『キーポイント』
六白は金気で卦象は『天』にあたる。天は陽の極なので『動いて止まず・剛健・健やか・』という基本的象意が決まる。全陽の乾は欠けるところがないので『完全・高級』という意味も出てくる。地の坤(四角)に対して天は『円』となる。また、天は大地を覆っていることから『覆う』ものを表し、守護するという象意が出てきたようだ。
時節は晩秋、時間は19:00~23:00に相当する。ここから収穫時期を連想させるものが六白の象意に取り入れられたようだ。
『キーワード』
戌・亥、晩秋(10・11月)、辰巳の刻(19:00~23:00)、北西方位、天、4・9(易象は1)、動いて止まず、剛健、堅い、円、完全、覆う
『象意』
頭、助骨、助膜、左肺、動脈、腫物、骨
天皇・聖人・賢人など高貴な人、大臣、主人・社長など組織のトップ、資本家、
父、僧侶、指導者、軍人・守衛、易者、外国人、嬰児、技術者、弁護士、
投資家、コンピータ業、自動車業、機械業、高価なものを扱う人
ダイヤモンドなど高価なもの、鉱石、硝子、球・円形の物、
時計などの精密機械、帽子・コート・風呂敷・蓋・傘・
手袋など覆う物包むもの、鏡、汽車・電車・自動車などの乗り物
神社・仏閤・教会、衆・参議院、自衛隊、ビルディング、取引所、
博覧会場、競技場、集会所、博物館、都市、
繁華街、高級住宅地、名所、垣囲い
大蛇、象、獅子、鶴、龍、鳳凰、牡馬、犬、蛇や虫の脱殻、鯉
薬草、橙、柘榴、果樹、菊
すべての果実類、氷、アイスクリーム、氷砂糖、柏餅、
おはぎ、饅頭、カステラ、包んだ菓子、鰹節、貝類、
乾物、てんぷら、稲荷寿司・海苔巻、上等な食べ物、辛味
権力、権利、寄付、多忙、世話をする、強硬、堅固、協議する
天、最も大きな最も乾という名にふさわしい、始め、初め、
太陽、まぢりけのない、純な気、純な気の満ち満ちているのは天
体-円満
用-動いて止まらぬ
純陽、青空を望み見るように澄みきった象、健全、雄大、
卦意-円満、健全
卦徳-剛健、陽のようたるもの、強い、健やか、
キビキビした胸にも腕にもぐっと力の籠もった男らしい男、
道、人の首に宿る魂が走って神の身元に通じそれによって神と人と感じあうことができる意味
道は神の意を受けて人に行わしめよきにかなうよう継ぐもの、
天空、空虚の空ではなく非常に滑らかだとか凹凸がない天空
神、天の別名、形をもって説けば天を指し示すより他なし。
その事を司る意ならば帝、変化をもっていえば造花
天の妙用をみたもの
純粋、精、至純の徳性をみたもの
行、めぐる、おこなう、いく、すすむ、進んで止まぬ意
始め、天はすべての始め、
円、乾の体の円満なところを器にとった
父、一家にとってみれば乾は父です。
君、至尊
大人、名望家、菅史、
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天地が背きあう。
物はもって通ずる(泰)に終わるべからず。故にこれを受くるに否をもってす。
陰陽交わらず、万物生じず、人道の常でない。大往き小来る時で、君子が正道を守っても、なんの利益も得られない。
君子はこの卦を見て、才能を包み隠して難を避ける。爵禄による誘惑も、かれを動かすことはできない。
相場は、 天は上り、地は下がり、今の値段が中値になりて上下に引き分ける。然れども、大高下にあらず。何れかといえば、不動の中にも降る方なり。
強弱ともに相手の出方を警戒し動かず、取引閑散。小高下保合い。ジリジリ下押す傾向。あるものは高く、あるものは安いといった部分的高下を見る場合あり。
売買は共に損失。
持合て動かず。後上る。
辛 未 : 對戦互角下離れより引締すべし。
主爻(内卦、外卦、大成卦):二爻、五爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
否はふさがり、閉じ、通ぜず、交わらぬことである。 乾天の気は上昇し坤地の気は下降して陰陽の二気が相交わらず万物皆塞がる意。乾の君と、坤の臣と不和、また、乾の夫と、坤の妻の交わらぬ象。内は柔弱、外は剛強であるために人と和せず百事否塞する象。消長法としては、もと乾より来て、こうとなり、遯となり、否となって、陰の小人が陽の君子を消してゆく動きがある。大が往き去って小の来る象。概ね損亡、破敗の義と知るべき。次第に危うきに至る意。万事不成就の象。背き離るる象。上は富むも下は乏しい象。しかしまた、先には憂い後には喜び、先に安らかなものは危うきに至り、危うきものは安きに至るの意もある。万事否塞して通ぜぬ時なので、慎み守るを必要とする。勝負、我が方の不利。
否はこれ人にあらず。君子の貞に利(よ)ろしからず。大往き小来る。
彖に曰く、否はこれ人にあらず、君子の貞に利(よ)ろしからず、大往き小来るとは、すなわち是れ天地交わらずして、万物通せざるなり。上下交わらずして、天下に邦なきなり。内陰にして外陽なり。内柔にして外剛なり。内小人にして外君子なり。小人は道長じ、君子は道消するなり。
象に曰く、天地交わらざるは、否なり。君子もって徳を倹(つづま)やかにして難を辟(さ)く。栄するに禄をもってすべからず。
12 天地否 てんちひ 上下交わらず凶
否塞。時期いたらず八方塞がり。行き違い背きあいしっくりといかない。外面は強く見えるが、実態は柔弱で砂の上の楼閣のようだ。危機に直面している。なにごとも行き詰まり、無理をしても苦労ばかり。チャンスの到来を待つ以外に方策はない。情愛なく疎遠で交際がへた。先方は亢ぶる。結婚は見合わせたほうがよい。
この卦は先行する地天泰とは反対の状況を表す卦である。天が上にあってどこまでも離れていく。一方大地は下にあってどこまでも深みに沈んでいく。この2つの創造的エネルギーが相互に関係を持つことがない。それは行き詰まりと衰退を意味する卦である。「否」は第七の月[8-9月]を表す卦だとされる。それは夏の盛りの絶頂を超え、秋の衰退が始まる季節である。
天地否。悪い人にはよくない。
君子が正しい態度でいるのはよい。
偉大なものは出かけていき、下らぬものはやって来る。
天と地が交わることがなく、すべてが無感動の淵に沈んでいく。上にあるものが下にあるものと関係を持とうとしないので、地は混乱と無秩序の巷[チマタ]と化す。内を支配するのは暗黒の力で、光の存在は外側にしかいない。内にあるのは弱さ、外にあるのは酷薄さである。劣った人が内側におり、優れた存在は外にいる。劣った人が力を得つつあり、優れた人の力は衰えつつある。しかし、それでも優れた人々は自己の信念から外れたことをするつもりはない。もし自分らの道が閉ざされるとしても、その信念を守り続けるため、人知れぬ場所に引きこもる。
天と地が協調しない。
天地否の描くイメージである。
かくして君子は再び自己の信念に立ち戻り
困難な状況からの脱出を図る。
利益に誘われてのこのこ出て行かない。
劣った人々の勢力が強いため、公的な生活で相互不信が支配的になり、実りある活動が不可能になる。なぜならそもそも組織の基幹的な部分が駄目になっているからだ。優れた人々はそのような場合どうしたらよいかよく知るがゆえに、公的な仕事に就くよう好条件で誘われても惑わされることはない。そんな誘いに乗っても窮地に陥るだけだからだ。劣った人々のやり方にどうしても我慢がならないだろうから。かくして優れた人々は己の価値を韜晦[トウカイ]し、孤独の生活に引きこもる。
12. 天地否(てんちひ)天卦:乾 地卦:坤原始 天地が交わらない 閉塞
暗黒時代 塞がる 危ない
親睦せず 和合せず 成就しない
損失 逼迫する 背き離れる
衰弱する 倹約する 病身である
血塊がある 逆上する
・塚墓の卦である故に大病人は要注意。
・失意の時は、焦らずに待てば吉である。
・交易、商売は、大行きて小くる故に利を失う。
・夫婦間不和となる。色情問題に起因する。
・若い女性には内密の情夫がある。
・嫁に娶るは凶、嫁するは吉
天地否(てんちひ) †
天から地へと一直線に突っ走る
清廉潔白な独裁者
■裏切りを許さない、強裂な理想主義 †
天地否(てんちひ)は、曲がったことが大嫌いで、自分の理想を貫くことを生涯のテーマとします。
八卦では、天地否(てんちひ)を一滴の濁りも許さない清浄な水」としています。
あなたは自分の価値観を追及し、ついてこられない人間を許しません。
嘘や浮気を嫌悪し、これを犯した人間を厳しく責めたてます。
乾卦らしく、英雄の気質を多分に秘めつつ「独裁者」的な性質を帯びていること、それがあなたの運命を大きく左右していきます。
いつ自分の理想主義を世に問うのか、が成功のカギを握ります。
■乱世に輝く、政治家気質 †
あなたは元々、細かい仕事に向いています。
精密機械の管理や本の校正など、厳密さを要求される仕事で能力を発揮するでしょう。
第一級の職人としての素質に恵まれているのです。
しかし、実際に職人としての道を進む可能性は低いかもしれません。
乾卦は、頂点を目指し変貌していく卦ですから、ひとつの技術をつきつめていくことは難しいのです。
あなたはむしろ自分の理想を掲げ、それを実現していけるような仕事に向いているでしょう。
政治家や宗教家として大成する可能性を秘めているのです。
特に、世の中が不安定で強いものを求めているとき、あなたの厳しく気高い理想は光り輝きます。
たとえ、それまでは無名であっても、一気に多数の人の支持を集め、成功していくことでしょう。
ただし、天地否(てんちひ)の人は独裁者的な傾向を持っています。
あなたの理想は多分に独善的なところがあり、まわりの人から激しく叩かれることもあるのです。
そんなときはただ反発するだけでなく、謙虚に耳を傾けることも必要です。
■伴侶次第で仕事にも多大な影響 †
天地否(てんちひ)は、恋愛においても理想を追い求めます。
あなたは相手にあわせることをせず、自分の決めた規範に相手を従わせようとして、好みを押しつけます。
こんなところから自ら破局を呼び込んでしまうことが少なくありません。
女性の場合は、プライドが高く婚期が遅れることもあります。
結局、あなたの相手は、あなたの理想をありのままに受け入れてくれるような入、ということになります。
常にあなたを立ててくれる、献身的な異性を見つけられれば、幸せな結婚生活も可能です。
こういう伴侶を見つけると、あなたは自分の仕事に打ち込むことができ、理想的な環境で人生を送ることができるのです。
セックス面では、意外にも幼いところを持っています。
一途に子供っぼく甘える姿は、特に女性の場合、チャームポイントにつながります。
また、天地否(てんちひ)の中にはまれに潔癖症の人がいます。
こういう人は相手を萎縮させ、浮気をされかねません。
浮気などもってのほかと考える天地否(てんちひ)としては、一番おきてほしくない事態を引きおこす可能性があるのです。
相手の気持ちを理解してあげる努力が必要です。
■時機を見て勝負する †
あなたの強烈な理想主義は、大空へはばたく日を心待ちにしています。
しかし、時機を誤ると単なる自分勝手な「独裁者」に見られてしまうことも多いのです。
天地否(てんちひ)の人は、仕事にしろ恋愛にしろ、周囲に望まれる状況を待ち、そのときがきてから動くことで成功します。
■財運 †
自分勝手な性格が災いして大金にはあまり恵まれませんが、何事も悲観せずに辛抱強く待てば、堅実な財運になるでしょう。
ただし、悪事をたくらむ人に利用される危険性がありますので、注意が必要です。
12天地否 (てんちひ)
【キーワード】停滞
〔大意〕この卦は地天泰(ちてんたい)の反対で『易経』には「大往き小来る」と書かれている。否は否定の否であり、通じない、ふさがることです。自分の希望や計画がなかなか達成しないことを暗示しているわけです。
すべてが正常な状態ではなく、かりに自分で正しい、絶対に大丈夫と思うことでもなぜかだめになる、俗にツキがないというのがこれです。一体こういうときにはどうしたらいいか。ツイてないのだから、消極的になったほうがいいか。
たしかに気がおとろえているのだから、行動においてはひかえ目であることば必要ですが、心が消極的になるのはまちがいです。「一度あなたの理想を設定したら、怒りとか批判とか悪罵(あくば)とかを問題とせずに、それに忠実でいることである。あなたの心の掟と、善意、正直、誠実に基づいた生活の型に断固として忠実でありなさい」というマーフィー博士のこの卦に対するメッセージは、ツキのないときどう対処したらよいかを教えてくれています。
つきのなさ、運の悪さを口にすることは、潜在意識の働きを否定することです。潜在意識はそれでも忠実に働きますが、その方向はあなた自身がいま口にしているツキのなさの
方向なでのす。このメカニズムはたいへん恐ろしい。あなたは不運を望むつもりはなくても、自分自身でそれを望んでいるのと同じことだからです。
この卦の持つキーワードー停滞は、あなた自身を試すものといってよいかも知れません。逆境、苦労の多いときにあなたは何を考え、どう行動をするのか。そこで必要になってくるのは知識ではなく知恵です。苦労が人を育てるという言葉を思い出し、勇気をもって現状打開に取り組むことです。
初6―黙想と祈りのとき、偉大な力を信じてそれに委ねよ。
二6―ヘつらう者、口のうまい者に気をつけよ。
三6―もがくな。もがけばもがくほど転落は早められる。
四9―内なる力に呼びかけよ。
五9―自然にさからうな、自然はまちがいをおかさない。
上9―心を静め、自分を自然と調和させよ。
天地否
否はこれ人にあらず。君子の貞に利ろしからず。大往き小來(きた)る。
○彖にいわく、否はこれ人にあらず、君子の貞に利ろしからず、大往き小來るとは、すなわちこれ天地交わらずして萬物通ぜざるなり。上下交わらずして天下に邦なきなり。内陰にして外(そと)陽なり、内柔にして外剛なり、内小人にして外君子なり。小人は道長じ、君子は道消(しょう)するなり。
○象にいわく、天地交わらざるは否なり。君子もって徳を儉(つづまやか)にして難を辟(さ)く。榮するに祿をもってすべからず。
否は閉塞して通じません。正に泰と相反します。これを古典に考えれば天神(あまつかみ)すでに天孫に勅して葦原中国(あしはらのなかつくに)の君とし、使を下してその国を平定させられました。地祇(くにつかみ)はいまだその奉を詳にされなかったので天勅に違うものがありました。大己貴神(おおなむちのかみ)は大義が在る所を知食されていましたが、天使に対して疑われました。此は天地が交わらないことであって一歩を誤れば大害を来たすところでした。慎まなくてはならないところです。
○時運否がるに当ってその往を倹約(つつまやか)にして難を避けなくてはなりません。
金に属します 泰(ゆたか)過(すぎて)否(ふさがる)小人は上下を疑います。下は上を疑います。阻隔閉塞して通じません。夫妻が相争います。猜疑し、猜疑されます。心正しくして徳が有りますが時に逢いません。節を待てば吉です。
天 忽ち晴れ、忽ち曇ります。 秋は晴れです。
旅 狂人の疑いが有ります。 遅く行けば宜しいです。
失 観に之けば出ます。
売 早くすれば利があります。後れると損をします。・不利
願 疑が有て成りません。 和は成ります。 冬に至れば成ります。 萃に之けば叶います。
待 得難いです。 遅れて来ます。
失 東南を尋ねると良いです。 遅れると無くなります。 初爻と三爻の変は出ます。余は出難いです。
婚 凶
産 危 早ければ女、後れると男です。
病 積気逆上。再発して重いです。老人は難治。陰陽が升降しないので気血が鬱滞します。二便渋。心肝に湿邪が有ります。血虚。身躰痛。忡(うれう)。痞(つかえ)満膈噎(むせぶ)。瘀血。急病。梅瘡
