ことだま
とは
あめつち
吾(あ)の
眼(め)を
付(つ)けて
智(ち)となす こと
--------------
『 未来は決まっているか 』
2005年十二月六日に振った卦です。
一方では未来は決まっていると言い、もうい一方では自分の努力で未来は変わるという。
占いでも決まった未来を出すことが重点となっているのがあったり、努力の方向を示唆して未来を作り直そうというのがある。
私の持った問いは、一般的なもので個人的な今後を占ったものではない。
この占いは筮竹で占った、実は寿司用の巻きすをほぐしたものだが。
占いのいいところは、自分の 未来は決まっているか 』
2005年十二月六日に振った卦です。
一方では未来は決まっていると言い、もうい一方では自分の努力で未来は変わるという。
占いでも決まった未来を出すことが重点となっているのがあったり、努力の方向を示唆して未来を作り直そうというのがある。
私の持った問いは、一般的なもので個人的な今後を占ったものではない。
この占いは筮竹で占った、実は寿司用の巻きすをほぐしたものだが。
占いのいいところは、自分の考えを超えた向こうからの考えが返っているところだと思う。思いもしない考えや、行為の規範を知らせてもらえることにある。
決まっているか 』
2005年十二月六日に振った卦です。
一方では未来は決まっていると言い、もうい一方では自分の努力で未来は変わるという。
2005年十二月六日に振った卦です。
一方では未来は決まっていると言い、もうい一方では自分の努力で未来は変わるという。
占いでも決まった未来を出すことが重点となっているのがあったり、努力の方向を示唆して未来を作り直そうというのがある。
私の持った問いは、一般的なもので個人的な今後を占ったものではない。
この占いは筮竹で占った、実は寿司用の巻きすをほぐしたものだが。
占いのいいところは、自分の 未来は決まっているか 』
2005年十二月六日に振った卦です。
一方では未来は決まっていると言い、もうい一方では自分の努力で未来は変わるという。
占いでも決まった未来を出すことが重点となっているのがあったり、努力の方向を示唆して未来を作り直そうというのがある。
私の持った問いは、一般的なもので個人的な今後を占ったものではない。
この占いは筮竹で占った、実は寿司用の巻きすをほぐしたものだが。
占いのいいところは、自分の考えを超えた向こうからの考えが返っているところだと思う。思いもしない考えや、行為の規範を知らせてもらえることにある。
決まっているか 』
2005年十二月六日に振った
占いでも決まった未来を出すことが重点となっているのがあったり、努力の方向を示唆して未来を作り直そうというのがある。
私の持った問いは、一般的なもので個人的な今後を占ったものではない。
この占いは筮竹で占った、実は寿司用の巻きすをほぐしたものだが。
占いのいいところは、自分の考えを超えた向こうからの考えが返っているところだと思う。思いもしない考えや、行為の規範を知らせてもらえることにある。
さて、私は易の勉強をしていますが、易はその英訳が示すように変化の書です。卦の解説は最初から終わりまで変化と動きを示そうとしているものです。
同じ中国産の占いでも、固定した未来を出そうとする他のほとんどの占いと違って、一線を画したものといえるでしょう。
この易に向かって、未来は決まっているかと問いました。今から思うと矛盾したことのようです。
2005年12月6日 亥月・甲子日 空亡・戌亥。
‥
―
‥
―
‥
―
水火既成 が 地天泰 に変わる
私はこの卦を得たとき判断を保留したというより、驚愕のため一週間放置したままにしておきした。
