く †
澤地萃(たくちすい)は異性に人気があり、比較的もてるほうです。
恋愛関係も告白されてつきあい始める、というパターンがほとんどです。
あなた自身は非常に奥手で、好きな人ができてもなかなか告白できません。
直接、本人の目の前で自分の口から気持ちを打ち明けるのは、至難の業だといえます。
恋愛を成就させたければ、手紙を使うとよいかもしれません。
言語的な能力にあふれているので、手紙を使うことで見卦の純粋さや素直さを上手に表現することができるのです。
澤地萃(たくちすい)の人が注意したいのは、自分の孤独な心を紛らわすため、言い寄ってきた異性となんの気なしに結婚してしまうことです。
これは必ず不幸な結婚生活につながってしまいます。
澤地萃(たくちすい)のセックスは受け身のことが多く、淡泊です。
また、この卦は不能や不感症といった性的障害に陥りやすいので、日頃からスポーツなどで体を鍛え、精力をつけておく必要があります。
■NOといえる自分を持つ †
あなたは兌卦のみずみずしい魅力で大勢の人を集めますが、自分の居場所を確保することができません。
人に嫌われることが恐くて、なかなか自分の気持ちを表に出せないのです。
しかし、本当にイヤなことには「ノー」というようにしましょう。
澤地萃(たくちすい)は、人の中心となる天性の能力を持っているので、自分を強く出して一時的に人に認められないことがあっても、ずっと孤独になる心配はないのです。
自分の運命は自分で変えていく努力をしましょう。
■財運 †
人との和を大切にすることで、いろいろな情報や援助を得ます。
先輩や上司をたてることで、一財産を手にするでしょう。
華々しい財運の動きはなくとも、堅実に末長く続きます。
45沢地萃 (たくちすい)
【キーワード】集まること
〔大意〕人のよく集まる象。萃(すい)に「集まる」という意味があるからです。人が集まることは悪いことではありません。それだけ評価され、魅力もあるから人が寄ってくる。人気タレントは人を集めることと杜会的地位と富とを手に入れる。政治家は票を集めることで、自己の存在価値を高めていく。
この卦はそれができるというのですから、人気が出るよう、人から評価されるよう努めるべきでしょう。ただしここで注意する必要があるのは、どんな人間が側に集まってくるかということです。
マーフィー博士は「友達を見よ」といいます。「人生は不思議なもので、同じような考え方、趣味、気質の人間が自然と寄り集まってきます。これを〃類友の法則"というのです。その人のつき合っている人を見ればその人がわかります」
『易経』の著者の一人である孔子も似たことを言っている。「その人を知りたくばその友を見よ」人の集まってくるのはいいが、誰でもいいというわけではない。ではあなたは自分にとってプラスになる人間が集まってくるように努力するべきですか。
ちがいます。あなたは自分の周囲に来る人間にとって、正しい意味で役に立ち、楽しい人間になることです。それが人を選択する最良の方法です。お金があれば人は寄ってきます。利権があれば寄ってきます。しかし、そういった欲や打算で集まってきた人間たちを喜ばしてはいけません。それはあなた自身を卑しくし、堕落させるだけだからです。人間は本来孤独な動物です。その人間だからこそ一緒にいるだけで、やすらぎを覚えるような人間関係を求める。それを満たしてあげられる人は、それだけでもじゅうぶんに幸福になれるはずなのです。
初6―結果に対して自信を持ちなさい。
二6―類友、吸引の法則が働いていることをつねに意識せよ。
三6―人があなたを台無しにするのを許しておけますか。
四9―物質的利益よりも精神的利益を優先させなさい。
五9―誠実、正直が人とつき合う原則であることを思い出しなさい。
上6―どんな事柄にも、悩まされたり悲しまされたりしてはならない。
沢地萃
萃(すい)は亨る。王有廟に假(いた)る。大人を見るに利ろし。亨る。貞しきに利ろし。大牲(たいせい)を用いて吉なり。往く攸(ところ)有るに利ろし。
○彖にいわく、萃は聚なり。順にしてもって説(よろこ)び、剛中にして應ず、故 に聚まるなり。王有廟に假(いた)るとは、孝享(こうきょう)を致すなり。大 人を見るに利ろし、亨るとは、聚まるに正をもってするなり。大牲を用いて吉な り、往く攸有るに利ろしとは、天命に順うなり。其の聚まる所を觀て、天地萬物 の情見るべし。
○澤の地に上(のぼ)るは萃なり。君子もって戎器を除(おさ)め、不虞(ふぐ) を戒む。
沢が地に上るのは万物が相聚る象があります。下順て上悦ぶものは上より下て悦ばせて人心に能います。下亦悦んで上に順います。五の陽は中正にあって上下之れに順い帰します。是萃めて和することです。その有廟に至り孝享を致すのは五爻が孝子の徳を以って人心を聚る義です。此れはもとより正道にして天命に順うものです。古典を考えるに八百万神等天安川原(あめのやすのかわら)に神集いに集われ日神の利福を議られたのは集合(あつまる)という事です。亦祭祀祈祷のことも此の情に起りました。亦卦の象を思うべきです。
金に属します。 遇て行く時は必ず萃。妄遅私欲有れば事否。損失。住居が変じ物を費し大望を建て、盗難に遇います。狂犬傷瘡。六畜死。勝負。物を覆います。大勢集。富貴と雖ども人柄心は賤しいです。身賤にして交は貴です。屯より来るのは宿意を達します。否より来るのは災難のおそれが有ります。困より来るのは物を遂げることが出来ません。
天 晴。 曇。
旅 吉。 凶。
売 吉
願 成って破れます。 慎しめば破れません。
失 西南。遅ければ用がありません。 家の裏の者が盗んだと見ます。老女に問うのがよい です。
婚 成ります。
産 安。 女。
待 来ません。
疾 傷食。良医を選ぶと宜いです。 小児(魚)毒に中ったとみます。老人は時候に當り再 発。食滞。積。腹脹牽痛。脾胃虚不和熱往来。飲食傷滞。痰。喘咳。血凝滞。蔵気不安 痞硬留気。動悸。吐痢危くして重いです。長引けば治り難いです。悪瘡湿腫能く膿を発 します。治ります。 人面疽。恩忘却の罰。 小児脾虚痢證
邪 六親内に絶家明地抔が有ります。 祭人が无くして障があります。
五日の霊。先祖の弔を惰る霊。 四爻 腎虚。毒虫噛。悪血集。 (魚)の食傷
この卦を得た人は善を聚めて悪を聚なけてば吉。これに反すれば凶。
山の上に沢があって潤している。
天地ありて然る後に万物あり。万物ありて然る後に男女あり。男女ありて然る後に夫婦あり。夫婦ありて然る後に父子あり。父子ありて然る後に君臣あり。君臣ありて然る後に上下あり。上下ありて然る後に礼儀錯(お)く所あり。
咸とは感応すること。したがって通る。ただし、動機が正しくなければ、凶。
君子はこの卦を見て、心をむなしくして、人の心を受け入れるである。
相場は、 大体保合いにして少しく下がる卦なり。沢の気は感じて上がり、山の気は感じて下がる。小往来の義とする。
この卦は否より来る。易位して五十を越て四九迄下るとも見る。又易位して五十を越て 四九迄上るとも見るなり。
上下相応じる高下往来。自然の勢いなので往来しつつも幾分かは下押すと見るべき。上六のこう卦に注意の要あり。
売買共によし。
高下春は下り秋は上る。
老人の意見に従うべし。
戊 寅 :足取を互に窺へ居て大引上鞘になる。
主爻(内卦、外卦、大成卦):三爻、上爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
咸は感であって、感動、感応、交感、感通などの意である。兌沢が上にあり、艮山は上にあって、山の陽は、沢の陰に感じ、陰は陽に応ずる。山沢交感して二気相通じる義。相助ける義。心に悦び止まるというのは感ずることの本源である。心の天変しやすい意。親比和楽の義。己を虚しくして教えを受ける意。妊娠する意。諸事感通の時たれば誠実にして勉めれば繁昌に至る。しかし、善悪ともに感通するとき故、誠実に感ずることを専らにすべきである。勝負、我が方の不利。
咸(かん)は、亨る。貞に利(よ)ろし。女を取(めと)るは吉なり。
彖に曰く、咸は、感なり。柔上りて剛下り、二気感応してもって相与す。止まりて説(よろこ)び、男は女に下る。是をもって亨り、貞に利(よ)ろしく、女を取るは吉なるなり。天地感じて万物化生し、聖人人心を感ぜしめて、天下和平なり。その感ずる所を観て、天地万物の情見るべし。
象に曰く、山上に沢あるは、咸なり。君子もって虚にして人を受く。
31 沢山咸 たくざんかん 速やかに通じる
一番の恋の卦。心のふれあい。感応。兌の若い女性に艮の若い男性が愛を求めている。その気持ちが揺るぎない(艮)ので女性がそれを受け入れる。堅い結びつきを続ける限 り万事順調。互いに好感を持ち速やかに通じる。恋愛。結婚。調和。望外の吉事。色情に心を奪われて本道の仕事をおろそかにしないよう注意。
この卦を表す[咸]という字には「普遍的な」とか「一般的に」とかいう意味があるが、比喩的には「感じさせる」とか「刺激する」という意味である。上は喜びを表す「兌」、下は停止を意味する「艮」が来ている。そのじっくりと動かない特性を持って、下の「艮」が上の兌を刺激すると、元来強い卦ではない兌は喜び勇んでそれに答える。また、下の艮は末息子を、上の兌は末娘を表す。かくして沢山咸は男女両性間の普遍的な互いに引き合う力を現す。求愛においては、男性の側が主導権を握り、自らを女性の下に置くことが普通である。易経の上巻が、すべての存在の基盤である天と地を表す乾為天と坤為地から始まっているのに対し、下巻がこの沢山咸から始まっていのは、求愛と結婚とが社会の基盤だからである。
沢山咸は成功に至る道である。
忍耐努力すればよいことがある。
娘を娶るとよいことがある。
上に弱い要素が、下に強い要素があって、互に引きつけ合い、2つが一つになる。このことが成功をもたらす。何故ならおよそ、すべて成功というものは物事が相互に作用した結果だからだ。内に静かさを秘めながら、外に対して喜びを見出す、もしそのようであるなら、人は例えなにかに喜びを見出していても、その喜びが不必要なまでに過度になることから免れるだろう。「忍耐努力すればよいことがある」とあるのはその意味だ。というのも、単なる遊びの恋愛への誘惑と真面目な求愛との違いを分けるのがこの忍耐と努力ということだからだ。
求愛においては男性が元来強い男性の側が、か弱い女性に対して謙虚な態度でへりくだり、女性を思いやるからだ。この男女が互いを引き合う力は、宇宙普遍の力である。天地という宇宙の男女が互いに引き合って関係を結ぶからこの世のさまざまな創造物が生まれるのだ。賢者が人々の心を揺り動かし感動させるときもそのような力が働く。だから世界が平和に治まるのだ。そのような引き合う力を観察するとき、我々人間は天地の間にあるあらゆる存在の真実の姿を知る
山の上に沢がある。
沢山咸の表すイメージである。
かくして君子はいつでも助言に耳を傾ける態度でいるので、
喜んで人々が集ってくる
頂上に湖のある山は、その水分で潤される。湖が上にある山は頂上が高く聳えることなく凹んでいるので、この利益が得られるのである。このことは、心を謙虚に保ち、何物にも縛られない自由な境涯でいよという教えを象徴的に示している。そうであれば、常に他人の助言に耳を傾け得るからだ。自分はなんでも分かっていると思い上がっているような人に対しては、人は決して本気で助言してくれないものだ。
31. 沢山咸(たくざんかん)天卦:兌 地卦:艮純情 感応 夫婦の道
恋愛 感ずる 相通ずる
速やか 心が移ろいやすい 親和
懐妊 己を虚しくして教えを受ける 病気は腹がはれる
胃のもたれ 伝染病
・妊娠する。
・男女関係は相通じ合うのみにて未だ肉体関係なし。
・拙速を良しとする。
・異性との間に間違いが起こりやすい。
・談判は仲介がないと成立し難い。
・婿養子などの縁は吉。
・何事も静かに進むことを要する
澤山咸(たくざんかん) †
素直で純粋な人柄に
予知能力を秘める
■未来見通す「勘」のよさ †
澤山咸(たくざんかん)は、兌卦の特徴である「明るく素直な純粋さ」を最も穏やかに表現できるタイプです。
相手の心をわかってあげられるやさしい気持ちがあり、周囲の人から慕われます。
また、非常に鋭い「勘」を持っており、自分の危機を未然に察知し、避けることもできます。
が、なかには霊感が強すぎて、不気味がられる人もいます。
■人間関係の潤滑油 †
あなたは、人の心に関係する仕事に向いています。
医者やカウンセラー、教師など、人の相談に乗ってあげる職業で成功します。
あなたは非常に聞き上手で相手の気持ちを理解することに長けているので、厚い信頼を得ることができます。
また、勘がよく相手の言葉の裏まで読めるので、的確な指示を出せるのです。
一般企業なら人事に向いた卦であるといえます。