邪 屋敷抔の障 男の死霊。十八日の死霊。若婦人の死霊。
この卦を得た人は徳を倹にし、難を辟けるようにすれば吉。自ら栄とするに禄をもってすれば大凶。
天に対して、下から山が迫っている。
物もって久しくその所に居るべからず。故にこれを受くるに遯をもってす。遯とは退(しりぞ)くなり。
小人(陰)が下から迫って伸びそうである。
君子ならば隠遯するがよい。 小人ならば正道を守るがよい。
君子はこの卦を見て、憎むことなく、しかも、厳として小人を遠ざけるのである。
相場は、 山は止まって動かず、天は上り進んで下らず、故にこの卦は高きものとす。ただし遯はまた大巽なるがゆえに安きところの象なきにあらず。
現在高値。さらに進んでの上伸力がなく、いずれかといえば、下降への機運を孕んでいる。高値から安値を見る危険を警戒。
高下売るに利あり。四六爻変は上る。
庚 戌 : 強気市況なり。
九三に坎を配せばその意味が強く、震を配しても、下値不安。初二に巽、兌を配せば大いに安い。
主爻(内卦、外卦、大成卦):三爻、五爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
遯は逃げ遁れることで隠遯を意味する。もと乾より来て、こうとなり、更にこの遯となったもので、進んでは、否、観、剥となってついには、坤となろうとする。 乾が艮と対する卦であるが、山は有形にして止まって動かず、天は無形にして進み動いて止まらず、これが自然における遯である。艮の小男は若い故に世に止まり、乾の老父は、年が長じて世を遁れる。進退ともに果たさざる意。巽と対比すれば、大巽の象。主家の財を私かに用いる義。 君子は、とどまるというよりは、退却を覚悟すべきである。 見栄や外聞を気にせず、早く見切りをつけないと、害をこうむる。朱熹が、天子の侍講のとき、権臣を弾劾する上奏文を提出しようとした。 まさに命がけの行動であり、弟子が師の身の危険を案じて、占いによって決するよう説得した。 其の時、得た卦がこの卦である。朱熹は、あっさり隠遯し、難を逃れた。 以降、自らを、遯翁と名乗るようになる。 勝負、我が方の不利。
遯(とん)は、亨る。小なれば貞に利(よ)ろし。
彖に曰く、遯は、亨るとは、遯(のが)れて亨るなり。剛、位に当たりて応じ、時とともに行うなり。小なれば貞に利(よ)ろしとは、浸(ようや)くにして長ずればなり。遯の時義、大いなるかな。
象に曰く、天の下に山あるは、遯なり。君子もって小人を遠ざけ、悪(にく)まずして厳しくす。
33 天山遯 てんざんとん 自分から逃げる
遯は逃げること。遁走。自分から退く。見切りをつける。引退。家出。運気が逃れて時勢が味方しなくなった。今までの力を頼りに無理をすると危険に陥る。さっさと退いてこそ道が拓ける。チャンスが巡ってきたらまた積極策を講じればいい。相手から望まれても気が進まないなら消極策をとること。自分から逃れて吉。
闇がその力を増しつつ、下から上がってくる。光は闇が届かぬ安全な場所まで引き下がる。これは人の意志の問題ではない。自然というものの働きなのだ。したがってこの場合撤退は正しい行いである。力をすり減らしてしまわないためにも道に適った態度だ。暦ではこの卦は第6番目の月(7月-8月)と関連して語られる。そこでは厳しい冬の寒さがすでに兆しを見せている
天山遯(撤退):
成功する
小さいことにおいて、忍耐努力すれば成功に至る。
敵対する力が、時の利を得て力を増している。今は撤退するべきときだ。しかし撤退は逃亡と同じではない。逃亡は保身の手段にすぎないが、撤退は強さの表れだ。力に満ち立場を得ているときこそ正しい時機を見逃さぬ注意が肝要だ。そうすれば、手遅れになる前に、時の発する兆しを読み取ることができ、死闘に巻き込まれることなく必要な処置が取れる。かくして敵に自分の領分を容易には明け渡さずに済む。こちらの一挙手一投足に現れる、十分な覚悟を見て、敵は侮り難く思うのだ。このようにして、我々は撤退しながらも、反撃する準備を整えることができるわけだ。しかしながらこのような積極的な撤退というものが理解できるようになるのはなかなか難しい。このような状況[時]に含まれる意味は深い。
山が天の下にある。撤退のイメージである。
君子は怒りを表わさず、控え目な態度をもって
小人を遠ざける。
山は天[乾]の下にあってどこまでも高く聳えようとするが、いつかは停止に至る。静止が山[艮]の本性だからだ。一方天は、どこまでも上にあり、いかに捕らえようとしても届かぬところに逃げてしまう。このことは、登り来る小人に対する、君子のあり方を象徴的に示す。小人が彼に近づけば近づくほど、君子はその考えの中に撤退していく。たが、しかし、君子は小人を憎まない。何故なら、誰かを憎めば、結局その憎む相手に心が縛られてしまうからだ。この、君子の控え目でしかも威厳ある態度に天の力を見て、小人は追及の足を止めるに至る。
33. 天山遯(てんざんとん)天卦:乾 地卦:巽退去 退避 隠遁
逃げる 退く 出奔
勤めを辞め逃げ去る 家運の衰え 借金
財産をかすめとる 利を追って事に従うと災いあり 上は熱く下は冷えて下痢をする
病気をする
・衰運のとき。
・全て断絶する。
・失敗を招く。
・目下の者のための金銭の悩み。
・正しい意見や希望も通じないとき。
・大いに努力しないと必ず健康と金を失う。
・結婚は多くは良縁である。
・全て間違いが多いから一度退いて吉である。
・早速にして超然として逃れる。
・整理すべき時期である。
天山遯(てんざんとん) †
三十六計逃げるに如かず
積極的に逃げるべし
■正義感あふれる実力者 †
天山遯(てんざんとん)は、乾卦の中でも善良な心と強い正義感が特に前面に出た卦です。
一見もの静かなタイプですが、乾卦の行動力が後押しし、着実に物事をなしとげ、出世していきます。
ただし、天山遯(てんざんとん)は真っ向から戦つて勝利するのではなく、機を見て「逃げる」ことによって、逆に利益を得ることができる卦なのです。
■みんなのために頑張れる仕事を †
乾卦は変わることによって大きくなっていきます。
天山遯(てんざんとん)も仕事を変えながら、より上の立場へと上っていきます。
人間としての器はかなり大きいほうなので、大企業のトップとしても裁量をふるうことができるでしょう。
職業的には堅実な仕事が向いています。
警察官や役人など、公共の利益につながる職業で実力を発揮していきます。
一般の会社であれば、総務などに向いています。
あなたはあまり表現力が豊かなほうではないのですが、こうした仕事は、あなたの実力を多くの人に広くアピールしてくれるという意味でも適しています。
天山遯(てんざんとん)の人が注意しなければならないのは、その強い責任感ゆえに身の引き際を誤ってしまうことです。
元来、我慢強いので最後の最後まで頑張ってしまうほうなのですが、ダメだと思ったら自ら積極的に身を引いてみましょう。
今までとは異なるまったく新しい世界が開け、自分の本当の実力を確認するよい機会となります。
また、あなたにとって、だれが本当に必要な味方なのかを見極めるにも大切な機会となるでしょう。
天山遯(てんざんとん)は、身を引くことによって自らを確認しつつ、より大きな成功に近づくことができます。
■こじれる前に別れるのが吉 †
多情な乾卦にあって、唯一、天山遯(てんざんとん)の人だけは誠実で、あまり浮気をするほうではありません。
乾卦ゆえにもてるのですが、自己表現が下手なので、自分の意に添う相手と一緒になれるとは限りません。
ずっとひとりの人をひそかに想い続ける純愛派も見受けられます。
天山遯(てんざんとん)の人が恋を成就させるには、一度好きになった相手から離れてみることです。
そうすることで、あなたの日頃の誠実さが相手に実感として伝わり、相手のほうから声をかけてくるでしょう。
好きでもない異性と結婚してしまった場合、あなたは不幸な結婚生活を送ります。
自分は浮気をしないのに浮気をされてしまうこともあります。
こんなときは、早いうちに別居に踏み切るのが良策です。
あなたが離れることによって相手が自分の非に気づき、元のさやに戻って、平和な家庭生活を送ることも多いからで克離婚に至るケースもありますが、それでも結果的にはよかったと思えるはずです。
天山遯(てんざんとん)のセックスはごくノーマルです。
相手によっては物足りなく感じることもありますが、精力は旺盛なほうなので、求められれば相手にあわせて応じることはできます。
■一歩引くことに勝機あり †
「逃げるが勝ち」という言葉は、天山遯(てんざんとん)の人のためにあるようなものです。
無理をしないで一歩引くことで大局的な見方ができ、勝機を見い出せます。
消極的に逃げに追い込まれるのではなく、できる限り積極的に逃げることで成功します。
■財運 †
せっかくためた財産を人に奪われる危険性があります。
空き巣、強盗に注意してください。
金銭に対して積極的に行動すると、商談が決裂します。
停滞や危険を感じたら、一時的に身を引くのが得策です。
33天山遯 (てんざんとん)
【キーワード】退却
〔大意〕遯(とん)には退避、退却、逃れ退くという意味があり、この卦は「撤退することで吉となる」ものです。撤退は攻撃よりも難しい。とくに調子の良いときに攻撃、攻勢に出ることは誰にでもできる。問題は攻撃か撤退かの岐路に立たされたときに、おびえ逃げるのではなく、整然とした撤退ができるかどうかということなのです。
あなたはいま意欲に燃えて山に登った。だが、目的地には到着していないが、少し気になることがある。天候異変の準備が足りないことである。いまのところは快晴でくずれる心配はない。しかも意欲は満々であり、目的の頂上にたどり着くまではがんばりたいと思う。こういうときに撤退することは非常に難しいものです。
だが、この卦は「いまは前進するときではない」といっている。こういうときに引き返す勇気を持つことができるかどうか。「勝ちが見えないときは最大損失を避けよ」という考え方がある。撤退か進撃かには大局を見る目がなくてはいけないが、このとき大切なのは(退却には「それまでかけた努力」にこだわってはいけないということです。
これが実はいちばん難しい点である。「せっかくここまで来たのに」「これだけ努力をしたのに」といってそれを無駄にしたくないというこだわりが頭をもたげてくるのです。こういう気分になると撤退は「したくない」という方向に傾斜していく。
これがいちばん危険なところで、そういったこだわりのために壊滅的な打撃をこうむることになるのです。「撤退をよくできる人間は一流である」といいます。攻撃ばかりで撤退のできない人間は二流でしかない。あなたの潜在意識は決してまちがうことはないのです理性がこだわっても内心の声に耳を傾けて、いますみやかに撤退をすべきである。それが勝利と成功への早道です。
初6―気分を落ち着け、静かにしていなさい。
二6―たゆまず求めなさい。回答は必ず得られます。
三9―あなたが正しいと感じていることをしなさい。
四9―あなたが決めたことはいかなることでも成功の一道程である。
五9―あなたの決定を堅持せよ。
上9―あなたのすることはどんなことでも成功するだろう
天山遯
遯(とん)は亨る。小は貞なるに利ろし。
○彖にいわく、遯は亨るとは、遯(のが)れて亨るなり。剛、位に當りて應じ、時とともに行なうなり。小は貞なるに利ろしとは、浸(ようや)くにして長ずればなり。遯の時義、大いなる哉。
○象にいわく、天の下に山有るは遯(とん)なり。君子もって小人を遠ざけ、惡(にく)まずして嚴(きび)しくす。
遯は注に「退避なり」とあります。古典に考えるに少彦名神の「常世国に度(わた)りましき」と見え言代主神(ことしろぬしのかみ)が「国を避て陰れたまう」とあるのは共に遯の事です。此の卦二陰既に生じ、浸んで長じようとしています。此れ君子が時を見て遁れるべき所です。これは卦体を以ていいます。
金に属します。 恒(ひさしき)者必ず遯(しりぞく)貴人より忽吉が至ります。虚言。住所苦。百事薄命。時節宜しきは外に逃れ思案不定。比否无妄から来れば生害に及びます。女難を慎むべきです。 家人益から来れば産業を抛って走ります。
旅 凶
売 凶
待 遅れるが来ます。
失 出ません。
婚 成ります。
産 危
疾 若人は危いです。腰足牽。倦気重。気血鬱滞。健忘。湿疝。女経行不順、元産後より出たも のかもしれません。憂いて心を痛めます。下の廻りが悪く覚がありません。 二便渋。心肝 緩治。下から上に冷が上ります。気積。无薬の功があります。即病は治ります。長病は凶。 陰盛にして陽は退きます。誤れば生涯痼疾と成ります。
邪 住所の障が有ります。百事入組事が出来り二十位より三十位の女。産後の霊。又熱病にて死んだ霊が有ります。十七日の仏。七日の霊。
この卦を得た人は威厳小人をして避退させることができたならば吉。これに反れば凶。
天は上に向かい、水は下に流れ、たがいに背反する。
飮食すれば必ず訟(うった)えあり。故にこれを受くるに訟をもってす。
訟とは訟弁、訴訟。
剛なるものが険(水)に乗っている。
中道の行動で吉。強引に押し切ろうとすれば凶。
公平な大人に裁いてもらうがよい。
君子はこの卦を見て、何事も出発点から熟慮して、後日の争いなきを期するのである。
相場は、高下往来、上下に動き引き分ける。天はのぼり水は下げる。何れかといえば、高き方なり。然れども、不図引き分かれて安きなり。油断す可らず。
高いものは高く、安いものは安い。部分的な高下。始め安く後に高いという動きを示す場合もある。大体、人気に逆行した実勢。明朗さを欠き陰険な気分。
物価騰がる。
高下上がる如くなれども遅し。売買損あり。
己 巳 : 寄附睨み合い後に至り高値なり。
主爻(内卦、外卦、大成卦):二爻、五爻、二爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
訟とは訴え争うことである。彼と我と互いに背き違いてその曲直是非を争い、これを公儀に訴えるわけで、公に言い争うという文字どおりの卦。天は上り水は下る。其の情の違背する象。公事訴訟は甚だ不利とする。固く慎み止まるべし。乖離の義。逆らうの象。外見剛強、内心険悪。我は艱苦にして困窮するも彼は残忍にして助けぬ象。不和反目の象。偽善の人物。人と争うことを恐れ慎み物事を柔和に運ぶべきとき。勝負、我が方に小利あり。
訟は、孚(まこと)有れども窒(ふさが)がる。惕れて中すれば吉、終われば凶なり。大人を見るに利(よ)ろし。大川を渉るに利(よ)ろしからず。
彖に曰く、訟は、上剛にして下険なり。険にして健なるは、訟なり。訟は、孚(まこと)ありて窒がる、惕れて中すれば吉とは、剛来りて中を得ればなり。終われば凶とは、訟は成すべからざればなり。大人を見るに利(よ)ろしとは、中正を尚(たっと)ぶなり。大川を渉るに利(よ)ろしからずとは、淵に入ればなり。
象に曰く、天と水と違い行くは、訟なり。君子もって事を作(な)すに始めを謀る。
6 天水訟 てんすいしょう 背きあって争う
意見が食い違っている。双方の隔たりが大きく、このまま自説を通そうとすれば、ますます反目しあう結果となる。つまらぬ理屈や片意地を通せるほどの運気でもない。思い通りにはならないので、ことを強いて後悔を残す結果を招かないよう、最後まで争わぬように気をつけること。無理をしても末は不安定。