このブログを始めるのもその余韻が変形したものといえるでしょう。
今でもこれに判断を持ち込むのは怖いところがあり、臆病風をふかせるところがあります。
ひとまずは周易の本から引用だけにしておきましょう。
水火既成・・・既成はすでになる。事の完成を意味する。この卦の形を見ると、陽こうはすべて奇数位に、陰こうはすべて偶数位にある。全こう「正」で最も完成した形をしている。それで既になる・済る・と名づける。
地天泰・・・天地が交わり陰陽の気が通ずる。
-----------------------------------
少し冷静になると反対のことも考えられるようになる。
はじめは出た卦にびっくりした。
今はこういうこともいえる。
もし正反対の卦がでたらどうなっていたのだろうかと。
たとえば、『火水未済 が 天地否 になる』 ・
未来は決まっているかと問うてこんどはこんな卦がでたらどうなるのか。
そしてもっと冷静になると、卦などは勝手にでるもので、現実と事象とは関係なく、
ただ卦がでましたよ、というだけのことではないのかと、こうも思える。
実際にでた卦の水火既成をどのように証明するのか。
出た卦はどのような実績をこれから残していくのか。
卦を読むだけでは不十分でしょう。
出た卦の実績を示さなくては。
問いは、未来は決まっているか、だった。
それに対してでた卦の実績をどうやって示したらいいのでしょうか。
---------------------------------------
-----------
▼▼▼ 以下未完 ▼▼▼ 01の004参照
古事記の冒頭 原文を心の目次とする。
前半 言霊神五十 心の要素編
後半 言霊運用神五十 心の整理運用編
・心の先天原理十七神
【天地の初発(はじめ)の時、高天(たかま)の原(はら)に成りませる神の名(みな)は、(心の先天・心の発生)
( 言霊神 1) 【 天の御中主(みなかぬし)の神。次に (心の主 問題の提示)
( 言霊神 2) 【 高御産巣日(たかみむすび)の神。次に (心の自覚 主体)
( 言霊神 3) 【 神産巣日(かみむすび)の神。 (心の自覚 客体)
【 この三柱の神は、みな独神(ひとりがみ)に成りまして、身(み)を隠したまひき。
▼▼▼ 以下未完 ▼▼▼
【 次に国稚(わか)く、浮かべる脂(あぶら)の如くして水母(くらげ)なす漂(ただよ)へる時に、葦牙(あしかび)のごと萌(も)え騰(あが)る物に因りて成りませる神の名は、
( 言霊神 4) 【 宇摩志阿斯訶備比古遅(うましあしかびひこぢ)の神。次に
( 言霊神 5) 【 天の常立(とこたち)の神。
【 この二柱の神もみな独神に成りまして、身を隠したまひき。
【 次に成りませる神の名は、
( 言霊神 6) 【 国の常立(とこたち)の神。次に
( 言霊神 7) 【 豊雲野(とよくも)の神。
【 この二柱の神も、独神に成りまして、身を隠したまひき。
【 次に成りませる神の名は、
( 言霊神 8) 【 宇比地邇(うひぢに)の神。次に
( 言霊神 9) 【 妹須比智邇(いもすひぢに)の神。次に
( 言霊神 10) 【 角杙(つのぐひ)の神。次に
( 言霊神 11) 【 妹活杙(いくぐひ)の神。次に
( 言霊神 12) 【 意富斗能地(おほとのぢ)の神。次に
( 言霊神 13) 【 妹大斗乃弁(おほとのべ)の神。次に
( 言霊神 14) 【 於母陀流(おもだる)の神。次に
( 言霊神 15) 【 妹阿夜訶志古泥(あやかしこね)の神。
【 次に
( 言霊神 16) 【 伊耶那岐(いざなぎ)の神。次に
( 言霊神 17) 【 妹伊耶那美(み)の神。
・オノコロ島という己の心の締まりの成立