澤山咸(たくざんかん)の人はまた、人の間を取り持つことがとても上手です。
兌卦のさわやかな魅力は、場に華やかな活気を与えます。
しかも澤山咸(たくざんかん)は、落ち着きがあるためによい雰囲気を壊さずにいられるのです。
こうした能力は、特にビジネスの取り引きの場で発揮されることでしょう。
あなたが仕事上で気をつけなければいけないのは「言葉」の問題です。
澤山咸(たくざんかん)本人は気をつけているつもりでも、時に相手の心をえぐるような辛辣な表現をしてしまうことがあるのです。
普段の言葉遣いがやさしいだけに、また、その言葉が核心を突いていることが多いだけに、問題は深刻です。
人の心に関係する仕事についている澤山咸(たくざんかん)の人は、特に注意が必要です。
■勘の鋭いのも善し悪し †
あなたは勘が非常に鋭く、自分とうまくいく相手を見つけ出すのが得意です。
そのため、あなたは恋愛で失敗することが少ないので、ひとりの人と長くつきあっていけるはずです。
澤山咸(たくざんかん)は浮気はしませんが、恋人の浮気にはとても敏感です。
特に女性の澤山咸(たくざんかん)は「女の勘」がとても鋭く、恋人の浮気を暴き出します。
あなたの恋が破綻するときは、この「勘」が働きすぎることが原因となりそうです。
結婚生活は「最初は順調だが、半ばで一波乱あり、最後は静かに収まる」という過程を経ることになります。
「一波乱」の時期とは、やはり相手の浮気が問題になる時期ということになります。
この時期に相手の浮気をやめさせられるか否かで結婚生活の最後が「穏やかな幸せ」か「倦怠感に満ちた不幸」になるかが決まります。
もし夫婦間に問題が生じたら、ふたりきりで旅に出ることです。
相手の気持ちを引き出して話をすることで、心を通じ合わせることができます。
澤山咸(たくざんかん)の人は床上手です。
そんなに経験が豊富でなくても「かゆいところに手が届く」セックスができますので、相手を楽しませます。
■言葉じりに気をつける †
澤山咸(たくざんかん)の「勘」は年を経るごとに、強くなっていきますが、それを表に出すのは得策ではありません。
予知能力が冴えるのはよいのですが、そのことによって失言する機会が増えるからです。
あなたは、この「勘」を口に出さず、自分の中にとどめておかねばなりません。
そして口ではなく行動によって最良と思われる手段を講じていきましょう。
■財運 †
恋愛によって「勘」がさえると、財運も強くなります。
順調な恋愛をしているとき、投資にチャレンジしてみるのもいいでしょう。
ただし、周囲の人と協力すること。
うまくいったとき、興奮しすぎると危険です。
31沢山咸 (たくざんかん)
【キーワード】感化、求愛
〔大意〕咸(かん)は感のことで「心にひびく」「心が揺れる」など、人の感情を表現するときの言葉として使われる。そこには何か対象が必要ですから、この卦はとくに男女間の感情交流を暗示していると考えられています。
人間は日常の生活領域ではきわめて理性的にふるまうことを要求されるが、一方で「恋は思案のほか」という言葉もあるように、男女の相思相愛といった問題は、精神感応としかいいようのない部分が大きなウエイトを占める。感情中心だからそれだけ難しく、大きな喜びがくるとも、大きな苦しみがくるともいえる。しかし最終的には、よき伴侶、協力者に恵まれると思っていいでしょう。
いわば、あなたの願望が相手によく通じ、相手もあなたのことを思ってくれる。恋愛、結婚はとんとん拍子にすすむし、仕事の面でも良き協力者が得られる吉運と一般にはいわれています。ただし、そうなるためには条件がある。その条件とは、あなたが誠心誠意を込めて相手に接するということです。
潜在意識はその人自身が理性の領域でいくら飾ってもごまかされることがない。だから、口先だけで相手を引きつけようとしても、それはあなた自身の内心が知っているから結局うまくいかない。感情面では第六感というものが働くから、人を納得させたり、感動させたりすることは、意外に難しいのです。
では、結婚詐欺師のような人間が成功するのはなぜか。それはだまされたがっている人間も世の中にはいるからです。彼らが成功する範囲は意外に狭く、ある種の心的態度の人間しかひっかからない。彼らはそういう人間を見つけるのに長(た)けているのです。だから、同じ人間が二度も三度もだまされたりするのです。
初6―あなたは強い部分と弱い部分から成り立っていることを自覚しなさい。
二6―安定した精神状態を確保したい限り、計画は進展しない。
三9―あなたが世間となじむとき、あなたの創造力は活発に働いている。
四9―人を強制したり利用するのをやめなさい。
五9―自分で好きになれる自分になるようにふるまうことです。
上6―おろかな人のいうことに耳を貸す必要はない。
沢山咸
咸(かん)は亨(とお)る。貞しきに利ろし。女を取(めと)るは吉なり。
○彖にいわく、咸は感なり。柔上(のぼ)りて剛下(くだ)り、二氣感應してもって相い與(くみ)するなり。止まりて説(よろこ)び、男は女に下る。是をもって亨り、貞しきに利ろしく、女を取るは吉なるなり。天地感じて萬物化生し、聖人人心を感ぜしめて、天下和平なり。其の感ずるところを觀て、天地萬物之情見るべし○象にいわく、山上に澤有るは咸なり。君子もって虚にして人に受く。
此卦は陰陽二気が相交感する象です。是を以て天地が交感して万物が生じることを言い、遂に天地万物の情も此に由て観るべきを説いています。万物交感しなければ事は成りません。万物の情皆感応しないものはありません。故に感応の理名も深く心を用いなければいけません。抑陰陽二神が相感じて百物を生じられたことは今は云うに及びませんが此の卦に於いては昔人が既に須佐之男尊が稲田姫に御合ました条に当たり、沢は少女であり、山は少男です。稲田姫が少女であることはタル本文に明らかで、須佐之男尊も陰陽二神最後の御子なのでこれを少男としても可です。按じるに神典に「久美度(くみど)に起す」の語二神と須佐之男尊が稲田姫に娶坐すとの二条に出て他に例はありません。深く思うべきことです。
金に属します。 咸は感です。上下相通じる義。即ち夫婦父子兄弟君臣朋友共に相親しむので咸と云います。取女色情の事は大吉。虚言謀計は凶です。女が男を思う理が有ります。遠方より気が通じる理が有ります。外吉事。人に能く思われて立身出世などが有ります。若人は色情。兌は卑卦ですが此の卦は格別です。早く父母に離れ年長の者は子孫親類の為に心労が多いです。しかし不変を得る者は希があります。家内一人が発明の人であり、残りは馬鹿であるとみます。公事出入であれば屓獄舎に入ります。和睦に利が有ります。豫から来た者は久しく慕う人と偕老を為す意があります。臨観から来た者は遠事整います。噬嗑から来た者は隔たるを忍んで相い逢う意があります。
天 晴。 小雨。
旅 吉。 他は凶。
売 吉
願 弱いけれども成就します。思わざる縁が有る時です。
待 来ます。 音信が有ります。
失 西艮方に有ります。親者が取る事が有ります。人ならば障が有ります。
婚姻 吉。
生 安。 男。
疾 良医を択び早くするのが良いです。 灸治は禁。 大人は難治。時気感冒。湿熱内伏 食塞がって飲化しません。四肢重。頭痛。 軽症より大病に至ります。 気病。 小児痘瘡虫気類。 膻中動悸が有ります。 痰癖。痞満積聚鬱證。 肺気極って逆上 寒戦慄或小児先天餘毒。頭瘡類。治方早くして宜ろしいです。寝汗。内甚だ労し外は 軽く見えます。重く長ければ危険です。 肝積有。灸に宜しいです。
看病の人がよいので危きを遁れます。咳は凶。色情病。
邪 取添地所の障りが有ります。剣難悪死の霊。二十六日の霊。女の死霊。
二爻 間男妻の生霊があります。
この卦を得た人は誠に私意が无く。交感すれば吉。これに反すれば凶。
沼沢に水がない。
升りて巳(や)まざれば必ず困(くる)しむ。故にこれを受くるに困をもってす。
苦しみながら、自分の理想を通すというのは、大人のみ可能なこと。故に、大人は吉。
困窮した人が、いくら言っても、人は信じない。弁舌のみで、切り抜けようとしても、かえって窮地に陥る。
君子はこの卦を見て、身命を投げうって、志操を貫いていくのである。
相場は、 沢水漏れ下がるの象にして安し。節より来るなり。一六より四九を越て一六まで下がることあり。
ジリジリと下がる。小さな反発があっても、大勢の下降を如何ともしがたい占。しかし、急激な下落や大幅な下落を見ることはほとんどない。閑散低調。
物価下落す。
高下下る。
丁 丑 : 安値なり。
下げの大小は、二上に配する爻卦をみること。
主爻(内卦、外卦、大成卦):二爻、上爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
困は窮迫、艱苦、畏縮などの意である。困の字は囲いの中に木があって、盆栽の樹木の象形で、その根は伸びることができず、屈がみ曲がり其の幹も枝も葉も花も細く小さく畏縮して困窮するゆえに困という。我は、水の険に困しむも、彼は悦楽して我を助けず、侮り嘲う象。節度を失い困窮にいたる象。進退共に窮まり困苦する義。よく辛抱して堪忍すれば自然に時の至って安気となる義もある。三難卦のひとつで、屯を難みのはじめとし、蹇を難みの中央とし、困を以って難みの窮極とする。凡そ物事は窮極に至れば必ず本に反るものである。困しむという時なので辛抱強くすれば後には吉兆にいたると見る。勝負、我が方に少し利あるべし。
困は、亨る。貞なれ。大人は吉なり。咎なし。言うことあるも信ぜられず。
彖に曰く、困は、剛おおわるるなり。険にしてもって説(よろこ)ぶ。困(くる)しみてその亨る所を失わざるは、それただ君子のみか。貞なれ、大人は吉とは、剛中なるをもってなり。言うことあるも信ぜられずとは、口を尚べばすなわち窮するなり。
象に曰く、沢に水なきは、困なり。君子もって命を致し志を遂ぐ。
47 沢水困 たくすいこん 困難に苦しむ
「困」は四角に囲まれた枠のなかで木が成長できずに苦しんでいる意味。困窮する。上卦の沼沢の水が下卦に漏れて涸れてしまい困っている。資金難に陥り八方塞がりの状態。試練のときだが、困難の後には必ず運が開けるので我慢して逆境を乗り切ることだ。お互い不足に感じても誠意をみせればついに信用をえて調和する。後吉。
湖[兌]が上に、水[坎]が下にある。つまり湖の水が下に抜けてしまい、乾いて干上がっている。この荒廃した状態は外卦で一陰の上爻が二つの陽爻を押さえつけている様子や、内卦で一陽が二陰に囲まれてしまっていることでも表される。外卦兌は陰に属する卦[一陰が他の二陽を支配する]であり、内卦坎は陽に属する卦[一陽が他の二陰を支配する]である。かくして君子はあらゆるところで愚かなものどもから迫害され拘束される。
沢水困。忍耐努力すれば成功にいたる。
大人ならば幸運がもたらされる。
咎めはない。
何か言いたいことがあっても
信じてもらえない。
逆境の状態とは、成功に至ったそれとはちょうど逆だ。だが、逆境のときにあっても、正義の人は、それを成功への道とすることができる。強い人は、たとえ逆境にあっても、困難に取り囲まれながらも元気を失わない。その元気さが後々の成功のもととなる。なぜなら、その動じない心が運命に打ち勝つからだ。逆境に負けてメゲてしまうような人は、とても成功などできない。逆境にあって多少意志を曲げざるを得なくても、それがなんだ。そのときの反発心が将来必ず何かを生み出す。小人にはそれができない。大人だけがそれができる。そして幸運を呼び起こし、人から謗られることもない。もっとも、当分誰もあなたの言うことを聞いてくれなくて、肩身の狭い思いをしなければならないかもしれない。逆境では自分の心を強く持ち、外に対しては控え目に発言するのが良い。
湖の中に水がない。
沢水困[荒廃]のイメージである。
かくして君子は人生を賭けて
自分の意志を貫き通す
水が流れ出でしまえば、湖は乾いて荒れ果ててしまう。これは一つの運命だ。これは人生の逆境の象徴だ。そんなとき人に出来ることは何もない。ただ運命を受け入れ、自分の魂に忠実であることしかない。それはその人の真実の心に関わる問題で、運命に打ち勝つにはそれしかない。
47. 沢水困(たくすいこん)天卦:兌 地卦:坎失業 困窮 苦しむ
困苦 河に水なく 瓶から水漏れする
頼み事を相談すれば、却って嘲り笑われる 住居を失い流浪する 出奔する者は二度と帰らない
人に話しても信じてもらえない 節度を失って困窮に至る 女性のために苦しむ
行こうとすれば邪魔が入り、留まろうとすれば針のむしろ 水死する 困窮をよく辛抱すれば、時の至ることもある
病は下痢である 元気がなくなる 胸苦しく、わき腹が急激に痛む
・住所の悩みがある。