天を意味する上の「乾」卦は上昇する性質をもった卦である。一方下の「坎」卦はその水としての性質からして下降する傾向を持っている。かくして2つの卦の相反する動きから、紛争の意味が生まれた。また、「乾」卦の元来持つ性質は力である。一方「坎」の本質は陥穽であり、悪意である。悪巧みが力を持てば当然争いが生まれる。かくして紛争の意味が生まれた。この卦が紛争を意味する3つ目の根拠は、以下に述べるところから来ている。すなわち上の「乾」は外部に向けての硬い決意を意味し、下の「坎」は内に秘めた悪巧みを示す。心の内に悪巧みを秘め、しかも外に対して決然とした態度をとる人は、当然争い好きの性格であろう。
天水訟。
あなたは誠実だ
そして今行く手が遮られている
用心深く途中で留まる態度は吉をもたらす
最後まで行こうとするのは凶。
偉大な人に会うのは利いことだ。
大きな川を渡るようなことには利くない。
争いというものは人が自分が正しいと信じ対立的な態度をとったときに始まる。もしその人が自分が正しいことにそれほど確信がないなら、対立が悪巧みや強引なせめぎ合いに移っていくことはあっても争いそのものになることはない。もし争いが紛糾して困ったら救いの道は只一つ、心を落ち着け研ぎ澄まし機会をうかがい、チャンスがあればたとえ紛糾の真っ最中でも相手と会って話し合いに持ち込むことだ。自分の方が正しいと自信があっても、争いごとというものは、どの道楽しいものではなくその後の結果も悪いことが多い。というのは訴訟の相手がそれで死んでしまうわけではないからだ。紛争を終わらせてくれそうな、あるいは少なくとも公正な判定をしてくれそうな公平で力ある人に相談するのは良い方法だ。争いの最中には大きな川を渡る(ようするに冒険的な企画を行う)ようなことはよくない。それは危険なことである。成功するにはすべてを集中させることが必要だからだ。内部の争いごとは対外的な問題を克服する力を殺いでしまう。
天と地が反対の方向に動く
争いの象意
かくして君主はあらゆる取引事に際し
その始まりに注意を注ぐ。
天水訟においてはそもそも二つの象の奥に相対立する要素が潜んでいる。一旦この性向が表に表れれば、対立は避けられない。それを避けたければ、あらゆることに事の当初から注意を払って対処しなければならない。各人が自己の権利と義務を十分にわきまえていれば、あるいは人の集まりに関して言えば、みんなの心が互いに調和の取れたものであれば、争いの原因もなくなってしまうだろう
6. 天水訟(てんすいしょう) 天卦:乾 地卦:坎 訴訟、紛争 争論 闘争
背き離れる 逆らい悖もとる 謀り事して失敗する
親しまない 妬み憎む 怨み憤る
奸計の意 外見剛強のようであるが内心艱苦 我が艱難困窮すれども、彼は残忍である為に救い助けない
病気は胸が塞がって下痢し、体が冷える 体の健康では気と血が不順である
・住所に悩みがある。
・商売、職業上の悩みがある。
・争論は早く打ち切るのが得策である。
・目上の者と不和争論がある。
・離婚話がある。結婚は凶である。
・談判の場合、相手に親しみながら強く出ると訴訟になる象である
天水訟(てんすいしょう) †
どん底から立ち上がる
不死鳥の卦
■非凡な才を持つも失敗の多い人生 †
天水訟(てんすいしょう)の人は、好奇心が強く、変わったことや珍しいことにチャレンジしたがります。
外見的にも、奇抜なファッションを好む人が多く見られます。
しかし八卦では、天水訟(てんすいしょう)を「頑健な鷹が災難にあって、水に落ちる」卦としています。
ありあまる才能を持ちながらも、自分の希望に沿って生きると、厳しい状況に陥ってしまう運命にあるのです。
■自分の発想を捨てる †
風変わりなことを好むあなたは、一穫千金を求めてベンチャービジネスなどに手を出したがります。
あなたには乾卦特有の指導力があり、周囲に人が集まるので、わずかな成功で一気に事業を拡大しがちです。
しかし結果的には、資金繰りに困り、破綻することになります。
あなたの豊かな発想は、一般の人とはちょっと違うことを覚えておいてください。
芸術的な価値をともなう可能性はありますが「商品」と呼べるものは少ないはずです。
天水訟(てんすいしょう)の人が陥りがちなのは、力のない商品にも関わらず、つい冒険をして作りすぎてしまうことです。
あなたは折衝や交渉の技術に長けているので、周囲の反対をなんなく押し切ってしまい、それで失敗します。
天水訟(てんすいしょう)に向いているのは、コンサルティングの仕事です。
自分のこととなると、悪いほうに独走しがちな天水訟(てんすいしょう)も、不思議と他人のことは冷静に判断し、的確な指示を下せるのです。
ただし、あなたは自分の冒険心をセーブするのはきわめて難しいかもしれません。
乾卦は、知らず知らずのうちに自分がトップに立って、思うがままに采配をふるうべく運勢が定められているからです。
乾卦には不屈の闘志が秘められています。
若いうちはいっそのこと、やりたいことをやりたいだけやって、何度か痛い目に遭ってから考えてみるのもよいかもしれません。
■家庭不和の兆しあり †
あなたはどちらかといえば、異性に好かれるほうです。
異性とつきあい出した当初は、あなたはユニークで頼もしい印象を与えま究しかしながら、何度もデートを重ねるうちにあなたの突飛な発想は、相手をひどく不安にさせてしまいます。
長期間にわたる恋愛や、結婚生活となると順風満帆とはいかないでしょう。
また、これは特に天水訟(てんすいしょう)の女性にいえることなのですが、一方的に自分の話ばかりして相手のいうことに耳を傾けないことがあり、それが口論につながります。
乾卦は口では負けることがないので、その場は収まります。
しかし、相手は、あなたが思っている以上に辟易しているはずです。
くれぐれも気をつけてください。
天水訟(てんすいしょう)は、セックスにおいても探究心旺盛です。
倒錯しているわけではありませんが、性的好奇心が非常に強い卦なのです。
■二者択一の人生 †
天水訟(てんすいしょう)は、自分を抑え、客観的に物事を評価することで成功します。
人の仕事に指示を出すような立場が向いているのです。
しかし、内心では自分の発想を世に問いたい気持ちでいっぱいのはずなのです。
となると、むしろ世俗的な成功にとらわれずに、一生涯をかけて自分の思うところをつきつめていくことに、天水訟(てんすいしょう)にとっての真の幸せがあるのかもしれません。
06天水訟 (てんすいしょう)
【キーワード】争い
〔大意〕争いは自分に理が有るように見えても、実は自己の狭量の心に起因していることが少なくない。内部にある怒り、敵意に支配されてはいけません。「否定的な考えを建設的な考えに入れ替えること」が必要です。
万事に誤解、錯覚、行き違いが生じ、八方ふさがりになるというのがこの卦ですが、手立てが無いわけではありません。「易経」には「懼れて中すれば吉」とあるように、やりすぎをいましめ、控えめに事を運べば良い巡り合わせになります。また、「大人を見るに利ろし」ともあり、これは年上の信頼できる人、上司などに相談し、その忠告に従えば良いということです。同時に忠告を聞く態度は謙虚であることが肝要です。「良薬は口に苦い」というように、正しい忠告は耳に痛いものです。まして、争いの渦中にある人にとっては、時にせっかくの忠告も反発の材料となるでしょう。
しかし、そう感じる時のあなたは、怒りや憎しみ、あるいは自己正当化によって、判断の目を曇らされているのです。「忠告は天の声、天の意志がある。たとえどんな内容のものであっても、あなたの聞く態度によって必ず有益なものになる」ことを知るべきです。
争いは潜在意識の理論からいえば、いかに自分の側に正当な理由があっても、心理的な影響は自己にとってマイナスです。それは肯定思考に反するからです。人生にトラブルは避けられないし、妥協してばかりいられないと思われるかも知れませんが、争い事では勝っても負けても良いことはあまり無いのです。
なぜなら、争うこと自体が両者の関係をより悪化させ、修復不可能な状態にしてしまうからです。争わず問題を解決する方法を見つけるべきです。それにはすべてを肯定的に考えることです。
初9 問題から離れて、偉大なる創造主と波長を合わせなさい。
二9 強制的な意志の力を用いるときは、反対のものを手に入れることになる。
三6 あなたの協力者の神性に敬意を表しなさい。
四9 偉大な知恵の発動は目に見、耳で聞くことができるとは限らない。
五9 あなたの祈りは幸福な結末を招くだろう。
上9 あらゆる悪は、ねたみや争いのあるところから生まれる。
天水訟
訟(しょう)は孚(まこと)有りて窒(ふさ)がる。惕(おそ)れて中すればすれ ば吉、終れば凶なり。大人を見るに利ろし。大川を渉るに利ろしからず。
○彖にいわく、訟は上剛にして下險なり。險にして健なるは訟なり。訟は孚ありて ありて窒がる、惕れて中すれば吉とは、剛來(きた)りて中を得ればなり。終れ ば凶とは、訟は成すべからざればなり。大人を見るに利ろしとは、中正を尚ぶな り。大川を渉るに利ろしからずとは、淵に入るべければなり。
○象にいわく、天と水と違い行くは訟なり。君子もって事を作(な)すに始を謀( はか)る
古典を按じるに陽神(伊邪那岐命)と陰神(伊邪那美命)が泉津平坂(よもつひらさか)に相争って事戸(ことど)を渡したまい、陰神は「人の千頭(ちかしら)を絞(くび)り殺すといわれ、陽神は千五百人(ちいおひと)を生しめようといわれた。これは訟うるに同じことで陽は剛健にして陰は陰です。夫は上に行き水は下に流れる。上下相隔て陰陽相離れるのは事戸渡るということです。
陽は陰の殺にあいますが、惕れて中するときは陽徳は遂に勝って吉です。
ただ訟は成(なす)べからず、終るのを凶とします。成ることは遂に久しからざることをいいます。
陰陽の離隔は一時やむをえずとしても遂にはまた相和します。故に後は陰神も御心を和して菊理姫神(くくりひめのかみ)をして白さしめたまいました。
「陽神はこれを善として散去(あらけ)ましぬ」とあります。「訟は成べからず」という故です。
「大川を渉りて渕に入る」とは事をなそうとすれば禍に陥ることをいいます。
火に属します。待つことは訟があります。故に訟といいます。公事争いが有ります。大川(大望を起すのによくありません。)を渉るに利ろしくありません。迷人と與して望を挙る時は住居の苦労、争いが多いです。人の尊敬に逢います。住所の動を度々望みます。母に早く離れます・長者との争いがあります。・上下不和・威勢が有ります。養子。旅することがあります。
天 朦朧とした天気。雨。
旅 凶
売 凶です。剛気な人、或は富有の人は利があります。
願 早く叶う時は後に破れます。 遅く叶う時は安泰です。
待 阻げが有ります。 安心できません。 来ませんが便りが有ります。
失 道具は居処の左右に在ります。 小は出難く大は出ます。 出人は尋ねることができません。
婚 成ります。小しく障りがありますが大丈夫です。
産 安産。男子。
疾 症が変じます。二便拘は危険です。 頭痛。寒熱往来。気燥(いらいらして)腰足堕(だるく)肝積病。径行不順。気鬱。二便渋り食を忌み嫌います。腫物の芽、難治症。上気心腎ノ熱 医者は専ら冷と見て薬を与えます。故に功がありません。阳(よう)毒症。
邪 貴人と争い障と成ります。 地所内に祭るべき神社が破れているための障です。或いは今は 絶えていてありません。 二十九日の仏霊が有ります。
初爻は妻妾のことに付いて女の生霊があります。 二爻は穴塞した咎。
この卦を得た人は始に謀して後事をなせば吉。また争辨して相親しまないということがなければ 吉。これに反すれば大凶です。
06.天水訟:訴え争う時 ●
第六卦、天水訟(てんすいしょう)の卦は、訴訟の訟のことです。上卦の天は上へ上へ昇ろうとし、水は低きへ低きへと進みます。
前卦の「水天需」は上卦が水で低きへ下ろうとし、下卦の天は上へ昇ろうとするので接点がありました。それ故に自己を養いつつ待つのなら吉という訳でしたが、「訟」の卦は互いに離れ行くだけで接点がありません。
お互いに我が道を行くで、理解し合おうとしていませんので、お互いがお互いの立場、考えを主張しているだけですので訴え争う事になります。
逆に言うと争いはお互いの間に理解し合おうという意識がないゆえに生じると考えても良いでしょう。
しばしば私達は話し合いと称して自分の主義主張を表明しあいます。けれど、折り合いが付かずに訴訟にまでもつれ込むケースというのは、自分の主義主張ばかりで相手の主義主張を聞こうとはしない所に生まれるような気がします。
訟の字が「公の言葉」と書くように、その主義主張の折り合いを第三者につけてもらおうというわけです。
易経ではこの点を指摘して、争う前に何故その争いが生じたか原点に帰って考えるようにと勧めています。争い事の根本には相手を理解しようという思いが無い事が上げられます。仮に理解しようとしても考え方の相違から理解できないということもあるでしょう。
また相手が言っている事を本当は解っているのに、感情的に納得できないということもあります。
この事を易経では最も基本的なところで背反しているのだと指摘しているように思えます。どちらの主張が正しい云々という以前に問題があると言う訳です。。。
全ての争いごとはこのように理解し合えない、あるいはしようともしない所にあります。女性の反感を買いそうなジョークに「嫌いな人に言われればセクハラ、好きな人に言われればラブコール」というものがありますが、争い訴えるという背景には、基本的にその様な情動があるということでしょう。。。
そのような時、易経が勧める解決法は争いを長引かせない事。そして、自分にも相手にも偏らずに公正中立であるようにする事が大切だと教えています。
君子はこの卦を見て物事の出発点から熟慮して、後日に憂いを残さないように努めると書かれています。
自分の行動の原点、一番最初の動機、、、それを忘れずにいたいと思いますし、まずそこを中正に保ちたいものだと思います。
天の下に風が吹き渡る。
決すれば必ず遇う所あり。故にこれを受くるにこうをもってす。こうとは遇うなり。
一陰が五陽に遇う。1人の女が5人の男に遇う。
女(下の一陰)はさかんに力を増し、上の領分を浸食しようとする。
君主はこの卦を見て、あまねく政令を施行して、天下に布告するのである。
相場は、 概ね高し。風は往来し天は上り大変動を為して高きことあり。然し其の反面一陰下に生ずるを以って下り始めとする意もあり。
突発的な変動。高値からの急落。必ずしも下落一方ではなく、動いて止まらぬ場合が多い。波乱の後に意想外な高値を生じることもある。初六のこう卦に着目。
売りに利あり。
庚 子 : 下値にして市場の気配何となく不味。
主爻(内卦、外卦、大成卦):初爻、五爻、初爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
こうは遇う、それも思いがけなく卒然とし出遇うという意味である。 消長卦として見るときは、もと坤より来て、復、臨、泰、大壮、夬、乾となりたるものが、一陰爻が再び下に来て、本の如く坤に還ろうとするのに遇う。夬の運移法として見れば、夬とこうとは常に往来し、こうの一陰上がれば、夬となり、下ればこうとなる。其の一陰来つて図らずも五陽に相遇うの象。陰の道は一に従うを常とすべきに、この卦は一陰を以って五陽に従い遇う。彼は剛健にして我を容れないが我は巽従にして服従するので、彼も拒むことができずに遂には相遇うことになる。この卦は思いがけなく吉にも凶にも遇うことがあるという占告であるが、概して吉に遇うものは少なく、凶に遇うことが多い。但、女の場合は吉に遇うことも多い。婦女は不貞なるものと見ることがある。外は剛に見えても内は不決断の象。疑惑の多い義。凶事の生じはじめる時なので戒慎べきである。勝負、我が方の負けと見る。