【 ここに天津神諸(もろもろ)の命(みこと)以ちて、伊耶那岐の命伊耶那美の命の二柱の神に詔りたまひて、「この漂(ただよ)へる国を修理(おさ)め固め成せ」と、天の沼矛(ぬぼこ)を賜ひて、言依さしたまひき。
【 かれ二柱の神、天の浮橋(うきはし)に立たして、その沼矛を(ぬぼこ)指し下(おろ)して画きたまひ、塩こをろこをろに画き鳴(なら)して、引き上げたまひし時に、その矛の末(さき)より垂(したた)り落つる塩の累積(つも)りて成れる島は、これ淤能碁呂(おのごろ)島なり。
【 その島に天降(あも)りまして、天の御柱を見立て、八尋殿(やひろどの)を見立てたまひき。
・心の主体側の働き
【 ここにその妹(いも)伊耶那美の命に問ひたまひしく、「汝(な)が身はいかに成れる」と問ひたまへば、答へたまはく、「吾が身は成り成りて、成り合はぬところ一処(ひとところ)あり」とまをしたまひき。
【 ここに伊耶那岐の命詔りたまひしく、「我が身は成り成りて、成り余れるところ一処あり。故(かれ)この吾が身の成り余れる処を、汝(な)が身の成り合わぬ処に刺(さ)し塞(ふた)ぎて、国土(くに)生みなさむと思ふはいかに」とのりたまへば、伊耶那美の命答へたまはく、「しか善けむ」とまをしたまひき。
・心の主体内創造活動
【 ここに伊耶那岐の命詔りたまひしく、「然らば吾と汝と、この天之御柱を行き廻り逢ひて、美斗(みと)の麻具波比(まぐはひ)せむ」とのりたまひき。
【 かく期(ちぎ)りて、すなはち詔りたまひしく、「汝は右より廻り逢へ。我は左より廻り逢はむ」とのりたまひて、約(ちぎ)り竟(を)へて廻りたまふ時に、伊耶那美の命まづ「あなにやし、えをとこを」とのりたまひ、後に伊耶那岐の命「あなにやし、え娘子(をとめ)を」とのりたまひき。
【 おのもおのものりたまひ竟(を)へて後に、その妹に告りたまひしく、「女人(おみな)先だち言へるはふさはず」とのりたまひき。
・心の客観領域の創造
【 然れども隠処(くみど)に興(おこ)して子水蛭子(みこひるこ)を生みたまひき。この子は葦船(あしぶね)に入れて流し去(や)りつ。次に淡島を生みたまひき。こも子の例(かず)に入らず。
・観念世界創造への反省。
【ここに二柱の神議(はか)りたまひて、「今、吾が生める子ふさわず。なほうべ天つ神の御所(みもと)に白(まを)さな」とのりたまひて、すなはち共に参(ま)ゐ上がりて、天つ神の命を請ひたまひき。ここに天つ神の命以ちて、太卜(ふとまに)に卜(うら)へてのりたまひしく、「女(おみな)の先立ち言ひしに因りてふさはず、また還り降りて改め言へ」とのりたまひき。
・心の現象創造のための十四領域
【 かれここに降りまして、更にその天の御柱を往き廻りたまふこと、先の如くなりき。ここに伊耶那岐の命、まづ「あなにやし、えをとめを」とのりたまひ、後に妹伊耶那美の命、「あなにやし、えをとこを」とのりたまひき。かくのりたまひ竟へて、御合いまして、
(心の領域1) 【 子淡路の穂の狭別の島を生みたまひき。
【 次に
( 心の領域 2) 【 伊予の二名(ふたな)の島
を生みたまひき。この島は身一つにして面四つあり。面ごとに名あり。かれ伊予の国を愛比売(えひめ)といひ、讃岐の国を飯依比古(いいよりひこ)といひ、粟(あわ)の国を、大宜都比売(おほげつひめ)といひ、土左(とさ)の国を建依別(たけよりわけ)といふ。次に
( 心の領域 3) 【 隠岐(おき)の三子(みつご)の島
を生みたまひき。またの名は天の忍許呂別(おしころわけ)。次に
( 心の領域 4) 【 筑紫(つくし)の島
を生みたまひき。この島も身一つにして面四つあり。面ごとに名あり。かれ筑紫の国を白日別(しらひわけ)といひ、豊(とよ)の国を豊日別(とよひわけ)といひ、肥(ひ)の国を建日向日豊久士比泥別(たけひわけひとわくじひわけ)といひ、熊曽(くまそ)の国を建日別といふ。次に