・天命に従って困窮しても、乱れずに待っていれば後に通ず。
・困難の極致、困苦多く、失職浪人した人。
・不意の災厄がある。
・浪費散財して苦しむ。
・説明弁明しても相手が信用しない。
・妻子につき苦労がある。
・色情は大概肉体的関係がある。
・信用によって脱却できる。
澤水困(たくすいこん) †
水の流れはとどまれど
再び天の恵みとなぞもたらされる
■挫折が幸運の前触れ †
八卦では、澤水困(たくすいこん)を評して「沢の水は流されて行方をくらますが、再び雨となって天より満つる」としています。
これは危機的な状況が過ぎ去ったあとに幸せが巡ってくることを暗示しています。
兌卦の華やかな明るさは困難な状況を克服することで、一層の輝きを得ることになるのです。
暗い状況での身の振り方が大切な卦といえるでしょう。
■就職先に苦労するも出世する †
澤水困(たくすいこん)の人は、仕事を見つけるまでに苦労します。
最終面接で落とされるなど、いいところまでいって最後でダメになってしまうことが往々にしてありそうです。
面接であがってしまい、言葉遣いが乱れて失敗しがちなのです。
日頃から言葉には注意しつつ、知らない人とも接する機会を多く持ちましょう。
しかし、いったん職に就いたあとは、上司に引き立てられて意外と楽に昇進していくことになりそうです。
あなたは兌卦には珍しく几帳面な部分を持っており、それがミスのない丁寧な仕事ぶりとなって現われます。
兌卦特有の明るさが仕事に出ることも、プラスに働くはずです。
職業的には販売関係の仕事に強い卦です。
兌卦の天性の明るさが人を集め、澤水困(たくすいこん)特有の几帳面さが客の信頼を得るので、まさに適職なのです。
また、澤水困(たくすいこん)は子供を惹きつける魅力と子供にものを教える能力を同時に持っています。
子供相手の職業、小中学校の教師や保母・保父といった仕事にも向いているでしょう。
■危険な香りに強く惹かれる †
澤水困(たくすいこん)の人は失恋することが多いでしょう。
そして、その人生に最低一度は、大失恋を味わう宿命にあります。
失恋はあなたを深く激しく傷つけますが、結果的にそれがあなたに幸運をもたらす転機となります。
失恋を経験するたびに、兌卦の人はそのみずみずしい魅力を増していきます。
そしてその魅力は、後にすばらしい異性との出会いを約束するのです。
失恋をしても、前向きな気持ちを忘れないでいることが大切です。
あなたが失恋するのには理由があります。
男女を問わず澤水困(たくすいこん)は、異性の危険な香りに惹かれがちです。
既婚者や遊び人など、とうていうまくいきそうもない相手と恋に落ち、失敗するのです。
澤水困(たくすいこん)はだまされやすく、またたとえ相手が浮気をしていても気づかないふりをしがちで、このことも大失恋に至る要因となります。
澤水困(たくすいこん)を幸福にしてくれる相手は、人生経験が豊富で包んでくれるような人物です。
あなたが男性なら母性的な、女性なら父性的な魅力を持った、落ち着いた異性が最高の相手なのです。
澤水困(たくすいこん)は、セックスに関しては奥手です。
尽くすタイプで、相手の無茶な要求も受け入れてしまいがちなのですが、それがあなたを傷つけます。
ときには拒否する勇気も必要でしょう。
■楽天的に生きる †
あなたの人生のポイントは、苦境をいかに乗り切るか、ということに尽きます。
その運勢はいくつかの挫折を経ることになりますが、基本的には上昇傾向のカーブを描いています。
あなたは発展型の人間で、成長し続けるタイプなのです。
たとえ困難な状況にあっても常に楽天的な気持ちを忘れなければ、道は開けるはずです。
■財運 †
障害が多く、一時的に貧困な状況に陥るかもしれませんが、最終的には必ず財運に恵まれます。
基本的に、物事を急ぐと凶、いったん退いてチャンスを待つのが吉です。
一獲千金は望まず、じっくりいきましょう。
47沢水困 (たくすいこん)
【キーワード】苦難
〔大意〕「困(こん)は、亨る……大人は吉にして咎なし。言うことあるも信ぜられず」困は「困難」「困窮」の困にして、苦しい状態をあらわしている。しかし、だからといって凶というわけではなく、くじけずに身を正しく保てば吉となります。
ただ「言あるも信ぜられず」とあるように、いかに自己の正しさを主張しても、それはなかなか受け入れられない。ここにこの卦が出たときの対処の仕方の難しさがあります。マーフィ博士はどういっているでしょう。博士は「もしあなたが悩みの日に気をくじくならばあなたの力は弱い」という聖書の成句を引いてこういいます。
「人生のどんな問題や苦境に対しても、敢然と立ち向かわなければいけない。それはあなたの潜在意識を引き出す良い機会なのだ。困難に挑戦することで、あなたは本当の自分というものを見つけ出すだろう」
困難に対処する最良の方法は、「解決できる」と確信することです。どんな困難もその人に解決できない困難は襲ってこないものです。これは意外と見逃されていることです。たとえば、子供には社長のように明日手形を落とすという悩みが絶対にないように、わたしたちは自分に見合った程度でしか困難を感じないのです。だから困難を感じることはそれが手に余ることではない証拠です。
実力のある人ほど困難に直面し、それに立ち向かい切り開いているものです。この卦に出会ったら「自分に飛躍の機会が訪れた」と思うことです。そしてそれは「乗り越えられる」とまず先に確信してしまいなさい。具体的な方法論はあとからついてくるものです。方法論で悩む人は、潜在意識が思いもかけない解決策をしばしばもたらす事実を思い出すことです。
初6―出かけていって良い相談相手を探しなさい。
二9―自分が納得するまで新しい仕事に手を出してはならない。
三6―自分も他人もいまはすべてを許しなさい。
四9―あなたはすべての困難からまもなく解放される。
五9―よく鼻をきかせてうまくない食物には手を出してはいけない。
上6―未来はいま現在のあなたの考え方の中にある。
沢水困
困(こん)は亨る。貞(ただ)し、大人は吉にして咎なし。言うこと有るも信ぜられず。
○彖にいわく、困は剛おおわるるなり。險にしてもって説(よろこ)ぶ。困(くる)しみてその亨(とお)るところを失わざるは其れ唯(た)だ君子のみか。貞し、大人は吉なりとは、剛中なるをもってなり。言うこと有るも信ぜられずとは、口を尚(たっと)べばすなわち窮するなり。
○象にいわく、澤に水なきは困なり。君子もって命を致し志を遂(と)ぐ。
「困は窮して自ら振うこと能わざるの義」と注しています。陽が陰に蔽われるとし、又沢中に水が枯れている象とします。即ち人事に在っては君子が小人に制されるということです。しかし君子の徳があるときは険に居ても自ら心中安く亨(とお)ることを得て以て説ぶことがあります。若し免れようとして言を尚ぶときは敬信されずして反て益窮します。
古典を考えるに火折尊(ほおりのみこと)が兄の鉤を海中に失って困厄されたけれどもその大徳直に塩土老翁(しおつちのおじ)海神の助を得られました。火照命(ほでりのみこと)は士道を以て弟を遇されて一時その勢がありましたが、海神の御業によって国が窮し、遂に伏家されるに至りました。
○象伝は君子の困に処するをいいます。
金に属します。 升過ぎれば困。心不安静。弓折れ箭尽きる如し。若年は住居に苦労します。金銀乏しく困ること長年であって妻子が苦労すること甚しいです。下卦は坎であって智です。上卦は兌であって説です。朝夕言を慎しみ大有にして信じられない時と心得るべきです。孔子曰わく「困は窮して亨る」。囚人吉。渕川水絶の象。人少。病。(水気があります。)便を失します。時が至るのを待つべし。
天 雨。
旅 凶。 他の妨げがあります。
売 気丈の人又は困窮に至る時は利があります。
願 叶い難いです。冬は成就します。
待 来ませんが音信が有ります。 誠が有る色情の事は得ます。
失 早くすれば有りますが遅くすればありません。衣服などは久しくして出ます。
婚 初は成り難いです。 後は成ります。
産 早産は女。遅ければ男です。危いので能く慎しむべきです。
疾 痰咳。血虚。黄胖。小児乳傷。老人若年の労積。脾胃の虚。腰足牽疼。息切。女経行拘 産後血虚。手足麻痺。不寝不食病。長持病と成ります。苦従り発します。遺精。下血。 血塊。灸治に宜しいです。重く長いですが治ります。下部諸病。元気労。邪気感冒。 口舌咽喉の證。小腹絞痛。下利。肺より脾腎に至り邪気閉られ栄衞不和。冷物破られ湿 を受けます。下冷上熱臥が多いです。
邪 女の死霊。 四日死 初爻 色情で親人の恨を受けた霊 五爻 情死の霊
上爻 刃物の崇り。
この卦を得た人はよくその命を致せば反て困を免れます。その志を遂げて吉。
これに反すれば大凶。
沢の水が木を没して枯木に至らしめる。
養わざればすなわち動くべからず。故にこれを受くるに大過をもってす。
陽、大なる者が過度に盛んである。高い位置に昇ったものの重任に耐えかねている。
徳あって通る。常人ならば、身の程を過ぎて、家が傾く。
君子はこの卦を見て、毅然としておそれず、世を逃れても悶々と悩むことはない。
相場は、 風沢共に下がるの卦なれど、陽がおおいに陰に過ぐるの卦なれば、時によって大いに高きことあり。上がりも下がりも共に大なる意あり。
大きな下落と判ずるが、必ずしも下落一方ではなく、底値は強い。初上に離を配している場合は、その意が強く、騰勢を示すことはあっても目先の反発に止まる。ただし、初上の変ずる場合は暴落暴騰の波乱を示す乱調子の相場を表す。
物価下落す。
売買損失あり。
丙 子 : 高下何れとも大引けは寄附相場に子戻り。
主爻(内卦、外卦、大成卦):初爻、上爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
大過とは、大いなるものの過ぎたことであり、また大いに過まるとも観ることがある。この卦は悦んで従うという意があるが、心に悦んでも其の身が現実に従うことができなければ、真の悦びとはならない。それと反対に其の身は従っても、心にそれを悦ばなければ、真の巽従とはならない。ところが、この卦の悦ぶものは上がり過ぎ、従うものは下がり過ぎている。大過たる所以である。四陽は内に連なって強きに過ぎ、二陰は外に分かれて弱きに過ぎている。事物の不均衡な象。過失や仕損じの大きい意がある。物事の大いに延びる兆しがある。其の分に過ぎて耐え難い意。出費多く身の上傾く兆。相互に背き合う象。其の身は従いながら心中は相背く意。不格好の意。今は棟のたわむという時なので、身の上に甚だ艱難がある。衆に勝れた人物で非凡の力量があり昼夜怠らず励むのでなければ危うい。勝負、我が方の負。
大過は、棟(むなぎ)橈(たわ)む。往くところあるに利(よ)ろし。亨る。
彖に曰く、大過は、大なる者の過ぐるなり。棟橈むとは、本末の弱きなり。剛過ぎたれども中、巽(したが)いて喜び行く。往くところあるに利(よ)ろしく、すなわち亨るなり。大過の時、大いなるかな。
象に曰く、沢の木を滅(つ)くすは、大過なり。君子もって独立して懼(おそ)れず。世を遯(のが)れて悶(うれ)うることなし。
28 沢風大過 たくふうたいか アンバランスで不安
自分の力より荷が重くて不安。卦は、中間の部分が強すぎて、それを支える両端が弱いので耐えることができない形。両方に口があって意見が通じ合わない。人妻と若い男のような不自然な関係。困難をかかえて不安になっているが、この卦での心配は杞憂に終わることが多い。背中合わせ。離反。絶交。結婚は遅延して調いにくい。
この沢風大過は内側に4本の強い陽、外側にそれを取り囲むようにして2本の弱い陰がある。もし、陽が外側に陰が内側にあるなら、陰陽のバランスがよく取れていて特別な問題は無いと言える。しかしこの卦はその反対である。この卦の形は真ん中が太くてがっしりしているが両端が弱い棟木に例えられる。長くは耐え得ない状況である。手を加えて何とかしない限り不幸な結果は避けられない。
大いなる過剰
棟木が撓んで折れそうだ。
どこか行くところがあるのによい。 成功する。
陽の重さが過剰になっている。重すぎて支えることが難しい。棟木に屋根全体の重さが掛かり、折れる寸前まで撓んでしまっている。というのも、棟木の両端が弱くて重さに耐えられないのだ。尋常ならざる事態で、至急対策を講じる必要がある。出来るだけ早く事態打開の方策を見つけて実行することだ。もしそうできたら成功間違いない。何故なら、陽は過剰だけれど、それが、[棟木の]ちょうど真ん中の重心の部分だからだ。改革は悦ぶべきことであり、恐れる必要は無い。しかしスムースな移行が必要であり、無理強いされたものであってはならない。強制で成功するものはなにもない。それには謙虚に事態を熟考し、その意味を皆によく納得させることだ。(内側の卦巽の意味が”優しさ”であることからそれが分かる)。そうすれば移行はうまくいくだろう。しかしながら、本当の意味で優秀な人物だけがそれが可能である。大過(大いなる過剰)の時は偉大である。