こうは、女壮(さか)んなり。もって女を取(めと)ることなかれ。
彖に曰く、こうは、遇うなり。柔、剛に遇うなり。用て女を取ることなかれとは、与に長かるべからざればなり。天地相遇いて、品物咸(ことごと)く章(あき)らかなり。剛中正に遇いて、天下大いに行わるるなり。こうの時義、大いなるかな。
象に曰く、天の下に風あるは、こうなり。后(きみ)もって命を施し四方に誥(つ)ぐ。
44 天風 てんぷうこう 出合う
思いがけず遭う。奇遇。奇禍。災い。だます。女難。変事。発病。衰運のはじまり。 �とは偶然の出会いのこと。好色女に騙される。卦の形はひとつの陰爻(女性)が5本の陽爻(男性)を集めて、女王のように魅惑している。女性にはいいが男性には望ましくない卦。関係は一定しない。かりに内縁で一度は成っても遂げず。
この卦は脇に押しやられていた闇の原理[陰]が人知れずこっそりと、卦の下側から、あるいは内側から勢力を盛り返してくる状況を示す。女性原理が自分から進んで男性原理と会おうとする。これは危険で望ましからざる状況である。我々はそのことを理解し、結果として起こってくる事態に迅速に対処する必要がある。この卦は第五の月(すなわち6-7月)を表すとされる。なぜなら夏至は、闇の原理[陰]が再び徐々に力を盛り返してくる時とみなされているからだ。
出会い(天風コウ)。その娘は気が強い。
そのような娘と結婚すべきではない。
ここでは陰の勢力がその力を拡大していく様子が、奔放な娘が簡単に身を任せ、その結果勢力を得ていく姿を借りて描き出される。このことは、強健で明るい性質の陽が勢力の頂点を過ぎてしまった時点であればこそ起きてくることである。陰の力は魅力的で無害に見えるので人はつい嬉しくなってしまう。それは小さく弱く見えるので、もて遊んだところでなんの害もないと思ってしまうのだ。小人が勢力を得るのは、大人が何の力もないと見くびった結果権力を与えてしまうことによる。もし小人が最初の段階で甘やかされていなければ、永久に力を得ることは無かっただろう。 ところで天風コウにはここまで述べた以外の[積極的な]側面もある。一般的に言って弱者である陰が強者である陽に対等の立場で出会うことはあり得ないが、そのような出会いが大きい意味を持つ場合がある。天地の出会いがこの世にさまざまな被創造物を生み出すし、領主が家臣に出会うから[礼儀という]秩序が生まれる。互いに補い会うべき2つの要素(陰と陽)が、いつかどこかで出会わなければならないのは必然で、また必要なことでもある。しかしながらその出会いが隠された不正な動機のものであってはならない。もしそうなら結果が良くない。
天の下に風が吹く
出会い(天風コウ)を表す卦である。
領主はその命令を世界の四方に宣言し人々に行き渡らせる。
この卦の示す状況は「風地観」の示す状況と似ている。「風地観」では風が大地の上を吹きぬけるのに対して「天風コウ」では風が天から吹き下ろす。どちらの場合も風はあらゆるところに行き渡ることができる。「観」では地上を吹く風が、支配者が自国の置かれる状況を案じ見守る様子を象徴的に示すのに対し、「コウ」では天から吹き下る風が、指導者がその命令を通して下々に広く影響を及ぼしていく様子を示す。天は地上の事物から離れて遥かな高みにあるが、風を送って事物を揺り動かす。同じように王も大衆から遥かに離れているが、その命令や宣言をもってそれの人々を動かす。
44. 天風姤(てんぷうこう)天卦:乾 地卦:巽侵害 遭遇 遭う
金融 女性強し 思いがけない禍に遭う
思いがけない福に遭う 災害が生じて衰微に向かう 疑惑が多い
媚び諂う 何か事を始める 復帰する
婦人は不貞 外剛なれども内に不決断なる意あり つまらない人物が現れる
突然病気になる 病は風邪 瀕死の意
胸、胃のさしこみがある
・最も偶然に支配され易い。
・突然変異である。
・養子となる意味がある。
・事件の裏に女がいる。
・口の禍を起こす。
・全ての問題にて悩むのである。
・不貞の暗示。
・婦人の障りありとする。
・婦人の助けを得て成功する。
・一旦調ってまた破れる意味がある。
・小人の言に惑わされて破綻を生じ、思いがけぬ結果を見る事がある。
・女強情にして淫奔の象。
・婦人が五人の男を相手にする、淫婦の象である。
・貴男の妻は姦通していると断じて的中するべし。
天風妬(てんぷうこう) †
ロ先ひとつでこの世を渡る
天性の外交官
■無限の可能性を持った冒険家 †
天風妬(てんぷうこう)の人は、快活でノリがよく、社交的でどんなことにも挑戦します。
乾卦らしく常に輪の中心となりますが、身の軽さも乾卦一で、次から次へと華麗なる転身をしていきます。
その変貌ぶりに周囲の人は驚かずにはいられません。
その姿を八卦では「満天風象」と呼び、すべての事柄を無限に行き渡らせる才を持つ卦としてとらえています。
■だれをも踊らす口のうまさ †
乾卦の例に漏れず、天風妬(てんぷうこう)の人は型にはめられるのを苦手としています。
デスクワークの多い事務系の仕事や、孤独な作業の多い技術系の仕事は向いていません。
天風妬(てんぷうこう)の人の最大の特徴は、弁舌さわやかなこと。
あなたの言葉はだれをも魅了してやみません。
人間同士のコミュニケーションにかかわる職業を選べば大成するでしょう。
新聞記者やレポーターになれば、話し上手で聞き上手なあなたは、必ずやスクープをモノにできるはずです。
また、企業の渉外などを担当すれば、大きな取り引きを成功させることができます。
外交官としての天性の才能に恵まれているのです。
乾卦は変わることによって、大きくなります。
あなたもひとつの職業にとどまらず、その才に任せて変幻自在に職を変えていくほうが、成功につながるはずです。
しかし、乾卦には集団を統率する宿命があります。
あなたに付き従ってきた人達をどうするのか、が天風妬(てんぷうこう)が変貌していくときの最大の問題となります。
変わり身の早いあなたですが、下手をすると「裏切り者」のレッテルを貼られかねません。
大事な人材は引き連れていく、というくらいの覚悟が必要です。
■恋に生きる、恋愛ゲームの主役 †
天風妬(てんぷうこう)は、六十四卦中でも屈指の恋愛上手です。
巧みな話術で人を虜にする能力は恋愛でも生かされます。
好みの異性を見つけると、積極的にアタックします。
電話や手紙、プレゼントなどありとあらゆる手段を使って、巧みに相手の心をとらえていくことでしょう。
また、相手を手に入れるのが困難であればあるほど燃える傾向にあり、不倫や略奪愛といった危険な恋愛が多いのも天風妬(てんぷうこう)の特徴といえます。
いったん恋愛関係に入っても、あなたは恋のゲームを楽しみたがります。
ひとりの異性に縛られたくない気持ちと相手の心をつかんでおきたい気持ちが交互に現われ、相手の心を揺さぶるのです。
あなたは、その気になればいつでも結婚ができます。
しかし、奔放な恋愛傾向は生涯続くので、ひとりの異性との幸せな結婚生活は望むべくもありません。
生涯、恋のゲームを楽しんでいるほうがあっているかもしれません。
セックスは情熱的です。あなたの甘いささやきときめこまやかな愛撫は、異性の心を高ぶらせ、夢中にさせることでしょう。
■自分をコントロールする術を知る †
大胆不敵に世の中を生きていく天風妬(てんぷうこう)ですが、どこか人生をゲームと見ているようなところがあり、それが墓穴を掘ります。
ふと気がつくと「友達と呼べる人がだれもいない」状態に陥ることもあるのです。
大切な人に対しては、本音でしゃべり、連絡もマメにとっていきましょう。
■財運 †
もともと財運に恵まれた卦ですが、油断すると艱難辛苦に襲われる危険性があります。
思いもしない人物や事柄があなたの邪魔をします。
特に、天風妬(てんぷうこう)の女性は、財運に関して慎重さが必要とされています。
44天風コウ (てんぷうこう)
【キーワード】 会いにくる
〔大意〕コウは会うという意味がありますが、ここでは男性が女性に会う、女性が男性に会うという出会いのイメージを考えてみることです。つまり異性との出会い。これは運命的なものがあり、それだけにこの卦は思いがけないこと、予期しない出来事がおこると解釈されています。
マーフィー博士は「風は思いのまま吹く」という聖書の成句を引用して、この卦について「何がおこるかわからないから、不断の警戒と正しい心構えが大切」としています。また、契約については「どんな種類のものであろうと、相互が満足しないなら結んではならない」といっています。
これはたぶん男女間の契約、結婚を暗示しています。あなたはこれから異性によく出会う。女性の場合はこの卦では運勢が強いので、良き伴侶にめぐり会う可能性が大きい。積極的にアタックしていい時期です。しかし男性の場合は、この時期にめぐり会った女性があなたの運命を悪いほうに変える危険性がある。だから警戒する必要があります。
とくに男性の側に、相手が知らない秘められた動機があるようなとき、あなたは契約することをひかえるべきです。ここでいう契約とは、文字通りの契約、婚約とか結婚式、結婚届などのほかに、個人的な約束とか決心のことも含みます。
さいきん離婚が増加しているのは、結婚に対する安易な風潮があるからです。結婚はすぐれて杜会的なしきたり、システムであるが、それは夫婦という人間のもっとも密接な関係を形成することで、以後の人生に大きな影響を与えずにはおかない。これは好むと好まざるに関わらずそうです。自分を大切に、自分の人生を大切にしたいと思うなら安易な結婚はするべきではありません。
初6―あなたの中にある打算をまず精算しなさい。
二9―求める物に合った材料を提示しなさい。
三9―あなたは自分の正しさを再点検する必要がある。
四9―自分がしてもらいたいことを人にしてあげなさい。
五9―あなたが放射するものがやがてあなたに返ってくる。
上9―心の中で戦うことをすぐに止めなさい。
天風姤
姤(こう)は女壯(さか)んなり。女を取(めと)るに用うるなかれ。
○彖にいわく、姤は遇なり。柔剛に遇うなり。女を取るに用うるなかれとは、与( とも)に長かるべからざればなり。天地相い遇いて、品物咸(ことごと)く章( あき)らかなり。剛中正に遇いて、天下大いに行なわるるなり。姤の時義大いな るかな。
○象にいわく、天の下に風有るは姤なり。后(きみ)もって命(めい)を施し四方 に誥(つ)ぐ。
此卦一陰が五陽の下と偶います。故に姤と名づけます。これはただ一陰のみで憂うるに足りないようですが此陰が漸く長じる時は陽を消するに至ります。是以て女性の栄として女を娶るに用いてはならないと戒しめています。一陽来復の義と相反します。考えるに古典に陽神(伊邪那岐命)が黄泉国から帰られたことは復に当ります。則ち身禊に由て行程を尽く除き清浄明に復した此時に当り日月を生じ、最後に進雄尊を生じられました。此神は性あらくして物を害われました。三貴神中亦泉に係り難を生じる所以です。象は天下に風があることを以て君の命が四方に施布(しきほどこ)されることに取ります。風はよく物を順教します。
金に属します。 夬(きわめ)行く時は必ず姤貴に遇う 進む時は其の人より助けを得て宜しいです。女壮にして進み升るが如きです。女の争いを慎しむべきです。女男に付いて争います。親人を离れて居を厺り遠くへ行きます。
損して困します。偏曲して憤ります。大勢厄介。事を勘して俄に進みます。我侭。男は吉女は凶。争。思わずして會うことがあります。長者と争います。諸事散集して定まりません。分別思案も又然りです。君臣心を隔てて時を得て會合します。奢悪。需より来るものは久しく逢っていない人に逢います。 師より来るのは色情戦発して身は凶です。
履より来るものは禍下より発します。泰より来るのは衆人を相手取って事を捌きます。狗子長吠。
天 雲。秋冬は大風。
旅 凶。 北は吉。
売 利ろしくありません。
願 叶いません。却って損が有ります。
待 遠い時は凶 近い時は吉
失 金銀道具は出ません。北西。
婚 凶
産 早ければ男。 遅ければ女です。 危いです。
疾 早く治療するべきです。多くは痼病は成ります。老人は治り難いです。 女は恨を受 けます。脾胃不和。二便渋。労症又労類して熱往来。上満下虚。積。膀胱湿熱有。 腰足牽。腎気弱。胃熱病長。親より伝る病。長痔尻病。魚毒。風毒。傷寒。胎孕。 咸冒より大病。進鬱気。脚気。風温。肝気胸下満痛。小腹牽。陽痿。女子宮冷して種 子无し。
邪 先祖悪業の報来り種々障難の義が多いです。 十六日婦人の霊 牽苦痛
二爻 人望を妨。女の恨。 不義抔の入組が有ります。一陰五陽の象を察するべきです。
この卦を得た人は、その遇う所を失わなければ吉。これに反すれば凶。
天空に雷鳴がとどろき、ものみな天の摂理に従ってその生を遂げる。
復(かえ)ればすなわち妄(みだり)ならず。故にこれを受くるに无妄をもってす。
无妄とは、いつわりなきこと。自然にそうなること。
望外の福があろう。 大いに通る。ただし、不正な動機であれば、よろしくない。
聖王はこの卦を見て、時に順応して万物を養い育てたのである。
相場は、天も上り、雷も上がる卦なるも、雷が進み上がれば、天が之を抑えて上がらしめず、故に、一旦は上がって止まり、後は上がり難き。
三八より四九より四九迄上って四九に止められる。
変動多い。下値はほとんど無く、急激な沸勢を示すが、人気が連られてくると動かず。人気が見放せば逆に上伸。予測とウラハラな変動。
高下利薄し。
丁 卯 : 足取りに定なり大引けに至りて下り方なり。
主爻(内卦、外卦、大成卦):初爻、五爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
无は無の本字であり、妄は実体を備えずに空しいものを頼ろうとすることで、妄りに私意や情欲の雑念を無くし、天性自然の至誠至実の境地を指して无妄というのである。乾天震雷その体を合す。これ即ち天道行るの義であるが、天の運行たるや四時行われ、百物成る。すなわち、自然の妙用であって、これこそ、无妄というべきである。真誠なる意がある。正直なる意。一方にはまた不正直の意もある。妄りに動いて災いある義があるのは、無妄の反対で、その有妄を戒めるのである。望みと欲が多ければ、自ら妄を生じて災いを生む。天より圧されるような意味もある。妄りなこと無しという時なので正しく慎み守るべし。勝負、共に凶、かつ成らずと見る。
无妄(むぼう)は、元(おお)いに亨る。貞に利(よ)ろし。それ正しきにあらざれば災いありて、往くところあるに利(よ)ろしからず。
彖に曰く、无妄は、剛外より来りて内に主となる。動きて健なり。剛中にして応ず。大いに亨りてもって正しきは、天の命なればなり。それ正しきならざれば災いあり、往くところあるに利(よ)ろしからず。无妄の往くは、何くにかゆかん。天命祐けず、行かんや。
象に曰く、天の下に雷行き、物ごとに无妄を与う。先王もって茂(さか)んに時に対して万物を育(やしな)う。
25 天雷旡妄 てんらいむぼう 危険なできごと
天災。自暴自棄。無望。貪欲・私心・邪気を捨て流れに身をまかせること。予期せぬ災難があっても至誠真実を通すこと。天真爛漫。何事も期待せず天職に従っていれば、災いから逃れついに希望がかなう。隠し事をやめて正しく高潔、誠実な行動で吉。対人関係は和合が難しくて凶。ことを強いると禍いを招く。