( 心の領域 5) 【 伊岐(いき)の島
を生みたまひき。またの名は天比登都柱(あめひとつはしら)といふ。次に
( 心の領域 6) 【 津(つ)島
を生みたまひき。またの名は天(あめ)の狭手依比売(さでよりひめ)といふ。次に
( 心の領域 7) 【 佐渡(さど)の島
を生みたまひき。次に
( 心の領域 8) 【 大倭豊秋津(おほやまととよあきつ)島
を生みたまひき。またの名は天(あま)つ御虚空豊秋津根別(もそらとよあきつねわけ)といふ。かれこの八島のまづ生まれしに因りて、大八島国(おほやしまくに)といふ。
【 然ありて後還ります時に、
( 心の領域 9) 【 吉備(きび)の児島(こじま)
を生みたまひき。またの名は建日方別(たけひかたわけ)といふ。次に
( 心の領域 10) 【 小豆島(あづきしま)
を生みたまひき。またの名は大野手比売(おほのてひめ)といふ。次に
( 心の領域 11) 【 大島(おほしま)
を生みたまひき。またの名は大多麻流別(おほたまるわけ)といふ。次に
( 心の領域 12) 【 女島(ひめしま)
を生みたまひき。またの名は天一根(あめひとつね)といふ。次に
( 心の領域 13) 【 知珂(ちか)の島
を生みたまひき。またの名は天の忍男(おしを)。次に
( 心の領域 14) 【 両児(ふたご)の島
を生みたまひき。またの名は天の両屋(ふたや)といふ。
・心の後天現象
【 既に国を生み竟(を)へて、更に神を生みたまひき。かれ生みたまふ神の名は
( 言霊神 18) 【 大事忍男(おおことおしを)の神、次に
( 言霊神 19) 【 石土昆古(いはつちひこ)の神を生みたまひ、次に
( 言霊神 20) 【 石巣(いはす)比売の神を生みたまひ、次に
( 言霊神 21) 【 大戸日別(おおとひわけ)の神を生みたまひ、次に
( 言霊神 22) 【 天の吹男(あめのふきを)の神を生みたまひ、次に
( 言霊神 23) 【 大屋昆古(おおやひこ)の神を生みたまひ、次に
( 言霊神 24) 【 風木津別(かぜもつわけ)の忍男(おしを)の神を生みたまひ、次に
( 言霊神 25) 【 海(わた)の神名は大綿津見(わたつみ)の神を生みたまひ、次に
( 言霊神 26) 【 水戸(みなと)の神名に速秋津日子(はやあきつひこ)の神、次に
( 言霊神 27) 【 妹(いも)速秋津比売の神を生みたまひき。
【 この速秋津日子、妹速秋津比売の二神(ふたはしら)、河海によりて持ち別けて生みたまふ神の名は、
( 言霊神 28) 【 沫那芸(あわなぎ)の神。次に
( 言霊神 29) 【 沫那美の神。次に
( 言霊神 30) 【 頬那芸(つらなぎ)の神。次に
( 言霊神 31) 【 頬那美の神。次に
( 言霊神 32) 【 天の水分(みくまり)の神。次に
( 言霊神 33) 【 国の水分の神。次に
( 言霊神 34) 【 天の久比奢母智(くひざもち)の神、次に
( 言霊神 35) 【 国の久比奢母智の神。
【 次に
( 言霊神 36) 【 風の神名は志那都比古(しなつひこ)の神を生みたまひ、次に
( 言霊神 37) 【 木の神名は久久能智(くくのち)の神を生みたまひ、次に
( 言霊神 38) 【 山の神名は大山津見(おおやまつみ)の神を生みたまひ、次に
( 言霊神 39) 【 野の神名は鹿屋野比売(かやのひめ)の神を生みたまひき。またの名は野槌(のづち)の神といふ。
【 この大山津見の神、野槌(のづち)の神の二柱(ふたはしら)、山野によりて持ち別けて生みたまふ神の名は、
( 言霊神 40) 【 天の狭土(さづち)の神。次に
( 言霊神 41) 【 国の狭土の神。次に