湖が木の上にある。
大いなる過剰の表すイメージである。
かくして君子は、一人屹立して
憂うることがない。
そして世を棄てざるを得ないときも
決してそれを恐れない。
大過は、尋常ならざるときである。それはちょうど洪水が木の頂上を越してしまったときのようだ。しかしそのような異常事態もいつまでも続くわけではない。この卦を構成する2つの卦「兌」と「巽」はこのような異常事態にどのような態度で対処すればよいかを示している。「巽」は木を表すが、木は周囲になにもなくても一人毅然として立ち何事にも動じない。また「兌」は喜びを表し、世を棄てざるを得ないときにも明るく振舞って決して悩まないことを示す。
28. 沢風大過(たくふうたいか)天卦:兌 地卦:巽弊害 重すぎる任務 大き過ぎる
過失 不釣合い 間違う
延びる 業務が能力以上で耐え難い 倒産
勝ち組は独立 部下が弱い 中風
・衰兆である。
・交通事故に注意。
・水難に注意。
・物事不釣合いの象である。
・思い違いで事を破り易い。
・汽車の転覆等に注意。
・過失、仕損の卦。
・大病の卦。
・死亡葬儀の卦。
・婦人病に注意。
・色情関係は大いに年の違う男女が多い。
・建築物の手抜き工事がある。柱の材料が不足である
澤風大過(たくふうたいか) †
心の赴くままに
刺激を求めて飛び回る
■好奇心強く、刺激を欲する †
澤風大過(たくふうたいか)は好奇心の固まりのような人です。
あなたは、兌卦の純粋さでその好奇心を満足させようと奔放に動きます。
八卦では、澤風大過(たくふうたいか)を一陣の強風が、沢の水に命を吹き込む」卦であるとしています。
あなたの運命は神秘的で刺激的な美の色彩を帯びてますが、それは非常に危ういバランスの上に立っているのです。
■仕事に固執しない非現実派 †
仕事は澤風大過(たくふうたいか)の人にとってあまり大きな意味を持っていないかもしれません。
あなたは、自由に好奇心の赴くままに生活することを第一に考えています。
日々の糧を得られれば仕事の内容には特にこだわらないので、職を転々としたり、パートタイムやフリーターとして短時間、短期的に働くことが多そうです。
澤風大過(たくふうたいか)に最も向いた職業は、自分の好奇心に見合った美を追い求める芸術家です。
澤風大過(たくふうたいか)は音楽的、美術的な素養に恵まれている人が多く、正式な修養を積みさえすれば成功する可能性も高いはずです。
「世界を股にかける芸術家」こそ、あなたの理想の職業かもしれません。
また、あなたの奔放な好奇心を満たしてくれるような職業、報道記者やカメラマン、世界中を飛び回る商社マンなどにも向いています。
内勤には不向きなので、どちらかといえば渉外・広報向きなのかもしれません。
■友情に基づくパートナーを †
あなたは多くの異性を愛します。
その時の気分で、いろいろな異性に多彩な魅力を見い出すのです。
そしてその時々で、熱烈に愛情を表現します。
「軽い」と見られがちですが、不誠実ではありません。
澤風大過(たくふうたいか)の人は、刺激を求める自分の気持ちに正直なだけなのです。
あなたの恋愛は「愛し、慈しむ」ということにあります。
つきあい始めても、相手の行動をとがめたりすることはありません。
また、その逆に縛られることも極端に嫌いますので、結婚生活に最も不向きな卦かもしれません。
こうした澤風大過(たくふうたいか)の人の恋愛には、大変な危険が常につきまといます。
あなたを独占したがる相手との間にはトラブルが絶えないでしょう。
殺傷沙汰にもつながりかねません。
澤風大過(たくふうたいか)の人に「配偶者」は必要ありません。
あなたに必要なのは、心から信頼してなんでも相談できる異性のパートナーなのです。
そんなパートナーを見つけられれば、恋愛の危険もいち早く発見でき、危機を回避できるでしょう。
澤風大過(たくふうたいか)の人のセックスは奔放で開放的です。
刺激を求める傾向は最大限に発揮され、SMプレイなどにも興味を示します。
あまり深みにはまると、危険も伴いますので注意しましょう。
■危険に惹かれる気持ちをどうするか †
あなたは世俗的な成功や出世にはこだわらないので、好きに生きればいいように思い込みがちですが、それは違います。
兌卦は人生の岐路に軽はずみな行動に出ると、大きな不幸を呼び込む卦であり、澤風大過(たくふうたいか)の人の刺激を好む傾向は特に危険なのです。
くれぐれも慎重に、できれば自分をしっかりと管理してくれる人と}緒に行動することで幸福をつかめます。
■財運 †
実際の能力をはるかに上回る金銭的願望を抱きがちで、ほとんど実現不可能なものばかりです。
そのため挫折、失敗を何度か経験するでしょう。
いつまでもロマンチックな夢ばかり追わず、堅実な目標を立てましょう。
28沢風大過 (たくふうたいか)
【キーワード】大きな重荷
〔大意〕この卦はなかなか景気はいいが、身に余るところがある点で行動の選択が難しいことを暗示しています。「大過は、棟(むなぎ)橈(たわ)む」とあり、重過ぎてつぶれたり、転倒したりする象である。
まさに「過ぎたるは及ばざるがごとし」を地で行くものといっていいでしょう。キーワードもここからきています。
ではこういうときはどうしたらいいのか。これは実力のある人、やる気のある人が特に陥りがちなことですが、自己過信にじゅうぶん注意をすることです。それができれば、事に当たって消極的になる必要はありません。
一般的には荷がかちすぎて失敗する危険性が大きいとして、戒めの言葉が多いが、現状を正確に把握すれば何の問題もありません。むしろ、大きな仕事が成就する可能性があるのはこういうときです。
「あなたは自分の荷物とか負担があまりに大きすぎると感じるときは、あなたを支え、あたたを強め、あなたの問題を解決してくれる力が自分には備わっていることを思い出しなさい」とマーフィー博士はいいます。
博士は重荷を投げ出せとも、背負うなともいいっていません。ここで重要なのは、あなたのそうした情況にあるときの心の変化のほうなのです。ゆるぎない信念を持っているならば、重荷は重荷とはならない。それを可能性の重さと解釈することもできるはずです。
潜在意識のメカニズムを信じて、一歩一歩すすんでいく気持が大切です。重荷を投げ出すことは簡単だし、本人は楽になりますが、再び背負うには前にもまして努力が必要になる。それはほとんど不可能といっていいのです。心を正しくして、いまはがんばる時だと覚悟すれば道は必ず開けてくるでしょう。
初6―人にも自分にも親切であるように心がけよ。
二9―あなたの内部には無限の可能性が秘められている。
三9―海に嵐が来たときには、舟を出すな。
四9―謙遜する心をつねに忘れるな。
五9―失われた青春を取り戻そうとするな。
上6―あなたの心を静めなさい。
28 沢風大過
大過は、棟(むなぎ)橈(たわ)む。往く攸(ところ)有るに利ろし。亨る。
○彖にいわく、大過は、大なる者の過ぎるなり。棟橈むとは、本末弱きなり。剛過ぎたれども中、巽(したが)いて説(よろこ)び行く。往く攸有るに利ろしく、すなわち亨る。大過の時大なるかな。
○象にいわく、澤の木を滅(つく)すは大過なり。君子もって獨立して懼れず、世を遯(のが)れて悶(うれ)うることなし。
四陽が両陰の間にあるのは大なる者が過ぎるということです。其の体は本末共に弱いので「棟撓む」といいます。二陰が四陽を載せるのに堪えません。彖象みな此のことから説いています。この卦を係辞伝に「後世聖人は葬法に棺椁(かんかく)を用いることを大過の卦によって定めた」という文があるが、古典には進雄尊(すさのおのみこと)曰(のたま)「柀(まき)は以て顕見蒼生(うつしきあおひとくさ)の奥津棄戸(おきつすたべ)に将臥(もちふ)さむ具(そなえ)になすべし」とあります。これは棺槨を作らせた言であり、此の事に当ります。
○象は大過の時はその行も亦大過でなければならないという偶です。
木に属します。 頤て進は大過。我意をもって行くときは百事齟齬します。親子兄弟の親破れて遠方に往って辛苦が絶えません。陰遁心将来を慮って未済(まつ)。思案違います。不釣合。住居が変ります。自身滅亡。若ければ貧賎。老れば富。公難があります。自己が起した難に遇います。諸事に争いが有ります。二四五の変が有る時は妻変り年過不及なる者を娶ります。謙から来るものは道徳が有ります。
天 風雨。秋は大風。久しく雨。
旅 心を長くして吉。 連れが有れば吉。
売 早くすれば凶。 遅ければ人を頼って吉。 心を長くして吉。
願 急げば成り難い。 後に通じます。 待てば吉です。
待 違います。音信が有ります。少しく驚きごとがあります。
失 取り紛れて外に行っています。家内人は西。
婚 漸に成ります。
産 危いです。 女子は難産。
病 早く治療すべきです。 若い医者は吉。 小児は危険。食滞。二便渋。病長くなり持病 に成ります。 脾腎湿熱。気鬱。気の労。腹中堅塊積。大難症。癲癇狂症。自ら治療し て誤って重くなります。月水不順。急病は治ります。久病は治りません。女色狂。癲症 は或いは泣き、或いは笑い、酔うが如し。
邪 思わず罪障を作す。 長袖の障。 四爻 縊死の霊。 井戸にて水死の霊。 朔日の霊。
この卦を得た人はすでに大誤顛覆して救うべからざる状況であればむしろ獨りその身をよくして懼れず。悶ることがなければ吉。これに反すれば大凶
雷鳴の季節が過ぎ、そのエネルギーが沼沢の中にひそむ。
(よろこ)べば必ず隨(したが)うことあり。故にこれを受くるに隨をもってす。
随とは、人を従わせる道。それは、己を捨て人び従うことでもある。相互に従えば、 おおいに通る。ただし貞正であること。
君子はこの卦を見て、夕闇が迫れば、引きこもって休息するのである。
相場は、雷が上がると欲するも、沢に抑えられ上がること能わず、大体保合う可し。
三八より四九迄上る卦なり。
時を得ぬために電気の潜む卦なので下値保合。既に底値にあってさらに進んでの下落を見ることはない。いずれかといえば、成行反発の気配を蔵している。初九のこう卦に着目。
高下次第に下がるべし。
己 酉 : 売狙い小緩く安値なり。
主爻(内卦、外卦、大成卦):初爻、上爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
隨は、従い服することで自分を捨てて人に従うことである。否の交代生卦としてみれば、否の時には乾天と坤地と相対していたものが、この卦では、その上九の一陽が下って初位に居る。これは高きより低きに下り、尊きより卑しきに随うの象。彼は、兌口にして命じ、我は震を以って動く。其のことに服従して他に心を移さぬ意。屈し服して時を待つ意がある。悦んで勉める義。我より慕うとも彼は外に心を向けて顧みない象。正を以ってすれば大いに通ずる意。独立は発達せず、しばらく他に屈服して随い時を待つのを可とする。勝負、我が方の負。
隨は、元(おお)いに亨る。貞に利(よ)ろし。咎なし。
彖に曰く、隨は、剛来りて柔に下る。動きて説ぶは、隨なり。大いに亨りなく、而して天下時(これ)に隨う。隨の時義、大いなるかな。
象に曰く、沢中に雷あるは、隨なり。君子もって晦(ひぐれ)に嚮(む)かいて入りて宴息す。
17 沢雷随 たくらいずい 随って動く
上卦の兌は若い女性。下卦の震は年上の男性。男が少女に魅せられているとも、実力者が若いものに譲っているともみる。盛気衰えはじめた者でも、対象をしっかりと見定めて真面目に随うならば良い結果がでる。多情で卑しい者に従がわないこと。性急をさけて主体性を失わず、先方から求めてくるようにすれば成立する。
その特性が「悦び」であるところの小成卦「兌」が上にあり、「動き」の特性を持つ小成卦「震」が下にあるのが沢雷随である。動きの中に喜びがあることが、随(随う)という状態を生じさせる。。兌は末娘を意味する一方雷は長男を意味する。年上の男が少女に従い、少女を気遣う。このようにして年上の男は少女の心を勝ち得、自分に随わせることができるのである。
随は元いに亨り貞しきに利ろし(随という、気高い可能性は、忍耐努力を通して成長し、成就する)。 咎なし。