上に天を表す「乾」が、下に動きを表す「震」があるのがこの无妄卦である。内卦の「震」は、[二陰爻の下に卦の主爻たる一陽爻があるが]外卦の天を象徴する「乾」の一陽爻が下りてきてのその主爻となったと考えられる。つまりこの震は乾の影響下にあるわけだ。このように天の法則に従って行動するようであれば、人は罪も穢れもない状態でいられる。その心は生まれたままの無垢な状態で、野望や他人への非難で汚されるところがない。何かを手に入れようと計算が働くと、生まれたままの無垢な心は失われてしまうものだ。しかし生まれたままの心だからといってそれが真実に満たされているとは限らない。それが神の霊によって導かれなければ単なる本能の状態だからだ。无妄の説明は生れたままの真実というところから始まって、更に生きていく上での基本的なあり方や不測の事態が出現した場合の説明にまで及んでいる。
无妄。大いなる成功が待っている。
忍耐努力が大切だ。
でも、もし人がその真実のままに生きられないなら
不幸な結果になる。
何を試みても良い結果は結ばない
人は元来善である。天から自然で純粋な魂を与えられて生れてきた。何をするのにも実はこの純粋な魂に導びかれているのだ。心の中のこの純粋な魂の本能的な囁[ササヤ]きに従って行動していれば、何をしてもそれは天の理に適ったものとなり、自然に確信も生れ、個人的な出世や利益を願うような心は消えてしまう。この天の理に適った確信から゙元亨゙や゙利貞゙と呼ばれる状態も生みだされる。しかじ本能的な囁ぎと言ってもすべての゙本能的な囁ぎがこのようなすばらしいものであるわけではない。天の意志に従った正しい確信だけがこのような働きを持つのだ。そうではない、単なる無分別からくる本能的な行動がもたらすのは災厄だけだ。孔子はこのことに関して「心の無垢さを失った人が、いったいどこに行きつくことができるというのだろう?天もそんな人は助けない」と語っている。
天の下に雷が鳴り響く
すべての存在には生まれながらの無垢がある。
かくして、古の王らは
徳に満ち、時に導かれ
すべてを育てはぐくんだ。
春になり雷が鳴り響く。天の下で生命が再び活動を始めあらゆるものが芽生え育ち始める。すべての存在は生まれながらにして子供のように無垢なのだ。だからこそ自然はこれほど創造的なのだ。この大自然のありかたは、社会の指導的な立場に立つ人にとっても同じである。時に従い、純真な無垢な心で命令を満たしてあらゆる形の命とあらゆる形の人の営みを育て導く。
25. 天雷旡妄(てんらいむもう)天卦:乾 地卦:震真正 至誠 望外の結果
道理 流れのままにまかせる 正直
誠がある 偽りがない やたらに動いて災いに遭う
いい加減なところもある 望みが多い あまり長生きではない
上のものから押さえられる 頭痛 食欲不振
・期待外れにて失望する。
・急進すると大災害がある。
・気ばかり焦って足が進まない。
・迷うことが多い。
・旅行は凶である。車、船は特に凶である。
・談判事には必ず相手が怒って大衝突する。
・災害を意味する。
・養子となる意がある。
・先祖を祭る事により災害を除くことができる。
・無我無心、無欲等に誠心が必要である。
・養子となる意がある。
天雷無妄(てんらいむぼう) †
戦わずして勝つ、
人生の達人は「聖人の卦」
■四つの徳が人生を変る †
天雷無妄(てんらいむぼう)は「偉大(道徳心に厚い)」「亨通(物事を順調に進められる)」「祥和(平和をもたらす)」「堅貞(意志が強い)」という四つの徳に満ちた卦です。
これらは乾卦の性質の中でも、最も崇高な部分だといえます。
あなたの運命は、これらの徳に支えられていくでしょう。
■権力闘争には向かない †
あなたは、人事の仕事に向いています。
公平無私な性格は、的確で冷静な判断で物事を進めることに適しています。
また穏健で暖かみがあるので人から恨みを買いにくいことも幸いします。
「あの人が決めたことだから」と納得してもらいやすいのも、人事関係の仕事に適した性格といえるでしょう。
乾卦は人の上に立つ人物の卦ですが、天雷無妄も例外ではありません。
あなたは、その天性の徳によって人を集め、人の上に立つことになります。
天雷無妄(てんらいむぼう)の人は部下のだれからも尊敬される「理想の上司」の典型なのです。
ただし、あなたは集団をひきいて「戦う」タイプではありません。
基本的に平和指向のあなたは、他人と争って上に立とうという気持ちを持っていないのです。
出世して部下も増え、戦わざるを得なくなると、天雷無妄の人は苦境に追い込まれます。
元来、正直に真っ向から勝負するあなたの性格は権謀術数にまみれた権力闘争には向きません。
できればそういう汚い闘争のない、社会福祉活動などの分野で働くほうが、より本領を発揮できるかもしれません。
実は、あなたの心の奥底には、だれにも縛られない自由な生活、山奥でひとりきりで寝起きするような生活に対するあこがれがあります。
型にはまりたがらない乾卦の究極の願望かもしれません。
俗世間の仕事は早めに切り上げ、自由気ままな余生を送ることで、真の充実感が得られるでしょう。
■期待せずに与えられる愛 †
乾卦の旺盛な愛情は天雷無妄(てんらいむぼう)の中にも息づいていますが、あまり派手な愛情表現をするほうではありません。
常にだれかから愛されていて、自ら積極的なアプローチをしなくても「いつも恋人がいる」状態が続きます。
また「来るものは拒まず」の傾向にあり、浮気も平気でしてしまいます。
これはしかし、清廉潔白なイメージを持つ天雷無妄(てんらいむぼう)の人にとっては、致命的なスキャンダルになりかねないので、注意が必要です。
逆に独占欲もほとんどないため、相手からみると物足りなく感じるかもしれません。
セックスに関しても「求められれば応じる」という姿勢ですが、決して嫌いではありません。
むしろ内心では多くの人とのセックスを求めているほうだとすらいえます。
興味を持てば、奥深く探究する人も少なくありません。
■進退の見極めが大事 †
あなたの能力とあなたの考えは必ずしも一致しません。
その気になればいくらでも出世できる能力を持っているのですが、あなたの崇高な「四つの徳」がそれを許さないのです。
どの段階で今の仕事に区切りをつけて、自由に生きる道を選ぶかがカギとなります。
その見極めに失敗すると、辞めるに辞められない状況に陥ってしまいます。
気をつけましょう。
■財運 †
変な欲を出さず、誠実さを心掛ければ自然と財運はついてきます。
精神的に不安定なときは勝負を挑まないほうがいいでしょう。
自暴自棄になって大博打に出ても、大きく損をするばかりです。
25天雷无妄 (てんらいむぼう)
【キーワード】無邪気
〔大意〕妄(もう)は妄想、妄執、妄言などの妄で、実体のないもの、うそ、いつわり、まやかしなど悪い意味の言葉です。これに対し无(む)は無ですから、无妄とは虚妄なきことをあらわし、むしろ天然自然のままの状態、つまり無邪気さに通じるわけです。
では、無邪気というものをどう解釈したらいいか。まずいえることは、無邪気は悪意や作為がないということです。子供のようにまだ世間を知らないところがある。だから何にも逆らわずに、ごく自然の人間の本性のおもむくままに事を行ない、それが成功する。
つまり何も逆らわずに、自然のままに行動すれば良いということで、そこに大人の打算や作為、我欲などがまじるとせっかくの吉運が逃げてしまう。ただただ天体の運行に身をまかせ、身を正しくしていよということです。
これを別の観点から見れば、作為的な努力はいくらしても無駄、努力と成果は比例しないということでもある。このへんがこの卦の難しいところといえます。実際問題としてはそう無邪気に事を行なうことはできないから、迷い悩むことのほうが多いかも知れないのです。
しかし潜在意識の力がよく発揮できるのは、どちらかといえばこれは無邪気のほうがいい自分の内なる力を信じたら、それ子供のように疑うことを知らず、ただひたすら努力をするというタイプが偉大な成果をおさめていることは歴史が証明しています。
大人が無邪気になれないのは予見というものがあるからである。それまでの知識や経験から割り出した予見、これが障害となるのです。予見が良い方向に感じられるときはまだしも、悪い方向に感じられたとき、あなたは子供に返って何も考えないことが必要であるかも知れません。
初9―困難、障害を意識することはそれを望むことである。
二6―潜在意識は良くも悪くもあなたの習慣的考えを再生産していることを知れ。
三6―失敗と感じてもあなたはその望みをかなえられる。
四9―流れに身をまかせる決心があなたを成功させる。
五9―心の楽しみは良い薬である。
上9―すべてのことには季節があり、すべてのわざには時がある。
天雷无妄
无妄(むぼう)は元いに亨り貞しきに利ろし。それ正にあらざるときは眚(わざわい)有り。往く攸有るに利ろしからず。
○彖にいわく、无妄は、剛外より來(きた)りて内に主となる。動きて健なり。剛中にして應ず。大いに亨りてもって正しきは、天の命なればなり。それ正にあらざるときは眚い有り、往く攸有るに利ろしからずとは、无妄の往くは何くにか之(ゆ)かん。天命祐(たす)けず、行かんや。
○象にいわく、天の下に雷行き、物ごとに无妄を与う。先王もって茂(さか)時に對し萬物を育(やしな)う。
无妄は誠です。誠は天の道です。古典を考えるに大国主神既に大功があり、自らもって天下吾と共に治める者なしと狩をされた時に神光が海を照らし一神がありました。いわく、吾が無ければ汝はどうして績を立てることができようか。吾は汝の幸魂(さきみたま)奇魂(くしみたま)である。といわれた。幸魂奇魂は天が命じて我に與えた神霊です。すなわち是れ此の卦の義に符合します。天道は至誠です。至誠神を感ず。二魂が至ったのは天の祐助です。しかし自らもその功が天命であることを忘れれば災があることを免れません。正でなければ眚があることを戒める所以です。
木に属します。 復発る時は妄。又无妄に作る。人に輔られて辛苦有り。速に静なる。大望が在ります。
六親に离別します。表は剛ですが裏は弱いです。凶卦に之けば大災。燥動。上を恐れる業。政事出ます。空驚。不正は災に遇います。馬は児を生みません。
天 風吹。晴。夏は雷。
待 信が有ります。
失 北方。出方東に移ります。北であれば知り難いです。
売 少しく利があります。 大きな利はありません。
願 人に頼めば吉。争いは和して吉。成り難い。遅れます。
産 男。 安。
旅 半吉。
疾 (九五)无妄病は薬なくして喜びが有ります。 大虚腹不和。 小児は危険。気鬱。 心気乱。寒熱往来。始めは危険ですが後に安くなります。甚重く見えて病は軽い事が有 ります。時候当。薬力届き難いです。病が内に在って知り難いです。
邪 家に附く障。悪死の霊。剣難。十三日の霊。
此の卦を得た人は先づ虚妄なくして後災眚がないようつとめて吉。これに反すれば凶。
常に高きにある天と、常に高きを目指す火。
物はもって否(ふさがる)に終わるべからず。故にこれを受くるに同人をもってす。
ふさがった世を打開するのは、人の和による。公平無私に人と仲良くすることで、危険を乗り越えることができる。
ただし、君子道を守ってこそ利益がある。
内心文明、外剛健。
君子はこの卦を見て、人物を見分けて同志を集める。
相場は、 天も上り、火もまた上る。故に、上る一方。小降の後なれば、小昇し、大降の後には、大昇する理あり。
上昇高値。ある銘柄の先駆高に追随しての高騰。積極的で波乱を含む。予想外の高値を示した場合は、次に虎の尾を踏む危機を蔵している。
高下上る。後下る。売買は其の道の人に従うべし。我意は凶。
丙 寅 : いらいらと高値を出さずついに大引けに下がる。
主爻(内卦、外卦、大成卦):二爻、五爻、二爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
同人とは人と同じくすることである。天も火も昇る性質は同じ。離火の智者が内にあって国政を経済し、乾天の勇者が外にあって事を努むるの象。 智勇心同じくして天下を平治する。自己一人のためにするには不吉。私欲は人と同じくしても凶。財を散在する。健明なる人と志を合わせてするは吉。勝負は勝ちとする。
同人、野においてす。亨る。大川を渉るに利(よ)ろし。君子の貞に利(よ)ろし。
彖に曰く、同人は、柔位を得、中を得て乾に応ずるを、同人と曰う。同人、野においてす、亨る、大川を渉るに利(よ)ろしとは、乾の行なり。文明にしてもって健、中正にして応ずるは、君子の正なり。ただ君子のみよく天下の志を通ずとなす。
象に曰く、天と火とは、同人なり。君子もって族を類し物を弁ず。
13 天火同人 てんかどうじん 人と同調・協力する
輝く知性の友人、情熱と実行力を備えた同士と共に歩む。柔軟な心の持ち主に出遭うためには従来からの友人を頼りにしてはならない。遠近の別なく公的な人間関係を創ることが重要。自他ともに同調して吉。同業の他人と協力し便宜、援助を得て望みを遂げる。内面に才知を秘め明るく交際上手。男女が志を同じくして和合。
天火同人の外卦「乾」は天、内卦「離」は炎を示す。炎は天に向かって燃え上がるのがその性質。ここから友愛による団結というこの卦の意味が生まれた。第二爻の陰が、その中を得ているところから、その他の5つの陽をまとめる中心となっている。この天火同人は地水師のちょうど陰陽を反対にした裏に当たる卦で、戦闘的な軍隊を表す師卦が、危険[険]を内に秘め従順[順]が外にあり、団結の中心として、弱い5つの陰を強い1陽が束ねているのに対し、この同人卦では明晰を表す離が内に、強さを表す乾が外にあり、人々の平和時の友愛による結びつきを示す。そしてその団結の中心として、陽が示す多くの強い人々の中心に従順な性格の1陰が置かれるのである。
開けた野における友愛関係。
成功にいたる
大きな川を渡るような大事を企ててもよい。
君子の忍耐強さを持つのがよい。
人々の間に生まれる友愛とは普遍的な価値観に基づくものでなければならない。決して個人的な利害からは長く続く友愛関係は生まれない。長続きするそれは博愛に基づく目標を追及する人間関係である。「開けた[野]における友愛」と書かれているのはその意味である。もしこのような関係が主体の集まりなら、たとえ大川を押し渡るような危険で困難な試みも成功しよう。しかしながらこのような友愛関係が存在するためには賢くて忍耐強い指導者がいて、明確で誰をも納得させ、皆を奮い立たせる目的を提示でき、しかもそれを実施できなければならない。(内側の離は明晰さを意味し、外側の乾は強さを表す)
天が火とともにある。
友愛の集りのイメージである
かくして君子は人々の集りを組織化し
物事を区分する。
天と火はその動きは両者とも同じ上昇だけれど、しかし互いに異なる在り方だ。月や星や太陽は空で輝くという意味では同じだけれど、互いに違う存在で、我々人間はその動きを見て時間というものを体系的に区分し整理する。人間社会でも同様に、事物が集って一つに見えても良く見れば別々のものの集まりで、それが有機的な組織を作っているものだ。友愛的な集まりも物や人の単なる混在ではない。もしそうならそれは単に混沌と言ってよく、とても友愛的な集まりとはいえない。もし友愛的集まりに秩序が生まれるとするなら、それは混在の中の組織といったものだろう
13. 天火同人(てんかどうじん)天卦:乾 地卦:離共同一致である 通信 人を集める
人と同調する 同じ 家を継ぐ
知友兼備で功名を成す 親睦する 他人の協力で発達する
智計多くして却って散財する 妻が聡明で良く家を守る 愛人に金をかける
他の人に慕われる 体の奥に熱がこもって胸苦しい
・争い事に注意。
・仲間割れし易いから注意を要する。
・女子不貞の意がある。
天火同人(てんかどうじん) †
燃えさかる戦いの人生の中で
常勝集団を作り上げろ!