( 言霊神 42) 【 天の狭霧(さぎり)の神。次に
( 言霊神 43) 【 国の狭霧の神。次に
( 言霊神 44) 【 天の闇戸(くらど)の神。次に
( 言霊神 45) 【 国の闇戸の神。次に
( 言霊神 46) 【 大戸惑子(おおとまどひこ)の神。次に
( 言霊神 47) 【 大戸惑女(め)の神。次に生みたまふ神の名は、
( 言霊神 48) 【 鳥の石楠船(いわくすふね)の神、またの名は天(あめ)の鳥船(とりふね)といふ。次に
( 言霊神 49) 【 大宜都比売(おほげつひめ)の神を生みたまひ、
【 次に
( 言霊神 50) 【 火(ほ)の夜芸速男(やぎはやお)の神を生みたまひき。またの名は火(ほ)の炫毘古(かがやびこ)の神といひ、またの名は火(ほ)の迦具土(かぐつち)の神といふ。
------------------------------------
心の運用編、心の整理運用五十神
・こころの後天現象の整理・原初の規範。
【 この子を生みたまひしによりて、御陰炙(みほどや)かえて病(や)み臥(こや)せり。たぐりに生(な)りませる神の名は
(言霊運用神 1) 【 金山毘古(かなやまびこ)の神。次に
( 言霊運用神 2) 【 金山毘売(びめ)の神。次に屎(くそ)に成りませる神の名は
( 言霊運用神 3) 【 波邇夜須毘古(はにやすひこ)の神。次に
( 言霊運用神 4) 【 波邇夜須毘売(ひめ)の神。次に尿(ゆまり)に成りませる神の名は
( 言霊運用神 5) 【 弥都波能売(みつはのめ)の神。次に
( 言霊運用神 6) 【 和久産巣日(わきむすび)の神。
【 この神の子は豊宇気毘売(とようけひめ)の神といふ。
・客観世界への執着、主体側の創造知性の働き
【 かれ伊耶那美の神は、火の神を生みたまひしに由りて、遂に神避(かむさ)りたまひき。
【 かれここに伊耶那岐の命の詔(の)りたまはく、「愛(うつく)しき我が汝妹(なにも)の命を、子の一木(ひとつき)に易(か)えつるかも」とのりたまひて、御枕方(みまくらへ)に葡匐(はらび)ひ御足方(みあとへ)に葡匐ひて哭(な)きたまふ時に、御涙に成りませる神は、香山(かぐやま)の畝尾(うねを)の木のもとにいます、 名は
( 言霊運用神 7) 【 泣沢女(なきさわめ)の神。
【 かれその神避(かむさ)りたまひし伊耶那美の神は、出雲(いずも)の国と伯伎(ははき)の国との堺なる比婆(ひば)の山に葬(をさ)めまつりき。
・主体内規範の確立
【 ここに伊耶那岐の命、御佩(みはか)せる十拳の剣を抜きて、その子迦具土の神の頚(くび)を斬りたまひき。ここにその御刀(みはかし)の前(さき)に著(つ)ける血、湯津石村に走(たばし)りつきて成りませる神の名は、
( 言霊運用神 8) 【 石柝(いはさく)の神。次に
( 言霊運用神 9) 【 根柝(ねさく)の神。次に
( 言霊運用神 10) 【 石筒(いはつつ)の男(を)の神。
【 次に御刀の本に著ける血も、湯津石村(ゆずいはむら)に走(たばし)りつきて成りませる神の名は、
( 言霊運用神 11) 【 甕速日(みかはやひ)の神。次に
( 言霊運用神 12) 【 樋速日(ひはやひ)の神。次に
( 言霊運用神 13) 【 建御雷(たけみかづち)の男の神。またの名は建布都(たけふつ)の神、またの名は豊(とよ)布都の神。
【 次に御刀の手上に集まる血、手俣(たなまた)より漏(く)き出(いで)て成りませる神の名は、
( 言霊運用神 14) 【 闇淤加美(くらおかみ)の神。次に
( 言霊運用神 15) 【 闇御津羽(くらみつは)の神。
・表現創造の形態
【 殺さえたまひし迦具土の神の頭に成りませる神の名は、
( 言霊運用神 16) 【 正鹿山津見(まさかやまつみ)の神。