もし自分についてくる人が欲しかったら、まずそれらの人々に自分を合わせなければならない。もし人を使う立場になりたかったら、まず自分が人々に奉仕することを学ばなければならない。そのようにしてこそ初めて人々は喜んでその人を認め付いてくるようになる。もし悪巧みや姦計、あるいは力でそれらの人々を随わせようとしたり、または派閥の力でそうしようとしても、人は自ら随うようにはならない。しかしながらたとえ人が喜んでその人についてきた場合でも、結果が悪い場合がある。そこで゙貞しきに利ろじという条件が、゙咎なじとともに付け加えられているわけである。つまり゙それが正しいことでしかも忍耐強くそれを行っだ場合のみ結果は良いというわけだ。我々はこの条件を満たす人々でない限り、自分に随ってこさせてはならないし、同時に我々自らも人に随う場合、何らかの害を加えることがないことが条件である。時の求めに応じて随う人を得るという考え方は偉大ですばらしい考えである。だからこそ「随は元いに亨り貞しきに利ろし。咎なし。」という卦辞があるのである。
沢の中に雷がある。
沢雷随のイメージである。
かくして君子は夜の帷[トバリ]が降りると
家に帰って休みを取り回復を図る。
秋、雷のエネルギーは地下に引き篭もって休みに入る。ここから沢の中の雷というイメージが生じた。冬の眠りにある雷、休眠状態にある雷。ここから、時の要請に応じて随う、という意味が生まれた。沢の中にある雷というイメージから、随には、暗闇と休息のとき、という意味がある。同様に、君主も日中たゆまなく働き、夜は休息をとって回復を図るのだ。環境とは、人が抵抗をやめて自分をそれに合わせるようになるまでは決してやさしい顔を見せないものだ。
17. 沢雷隋(たくらいずい)天卦:兌 地卦:震何に従うか決める 休養 隠居
従う 従わせる チャンスを窺っている
後に大成する 理想を追う 片思い
持ち逃げ 駆け落ち 何事も起こらず安心する
喜び勤める 色情で傷つく 胃腸の病
・商売職業上の悩みがある。
・住所の変動がある。
・欲に従い不義に動くの意がある。
・心の中に多情を含んで安らかならざる象である。
・臨機応変、時に従って事を進めるのが良い。
・外に出る事によって不利を得る。
・事態に便乗すると小利を得るが、ともすると先頭に立って失敗を招く。
・女難を戒め防ぐべき時。
澤雷随(たくらいずい) †
衝動的なお嬢様は
危険な兌卦の代表選手
■可憐さが危うさに変わるとき †
兌卦は「運命の岐路に立ったとき、絶対に軽はずみな行動をしてはいけない」卦であることはすでに説明しました。
なかでも澤雷随(たくらいずい)は、この危険を最も侵しやすい卦であるといえます。
澤雷随(たくらいずい)は「沢の深みに隠された雷鳴が爆発する」卦とされており、感情的な行動に出やすい性格なのです。
いかにしてリスクを回避するかが人生のカギとなります。
■人につき、自分を抑えて成功する †
澤雷随(たくらいずい)は、天才的なひらめきを持っており、能力的には個人でする仕事に向いています。
医者、弁護士、税理士、美容師、デザイナーなど、個人で身を立てることができる、ありとあらゆる職業で
成功する可能性を秘めています。
また、兌卦のスター性がそうした成功の後押しをしてくれるはずです。
しかしながら、こうした仕事を職業にしようとした場合、最初からフリーで動くのはとても危険です。
澤雷随(たくらいずい)の巨大なパワーが、取り返しのつかない事件や事故を引き起こしかねないからです。
場合によっては、一生その職業を諦めなくてはならないような展開もありえます。
あなたにどんなに才能があっても、最初は地道になんらかの団体に属して活動することが必要です。
そこで社会経験を地道に積んでから、個人での活動を考えてください。
ただし、その場合も、自分から活動を始めてはいけません。
必ず信頼できるスポンサーを見つけて投資を受けるかたちで始めるのがよいはずです。
澤雷随(たくらいずい)は、運命の岐路にあるとき、できるかぎり自分の動きを小さくして他人の助けを受けることで、身のまわりの危険を避けることができるでしょう。
■つきあい始めは特に慎重に †
あなたは一目惚れをすることが多く、情熱的にアタックを繰り返し、恋を実らせます。
澤雷随(たくらいずい)は、生来の口のうまさと情熱で、異性を手に入れることにかけては人後に落ちないのです。
ただし、実際に交際が始まってからは慎重にことを運ぶ必要があります。
結婚の可能性を秘めた相手なら、特に気をつけなければいけません。
あなたは自分の気持ちをできる限り抑えて相手の誘いを待って、相手のペースでつきあう必要があるのです。
そうすることで長く幸福な恋愛が可能になるはずです。
これを守らず自分から動こうとすると、恋が破綻するばかりでなく周囲にまで影響が及ぶような、大変な事故をおこしかねません。
もちろん浮気もご法度です。
澤雷随(たくらいずい)は男女を間わず、年上の異性と縁が深そうです。
人生経験の豊富な異性にリードしてもらうような状態は、あなたの恋愛にとって理想的な環境となるでしょう。
澤雷随(たくらいずい)のセックスは、激しく、そして持続的です。
日頃は淡泊なほうですが、一度火がつくと止まりません。
相手を燃やしつくすほど激しいものになりますので、相手をするには体力が必要となります。
■スポンサー次第で成功する †
澤雷随(たくらいずい)にはパトロンが不可欠です。
あなたの才能を認めて援助してくれる人物を探しましょう。
そういう人物との出会いが、あなたの人生を輝きに満ちたものにします。
くれぐれも自分の力だけで、成功しようとは思わないことです。
■財運 †
他人の力を借りることで、財運に恵まれます。
独断専行してはついてくるべき運もついてきません。
人の意見に耳を傾け、相談しながら進めていくこと。
非合法的に利益を得ると、あとで必ず損をしますからやめましょう。
17沢雷随 (たくらいずい)
【キーワード】従う
〔大意〕随はつき従うの意で、この卦は何かに従う気持を持って事に当たればうまくいくということです。だが、従うということには二つの意味があります。一つは人に従うこと、もう一つは情況に従うことです。
これは二つとも従うことが大切である。人に従うとは、すべてが従属という意味ではありません。人と協調して物事をすすめていく、と考えたほうが適切です。情況に従うとは、時々刻々変化する情況に対し柔軟な姿勢を保つこと、すなわち流れに逆らわないことです。
従うという言葉の持つイメージは消極的で自主性の欠如を思わせますが、潜在意識の働きを知っている人には、そこに深い意味があることに気がつくことでしょう。ふつうわれわれが持つ意識、顕在意識はしばしば否定的な方向に傾きがちである。だいたい九割が否定的になるといわれています。
ところがある願望があると、否定的な心理にあるにもかかわらず、それを意志の力で実現しようと無理に行動をしようとする。そういうときの手段の選択はしばしば誤りをおかします。そうならないためには、いったん引いてみる。「自分ではわからないから人に意見を求めてみよう」、あるいは「時期を待とう」そうすることによって心に余裕が生まれ、素晴しいアイデアが浮かんだりする。無理な考えや行動は潜在意識は気がついているので、いくら理性に言い聞かせても結果は良くないことが多いのです。
潜在意識に回答を求めることは、ある偉大な存在に身を委ねることです。そうした謙虚さがなくては、ほんとうの柔軟性は生まれてきません。従うことは自然の法則に則ったことといえます。なぜなら人間は誰でもこの宇宙、大自然の法則、たとえば天体の運行の枠から逃れることはできないからです。
初9―あなたはあなたの目的を実現するために必要な協力者を見つけなさい。
二6―あなたの周囲の人間はすべてあなたの成長、繁栄、幸福の協力者である。
三6―より大きなもののために小さなものはあきらめなければならない。
四9―あなたの動機はすべてあなたの周囲の者の利益にならなければならない。
五9―最善への期待を胸に行動すれば豊かな収穫が得られるだろう。
上6―信頼できる人から精神的な援助とあらゆる助力を受けなさい。
沢雷随
隨(ずい)は元いに亨りて貞しきに利ろし。咎なし。
○彖にいわく、隨は、剛來りて柔に下(くだ)る。動きて説(よろこ)ぶは隨なり大いに亨り貞し。咎なく天下これに隨う。隨の時義、大いなるかな
○象にいわく、澤中に雷あるは隨なり。君子もって晦(ひのくれ)に嚮(むか)えば入りて宴息(えんそく)す。
随は従うということです。この卦は震が兌の下に伏しており、剛来りて柔に下るといいます。これは上を以て下に従う、貴を以て賤に従う象とします。古典を考えるに天穂日命(あめのほひのみこと)は天神の御子でありながら地祇に阿(おもね)ってこれを和せて大功をあげられましたこれはよく随の義に叶うものです。
木に属します。豫(よろこび)楽しむ時は動き随います。意が定まりません。移る者は父母に別れ妻子の労苦兄弟の辛苦があります。思う事は埒が明きません。遠方に進みます。進もうとして止まります。人に助けられます。人に用いられます。若い人は色欲を慎しんで吉です。兌に之けば福生があり、不自由がありません。進む。病難。口舌・居が変じることがありますが吉です。思慮が定まりません。古郷を去って帰りません。漸々に吉となります。玉を磨くようなものです。屯に之けば百事大に変じます。
天 時雨。雷雨。晴。
旅 吉
売 不利
願 弱・信者は成ります。 時を待つことが大切です。
待 即今のことは来ます。遠いことは得難いです。 便があります。
失 東方。出難いです。 衣類は出ます。
婚 吉 親族より迎えます。
産 安 男子
疾 熱。積。淫より発します。 危いけれども治ります。老人は危険であって治り難いです。 気鬱労症。脾胃不和。腹脹瀉。熱往来。悪寒ノ気味。痰咳。寝汗。肝積。心気労して狂言乱症。
邪 六親の内に出家して不帰の人の霊障があります。二日の霊。四爻は田地の水論。東北の生霊 五爻 井を掘る鬼門の咎。金の争い。武士か医者の恨。
この卦を得た人は、その機まさに随従すべきにして随従すれば吉。これに反すれば凶。
水と火が争う。
井道は革(あらた)めざるべからず。故にこれを受くるに革をもってす。
改革をしようとすること、改めるべき日(已(つちのと))に行って通る。 ただし、動機が正しい場合のみ。
君子はこの卦を見て、改革の始めにあたって、まず暦を定めて時を明らかにするのである。
相場は、 火は釣りあがり沢水は下り往来する卦なり。後には変革す可し。すなわち前値が一変せんとする時なり。その将来を察することは究理にあり。
水は下げ、火は上げようとして高下往来。売手買手の争い激烈。それまでの相場を一新する機を孕む。上にいくか下にいくか保合うかは二と上とのこう卦に着目。
高下三五爻変は上る。
甲 戌 : 寄附高く夫より持合い大引け安し。
ニに離を配せば下げ足を克服し、上に兌を配せば、騰勢を制し、ニに離を配してかつ上に兌を配せば往来激化。
主爻(内卦、外卦、大成卦):二爻、上爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
革は改め変わることである。革はもと「つくりかわ」と読む。即ち、獣の皮を剥いで其の肉を削ぎ、其の毛を除いて、之をなめしたもので、更改、変転の義とする。沢水と離火が相対し、其の水が強ければ火に克ち、火がさかんなれば水に克つ。水火相互に減息する、これが変革の義である。旧を去る義あり。物を減損する義あり。忌み憎む意あり。相争う義あり。機知雄弁を奮い人心を動かして事物を変革せしむる義。明らかにして悦ぶ象。万事改るの時ゆえよくよく慎重に思惟を革むべきである。勝負、我が方の勝利。
革は、已(い)日にしてすなわち孚とせらる。元(おお)いに亨る。貞に利(よ)ろし。悔亡ぶ。
彖に曰く、革は、水火相息し、二女同居して、その志相得ざるを、革と曰う。已日にしてすなわち孚とせらるとは、革めてこれを信じ、文明にしてもって説(よろこ)ぶなり。大いに亨りてもって正しくして、革めて当たれば、その悔すなわち亡ぶ。天地革まりて四時成る。湯武命を革めて、天に順(したが)い人に応ず。革の時、大いなるかな。
象に曰く、沢の中に火あるは、革なり。君子もって暦(こよみ)を治め時を明らかにす。
49 沢火革 たくかかく 革新
兌(水)と離(火)が消しあい上下が対抗している。革はこの矛盾を改革する意味。変化する。旧弊を一新して吉。今までのことを改正して襟をただし、自我を慎まねばならない。才知を秘めて外面を柔和に、離の明知をもって正道を守り改革を行うこと。先約は不調和となるので事を新しくして望みがかなう。再婚によし。
この卦を表す漢字「革」のもともとの意味は、動物の皮である。動物の皮は四季の変化によって毛が抜け変わる。このことからこの字が政治的な毛の抜け変わり、すなわち王朝の交替に伴う革命を意味するものとして使用されるようになった。この沢火革を構成する2つの卦、「兌」と「離」は火沢ケイにも見られるが、火沢ケイにおいては年上の方の娘「離」が上に来ている関係で、二人の娘の間に存在する対立が全面的なそれではないのに対し、この沢火革においては年下の娘「兌」が上にいて、両者の関係は完全な闘争になっている。火「離」と水[兌]が、ここにおいて互いを亡き者にしようとして戦う。かくして、この卦は革命を表すことになった。