■強固な意思が突然、大胆に燃え上がる †
乾卦の情熱的な側面が一番強く出ているのが天火同人(てんかどうじん)です。
燃え上がる炎が天に向かって伸びる姿は派手な人生を暗示しています。
しかし、実際にあなたに火がつき、成功の道を歩むには意外にも時間がかかります。
機が熟し才能が開花するまでは、ごく静かな人生なのです。
■個人プレイは避け、団体戦で勝負 †
乾卦には、集団をまとめ上げ、大きくしていく力が備わっています。
天火同人(てんかどうじん)はその才能を生かすことで大成します。
「同人」とは志を同じくする人の集まりのことですが、そうした仲間の輪があなたを大きく強くするのです。
信頼できる仲間たちが結集したときが、あなたの才能が開花するときといってもよいでしょう。
機が熟したら、思いきって自分の会社を作ってみることをお勧めします。
人数が少なくても信頼できる仲間と始めましょう。
最初は苦労するかもしれませんが、時とともによい方向に向かっていきます。
人選さえ間違えなければ、組織作りの才能に長けたあなたは、強固な事業基盤を作ることができるでしょう。
一方、個人プレイが要求されるような仕事は向いていません。
自らの技術を磨くよりも、人の使い方、会杜の運営の仕方を学んでいくべきです。
仮に技術が要されるような仕事に就いた場合でも、人をまとめる経営者やプロデューサーを目指したほう
がよい結果につながります。
■派手に燃え上がる、盲目の愛 †
天火同人(てんかどうじん)には、クールで冷たい感じがする人も多く見受けられますが、それは表面上のこと、内面には燃えさかる情熱を秘めています。
乾卦らしく、意中の異性を手に入れるのは上手なほうです。
相手を手に入れるためにはどんなことをも厭わないでしょう。
ただし、あなたはいったん火がつくと、相手に夢中になり、まわりがまったく目に入らなくなります。
一目惚れも多いほうです。
後悔しないためにも、じっくりと考えてからつきあい始めたいものです。
また、天火同人(てんかどうじん)は、六十四卦の中で大家族的な愛情傾向が最も強い卦です。
恋人ができると、親や友達にやたらと紹介したがります。
しかし、いつもだれかが一緒にいることに不満を感じる相手も多いはずです。
たまにはふたりきりの時間を持つようにしてください。
ワイ談好きなのも天火同人(てんかどうじん)の人の特徴で、自分の体験などをいろいろな人に話したがります。
この傾向はややもすると恋人を傷つけるので注意が必要です。
さらに、天真欄漫な性的願望はひとりの異性だげでなく、同時に多数の異性とのセックス、つまり「乱交」を求めることがあります。
これもまた、一般的にはなかなか受け入れられない嗜好なので注意が必要だといえます。
■同志を得て実る人生 †
天火同人(てんかどうじん)の人は、同志を必要としています。
ともに一生を歩んでいける仲間や伴侶に恵まれてからが、あなたの本当の人生です。
人との出会いを大切にし、時機を待つことが肝要です。
いったん同志を得たら、彼らとの友情や愛情を育て、決して壊さないことです。
あなたの内なる才能が爆発するときには、必ず深い孤独や大変な苦労が伴いますが、仲間がいれば乗りきれるのです。
■財運 †
人と共同で物事を行えば、願望は実現するでしょう。
家族や仲間と助け合うことによって、あなたの財産は守られていきます。
支援してくれる人に恵まれる卦なので、資金面ではあまり困らないでしょう。
13天火同人 (てんかどうじん)
【キーワード】協力
〔大意〕「人に同じうするに野においてす」と『易経』には書かれています。これはどういう意味かというと、人とまじわるには公明正大にすることが必要だということです。野にいてする行為は、誰でも目にすることができる―これは人の目があるから悪いことはできない、こそこそするなという意味ではありません。
人の見ているところであなたが行動することで他人に評価させよ、他人に己を認めてもらえということです。そうすれば、他人はあなたに協力を申し出る。あなたと一緒に仕事をしたい、あなたの役に立ちたいといってくる。そういう協力者に逆にあなたも協力することで物事が成就し、あなたは自分の望みを達成することができるというわけです。
この卦は「大川を渉るに利ろし」とも書かれています。だから一般的には吉と判断していいでしょう。ただし、条件は人との協力においてということです。
したがって、この卦は個人的な事柄よりも多くの人と協力してやる行動についての指針と解釈することができる。むろんそれが個人につながってくることではありますが、単独行動よりはチームワークを必要とする行動のほうに分があると考えていいでしょう。
もう一つ大切なのは、集団行動においては個人的な利益や欲望を優先させてはいけないということです。
この場合は、集団の利益が個人の利益につながるのですから当然です。自己の利益を優先させるような場合は、この卦の持つ吉は一転して凶へと移行する。易の根本には「変化してやまない」という思想がある。吉がいつまでも吉ではなく、凶がいつまでも凶ではない。このことも記憶しておくことが大切です。何か大きな計画をみんなで決行するのはうまく運ぶと解することができます。
初9―歩む道に気を配れ。どんな道を歩もうとも天はそれを知っている。
二6―人と協調する精神の持主は光を得てつまずかない。
三9―人のことは祝福してやって、他のことに思いわずらうな。
四9―他人を認めなさい。そうすればあなたも認められる。
五9―良い人間と行なえば良い行ないとなる。
上9―人の過去を問うな。人の未来を思うな。いまの評価がすべてである。
天火同人
人に同じうするに野においてす。亨る。大川を渉るに利ろし。君子の貞に利ろし。○彖にいわく、同人は、柔、位を得、中を得て、乾に應ずるを同人という。同人に曰く、人に同じうするに野においてす、亨る、大川を渉るに利ろしとは、乾の行なり。文明にしてもって健、中正にして應ず、君子の正なり。唯君子のみ能く天下の志を通ずることを為す。
○象にいわく、天と火とは同人なり。君子もって族を類し物を辯ず。
古典を考えるに大己貴(おおなむち)少彦名(すくなひこな)二神が兄弟となって心を一にして力を合わせて国土を経営された。これは同人の象です。君子が能く天下の志を通じるのは億兆の心を吾心とし、吾心を億兆の心とするからで仁愛忠恕の象です。青人草(あおひとくさ)の為に医薬の方術を始め、畜産の為に禁厭の法を定められたことは仁愛忠恕の為(わざ)です。二神の徳は文明にしてもって健、中正にして應じるものというべきです。
火に属します。 否(ふさがる)時人と同します。初妻は縁が破れ后の縁が調います。子孫に苦労があります・他所に縁が在り、居を轉じることがあります。他卦から来れば吉です。毒に注意。人と和して吉。
天 雲が在りますが晴れます。雨。
旅 吉 伴が有ればなお吉です。
売 利 誑惑を防ぐべきです。
願 成ります。
待 来ます。
失 西南方東方を尋ねるとよいでしょう。 南方の人に聞けば吉です。
婚 吉
産 安
疾 手足にかかれば長くなります。 持病に積気が有る人は危ないです。小児は南方の廟社に祈ると良いでしょう。四肢がだるく脾胃が不和。二便渋。腰がだるく病が長引きます。医者が度々変ることがあります。流行病。外見は盛ですが内が虚です。伝染病。凶。大熱。傷寒。風邪。赤班。夜重くなります。金銀の苦から発したものです。
邪 親が人の恨を受けたものか男の生霊。今は死霊となっています。別に晦日の霊が有ります。初九は間違いによって人の恨を受けたものです。六二は私に獨り吉事を求めて人の恨妬を受けたものです。五爻は色欲のことについて二人の恨を受けたものです。田畑の争に勝って恨を受けた可能性もあります。上爻は売買のことについて女の生霊があります。奉公人遊女のことについて恨みを受けた可能性もあります。
この卦を得た人はよくその位を得て相親しめば吉。これに反すれば凶。
天は上に、沢は下に。
物畜えられて然る後に礼あり。故にこれを受くるに履をもってす。
虎の尾を踏む形。易の卦辞は、文王が苦しんだ時の危機感に満ちる。
虎の尾を踏むも、和らいだ態度で対処すれば、噛まれずにすむ。
君子はこの卦を見て、上下貴賤の分を明らかにし、礼儀を定めて、人民に秩序の観念を植えつける。
相場は、沢は下に止まって、天は上に高きなれば、凡て上昇を示す。沢の底値より天の高きに大に上がる。
蒙と表裏するの卦なり。
一方に高い株があり、それに釣られて安いものも上伸する。しかし上げの中に急落を蔵し、下げの中にも急騰を蔵している。五陽一陰の卦なので、六三のこう卦に注意。
高下秋冬は次第に下がるべし。
乙 丑 : 人気概して強し。
主爻(内卦、外卦、大成卦):三爻、五爻、三爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
履は、本来、履(くつ)のことである。靴は人の踏みゆく物であるから、転じて踏むという意味とし、また人の踏み行うところは礼ゆえ、履を礼の卦とする。この卦は、兌の柔弱たる身をもって、乾の剛健なるものの後より履み行く象であり、是、危うく、かつ難しとする。故に、虎の尾を踏むという辞がある。然しながら、兌の和悦恭敬の道を以って望むときは、終わりにその危難を免れて、よく履み行うことをなしおわせると見る。一柔五剛の卦。外の厳なるは、礼の貌であり、内の順なるは礼の和であり用である。是れ礼の体と用とを具備せるもので、履の卦名がある。
痩せ馬に荷の過ぎた、至って危うい。不安心の象。勉めて勉行するの意。離別の意。身を慎み守れば、危うからずして安心に至る義。其の身は柔弱にして分外の望みを企て、大志を立てれば災難にあう意。高貴剛健なる人に交じり進んで業務の勉励する意あり。虎の尾を踏むがごとく危うき時なので、ただ柔和にして勉め励むを可とする。勝負、持ち合いとする。しかし、我が方自然に負けとなる意もある。
虎の尾を履むも、人を咥(くら)わず。亨る。
彖に曰く、履は、柔剛を履むなり。説(よろこ)びて乾に応ず。是をもって虎の尾を履むも人を咥わず、亨るなり。剛、中正にして、帝位を履みて疚(やま)しからず、光明あるなり。
象に曰く、上天にして下沢なるは、履なり。君子もって上下を弁じ、民の志を定む。
10 天沢履 てんたくり 権力者の引き立て
庇われ守られている状態で幸せが望める。引き立て。他人への礼儀。少しの不釣り合い。虎の尾を踏む危険が目の前にあるが恐れていては何もできない。経験者にしたがえば道が拓ける。相手を敬い、礼儀をもって接すれば目上に可愛がられ、虎の尾を踏んでも咬みつかれない。人を押しのけず柔和にして目上に従えば後になって吉。
この卦の名前「履」が持つ意味の一つは行いの正しさである。父である天[乾]が上にあり、若い娘である沢[兌]が下にある。これらは社会の中の上下関係を示している。目上目下の違いが折り目正しく守られていればこそ、安定した正しい態度というものが生まれる。一方、漢字「履」には、文字通り、何かを「履む」という意味がある。無邪気で可愛い沢が大きく強力な乾を履んでいる。この卦を構成する2つの小成卦は両者とも上昇する卦である。
ところで、弱いものが強いものを踏むのがこの卦であるが、反対に強いものが弱いものを履みつけるという卦は易経に存在しない。あまりにも有り勝ちな状況だから無視されているのだろう。弱者が強者に対抗しているこの卦であるが、危険は存在しない。何故なら履むことが遠慮がちに行われるので履まれた方も終始上機嫌でいるからだ。そのような態度であれば、履まれた強者も善意に解釈するので、カッと怒ったりすることがない。
虎の尾を踏んだ。
でも虎に噛まれない。
成功に至る。
この卦の表す状況には非常に困難なものがある。最強の卦である「乾」と最も弱い卦である「兌」が肩を並べて同居している。弱い「兌」が後ろから強力な「乾」に、恐れながら従っている。「乾」はしかし、これを黙認し、「兌」を傷つけようとはしない。というのも「兌」の接し方が無邪気で無害なものだからだ。これを人の関係に置き換えてみれば、強暴で扱いにくい人と接しているようなものだ。そのような場合、礼節ということを大切にすればことがうまく運ぶ。短気でイライラと落ち着かない人に対しては明るく楽しそうに振舞うのが物事をうまく運ぶコツだ。
天が上で沢が下にある。
履のイメージ。
かくして 君子は身分の上下を区別し
民衆の思想を整備する。
乾」と「兌」にはもともと上下置かれる立場の違う小成卦である。だからこの2つが隣接していても嫉妬の問題は起こらない。人の社会においても、身分に差があるのは当然である。だから一般的な平等という観念をそのまま持ち込むのは難しい。しかしながら階級というものが不正で専制的なやり方で決められてはならない。そんなことをすれば嫉妬の感情が起こり、階級闘争が始まる。一方、もし外側の階級差というものが内なる価値体系を反映し、あるいは、外側の階級というものが内なる価値体系を基準として現れるなら、人々はこれになんとか従うこともできようし、また社会の秩序というものも確立し安定するだろう。
10. 天沢履(てんたくり)天卦:乾 地卦:兌 実践 足で踏む トラの尾を踏むが如し
謹んで君子に従う 礼儀 領地
遭遇する 勤める 旅行
危難にあっても免れる 安心できない 離別
過分の望みには災害の暗示 過ぎては及ばざるが如し 虐げられる
惰弱で職が勤まらない 内面は柔和で外面は剛毅である 大小便が快利しない
・先祖祭祀が必要である。
・万事、目上の者に従って事を成すのが良い。
・住所の悩みがある。
・好色の悩みがある。
・婦女子の不貞行為に注意。
・情が深く見えて実は移り気である。
・年齢が釣り合わない男女が相慕う。
・目下の者の中に金銭の悩みがある者がいる
天澤履(てんたくり) †
虎の尾を踏む怖れあり
一歩引いて、礼儀を忘るるなかれ
■危険と隣り合わせのスリリングな人生 †
あなたは乾卦の強運に守られながらも、非常に危険な人生を生きていきます。
天澤履(てんたくり)は「虎の尾を踏みつけ、飛び上がるような危機に瀕している」と評される卦なのです。
あなたは乾卦独特の旺盛な活動力で、人生の成功への階段を駆け上がっていきますが、あっという問に転げ落ちる危険に常にさらされる運命なのです。
■トップをあえて狙わないのが吉 †
乾卦はトップに立つ資質を持っており、天澤履(てんたくり)も例外ではありません。
その行動力、実行力とも抜群なのですから当然です。
しかし、天澤履(てんたくり)の人はあえてトップを狙わずに、ナンバー2の位置にと
どまっているほうがよいのです。
天澤履(てんたくり)の人は、自分を抑え、礼儀を重んじることで成功します。
目上をたて、言葉遣いにも気を配ることが必要です。
殻を破って上を目指したい衝動に駆られても、その思いは会社や自分がついている人物の成功に託しましょう。
ナンバー2として自在に指導力を発揮し組織を大きくしていくことで、あなたの天分は発揮されていくのです。
仮に天澤履(てんたくり)が組織のトップに立った場合は、細心の注意が必要です。
天澤履(てんたくり)は一見、堅実無比のように見えて、実は大きく抜けているところがあります。
天澤履(てんたくり)の場合、一度のミスが人生そのものを揺るがしかねないのです。
あなたは文化事業に関係した職業に向いています。
ただし、文化事業といっても小さな事業ではなくて、世界を股にかけるようなスケールの大きなもののほうがあつています。
乾卦の器の大きさが生かせるからです。
万国博覧会や国際展示会などのプロデュースに携わるとよいでしょう。
また、マスコミも向いています。
ただし、スキャンダル性を売りにするところではなく、文化的に貢献できる出版社や放送局がよいでしょう。
■甘えたい気持ちはできるだけ抑える †
乾卦の奔放な恋愛指向は、天澤履(てんたくり)においては「危険」を意味します。
特に結婚後や恋人ができてからの浮気はご法度です。
必ずばれて、致命的な亀裂を生んでしまいます。
一般に天澤履(てんたくり)の人が浮気をするのは、セックス面での意思の疎通がうまくいかないことから生じます。
特に女性の場合、乾卦特有の「変化を求める」セックス願望を話しにくいことが多く、不満がたまっていきます。