【 次に胸に成りませる神の名は、
( 言霊運用神 17) 【 淤縢(おど)山津見の神。
【 次に腹に成りませる神の名は、
( 言霊運用神 18) 【 奥(おく)山津見の神。
【 次に陰に成りませる神の名は、
( 言霊運用神 19) 【 闇(くら)山津見の神。
【 次に左の手に成りませる神の名は、
( 言霊運用神 20) 【 志芸(しぎ)山津見の神。
【 次に右の手に成りませる神の名は、
( 言霊運用神 21) 【 羽(は)山津見の神。
【 次に左の足に成りませる神の名は、
( 言霊運用神 22) 【 原(はら)山津見の神。
【 次に右の足に成りませる神の名は、
( 言霊運用神 23) 【 戸山津見の神。
【 かれ斬りたまへる刀の名は、天の尾羽張(おはばり)といひ、またの名は伊都(いつ)の尾羽張といふ。
-----------------------------------
自覚の無い客観後天現象の世界、黄泉国(よもつくに)
・後天現象の所有
【 ここにその妹伊耶那美の命を相見まくおもほして、黄泉国(よもつくに)に追ひ往(い)でましき。
【 ここに殿の縢戸(くみど)より出で向へたまふ時に、伊耶那岐の命語らひて詔りたまひしく、「愛(うつく)しき我が汝妹(なにも)の命、吾と我と作れる国、いまだ作り竟(を)へずあれば、還りまさね」と詔りたまひき。
・後天現象それ自体のあり方
【 ここに伊耶那美の命の答へたまはく、「悔(くや)しかも、速(と)く来まさず。吾は黄泉戸喫(へぐひ)しつ。然れども愛しき我が汝兄(なせ)の命、入り来ませること恐(かしこ)し。かれ還りなむを。しまらく黄泉神(よもつかみ)と論(あげつら)はむ。我をな視たまひそ」と、かく白(もお)して、その殿内(とのぬち)に還り入りませるほど、いと久しくて待ちかねたまひき。
・主観客観の関わり方、客観世界の独自性
【 かれ左の御髻(みみづら)に刺させる湯津爪櫛(ゆつつまくし)の男柱一箇(をはしらひとつ)取り闕(か)きて、一(ひと)つ火燭(びとも)して入り見たまふ時に、蛆(うじ)たかれころろぎて、
【 頭(かしら)には大雷(おほいかづち)居り、胸には火(ほ)の雷居り、腹には黒雷居り、陰(ほと)には柝(さく)雷居り、左の手には若(わき)雷居り、右の手には土雷居り、左の足には鳴(なる)雷居り、右の足には伏(ふし)雷居り、并せて八くさの雷神成り居りき。
・客観世界の摂取、研究
【 ここに伊耶那岐の命、見畏(みかしこ)みて逃げ還りたまふ時に、その妹伊耶那美の命、「吾に辱(はじ)見せつ」と言ひて、すなはち黄泉醜女(よもつしこめ)を遺(つかわ)して追はしめき。
・客観世界との差異の研究
【 ここに伊耶那岐の命、黒御縵(くろみかづら)を投げ棄(う)てたまひしかば、すなはち蒲子生(えびかづらな)りき。こを摭(ひり)ひ食(は)む間に逃げ行でますを、なほ追ひしかば、
【 またその右の御髻(みみづら)に刺させる湯津爪櫛を引き闕きて投げ棄(う)てたまへば、すなはち笋(たかむな)生りき。こを抜き食(は)む間に、逃げ行でましき。
・客観世界との決別の準備
【 また後にはかの八くさの雷神に、千五百(ちいほ)の黄泉軍(よもついくさ)を副(たぐ)へて追はしめき。ここに御佩(みはかし)の十拳の剣を抜きて、後手(しりで)に振(ふ)きつつ逃げませるを、
【 なほ追ひて黄泉比良坂(よもつひらさか)の坂本に到る時に、その坂本なる桃の子(み)三つをとりて持ち撃ちたまひしかば、悉に引き返りき。
・主体内規範の確立
【 ここに伊耶那岐の命、桃の子に告(の)りたまはく、「汝(いまし)、吾を助けしがごと、葦原の中つ国にあらゆる現しき青人草の、苦(う)き瀬に落ちて、患惚(たしな)まむ時に助けてよ」とのりたまひて、意富加牟豆美(おほかむづみ)の命といふ名を賜ひき。