あなたの日がやってきた。
あなたは信頼を得ている。
大いに成功する。
忍耐努力の結果成功に至る。
後悔は無くなる
革命とは深刻な影響をともなう政治的課題である。他にどんな方法も無い、本当に必要な場合のみ起こされるべきことだ。だれもが革命の指導者になれるというものではなく、人々の信頼篤い人物によってのみ担われるべき任務だが、たとえそのような人が得られたとしても時が熟していなければ成功は期しがたい。しかも、正しい方法で、人々が真に喜ぶようなやり方でそれを行わなければならない。また、行き過ぎを防ぐ意味で人々を予め啓蒙しておくことが必要になる。さらに、利己的な目的に縛られていない、真に人々の希望を満たすことができるような人でなければならない。そのようであってこそ、初めて後悔することなく革命を推し進めることができるのだ。時は移る、それに従って必要なことが変って行く。1年のうちにも四季の変化があり、国家においても人生においても春秋に相当する変化があるのはこの理由による。そして社会においても同じように変化が必要なのだ。
湖の中に火がある。沢火革[革命]のイメージである。
かくして君子は
暦を整え
四季の移り変わりを明確にする。
下にある火と上にある湖が戦い、互いに相手を消滅させようとする。一年の中にもやはり光[陽]と闇[陰]の間に繰り広げられる闘いがある。それが四季の移り変わりであって、それもまた一種の革命なのだ。人は、やがてくる新しい時代にあわせ、予め身を処するのだ。
49. 沢火革(たくかかく)天卦:兌 地卦:離改善 革命 変革
旧を改め新しきに従う 夏と秋の変わり目 改革
変わる 古いものは切り捨てる 黄昏である
異質である 和を持てない 憎しみ嫌い、相争う
勝負事を制する 損失 智恵や雄弁を以って相手の心を動かし、事態を変える
肺結核 大病であれば死に直面する
・商売は新規なものを扱えば利がある、全て新規の事はよい。
・転業転居は吉。
・でもどり、再縁は吉。
・口論論争に注意を要する。
・三人の女が一人の男を挟んで相争うの意。
澤火革(たくかかく) †
明朗活発なれど
矛盾を抱え、宙を彷値う
■内面では、自分を否定し続ける †
澤火革(たくかかく)は、兌卦の純粋さや一途さ、素直さやさしさをフルに発揮することができるので、周囲からもてはやされます。
しかし、内心では自分のそういった側面を単純さと考えて嫌悪感を持ち、もっと大人っぽく知的に行動したいと思っています。
澤火革(たくかかく)の運命にはこうした内面の矛盾が色濃く反映されることになります。
■自分らしさを保つための工夫を †
澤火革(たくかかく)は、兌卦らしく人を集める才能を生かした接客業に向いています。
書店や映画館、画廊など、知的なイメージの強い場所での接客業がよいでしょう。
また、ホテルマンやスチュワーデス、大企業の受け付け業務といったハイソなイメージの接客業にも適しています。
明るく誠実で、しかも知的な職務態度は、とても好感を持たれるのです。
しかし、あなたは内心では人前に立って、愛想をふりまく仕事に大きなストレスを感じています。
特に女性の場合、華やかでスター的な存在だったはずなのに、突然、結婚退職して、家庭にこもってしまう人が多いのです。
澤火革(たくかかく)には、どこかで人に頼りながら静かに暮らしたいという欲求が眠つ
ているようなのです。
澤火革(たくかかく)の人が成功するためには、こうした内面的な欲求を満足させられる場所を仕事以外に作っておくことが肝心です。
せっかく兌卦特有の才能をいかんなく発揮できる能力を持っているのですから、できれば仕事を続けたほうがあなたの人生にとってプラスになるはずです。
■同性の嫉妬が愛を壊す恐れあり †
あなたは、頼りになるしっかり者の異性と相性がよく、惹かれることも多いはずです。
男性であれば世話女房タイプの女性、女性であればリーダータイプの男性が理想の恋人像といえます。
こうした相手に恵まれると、澤火革(たくかかく)の人は仕事に打ち込むことができ、幸福な毎日を送ることができるでしょう。
しかし、落し穴は意外なところにあります。
澤火革(たくかかく)の人、特に女性は、同性から激しい嫉妬を受けることがあり、それで恋愛を壊されることがあります。
「少女しらしい魅力を持ちながら大人つぽくも振る舞えるあなたは、同性からみて嫉妬されるほど「かっこいい」存在で、愛憎入り交じったかたちでの妨害を受けるのです。
また、同性から「愛の告白」をされて戸惑ってしまうこともありそうです。
澤火革(たくかかく)の男性の場合にもその傾向はあるのですが、どちらかといえば自分自身の浮気が原因になりそうです。
この卦の男性は理想が高く、恋人がいても、もっとよい恋愛を求めていろいろな女性に手をつけたがるからです。
澤火革(たくかかく)は、刺激的で過激なセックスを好みます。
場所を変えたり、道具を使ったりして、さまざまなセックスを試そうとするのです。
かなりの好き者といえるでしょう。
■仕事以外に趣味を見つける †
あなたがその才能を最大限に生かすには、「理想の恋人」を見つけるのが一番です。
それが叶わなければ、仕事以外に没頭できるものが必要でしょう。
知的な好奇心を満足させてくれる、静かな趣味や習い事がお勧めです。
心のバランスが保てるようになるはずです。
■財運 †
財運は不安定です。
何事も迅速に適切な判断をすることが大切です。
経営の行き詰まりなど困難な状況に直面したときは、すぐに方針を転換するほうがいいでしょう。
ぐずぐずしていると、さらに不利になります。
49沢火革 (たくかかく)
【キーワード】変革
〔大意〕「革は、已日(いじつ)にしてすなわち孚(まこと)とせらる。元いに亨り貞しきに利ろし。悔亡ぶ」この『易経』の意味は「革命や革新は、ときが至ってすれば人々の支持を得るが、その動機は正しくなければならない。それができれば悔いはなくなる」というものです。
いわば革命のすすめですが、これは社会的なことばかりでなく個人の自己変革、大いなる脱皮にもいえることです。要するにいまは変革の時である。だから改めるべきところはすすんで改めよ―といっている。
これは別の見方をすれば、現状に限界があることを示している。現状が満足すべきものであれば何も変革することはないからです。あたりを見回して自分および自分をめぐる環境で変革すべぎ問題はないか検討してみるべきです。
古いもの、形骸化したものにこだわっていないか。伝統の名において、習慣の名において、マンネリに陥っていないか。周囲の保守的考えに引きずられていないか。改革しなければいけないと思いつつ、勇気がないのではないか。
いまは良くも悪くも変化の時である。好むと好まざるとにかかわらず現状は変化する。それなら良いほうへ、自分の望むほうへ変化させなくてはいけない。いやそうするべきである。そのためにはまず自己革新をすることだ。
周囲を変えるためには、まず自分が変わらなくてはいけない。それはなかなか勇気のいることですが、いまはそれが望まれている時期である。大きな変革が軌道に乗りやすい時期である。かねてからの大計画がある人、懸案事項をかかえている人、自分の環境の一大改革などはいますぐに着手すべきです。
初9―静かにしてじっくりと考えなさい。
二6―仕事も家庭でも人間関係もいまはガラリと変えるべきである。
三9―海で沈まないためには身体の力を抜くべきである。
四9―あなたは新しい友をつくるべきである。
五9―あなたの計画、願望、期待はかなえられる。
上6―あなたは気がつかないところで変わっています。
_
沢火革
革は、已日(いじつ)にしてすなわち孚(まこと)とせらる。元いに亨り貞しきに利ろし。悔亡ぶ。
○彖にいわく、革は水火相い息(そく)し、二女同居して其の志相い得ざるを革と曰(い)う。已日にしてすなわち孚とせらるとは、革(あらた)めてこれを信ずるなり。文明にしてもって説(よろこ)び、大いに亨りてもって正し。革めて當ればその悔すなわち亡ぶ。天地革まって四時成り、湯武命を革めて天に順(したが)い人に應ず、革の時大いなるかな。
○象にいわく、澤中に火有るは革なり。君子もってこよみを治め時を明らかにす。
「革は変革なり」と注しています。此の字はもと獣皮を制する所の物をいいます。改たまる義があります。「水火相い息し、二女同居して」の如きは卦体卦象によっていうのみです。「天地革云々」は又革の義に注してその天と人と共に変革の事があることを説いています。古典を考えるに葦原中国は大国主神がこrを統領され、幽顕いまだ分れずして神人は混同していました。天神は孫を降されるに及び天孫は顕を治め、大国主神は幽を治めるという詞があり、是において神人は分れました。是変革の大なる者です。抑皇国はもと万古一系の皇統であって革命が無いことは言を待ちませんが此の幽顕分界の事は革の時であるといわざるを得ません。
水に属します。 井は革を以って清いです。 漸々に革ります。自然に理に従って改めて吉。
一概に革は事を改めて吉なりと謂うのは非です。改革より薄命成ります。住居の労。争い。
少色情。一度事が艱めば身衰えます。改めて凶。宜しいです。
天 晴れた時は雨。 雨のときは晴れ。 晴。 春秋は少雨。
旅 吉。 獨りが吉です。
売 吉。 人を忍んで吉です。
願 成ります。長引きます。
待 音信が有ります。 得ます。
失 艮。 金銀は出ます。 長女に問うのが良いです。
婚 成ります。 私通は中途で破れます。
産 半産。 女子。
疾 湿毒。食傷。早ければ療します。小児は産神を祭ると良いです。老人は陰鬼の霊女の怨 病です。発伏表熱悪寒。腰足倦労病。経行不順。産後気血両虚。生死の間日を過れば治 ります。医を換えて吉です。病状不定。上逆。眩暈。寒熱。口渇。舌上有胎。食不通。 発汗亡陽類。狂気狂言。痰喘。裏熱外寒。内損。酒毒。腎虚。
邪 縁談に付き障りがあります。 人と中絶の恨み。 二十二日の霊
この卦を得た人は改易して故を去るゆえんの者が誠にその方を得れば吉。
これに反すれば凶。
沢が天上にある。 天上も沢水は出口さえつけば、万物を潤す。
益して已まざれば必ず決す。故にこれを受くるに夬をもってす。夬とは決なり。
一小人が、多くの君子の上に乗っている。
陽が力強く伸びて、陰をおし切る形。
さらに剛が前進すれば、 乾為天上九、亢竜悔あり となり、剛の伸張は終わる。
君子はこの卦を見て、下に恩沢を施し、私利をむさぼるようなことは、深く慎むのである。
相場は、陽気旺盛にして大に高き卦なり。然れども相場の推移を見て考えて高下を計るべし。
非常に激しい騰勢。沢水の下値を見ることはないが、天井の一歩手前で下押す場合あり。高値の上に更に高値が予想される場合あり。急転降下の動きを見る場合あり。
物価近く大下落す。
取引凶。
壬 申 : 強気方なり。
主爻(内卦、外卦、大成卦):二爻、上爻、上爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
夬は、分決、決定、決断。消長卦のひとつ。五陽の君子が進んで一陰の小人を消し去るの義。乾の剛をもって兌の柔を消し去るの義。まっしぐらに進む。壮盛の義。敵を降伏させる。強進すれば災いにあう。決潰破敗する時。成る機会あるも急げば必ず敗れる。
夬(かい)は、王庭に揚ぐ。孚(まこと)ありて号(さけ)び、厲(あや)うきことあり。告ぐること邑よりす。戎(じゅう)に即(つ)くに利(よ)ろしからず。往くところあるに利(よ)ろし。
彖に曰く、夬は、決なり。剛の柔を決するなり。健にして説び、決して和す。王庭に揚ぐとは、柔五剛に乗ればなり。孚(まこと)ありて号(さけ)び、厲(あや)うきことありとは、それ危ぶめばすなわち光(おお)いなるなり。告ぐること邑よりす、戎に即(つ)くに利(よ)ろしからずとは、尚ぶ所すなわち窮するなり。往くところあるに利(よ)ろしとは、剛、長ずればすなわち終わればなり。
象に曰く、沢の天に上るは、夬なり。君子もって禄を施して下に及ぼし、徳に居ることすなわち忌む。
43 沢天夬 たくてんかい 決断する
切り拓く。重大時を決行する。悪が去って正常にもどる。5本ある陽爻が増して一番上の陰爻を押し出すかたち。決断の時期がきているが、強く行動して陰の小物に仇をとられないように注意。無理なく穏やかに行動して吉。先方はたかぶって執着する象なので成立してもあとが良くない。好き嫌いが激しく和しにくい。