思いきって自分の気持ちをパートナーに話してみましょう。
あなたが上手に恋愛を続け、よい結婚をするためのコツはズバリ「甘えないこと」です。
乾卦は恋愛感情が強く、蜜のように甘い恋をしたがります。
しかし、相手にとってその甘えは「わがまま」としか映りません。
失敗したくなければ、一歩引いて「親しき仲にも礼儀あり」を実践すること。
さわやかでさっぱりした友人のような恋愛関係を続ければ、破綻をきたすことなく、長く続きます。
■能ある鷹は爪を隠す †
自分の才能を生かせるポジションを見つけることで、あなたは幸せになれます。
それは自在に自分の能力を発揮できるナンバー2の地位に他なりません。
常に礼儀正しく振る舞いましょう。
柔よく剛を制す……これさえ忘れなければ、あなたは乾卦が生涯避けることができない「戦いの宿命」にも勝利できるはずです。
■財運 †
簡単に大金をつかめる卦ではありません。
人に対する礼節を忘れず、柔和、自重をモットーにおし進めることです。
障害、困難にぶちあたってもあせらず時機を待てば、必ずチャンスは訪れます。
10天沢履 (てんたくり)
【キーワード】踏む(導く)
〔大意〕「虎の尾を履むも人を…」と『易経』にある通り、これはかなりの危険を暗示しています。虎とはあなたから見て、とてもかなわない強大な力を持った存在のことです。しかしそのような存在に対しても、自分が理にかなっていれば、何も恐れることはないし、あなたの敵になったり、破滅させたりすることはない―ということです。履(り)は人間としてつねに踏むべき道のことを意味しています。
必要なのは節です。たとえば目上の者に対する礼節ということもその一つです。また同輩に対する節度ある接し方、自分が優位な場合でもひかえ目な態度をとる、といった基本的礼節は、すべての人間関係において欠くことのできないものです。
自然界では弱肉強食の原理が働いている。しかし、そこには目に見えない別の法則性もあるということを知る必要があります。強いから勝つ、弱いから負けるといった単純なものではない。強いと見える者が実は弱者で、弱いと見えた者が実は強者であった―こうした逆転はしばしばおこっている。なぜそれが可能かといえば、虎の尾を踏んでも大丈夫な人がいるからです。そういう人は、むしろ虎に近づかない者よりずっと可能性は広がる。
それによって、柔が剛を制する方法論を学ぶことができるからです。人生にとっていちばんマイナスなのは無意味な恐怖心です。では、恐怖心をなくすにはどうしたらいいか。アメリカの詩人エマーソンはこういいました。
「あなたがいちばん恐れていることをしなさい」逃げたり、避けたりしていては、一生を消極的な形で暮らさなければならない。勇気も確信も忍耐も自信も永遠に獲得することはできない。この卦は積極人生を選択することをすすめている。と同時に、その方法論として礼節を重んじ、柔軟、同和の精神を持てということです。
初9―理を重んじる者には幸いがおとずれる。
二9―自己に忠実であれ。そうすれば、あなたは決して誤たない。
三6―自分の良いところに目を向けよ。
四9―つとめて良いわざを心がけなさい。
五9―あなたの決定は賢明なものでなければならない。
上9―最善を期待し、最善を尽くすことがあなたの役目である。
天沢履
虎の尾を履(ふ)むも人を咥(くら)わず。亨(とお)る。
○彖にいわく、履(り)は柔にして剛を履むなり。説(よろこ)びて乾に應ず。ここをもって虎の尾を履むも人を咥わず、亨るなり。剛中正にして、帝位を履みて疚(やま)しからず。光明あるなり。
○象にいわく、上、天にして下、澤なるは履なり。君子もって上下を辯(わか)ち、民の志を定む。
「履は踏む所有りて進むなり」と記しています。つまり兌が陰であって乾陽の後を履んで進み、上る義です。一陰が衆陽を履んで上れば危ういので「虎尾を履む」といい、兌の和悦をもって乾の剛健に応じ、下は上に順う理が正しいものなので傷害されません。これを「人を咥らわず」といいます。古典に天孫降臨の際八衢に神がおられました。相貌奇偉為にして目がち問うことができませんでしたが、天鈿女命(あめのうずめのみこと)がこれと応対して猿田彦神(さるたびこのかみ)啓行の功を為して天孫は遂に九五の位に即かれ上下・民志一定して離れないのは此の卦の象です。
土に属します。小蓄(とどまれば)履(ふむ) 履んでも危くありません。故に履といいます。貧驚くけれども害がありません。諸事障がありません。若い歳に苦が有ります。礼正しければ終いには吉です。牝鶏暁に報じます。釜が鳴り狗牀に上ります。火光身に逼迫することが有ります。
天 晴 晴の日に占えば近日雨になります。
旅 近ければ悪い。遠ければ吉。 危い事が数度あります。
売 不利
願 叶いません。始と違うことがあります。度量ある人は成ります。
待 来ます。遠方は得難いです。 途中驚きごとがあって来ません。
失 金銀は出ません。 金物は出ません。
婚 数度違ことが有ります。 双方とも再三成ります。 女の妨が有って成りません。
産 男子ならば危いです。
疾 危うい。・乱心・命は恙ありません。気血は大虚。腰足だるく寒熱往来。牽痛。気鬱。感冒。寝冷。経行不順。産後は大切に養生するべきです。肺熱。女は裸に成って風を引きます。癲病。小児は臍風。口病。咽にころころする物が有あり喘。譫。高所に住んで冷を受けます。産は食に気をつけるべきです。
邪 地内に墓があるが親族に長袖の障があります。男の死霊。住居の下に埋物が在ります。 人体の類。六日の死霊。初爻は金銀の争いに付いて女の霊があります。五爻 日天の咎があります。
兌に変じるのは女二人の理があります。密夫があります。娘であれば先に約束の男があります。縁談は吉
およそこの卦を得た人はふむ所に禮が有れば吉。これに反すれば凶。
10.天沢履:行動には常に危険が伴う ●
上卦「天」は動いて止まず、下卦「沢」は喜びの卦です。相手は剛強で気力、体力、知力、、、全てに充実しています。このような人に喜んで従うなら、大きく発展します。それがこの「天沢履(てんたくり)」の卦です。
物事を実行に移すには、どんな事も危険が伴います。しかし、その危険を越えて行かなければ、何も為す事はできません。それで、虎の尾を踏むような危険があるが、先人に学んで慎重に事に当たれば、大きく発展すると書かれています。
天沢履の履は「履き物」という意味で、「踏む」という意味があります。
下から三番目(三爻)に陰があって、他はすべて陽で出来ています。この一陰は沢卦の一番上で、人間で言えば頭にあたります。その頭部が陰で力がありませんから、知恵や経験が不足している事を示しています。自分の経験や知恵に自惚れていると、人は誰でも危ういものです。
若いと言う事は、危うさを知らない事であり、それ故に行動的です。しかし、その無知さゆえにどの様な危険、困難が待ち受けているか解りません。。。それを指導するのが長上の勤めであり、若者が喜んで目上の者に従うなら、危うそうに見えても大きく伸びてゆくと言うものです。
考えてみると、年齢を重ねても学ぶ事が下手な人は沢山居ます。年上と言うだけで、聞く事をためらったり、素直になれずに学ぶ機会を逸します。
何かを学ぼうと思う時、一番大切なのは素直さだとよく思います。。。私は素直な人を見るとそれだけで尊敬してしまいます。自分にはそれが不足していると常々思っているからです。色んな才能が取りざたされますが、私は素直さに勝る才能はないとすら思います。本当に、この才能だけは天性のものとしか思えません。。。
けれど素直だと言う事は、同時に染まりやすいことでもあり、何に染まるかがとても重要でしょう。
ところで、この卦は、三爻に一陰があって他は全て陽になっています。人の身体でいうと三爻はちょうど股間に当たります。一人の女性(陰)に五人の男性(陽)が群がっている形です。
そのためこの卦を得たときは、男女間の問題は要注意です。三角関係、四角関係と、何かと複雑な事になる気配があるためです。
また、これを転じて、この卦は欲望を慎むようにと教えています。知恵や体験が不足し、欲望のままに振り回されていては、ますます危うい事になりかねません。。。
誘惑や欲望を退け、自分の能力を過大評価せずに進む事。また、目上や経験者の話に耳を傾けること。。。それが、この卦が教える、危機回避の方法ということになるでしょう。そうすれば大道を行く事ができます。
天の運行は剛健積極、一瞬もやむことがない。
天地ありて然る後に万物生ず。乾とは健。純粋の陽。天は見える形、乾とは、その働きについての名。
はじめ大いに通る。しかし正しく、しかも、正しさが持続されなければ、終わりは全うされない。
君子はこの卦を見て、一瞬も気をゆるめぬよう努め励むのである。
相場は、大いに高い。今高ければ将来は大いに安く、今安ければ将来は大いに高い。
先ず、高い。坎(カン)ナレバ下げ、艮(ゴン)震(シン)ナレバ上がる。
上進の勢い極盛。変転の機運を孕む。
高下始め上り後に下る。売買真冬に損失あり。但し売るに吉。静かに時を待つべし。
甲 子 : 高値持合うを可とす。
主爻二・五が坎(水)なれば安く、艮(山)、震(雷)は高い。
主爻(内卦、外卦、大成卦):二爻、五爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
三奇一連純陽の象。進運、純粋、充実、強行、貴人、大人、君子。新たに始まる。完成、終了する。天井。盛衰の始まり。強富は衰滅に向かい、至貧は富栄に向かう。進んで退かぬ。勇猛、壮盛、盈満の義。驕り昂ぶる。五行の金。万事剛健にして、努めて息まざる精進を要する。勢いのまま進み過ぎる。妄進は災いをまねく。五爻の時、君主(かしら)となることがある。物資欠亡の意あり。利なく成就しない。小人は万事戒慎すべきである。君子は自ら彊(つと)むれば吉。持合、無勝負。
乾は、元(おお)いに亨(とお)る。貞(ただ)しきに利(よ)ろし。
彖に曰く、大いなるかな乾元、万物資りて始む。すなわち天を統ぶ。雲行き雨施して、品物形を流(し)く。大いに終始を明らかにし、六位時に成る。時に六竜に乗じ、もって天を御す。乾道変化し、各々性命を正しくし、大和を保合するは、すなわち利貞なり。庶物に首出して、万国咸(ことごと)く寧(やす)し。
象に曰く、天行は乾なり。君子もって自ら彊(つと)めて息まず。
1 乾為天 けんいてん 常人には荷が重い
剛健で盛運だが、責任も重く緊張も絶えない状態。実力のある大物には吉でも、常人には重圧になる。位負け。父。君主。権力。大金。厳しさ。険しさ。たかぶり。対人関係においては奢りが窺え、成立しても凶のことが多い。身の程に応じて控えめにすること。無理をすれば、どちらかが傷つくし、このまま進めば離別もある。
易経の最初におかれた乾為天は6つの切れ目のない線[陽爻]からなる卦だが、宇宙の根源的な力、すなわち光源であり、強さであり、働きであり、霊である存在を意味する。不変の剛健さをその特質とする乾為天は、その本質が力、つまりエネルギーであるがために弱さというものを知らない。乾為天は天を象徴する卦である。その働きは如何なる空間的な束縛を受けることのない、[すなわち形というものを持たない存在]、つまり動きだと考えられている。そして、この動きを支え成り立たせているのが時だと考えられている。かくして乾為天は時というものの力を表すと同時に、その時における忍耐強さ、つまり[時間的に]継続して存在していこうとする力をも意味する
乾為天によって表される力には2つの解釈がある。宇宙的な働きという見地からみた解釈と人間世界での活動として見た解釈である。宇宙的な働きと見た場合、この卦の表す意味は、宇宙の神聖な創造活動である。人間社会に関連してみた場合は聖人や賢人、あるいは支配者や指導者の創造的な活動を表す。人々は彼らのこの活動を通しより高い自分に目覚めかつ成長できるのである。
乾という、気高い可能性は、忍耐努力を通して成長し、成就する
元亨利貞は、元来「(元)気高さ」「(享)可能性としての成功」「(利)育っていく力」「(貞)忍耐努力」という4つの並列する特性を意味する言葉であった。もし人が易占いをして、得られた答えの中にこの言葉があったときは、それは「幸福とは、人が真剣に真心を持って正しいあり方で他人や自分の幸せを追求したとき始めて宇宙から人に贈られるかもしれない一つの可能性なのだ」ということを意味した。
元亨利貞という4つの特性がそれぞれ何を意味するかについては、古来様々の論議が重ねられて来た。例えば「元」については、英語では「気高さ」などと訳されているが、元来中国語では「頭」「起源」「偉大さ」などの意味を持っていた。孔子は「偉大なのはまさに乾[元]の創造力だ。宇宙のすべての存在の起源がここにある。この力は宇宙に普遍に存在する」と述べている。「元」が宇宙に普遍に存在する特性だとしたのは、「元」の特性が他の3つの特性の中にも内包されていると考えたためだ
すべての存在は最初彼岸の世界に一つの可能性(ideas:「種」と訳してもいいのかもしれない。)として存在する。それはいずれかは顕現してくる潜在的な力だ。その元型としての可能性をこの世に形として表現するのが乾[創造]の働きなのだ。「亨(成就しようとする働き)」という語が示すのは乾の持つこの働きのことなのだ。この過程は自然界のある動きを述べる[彖辞の]文「雲が流れ行く、そして雨がその仕事をなし、この世のあらゆる存在がいっせいにその姿を現す」という表現によって象徴的に示されている。
もう一つ別の、これら4つの特性に関する見解がある。その見解によれば元亨利貞はそれぞれが独立した4つの人間の徳目として理解される。その見解によれば「元(気高さ)」とはその他の3つの徳性を含みこんだ基本的な徳目、つまり「愛」と関連して解釈される。次の「亨(成就)」とは「倫理」と関連して解釈される。それは「愛」の働きに秩序と体系を与えそれを成就させるからというのだ。「利(成長)」は「正義の法則」という徳目と関連づけて解釈される。「正義の法則」によって各人はそれぞれの生き方にふさわしい結果を刈り取り、[それによって学び成長する]からだ。人の幸福はこれに依拠する。「貞(忍耐/努力)」とは「知恵」と関連して解釈される。現象の奥に存在する普遍の法則を発見理解し、それに基づいて永続的な良い環境を作り出そうとするからだ。以上の見解はWen Yenの著述にすでに見られ、後に『史書』に述べられた五行説と、『易経』の陰陽二元論とを結ぶ架け橋となった。この2つの思想の融合は時代を経るに従い複雑な象徴主義へと発展していく。
「元」と「亨」を人間社会に当てはめて考えれば、それは大人[タイジン]にとっての成功への上り階段である。「そのもう一つ別の、これら4つの特性に関する見解がある。その見解によれば元亨利貞はそれぞれが独立した4つの人間の徳目として理解される。その見解によれば「元(気高さ)」とはその他の3つの徳性を含みこんだ基本的な徳目、つまり「愛」と関連して解釈される。次の「亨(成就)」とは「倫理」と関連して解釈される。それは「愛」の働きに秩序と体系を与えそれを成就させるからというのだ。「利(成長)」は「正義の法則」という徳目と関連づけて解釈される。「正義の法則」によって各人はそれぞれの生き方にふさわしい結果を刈り取り、[それによって学び成長する]からだ。人の幸福はこれに依拠する。「貞(忍耐/努力)」とは「知恵」と関連して解釈される。現象の奥に存在する普遍の法則を発見理解し、それに基づいて永続的な良い環境を作り出そうとするからだ。以上の見解はWen Yenの著述にすでに見られ、後に『史書』に述べられた五行説と、『易経』の陰陽二元論とを結ぶ架け橋となった。この2つの思想の融合は時代を経るに従い複雑な象徴主義へと発展していく。
