(坎宮)象意 ● 一白
『キーポイント』
一白は水気で水に関するもの全般がこの象意に入る。水は低いところに交わり集まるから『穴・陥る・交わる』などの象意が出てくる。また、時節は夜、冬であるので、『暗所・寒い』という連想になる。
五行の色は『黒』なので『暗い・寒い』の象意とも重なり『苦しみ、病気、情交』などの象意として発展する。
つまり、一白のキーワードは『水・黒・冬・夜』が基盤となっているので、このキーワードを使って連想すると分かりやすい。しかし、このキーワードを見る限りあまり良い印象は出てこないだろう。
しかし、奇門遁甲などでは休門の定位にあたり吉門なので、安易に凶星とするのは注意したい。
『キーワード』
子・北・冬・夜・寒・水・黒・穴・1・6・中男・12月・子の刻(23:00~1:00)・
隠れる・交わり・睡眠・休む(再生・新規)・御坐所(北極星の場所)・塩辛い・思慮・瞑目・裏
『象意』
腎臓・生殖器・耳鼻穴・痣・黒子・しみ・しわ
僧侶・書家・セールスマン・ホステス・消防員・
思索家・魚屋・痣や黒子のある人・病人
飲料またはその関係・大根・白菜・漬物・墓標・位牌・伸縮するもの・水引・
人形・インク・仏像・波打ったもの・折りたたんだもの・安っぽいもの・雑巾
浴場・水場・湿地・険しい場所・暗い所・墓所・
閑散とした所・寝室・空家・留守宅・本籍地
夜行性動物・水生動物・穴居動物
不倫・姦淫・情交・色情・姦計・困難・苦難・
苦悩・生みの苦しみ・敗北・隠遁・隠蔽・絶望
冬に咲く花・水草・無花果・寒梅・寒椿・苗木
水卦・困難期の過ごし方 ●
易経を紐解くと、困難な時期にも色んなパターンがあることが解る。その中でも六十四卦の中で最も困難な時期を示すとされる卦が四つあり、これを四大難卦という。
坎為水(かんいすい)、水雷屯(ちゅん)、水山蹇(けん)、沢水困(こん)の四つで、どれも水の卦が関わっている。易では目的を達成する事を渡河に例えているケースが多いが、川を示す水の卦は目的達成への障害という取り扱いがなされているとわかる。
この水卦は九星では一白水星に当たるが、一白水星が困難、貧困、病気、陥る、、、などのあまり歓迎したくない象意を持っているのも、天、沢、火、雷、風、水、山、地の八つの卦の中の水の卦に対応しているゆえである。しかし、一方で水の卦は知恵をも表していて、こうした困難の中から生み出された知恵が非常に大切である事を示唆している。
さっそく四大難卦について簡単に説明すると。。。
水雷屯・・・この卦は第三卦で、陽を示す乾為天(けんいてん)と次の陰を示す坤為地(こんいち)の次に位置する卦である。「陽と陰が初めて交わり新しいものを生み出そうとする、その困難の苦しみの時」と書かれている。
水は「困難」、雷は「活動」なので、困難を前に活発に動いてゆくという意味になる。雨雲と雷雲となれば、雷鳴ひしめく時であり、あたりは薄暗く、見通しもきかない。雷が鳴り響けば、その害が自分にも及ぶだろうかと不安にもなるが、下卦は雷の活動なので、そういう状況にあっても進み行こうという気持ちが失われるわけではない。
(易では上の卦は、環境あるいは相手を示し、下の卦は自分の状況を示している。この場合水の困難が状況で、雷の活動に向かう気持ちが自分を示している)
従って、行く手は困難ばかりが連なっているように見えるが、初心を忘れずに進むならばいずれは困難を克服して伸び栄えると書かれている。『大象』には、雲(水)が垂れ込め、雷が轟いている。まだ雨となって万物を潤すには至らない。これが屯の卦象であると続いている。
よって、この卦は何かを始めようと志した時に、誰もが遭遇するであろう困難を示す卦である。けれども初志が万物を潤すものであるなら(利己的なものでないのなら)、それを忘れずに進めば必ず道が開けて大きく伸びるとも書かれている。
だから、このような時期の困難期には、利己心を捨ててかからなければならないと教えているわけである。
坎為水・・・水(困難)が重なっている卦であり、状況(上卦・水)も困難ならば、自分の気持ちも落ち込んで(下卦・水)しまっている。このような状態では困難を克服する気力すらなく、それを助けてくれる人もいない。しかし、その困難を克服しようとする意志の弱さにこそ問題があるのではないかと、この卦は問いかけている。
というのも、いかに水が溢れそうになろうとも、山を越える事はありえない、、、と、この卦辞には書かれているからである。また同じ箇所に、いかに河川が流れようとも、水は低きに流れる性質を変えることはないとある。
色んな解釈が出来ようが、心が落ち込んで低く沈んでいれば、水(困難)は益々そこに流れ込んでくるのだと言っているようにも思える。人は相した困難の中でこそ心を鍛えられるものである。それで、次にはこう書かれている。
人も危難に際して誠意を変えることがなければ、やがてそれを乗り切って伸び栄える。と。
こうした困難の中にある時、私達は常軌を逸して我が身可愛さのあまり、運命を呪い、人を揶揄して羨むような真似をしやすいものである。しかし、そのような時であるからこそ、常道、正しい道に戻って山のように不動心を養う必要がある。
水は困難を表しているが、同時に正道を示す卦でもあるのだ。困難を招く一番の要因はその衝動より外れたからと言えなくもない。だから、もう一度正しい道に戻って誠意を忘れずにいれば、必ず道は開けるし、そこで鍛えられた精神は後になって人の尊敬を集めるだろうとも書かれている。