この卦は、一つには長い間蓄積した緊張が、ちょうど増水した川が堤を破って決壊したり、あるいは垂れ込めた密雲が土砂降りになるように、一気に放出され、問題が打開されることを意味する。一方、これを人間の問題に当てはめれば、小人が徐々に排斥されていくときである。その勢力は今や衰退を迎えていて、断固とした処断の結果、問題の打開、つまりその根絶がおこる、そのような時である。この卦は第三の月、すなわち4・5月を表す。
打開。その問題は王の法廷で断固明らかにするしかない。
誠意を持って述べ明らかにすべきであるが、危険でもある。
自分の支配する土地の者らにだけは知らせておく必要がある。
武力に頼るのはよろしくないが
行うべきことを行うのはよいことだ
たった一人の暗愚の人(小人)がその那[くに]の権力の地位についていてさえ、優れた人々(君子)が排斥されることがありうる。心に宿るたった一つの劣情が理性を曇らせてしまうこともまたある。悪と善、小人と大人、劣情と理性は、互いに並び立つことはできない。だから、もし善に勝利して欲しいなら、容赦ない戦いが必要となる。だが、悪を討伐する戦いにおいては厳しい規律が必要だ。規律を軽視するなら戦いに勝利することはできないだろう。規律の第一は、戦いが力だけでなく、愛にも基づくものであることだ。第二は敵に妥協してはならないということ。どんな場合でも悪は公然と追及されるべきなのだ。これは個人の心の問題としても同じことが言える。自身のつまらぬ欲望や罪と妥協して、それらを放置すべきではない。第三は戦いそのものが目的となってはならないということだ。人はその罪を暴かれると反発して力に訴えようとする。
もしそれに対し力には力だとこちらも武力に訴えれば、憎悪と悪意の渦に巻き込まれてすべてが終わる。それでは意味がない。であるから、まず、自分の身内から事を始めるのがいい。身内の罪を明るみに出し、二度とそれを犯さないようにさせるのだ。このようにまず自分の側から罪を取り除くようにして外に敵を発見しないようにするなら、悪の持つ武器の鋭い刃も鈍いものになってしまう。これは、個人の心の問題に関しても同じだ。人の心に存する罪もまた直接に力で戦いを挑まない方がよい。我々がそれと格闘しようとする限りそれは永遠に勝利の凱歌を歌い続ける。悪と戦う最良の方法は、悪と格闘するのではなく、善それ自体の中で精力的に努力を続け進歩することだ。
沢の水が増えて天まで届いた。
打開のイメージである。
かくして君子は
富を下々に分配し
その徳に甘んじることを控える
沢の水が増えて天まで届いてしまったときは土砂降りを覚悟した方がいい。これに範を得て、君子は決壊に備えて警戒を怠らない。もし人が他人を省みず自身のためだけに富を積んでいくなら、必ずや崩壊のときがやってくる。すべての蓄積は必ず後に散逸がやってくるからだ。かくのごとくして、君子は蓄積を進めながらも同時に分配を開始する。同じようにして、君子はその人格の陶冶において、窮屈な頑固さに陥ることなく柔軟な心を保つため、自己を常に厳しく省みる。
43. 沢天夬(たくてんかい)天卦:兌 地卦:乾粛清 決断 押し切る
消し去る 決壊 決定
滅ぼす 盛ん 志を達する
闘争には勝つ 無理に進めば災いに遭う 零落するようなこともある
捨てる 忌み嫌う 病は重病であるゆえに必死である
病は脚気にてむくむ
・商売上の悩みがある。
・弁護しているのである。
・地位住所の不安がある。
・争論に注意する必要がある。
・訴訟問題が起こりやすいのである。
・証書証券の類にて迷惑がある。
・身命を脅かされるほどの事がある。
・剛強に過ぎてせっかちにして、事を破ることを慎む必要がある。
・一般的には正々堂々と論議をせずに、剛決的に暴力に訴えるところがある
澤天夬(たくてんかい) †
天に帰った水は
慈雨のごとくやさしく人を潤す
■多くの人に敬愛される慈愛の卦 †
澤天夬(たくてんかい)は「地上の水が天に昇り、貴重な雨となって返ってくる」卦とされています。
これは力強く気高い心が、人に尽くすことを表わしています。
澤天夬(たくてんかい)は、やさしく頼りになる保護者として、多くの人から敬愛される卦なのです。
■人のためにひと肌脱いで成功する †
澤天夬(たくてんかい)の人はあまり自分にこだわりません。
自分のことより、周囲の人の助けとなることに喜びを感じるタイプなのです。
人助けになる仕事、それも実務的な仕事に魅力を感じるほうなので、医療や福祉、法律にかかわる職業に就くとよいでしょう。
仕事は的確で無駄がなく、しかも相手を思いやってアドバイスをすることにも長けているので、こうした仕事は天職なはずです。
一般企業でも有能な存在であることには変わりありません。
実務に追われる財務管理や、メンタルケアが欠かせない人材管理に向いています。
あなたは人の上に立ってもやっていける存在ですが、経営者には向いていないかもしれません。
あなたの才能は人を助けることで発揮されるのですが、自分で舵をとったり、ひとつの方向にみんなを導い
ていこうとは思わない性格だからです。
澤天夬(たくてんかい)の人に対する仕事上のアドバイスとしては、「人の面倒を見すぎるな」ということに尽きます。
あなたの面倒見のよさは、特に仕事ができない人に向けられます。
しかし、こうした傾向も度が過ぎれば、その人の依存心を助長し、あなた自身の仕事を増やすだけ、という結果にもなりかねません。
ときには厳しく突き放すのも愛情だと考えてください。
■家庭第一主義の安全パイ †
あなたは困つている人、苦しんでいる人を見ると放っておけない性格で、面倒を見たがります。
そしてそのうちに恋愛関係になっている、というパターンを繰り返しがちです。
特に女性の場合は「ヒモ」を作りやすい傾向にあります。
恋愛においてあなたは「保護者」の立場をとることになります。
相手の甘えを聞き、その望みがどんなことであれ、叶えてやろうとするのです。
恋人は最初は感謝しますが、そのうちあなたの愛情を当然のものと考え、わがままをいい始めます。
ここであなたがクギをさしておかないと、浮気をされたり、都合のいいように利用されたりするので注意が必要です。
結婚生活は円満です。
あなたは配偶者に対して、常に愛情豊かに接します。
また澤天夬(たくてんかい)は一度結婚すると決して裏切りません。
特に子供が生まれてからは、家族の絆を第一に考えるので、家庭崩壊につながる浮気は考えないのです。
澤天夬(たくてんかい)のセックスは愛情にあふれています。
相手を悦ばせようという努力も常に怠らず、大抵の人にあわせることができます。
■性格通りに生きて、万事は快調 †
澤天夬(たくてんかい)の人は、いつもだれかの世話を焼いています。
気前もよく、だまされているとわかっていても財産をくれてやるような豪快さもあります。
そういった性格は失敗も多いかもしれませんが、あなたのまわりには慕ってくる人が増えて、結果的によい方向に働いていくはずです。
ときには厳しさを見せながらも、ありのままに生きていけば幸せになれるでしょう。
■財産 †
基本的にお金に苦労することはありませんが、書類の記入違いや勘違いなど、単純なミスが小さな損害を招きます。
人との交渉には誠実さを忘れず、そうかといって相手の面倒を見すぎることのないようにしましょう。
43沢天夬 (たくてんかい)
【キーワード】決断のとき
〔大意〕夬(かい)には「わける」「決める」という意味がある。したがって、この卦のキーワードは「決断のとき」ということになります。運勢的には強い卦ですが、そこには重大なる変転のきざしがあり、そのために大いなる決断を迫られます。
ではどんな決断を下したらいいのか。問題は決断の内容ではなく決断に至る姿勢、心構えのほうです。マーフィ、博士は「おだやかに決断せよ」といいます。力んでしてはいけない。それは精神的な圧迫を自分に与え、正しい判断ができなくなるからです。
また、一般的には決断は早くなければいけない。だがマーフィー博士は「心が平静でとぎすまされていれば、必要なときに必要な決断はできる。決して遅すぎることはないのだ」といいます。早くしようとか、正しくしようとか考えるのではなく、心を平静に保ち「待つ」ことが大切です。
『易経』ではこの卦は戦うことを戒めています。これは強引、無理、力の解決はよくないということです。「施し散らしてなお富を増す人あり。与えるべきを惜しんで、なお貧しくなる人あり」決断を誤ればこのような結果になる。
いま必要なのは与える決断です。賢明に与えれば、与える以上のものがあなたに集まってきます。現代杜会では富める者がますます富み、貧しき者はますます貧しくなるという。これは社会の矛盾でもありますが、一つは富のメカニズムは「与える者に返ってくる」ところにあるからです。
資本の原則、投資のメカニズムがこれです。決断は人を不幸にするものであってはならない。人に何かを与える決断こそ、あなたが人を通じて多くのものを得ることにつながるのです。
初9―歯が痛ければ歯医者へ行くことだ。
二9―恐れは実体なきものである。それはあなたの心の影だ。
三9―いまは誰もあなたを責める人はいない。
四9―いまは意志よりもあなたの直観を重視せよ。
五9―否定的に考えるのをやめなさい。
上6―限界を飛び越えるには不断の鍛錬をせよ。
沢天夬
夬(かい)は王庭に揚(あ)ぐ。孚あって號(さけ)び、厲(あやう)きこと有り。告ぐること邑(ゆう)よりす。戎(じゅう)に即(つ)くに利ろしからず。往く攸有るに利ろし。
○彖にいわく、夬は決なり。剛の柔を決するなり。健にして説(よろこ)び、決し て和す。王庭に揚ぐとは、柔五剛に乘ればなり。孚ありて號び、厲きこと有りと は其れ危(あや)ぶむときはすなわち光(おお)いなるなり。。告ぐること邑よ りす。戎に即くに利ろしからずとは、尚(たっと)ぶ所すなわち窮まるなり。往 く攸有るに利ろしとは、剛長ずればすなわち終ればなり。
○象にいわく、澤の天に上(のぼ)るは夬なり。君子もって祿を施して下に及ぼし
徳に居ることは則ち忌む。
「夬は決なり」と云います。決は水が塞っているのを直して流れ遣ることです。五陽を以て一陰を決し去るのを夬とします。一陰が上に在り、これ五庭に揚るものです。人事に取れば小人君側に在りとします。其位は高いけれども其の勢は正に退き去るの時です。
陽徳の君子が陰柔の小人を去るには徳を以て化すべきです。強て戎を以てする時は彼を激せしめます。故に決して和すべきです。戎に即くのを不利とします。而して危いことがあることを知って蔽われない時は反て光りを得ます。
○象伝は沢が天上にあるのは潰決の義であることからいいます。
○古典を考えるに陽神(伊邪那岐命)が既に泉から帰られ、身禊してかの陰陽不浄を滌除された象です。又陰が上にあることは身を滌ぐ初に獨神を生じられたことです。而して此の獨たる吾御霊を以て矯正(なお)します。これを人事に譬えれば君子は自ら正しくして小人は自ら決去せられる如くです。強て激せしめれば反て大に害があります。「決して和す」の功です。
土に属します。 益過ぎれば損在り。必ず夬定すべし。開いて保を破り、絶します。父母兄弟に离れ住居に労があります。人に気を兼ねます。善悪早く世に聞えます。色に迷います。疑い、疑われます。血を見ます。道が絶えます。生家は貴いです。後に吉。気が剛いです。殺罰卦。切人。切木細工者。刃者を遺します。臨従り来たものは発心します。
天 雨ふらず。 大雨。
旅 吉。凶。
売 凶。
願 急ぐのがよいです。遅ければ叶いません。
待 来ません。
失 西北、丑寅を探すとよいです。
婚 成って破れます。 慎しめば破れません。
産 男。安。 数多ければ凶です。
疾 凶。中年老年は尤も凶です。二便不通。不食。 短気。世を忍び人を恐れ労して発し ます。災に遇して発します。 湿毒。腫物。積。気高振。腹内腰脚牽痛。心力労。
腹内の毒外え出兼ねます。中毒を発します。食傷病。陽症裏に入ろうとします。
悪瘡。痰涎壅塞食せず。悪寒戦慄。 経行適断して妊の疑いがあります。
邪 公事敵が有ります。初縁は破障。 十六日の霊。 貴降をいいます。
百事破れを慎しむべきです。
この卦を得た人は禄を施し下に及せば是は徳であって吉。
もし是を徳として之に居れば必ず忌まれます。是は不徳であって凶です。
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つらなる沼沢。
入りて後にこれを説(よろこ)ぶ。故にこれを受くるに兌をもってす。兌とは説(よろこ)ぶなり。
よろこび笑うさま。
通る。ただし、正しい道を守ること。
君子はこの卦を見て、友人あい集いて切磋琢磨し、ともに向上の道をすすむのである。
相場は、 安き卦なり。然れども沢中の沢を底値とし、これより上がり始むると見ることあり。前値と比較して考察す可し。
十に八九までは底値となりて大いに上ることあり窮理を以って定三を考合すべし。