人は物事の原因と結果の関係がはっきり分かっている人だから、成功に向かって昇る6つの踏み段を、正しいときに踏み、正しいときに昇りつめる。それはちょうど6つの龍を昇るようなものだ」と[彖辞に]あるが、ここでいう6つの階段とは、乾為天の6つの爻で示される異なる段階を言っている。この後[彖辞にでは、それぞれの爻を龍に例えている。ここで述べられているのは、成功成就ということが、宇宙の道つまりタオを、いかに理解し、またいかにそれを現実の世界に適用するかということにかかっているということである。タオとは宇宙に存在するあらゆる物事の原因と結果を支配する法則で、それに従い、あらゆる現象が時の進展に応じて引き起こされるのだ。かくして、6つのステップの、到達したひとつの段階が次のステップの準備となるのだ。今や時間は障害であることを止め、潜在している存在をこの世に現実化させる手段となる
「元」と「亨」は創造を意味する2つの要素だが、「利([本来の性質に合わせて創造する]が文字通りの意味)」、「貞([正しく確かである]が文字通りの意味)」はそれら創造された事物に形態を与え、絶え間なく変化させて、維持していくことに関連した要素である。続いて彖辞は「乾は自身を事物のさまざまな形として現し、変容し、個性ある存在として、宇宙と調和させた状態で存続させようとする。つまり貞のうちでの利(正しい形での成長)という形でそれを行うのだ」と述べている。人間社会で言えば、これは大人が、社会に秩序を築くことにより、そこを平和で安全なところにしていく過程を言う。「その人は他の人々にぬきんでて頭角を現し、諸国は平和裏に統一される」と[彖辞に]ある通りだ
人間社会で言えば、これは大人が、社会に秩序を築くことにより、そこを平和で安全なところにしていく過程を言う。「その人は他の人々にぬきんでて頭角を現し、諸国は平和裏に統一される」と[彖辞に]ある通りだ
もう一つ別の、これら4つの特性に関する見解がある。その見解によれば元亨利貞はそれぞれが独立した4つの人間の徳目として理解される。その見解によれば「元(気高さ)」とはその他の3つの徳性を含みこんだ基本的な徳目、つまり「愛」と関連して解釈される。次の「亨(成就)」とは「倫理」と関連して解釈される。それは「愛」の働きに秩序と体系を与えそれを成就させるからというのだ。「利(成長)」は「正義の法則」という徳目と関連づけて解釈される。「正義の法則」によって各人はそれぞれの生き方にふさわしい結果を刈り取り、[それによって学び成長する]からだ。人の幸福はこれに依拠する。「貞(忍耐/努力)」とは「知恵」と関連して解釈される。現象の奥に存在する普遍の法則を発見理解し、それに基づいて永続的な良い環境を作り出そうとするからだ。以上の見解はWen Yenの著述にすでに見られ、後に『史書』に述べられた五行説と、『易経』の陰陽二元論とを結ぶ架け橋となった。この2つの思想の融合は時代を経るに従い複雑な象徴主義へと発展していく。
天の働きは力に満ちている。
かくして君子は自己を弛みない強い人間に育てる。
一つしかない宇宙を乾為天という2つの乾で表すのは、宇宙の繰り返される動きを表すからである。天が一回転すれば一日が終わる。乾が2つ重なるのは一日が終わればまた別の一日が続くことを表しているのだ。時の移り変わりの概念がここから生まれた。一方、宇宙のこの動きが、ちょうどある一日が別の日に続き、それが永遠に終わらないように、決して止まったり緩んだりしないということから、時の継続や空間の連続という概念が生まれた。乾為天が象徴的に表すのがこの継続/連続という概念だ。乾為天の表すこの意味に習い、賢人は世に永遠に影響を与え続ける人間足りうるには自分をどう成長させたらよいか学び続ける。賢人はあらゆる面で自己を強くしようと努力するが、そのためには常に愚劣で劣ったあり方を捨て去ろうと心がける。かくして賢人は自分の活動を意識的に制限することによって常に疲れることを知らない゙
1. 乾為天(けんいてん)天卦:乾 地卦:乾 剛健 萬父 偉大な天
君主の道 勇猛 威厳
決断 壮盛 照明
広大 尊貴 富饒
盈満 正直 勉強
大志 節倹 驕奢
侵凌 亢慢 苛酷
強暴 秋季 発狂
病は精気が虚耗して逆上が甚だしい状態 体が浮腫する 重病は必死
・今がその人の盛衰の分かれ目にして、運命の変革が始まるときである。
・商売や職業上の悩みがある。
・金銭の苦労や、住所の心配がある。
・君子に吉。小人に凶。
乾為天(けんいてん) †
乾の中の乾、
大海に潜む龍は突如、躍り上がる
■突然、華麗に変身する強運を持つ †
乾為天(けんいてん)は、乾卦の資質を最も過激に表現しています。
好奇心旺盛で何事にも積極果敢に取り組む姿勢は、ある日突然あなたの才能を開花させます。
あなたの運勢は急激に好転し、平社員から社長というような大飛躍が待っています。
宝くじやギャンブルなどにも強く、一獲千金を狙うこともできる卦です。
■どんな仕事もこなす万能選手 †
職業の向き不向きは特にありません。
どんな仕事を与えられても的確にこなす能力を持っているからです。
ということは、自分がやりたい職業に就けば成功するという、人もうらやむ運勢にあります。
やりたいことがなくても、与えられた仕事をこなせば成功に結びつくのですから、仕事運には恵まれた卦といえるでしょう。
しかし、乾為天(けんいてん)にも問題点はあります。
あなたは、とかくすぐに転職してしまいがちです。
元来、乾卦は職を変え、仕事を変えて大成していくものなのですが、乾為天(けんいてん)は特に早く仕事を変えたがります。
実はこの傾向が、あなたの可能性を殺してしまうのです。
あなたは成功のチャンスを失い、上昇気流に乗り損ねてしまうでしょう。
乾為天(けんいてん)の人には、我慢が必要なのです。
なまじ、自分の才能に自信があるためホイホイと仕事を変えがちですが、まずはひとつのところで成功するこ
とが大切です。
一度、成功してしまえば、まさに天に昇る龍のごとく、一気に勝者への道を駆け上がっていくでしょう。
また、自分の才能をひけらかさないことも重要です。
人から無用の嫉妬を買い、出世が遅れたり、せっかく得た地位を失うことになります。
社会から認められなくてもあせらずにじっくりと機会をうかがうことが、成功のカギといえます。
■浮気公認? ハーレムの主となる †
あなたは元来、恋愛に関してとても積極的です。
異性に対し常に「刺激」を求めているので、遊び人に見られることも多いでしょう。
セックスに関しても奔放で変化を好みます。
恋人があなたの要求についてこられなくなると、あなたは他に刺激が欲しくなり、浮気をするのです。
乾為天(けんいてん)の旺盛な精力は何人もの愛人を作っても薄れることはなく、逆に性的な魅力を強めます。
男女を問わず、乾為天(けんいてん)の人は何人もの異性を同時に愛することができるので「ハーレム状態」を演出することさえ可能なのです。
ただし相手によっては色恋沙汰になりかねません。
羽目を外しすぎると、相手の嫉妬心をあおり、スキャンダルに発展することもあります。
細心の注意が必要でしょう。
ただし、こうした乾為天(けんいてん)の人の強大な精力は、年齢とともに急激に衰えていきます。
年齢的な衰えは、あなたに生涯の伴侶の必要性を実感させます。
精神面のつながりがポイントになるでしょう。
■チャンスを見逃すな †
生来、非常に強い運気に守られているあなたですが、自分の置かれている状況の見極め方次第では、成功までかなり長い時間を要することになります。
じっくりとチャンスを待って、そのときがきたら一気呵成に攻勢に出るとよいでしょう。
また、人との出会いがあなたを変えます。
ある時期を境に人づきあいが急に増えたら、それが「昇龍」の予兆となります。
■財運 †
基本的に財運はよく、大金を手にします。
ただし、得意になって我を忘れると失敗する恐れがあります。
富と名声を得たあとも謙虚さを忘れないこと。
実力にうぬぼれ、商売の手を広げすぎるのは危険です。
01乾為天 (けんいてん)
【キーワード】創造的なもの(男性原理、顕在意識)
〔大意〕『易経』には「乾は、元いに亨りて貞きに利ろし」と書かれています。この元、亨、利、貞はしばしば「春夏秋冬」に対置されます。すなわち元(げん)は春であり芽生え、出発、亨(きょう)は夏ですくすくと成長発展していくさま、利(り)は秋の実り、貞(てい)は種子となって翌年に備える―いわば物事の生成発展をあわらします。
「至高な力と結びつけば、その力はあなたの生命の中で活動するようになる」その至高の力とは宇宙、大自然を創造した根源的た力で、そうした力は一人ひとりの人間にも宿っているということですo
顕在意識が現在の状態をあるがまま肯定的に受け入れるならば、それは潜在意識の中に眠っている善い種子に水をやり、太陽光線を与えることになり、そこから豊かな実りが得られるでしょう。すべてが陽からなるこの卦(か)は、男性的原理の象徴で、正しい心で積極的に取り組めば物事がよくかないます。
あらゆる面で昇り調子、物事は順調に運び、計画の実行はゴーサイン。願望は成就されるでしょう。ただし幸運は待っていても、向こうからやってくるほど都合の良いものではありません。自ら望み、準備し、行動することが大切です。
「人間は自己の運命を創造するのであって、これを迎えるものではない」とフランスの作家ヴィルマンはいいました。
運命論者のいう運・不運は他動的に与えられるのではなく、自らの思考と行動にょって選択し、獲得するものです。
この卦で注意する必要があるのは、すべてが陽で肯定的である点で、陰陽思想は変化してやまないものだけに、短気、高慢、自信過剰はせっかくの良い卦を逆に不運に変えてしまうことです。
初9―穏やかにして信頼しているならば力を得る。
二9―尊敬し信頼している人に相談せよ。
三9―リラックス。あらゆる心痛や争いから解放されなさい。
四9―いっさいのことを愛をもって行なうべきである。
五9―成功者、指導者、心の豊かな人の忠告はあなたに幸運をもたらす。
上9―他人の健康と幸福、成功と平和を望むことをしなさい。
乾為天
元(おお)いに亨(とお)りて貞(ただ)しきに利(よ)ろし。○彖(たん)に云わく大いなるかな乾元(けんげん)、萬物資(と)りて始む。すなわち天を統ぶ。雲行き雨施し、品物形を流(し)く。大いに終始を明らかにし、六位時に成る。時に六竜に乗り、以て天を御(ぎょ)す。乾道変化しておのおの性命を正しくし、大和を保合するはすなわち利貞なり。庶物に首出して、万国ことごとく寧(やす)し
○象にいわく天行は健なり君子もって自彊して息(や)まず。
この卦は天の事であり、参神(天之御中主神<あめのみなかぬしのかみ>、高御産巣日神<たかみむすびのかみ>、神産巣日神<かみむすびのかみ>)が世界を造化された功のことをいう卦です。
古典に「天地初発の時(あめつちのはじめのとき)高天原に成りませる神は各天之御中主神 次高御産巣日神 次神産巣日神 次神産霊神云々」
この三神の御神徳に資て万物が生じ、天地が立ったことをいい、天行が健であるのは三神の御徳が永久に変らないように君子もこれに則って毎日強(つとめ)て息(やむ)ことがあってはならないということを教えています。
五行は金に属します。この卦を乾為天と名付けるのは陽の極であってその意味で天に配します。
萬物の父です。住居を去って大望が有ります。甚しく艱難にあう意味もあります。
大旱の象
夜雨の象
旅行 心労が多いけれども吉
売 利あり
願望 貴人に従って吉です 早ければ吉
待 遅くなるが来る 音信はありません
失 戌亥か午の方角にあります 品物は西南 金物は出ません
病 小児は大白星を祭ると吉 老人は危険
婚 吉
産 安産です
△継父母の意味があります
人の世話争いが有ります
衣類 無地
疾病 頭痛 寒熱風邪 ・鼻瘡・難治・夜軽くして昼重い・日を追って重くなる。
気鬱 寒熱往来・・膽言・女難 刀難から発病します
人の為に骨を折る(首肩の強症)・癇症 心昏くして知らず卒倒する
口眼の不正(ゆがみ)或いは六畜の声を発する ・不食・冷・痰・傷寒痘瘡の類
邪 この家は大家ですが零落の象。また咎を蒙ることが度々あります。
婦人が建てた家又古屋敷の障が有ります 戌亥の方高神の祟があります
十五日か晦日の仏が有ります
二爻は金銀の事に付いて女性の死霊、刑罪に逢った人の死霊があります
五爻は日天の祟があります
この卦を得た人はみずから彊(つよめ)てやむことなく。天の日が進行するがごとくであれば吉。これに反すれば必ず大凶が有ります。
01.乾為天:勢いに乗じている時は。。。 ●
今回は易卦の解説です。六十四つある卦は、人生の様々なシチュエーションを六十四に分類して解説しています。
正しくは作法にのっとって卦を求めますが、易に馴染んでくると自分の置かれている状況を観察する事で、今自分がどの様な状態にあり、どのようになってゆくのか、、、そして、それはどの様な結果をもたらす可能性があるのかがわかるようになります。
これが解ると自分がどのように対処するべきかも見えてきますので、易に親しむのは人生の指針とするにとても有効なのです。
その易経に書かれている最初の卦が乾為天の卦です。この卦は全陽の卦で陽気はつらつとし、最も勢いのある卦です。自分の状況が自他共に勢いがあると感じられる時、どのようにするべきかをこの卦から学ぶことができます。
乾為天(けんいてん)の卦は、上卦(じょうか)下卦(げか)ともに「天」の卦からなっています。
天の卦は全陽の卦で動、大きい、高い、堅い、強いと言った意味を持ちます。その八卦が二つ重なって出来ているので、引くところが一つもありません。
人で言えば環境も気持ちも身体的にも勢いがあって、何事も思い通りになるような時期に当たります。
また乾為天は自然の摂理、働きを表しています。自然の働きは剛健積極で一瞬も止む事なく働き続けます。よって天卦はしばしば神とか神聖なるものを示す事があります。
このような勢いのある時は、その勢に乗じて事を成してゆくべき時です。けれども自分の勢いが旺盛で、何事も通り行くような時は一瞬も油断できないと易経は教えます。
易は「変化してやまず」が根底にありますので、いつまでもその勢いは続かないと考えるからです。満ちれば欠けるのも世の定めですから、自分の置かれている状況を正確に掴む事も必要でしょう。
自他共に勢いがある時というのは、その勢いに任せて他を無視してしまいがちです。この卦はその様な気持ちに自重を促しながら、そのような時こそ謙虚に人の意見や体験談を仰いで聞き入れるようにと諭します。
また勢いのある時は、それが自分の実力であるかのような錯覚をしがちなものです。才能はあってもそれに見合った努力、勉学がなければ実力を養うには至らず、かえって勢いに翻弄されてしまいます。
世に出るには、それが本来の自分の実力ゆえなのか、それともたまたま運勢という勢いが味方しているだけなのかを見極める事が大切となります。
そうしたことを見極め自分の範囲を超えることなく進む事で、その勢いをより長く維持する事ができるでしょう。
自然の摂理は動いて止まず、頂点に達すれば降るしかありません。それ故に引き際という事がとても大切になります。引くべき時に引かなければ、自分にとっても周囲にとっても後悔の種になってしまうと易経は教えます。
引き際を見極めるためには私心を排除しなければなかなか解るものではありません。進むべき時、退くべき時の見極めは私心を排除した徳がなければなかなかできるものではないでしょう。
何事も分相応の位というものがあるのもです。勢いに乗じ過ぎても、自分を卑下し過ぎても、自分にとっても周囲の人にとっても利はありません。
見極めを持って進んでゆく事が大切だと、中庸の大切さを感じさせられる卦です。
心身ともに剛健な時は周囲の忠告もなかなか耳に入らないものです。しかし天の卦は剛健実直であると同時に、包み込む度量の大きさも示しています。ゆえにこのような時こそ人の言を聞き入れる心の広さが試されるものです。
自分に勢いがあっても人の言葉を素直に聞けないようでは、勢いに乗じて翻弄されているということになり危ういということになります。
強い勢いと、広い心は一対でなければいけません。寛大さ、寛容さも、勢いを保つために必要な心掛けということが出来るでしょう。
もし自分に勢いがあるな~と感じた時は、少し立ち止まって、この卦を思い出してみてください。
トップページ | 2008年12月15日 »
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