・無自覚な客観世界との決別
【 最後(いやはて)にその妹伊耶那美の命、身みづから追ひ来ましき。ここに千引(ちびき)の石(いは)をその黄泉比良坂に引き塞(さ)へて、その石を中に置きて、その石を中に置きて、おのもおのも対(む)き立たして、事戸(ことど)を度(わた)す時に、
【 伊耶那美の命のりたまはく、「愛(うつく)しき我が汝兄(なせ)の命、かくしたまはば、汝の国の人草、一日(ひとひ)に千頭絞(ちかしらくび)り殺さむ」とのりたまひき。
【 ここに伊耶那岐の命、詔りたまはく、「愛しき我が汝妹の命、汝(みまし)然したまはば、吾(あ)は一日に千五百の産屋を立てむ」とのりたまひき。ここを以(も)ちて一日にかならず千人(ちたり)死に、一日にかならず千五百人(ちいほたり)なも生まるる。
・客観世界との厳然たる差別、無自覚性の止揚
【 かれその伊耶那美の命に号(なづ)けて黄泉津(よもつ)大神といふ。またその追ひ及(し)きしをもちて、道敷(ちしき)の大神といへり。
【 またその黄泉の坂に塞れる石は、道反(ちかへし)の大神ともいひ、塞へます黄泉戸(よみど)の大神ともいふ。かれそのいはゆる黄泉比良坂(よもつひらさか)は、今、出雲の国の伊織夜(いふや)坂といふ。
---------------------
伊耶那岐の大神
・自覚的な主客の真理をいつき立てるために
【 ここを以ちて
( 言霊運用神 24) 【 伊耶那岐の大神
の詔りたまひしく、「吾(あ)はいな醜(しこ)め醜めき穢(きた)なき国に到りてありけり。かれ吾は御身(おほみま)の禊(はらへ)せむ」とのりたまひて、
竺紫(つくし)の日向(ひむか)の橘(たちばな)の小門(おど)の阿波岐原(あはぎはら)に到りまして、禊ぎ祓へたまひき。
・自覚的な主客の真理をいつき立てる準備
【 かれ投げ棄(う)つる御杖に成りませる神の名は、
( 言霊運用神 25) 【 衝き立つ船戸(つきたつふなど)の神。
【 次に投げ棄つる御帯(みおび)に成りませる神の名は、
( 言霊運用神 26) 【 道の長乳歯(みちのながちは)の神。
【 次に投げ棄つる御嚢(みふくろ)に成りませる神の名は、
( 言霊運用神 27) 【 時量師(ときおかし)の神。
【 次に投げ棄つる御衣(みけし)に成りませる神の名は、
( 言霊運用神 28) 【 煩累の大人(わずらひのうし)の神。
【 次に投げ棄つる御褌(みはかま)に成りませる神の名は、
( 言霊運用神 29) 【 道俣(ちまた)の神。
・悟りを超えて
【 次に投げ棄つる御冠(みかかぶり)に成りませる神の名は、
( 言霊運用神 30) 【 飽咋の大人(あきぐひのうし)の神。
・自分の意見に取り巻かれ巻き付かれみうごきができない主客、自他の合一
【 次に投げ棄つる左の御手の手纏(たまき)に成りませる神の名は、
( 言霊運用神 31) 【 奥疎(おきさかる)の神。次に
( 言霊運用神 32) 【 奥津那芸佐毘古(なぎさびこ)の神。次に
( 言霊運用神 33) 【 奥津甲斐弁羅(かいべら)の神。
【 次に投げ棄つる右の御手の手纏に成りませる神の名は、
( 言霊運用神 34) 【 辺疎(へさかる)の神。次に
( 言霊運用神 35) 【 辺津那芸佐毘古(へつなぎさびこ)の神。次に
( 言霊運用神 36) 【 辺津甲斐弁羅(へつかいべら)の神。
・禊ぎの開始、不備を取り除くために
【 ここに詔りたまはく、「上(かみ)つ瀬は瀬速し、下(しも)つ瀬は弱し」と詔りたまひて、初めて中つ瀬に堕(い)り潜(かづ)きて、滌(すす)ぎたまふ時に、成りませる神の名は、
( 言霊運用神 37) 【 八十禍津日(やそまがつひ)の神。次に
( 言霊運用神 38) 【 大禍津日(おほまがつひ)の神。