安値保合い。底の下にまた底があるため、更に一段の下落を見透かすべき。六三のこう卦に着目。しかしまた、底の固まる象があるので、底値からの持直り近いと判ずる。
高下上る。四爻変は下る。
癸 酉 : 小高き。
主爻(内卦、外卦、大成卦):三爻、上爻、上爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
兌(だ)は悦である。一陰の卑賤なる者を二陽の尊貴の上に引き挙げて深く寵愛するの象であり、是れ悦ばずに居られぬ意。笑い娯しむ意。愛敬の深い義。愛好する意。親和する意。哀憂の意もあうるが、これは兌を秋とするの象をもってである。卑賤下劣の義。感服する意あり。五行の金。およそ水は水溜りから溝や池や沼、更には江湖、大海に至るまで水の集まりて止まるところは、皆沢に属して、兌とする。坎の卦を流水とするのに対して、兌を止水とする。柔和にして愛敬深くよく順い勉めれば悦びあるべし。今、直ちには成らずとも、終わりには成る。勝負、持合とする。
兌(だ)は、亨る。貞に利(よ)ろし。
彖に曰く、兌は、説(よろこ)ぶなり。剛中にして柔外なり。説びてもって貞に利(よ)ろし。是をもって天に順(したが)いて人に応ずるなり。説びてもって民に先だてば、民その労を忘る。説びてもって難を犯せば、民その死を忘る。説びの大いなる、民勧(すす)むかな。
象に曰く、麗沢は、兌なり。君子もって朋友講習す
58 兌為沢 だいたく 喜びあう
喜び。柔和。愛嬌。少女がふたり楽しげに語らいあっている。口は心を通い合わせるものだが、一歩間違えば不和の種ともなる。迎合するものを避け、精神的に高い悦びを得ること。若い女性が男性の寵愛を受けて悦ぶ。怠り。口舌。多弁。ぐずぐずと言い合って背く。先方はまだ信用していない。まごころで調和。
兌為沢は易経に8つある上下同じ小成卦からなる重卦の一つである。末娘を意味し、微笑む湖という象徴的な表現で表される。また、その属性は悦びである。一見したところそう思えないが、卦の中で悦びを表す部分は、実は最上部の従順さをあらわす一陰ではない。従順の陰が表すのは悦びではなく憂鬱であるからだ。喜びを表すのは内側にある二つの陽であり、従順な中に居ることの徳を持って自己を表す。真の喜びは、その内側にある剛健な強さにその基礎を置き、外見的には柔軟な優しさとなって現れるのである
兌為沢。成功に至る。
忍耐努力することが望ましい。
悦びは人に感染しやすい。だから成功を引き起こすこともできる。だが、悦びとはなにか堅実な基礎を持たなければ、ただの悦楽に堕落してしまう。内には誠実で堅実なものを持ちながら、対外的には優しさを持って接するのがいい。神に対しても人に対してもそのような態度で臨むのであれば、何か得られるものはあるだろう。時に、優しさよりも脅迫的な態度が何かを得るように見えることもあるが、それは一時的な成果でしかない。これとは反対に、人がこちらの優しい態度に心動かされ、自ら重荷を買って出、必要とあらば、死をも厭わないことがある。それは喜びが人の上に持つ力がそれほど大きいからである。
湖が重なり合っている。
兌為沢のイメージである。
かくして君子は
議論と実践のため
友人を集める。
湖は水が蒸発するので次第に干上がっていくものだ。しかしもし2つの湖が近くにあるとたやすくはそうならない。片方が干上がりかけてももう一方が水を補うからである。学習というものにも同じことが言える。学習は新鮮で刺激的なものでなければならない。学習をそのようなものにするには気心の合った友人たちとともに、討論したり学んだ真理を適用・実行したりしてみることだ。そのようにすれば多面的で明るく楽しい勉学が可能となる。一方独学というものは、一面的で暗く楽しくないものになりやすい。
58. 兌為沢(だいたく)天卦:兌 地卦:兌喜悦 悦ぶ、悦ばす 秋
秋思である 和合悦楽 悦ぶ
柔和 仲良くする 朋友講習
めでたい事がある こわれて傷つく意がある 刃物の意がある
憂愁の意 露見 親の後を相続する
習い事 多勢がうるさい 自分の方から寄っていっても向こうは見向きもしない
愛する 好む 情が厚い
卑劣 感服 胃もたれ
・住所に悩みがある。
・物事中途にて破れ易い。
・男女がいちゃつく象である。
・中傷にて話が破れる。
・一時悦びがあっても長続きしない。
・求占者の話に嘘がある。
・再度の話は成立する。
兌為澤(だいたく) †
常に光り輝く
輪に欠かせない存在
■華やかで心やさしく率直な人柄 †
兌為澤(だいたく)は純粋で素直、そしてやさしい性格です。
その明るく感情豊かな表現力は、周囲に笑いをもたらし、場を和ませます。
兌卦の中でも最もスター性が強く、みんなに愛される卦だといえるでしょう。
しかし、隠しだてのできない性格ゆえ、不用意な発言をしてしまうことも多く、争いごとの火種になることもあります。
■人と一緒にする仕事で成功する †
兌卦は場を盛り上げる天性の才能を持っているので接客業に向いています。
特に兌為澤(だいたく)は、その天衣無縫さで多くの客を集めます。
バーやレストラン、スーパーなど、人の出入りの盛んなお店に勤めるとよいでしょう。
ただし、見卦は経営者向きではありません。
経営をしたければ、だれかと共同経営というかたちをとったほうが成功します。
夫婦で切り盛りできるようなパートナーシップが築ければ最高です。
また、最初から大規模な経営をしようとすると失敗します。
小さなお店から始めて、こつこつと人を集めていくとよいでしょう。
一般企業に勤める場合でも、単独でことに当たるより、チームを組むほうが効率よく仕事を進められます。
職種的には営業、渉外関係が向いています。
あなたの天性の明るさが、企業のイメージをよくしてくれるからです。
兌為澤(だいたく)が仕事上で気をつけなければいけないのは「言葉」の問題です。
何気なくつぶやいたひとことが、後々大きな問題に発展しがちなのです。
こういった事態を未然に防ぐためにも、信頼できるパートナーとともに行動して、日頃から言動を注意してもらえる環境が必要になってきます。
■ナンパ大好き、ヤンママヤンパパ傾向 †
兌為澤(だいたく)は、物おじをせずに人に声をかけることができるのでナンパが得意です。
また、しゃべりも軽快で、歯の浮くようなセリフを平気でいえるのでナンパの成功率も高いほうです。
独身の間は、異性との噂が絶えません。
ただし、根はやさしく誠実なので、たとえきっかけがナンパでも、その後はきちんとつきあおうとします。
浮気も少なそうです。
早くから恋愛に入り、ゴールインすることが多いのでヤンママ、ヤンパパが多く見られます。
結婚すると、独身時代とはうって変わって家庭的になります。
家族サービスに励み、子供をかわいがります。
いいたいことをはっきりという性格なので、家庭内のトラブルも少なくはありませんが、深刻な事態にはならないでしょう。
あなたは、精力的でセックスの回数も多いほうです。
また、その最中によくしゃべります。
あまり度が過ぎるとムードを損ねることにもなりかねないので注意しましょう。
■共同作業がポイント †
信頼できる恋人(配偶者)と一緒に働く……これが兌為澤(だいたく)の理想像です。
あなたは恋人の助けを受けながら人と接して、明るさと笑いをふりまきます。
あまり財をなすような運勢にはありませんが、多くの人の「アイドル」となって、愛情に満ちた楽しい生活を送ることができるでしょう。
ただし、日頃から言葉遣いには注意したいものです。
あなたの何気ないひとことに傷ついている人も少なくないのですから。
■財運 †
きわめて恵まれた財運の卦です。
万事思い通りになるでしょう。
ただし、自分の利益ばかりを追求すると最後に痛い目に遭います。
特にこの卦の女性は、不用意な発言が金銭的損失を招く恐れがあるので注意が必要です。
58兌為沢 (だいたく) 【キーワード】楽しいもの
〔大意〕兌(だ)は「喜び」「楽しいこと」の意。この卦は免(だ)の上にまた兌(だ)があるのですから、いやが上にも楽しいことがやってくることを暗示しています。
そこで問題になるのは、いまのあなたの心の持ちようです。フランスの思想家ルソーは「人間をつくるのが理性であるとすれば、人間を導くのは感情である」といいました。また、伝記作者として名高いロマン・ロランは「人間の感情の四分の三は子供っぽいものだ。残り四分の一はもっと子供っぽい」といっています。
わたしたちは理性に基づいて人生をわたっているようでいながら、実際は感情に支配されていることが多い。しかもその感情の大半は非常に子供っぽいもので、コントロールが難しい。ところが楽しみとか喜びというものは、感情の領域にありますから、うまくコントロールしないことには、二律背反に陥ることになる。
楽しみや喜びを優先させると、人生が現実から遊離する。現実に即した生き方をすると、真の喜びや楽しみは制御されるということになってしまう。これでは困るわけです。潜在
意識の理論ではこうした矛盾はおきません。
なぜなら、それは「欲望は善である」という立場をとっているからです。「真の意味において悪い欲求などは存在しない。欲求を殺したり、抑圧したりすることのほうが結果は悪い。欲望こそ人を成功させる大きな要素である」とマーフィー博士はいいます。
あなたは「自分は人生を楽しむために生まれてきたのだ」と思わなくてはなりません。そして潜在意識がそれを実現してくれることを確信することです。そのときから、あなたの潜在意識はあなたに忠実に働きはじめます。そしてあなたの望みはすべてかなえられるのです。
初9―自分の喜びのために働きなさい。
二9―あなたは自分にとって喜ばしい言葉しか口にしてはならない。
三6―不謹慎な喜びは敬遠しなさい。それは禍根を残します。
四9―他人も喜んでくれる種類の喜びを求めよ。
五9―つかの間の快楽は長い苦しみのもと。
上6―愛と信頼、誠実、調和を喜びの糧としなさい。
兌為沢
兌(だ)は亨る。貞しきに利ろし。
○彖にいわく、兌は説(えつ)なり。剛中にして柔外なり。説(よろこ)びてもっ て貞なるに利ろし。是をもって天に順い人に應ずるなり。説びてもって民に先( さき)だつときは民其の勞を忘れ、説びてもって難を犯すときは、民其の死を忘 る。説(えつ)の大いなる、民勸(すす)むかな。
○象にいわく、麗澤(りたく)は兌なり。君子もって朋友講習す。
説卦伝に「万物を説ばせる者沢より説ばせるはなし」とあって沢は説(よろこぶ)の象とします。沢は水が聚る所なく此卦の陽は中に在り、中心の誠です。
陰は外にあり、物に按じて和します。是を以て説で貞なるに利ろしといいます。又口舌とします。卦伝に見える説は上爻に口の象があるからです。口舌を以てする者
便侫に取るの敝があります。朋友が相共に講習するのは多聞の益があります。此れが象伝の義です。
古典を考えるに孝徳天皇が悦ばせて民を使うの道を問われた時に蘇我石川万呂大臣が先以て神祇を祭礼し、然る後に政事を議すべきであると奏して中しました。此れ万事神事を先とするという事で即ち悦びの大にして民勧むという事が是です。祭祀の事は仮令礼典が厳くとも其志が誠実でなければなりません。志の誠実は言辞の美であることによって見われます。天児屋命(あめのこやねのみこと)は神事の宗源を主られる神です。その天祝詞(あまつのりと)の太祝詞(ふとのりと)美麗して日神を感ぜしめ奉りました。天孫降臨より後上は神に告げ下は人に示す、皆此神が中取持ちて仕えるに由る所であって神人をして悦ばしめるのは特に天祝詞の妙とします。而して天に順い人に応じるのはいわゆる中取持の事です。
金に属します。 物入兌(よろこび)有り。悦淫の象。不貞の人は思わざる災いがあります。他家金銀の象。
卦象上下金であって少女故不智口舌絶えず身体不安。上必ず業。継父母。世話事。争い。外見宜しく内心悪い
口多。散って口舌がありません。若人は色情が有って来ます。 离から来るのは家内离散。
天 雨。火事。
旅 吉。進退に用心するべし。
売 不利。
願 小しく障。後に成ります。
待 音信が有ります。 金銀は得られません。
失 尋ねなくても顕れます。東北の方。
婚 成ります。
産 安産です。女。
疾 風邪の如くして長引きます。身骨痛。気鋭にして自ら病を得ます。口舌諸病。小瘡。疥癬 瘡毒。留飲。痰癖。心煩。痞悶。悪寒。邪気上逆して伏病顕発。中湿。冷。癲癇。狂喘。 不食。食傷。危いですが慎めば治ります。快から思えば又悪くなること再三です。泣笑。 外見吉であって内は凶です。腎虚。風邪。声枯。便毒の滞。経行不順。往来。肺湿熱。
邪 縁談結髪の破れか初縁が変った障。三日二十八日の霊。仏具を損した咎。
四足死霊。地所新規の所に神仏が有ります。三日月の崇り
この卦を得た人は講習して相説ぶに至れば吉。これに反すれば凶。