【 この二神(ふたはしら)は、かの穢(きたな)き繁(し)き国に到りたまひし時の汚垢(けがれ)によりて成りませる神なり。
・禊ぎの実践規範の創造のために
【 次にその禍を直さむとして成りませる神の名は、
( 言霊運用神 39) 【 神直毘(かむなほひ)の神。次に
( 言霊運用神 40) 【 大直毘(おほなほひ)の神。次に
( 言霊運用神 41) 【 伊豆能売(いずのめ)。
・禊ぎの実践規範の創造
【 次に水底(みなそこ)に滌(すすぎ)ぎたまふ時に成りませる神の名は、
( 言霊運用神 42) 【 底津綿津見(そこつわたつみ)の神。次に
( 言霊運用神 43) 【 底筒(そこつつ)の男(を)の命。
【 中に滌ぎたまふ時に成りませる神の名は、
( 言霊運用神 44) 【 中津綿津見の神。次に
( 言霊運用神 45) 【 中筒の男の命。
【 水の上に滌ぎたまふ時に成りませる神の名は、
( 言霊運用神 46) 【 上津綿津見の神。次に
( 言霊運用神 47) 【 上筒の男の命。
・禊ぎの実行規範の管理
【 この三柱の綿津見の神は、阿曇(あずみ)の連(むらじ)等が祖神(おやかみ)と斎(いつ)く神なり。かれ阿曇の連等は、その綿津見の神の子宇都志(うつし)日金柝の命の子孫(のち)なり。その底筒の男の命、中筒の男の命、上筒の男の命三柱の神は、墨(すみ)の江(え)の三前の大神なり。
・禊ぎの理想的規範の完成
【 ここに左の御目を洗ひたまふ時に成りませる神の名は、
( 言霊運用神 48) 【 天照らす大御神。
【 次に右の御目を洗ひたまふ時に成りませる神の名は、
( 言霊運用神 49) 【 月読(つくよみ)の命。
【 次に御鼻を洗ひたまふ時に成りませる神の名は、
( 言霊運用神 50) 【 建速須佐の男の命。
・人間精神と五千年の歴史を見据えた鏡の創造
【 この時伊耶那岐の命大(いた)く歓喜(よろこ)ばして詔りたまひしく、「吾は子を生み生みて、生みの終(はて)に、三はしらの貴子(うずみこ)を得たり」と詔りたまひて、すなはちその御頸珠(みくびたま)の玉(たま)の緒ももゆらに取りゆらかして、
【 天照らす大御神に賜ひて詔りたまはく、「汝(な)が命(みこと)は高天の原を知らせ」と、言依(ことよ)さして賜ひき。かれその御頸珠の名を、御倉板挙(みくらたな)の神といふ。
【 次に月読の命に詔りたまはく、「汝が命は夜(よ)の食国(おすくに)を知らせ」と、言依さしたまひき。次に建速須佐の男の命に詔りたまはく、「汝が命は海原(よなばら)を知らせ」と、言依さしたまひき。
・五千年の人間歴史の始まりとしての経綸を定める
【 故(かれ)、各(おのおの)依(よ)さしたまひし命(みこと)の随(まにま)に、知らしめす中に、速須佐(はやすさ)の男(を)の命(みこと)、依さしたまへる国を治らさずて、八拳須心前(やつかひげむなさき)に至るまで、啼(な)きいさちき。
【 その泣く状(さま)は、青山は枯山なす泣き枯らし、河海は悉(ことごと)に泣き乾(ほ)しき。ここをもちて悪(あら)ぶる神の音なひ、さ蝿(ばへ)如(な)す皆満ち、萬の物の妖(わざわひ)悉に発(おこ)りき。
【 故(かれ)、伊耶那岐の大御神、速須佐之男命に詔りたまはく、「何とかも汝(いまし)は事依させる国を治らさずて、哭きいさちる。」とのりたまへば、答へ白さく、「僕(あ)は妣(はは)の国根(ね)の堅洲国(かたすくに)に羅(まか)らむとおもふがからに哭く」とまをしたまひき。
【 ここに伊耶那岐の大御神大く(いた)忿怒(いか)らして詔りたまはく、「然(しか)らば汝はこの国にな住(とど)まりそ」と詔りたまひて、すなはち神遂(かむや)らひに遂らひたまひき。
【 故、その伊耶那岐大神は、淡路の多賀にまします。