水山蹇・・・行く手には川(水卦・困難・危険)があり、危険を見て止まる(山)、それが出来る者こそ真の知者である。というのがこの卦である。また蹇はビッコ、足萎えという意味であり、足の不自由な人が川を渡ろうとしているのだから危険極まりないという意味である。
私達は困難の中にあると、どうにか動き回って問題を打開しようと思うものである。しかし自分を知らないものは、足萎えと同じ事であり、分をわきまえずに動き回って益々自分の首を絞めることも多い。
困難を前にして、動き回りたい衝動を抑え、きちんと止まるためには、状況について正確に気が付いていて、尚且つ自分の能力にも気付いていなければならない。そのような人が真の知者なのだと言っている訳である。
もちろん凡夫である私達は、なかなかその様な判断が付かない。そこで続けて、賢者に教えを乞い、素直に従うならば艱難を克服できるだろうと書かれている。
そこで、この卦は、困難に出会ったら、よくよく反省して自分を省みる事の大切さを教えている訳である。どうしても自分の力で解決できない時は、エゴを捨てて素直に経験者の声に傾けることも大切だという意味であろう。
沢水困・・・沢には水が流れているものであるが、その水が下になっている。干からびた川や沼のようなものである。田畑を潤すはずの水が干からびて無いのであるから、いかんともし難い。ひび割れたコップのように水が漏れていて、水を飲む事もできないという意味でもある。問題を解決するための材料にすら事欠いている有様なのだから八方塞りに等しいだろう。
この卦を得た時はしばしば経済的に困窮したり、留め養う事ができないので、何を言っても信じてもらえ無い事が多い。また、卦形では陽爻(ようこう)が陰爻(いんこう)に囲まれていて、つまらぬ人間に囲まれ、妨害されているケースも多い。
しかし喜び(沢)の中にあって困難(水)に陥ったのであるから、享楽や不摂生に甘んじて自分を節制する事を忘れていたために招いた状況だとも言える。身から出た錆びがこの卦の意味ということになるだろう。
周囲の甘言を真に受けて、その様な人間ばかりで自分を取り囲んでしまったのであるから、いかに困難に陥ろうとも、それを打開する知恵を持つ人など皆無である。心ある人はその様な状況をみているから、言い訳をすればするほど余計に嫌気がさされてしまう。
このような時は、身から出た錆びなのであるから、喜んで(沢)、困難(水)を受け入れるようでなければいけないと易は教えている。その様な気概で反省してこそ、性根を正すことが出来、また周囲の人も認めてくれるというものである。
しかし、この卦には続きもあって、大人は日頃から困難を喜んで受け入れているので、その様な人物にはむしろ大吉であると書かれている。困難の中にあっても正道を見失わないからである。
さて、以上が易の示す四つの困難である。少しまとめてみると、
屯・・・生みの苦しみに当たっては利己的ではない初志を貫く事。
坎・・・正道を忘れ困難の中にある時。正道に立ち戻り不動心を養う事。
蹇・・・自分を知らぬ無謀さを改め、上長の者に従う素直さを旨とすること。
困・・・悪根(あっこん)から錆が出るのだから、日頃から節制を旨とすること。
となるだろう。これが易が教える困難期の乗り越え方なのである。どれもなかなか難しいことではあるが、日頃から心がけておきたいと思う。
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地が水をたたえている。
衆あれば必ず比(した)しむ所あり。故にこれを受くるに比をもってす。比とは比しむなり。
正しければ、人に親しみ助けられるから吉。
しかし、疑り深く、ぐずぐずと遅れれば、比の道は窮まり、凶となる。
聖王はこの卦を見て、諸侯を万国に封じ、大地に水がしみこむように、わけへだてなく、かれらと親しんだのである。
相場は、坎の主爻に坎ある時は大に下ると知るべし。師と義を同うす。下るの一方なり。主爻に口傳あり。
大いに下がる場合と、緩い場合がある。
底かと思えばさらに底がある。下落して止まらない下値。
高下、動かずして日数をおいて高下後に下がる。売買人と共にするべし。
辛 亥 : 初め不味なれども段々上値。
五爻の爻卦に坎(水)を配せば大きく下がり、その他は緩い。
主爻(内卦、外卦、大成卦):二爻、五爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
比は親しみ助けることであり、親しんで睦むことであり、比隣、親比の意とする。水は土を得なければ居るべきところが無く、土は水を得なければ、生育の功を成すことができない。水と土のよく比和する象。一君の万民を親しみ、万民の一君を助ける象。凡そ六十四卦の中で坎の卦を内外に得るものは十五卦あるが、いずれも坎の卦を険難窮迫苦労の卦としないものは無いのに、独りこの比の卦だけは、親比輔助の吉象とするのは、一陽の九五が君位にあって仁沢の主爻とし、雨露の恩沢の仁水を降して天下の五陰の土地に比し親しみ、和ごみ睦んで皆の順うという卦徳を力強いものとしてのことであるが、通常凡俗の占に於いては、一陽が衆人に誘われて、色と酒に陥り溺れ、内証は貧窮困迫の象義と視ること、これが比の卦を判ずる秘訣である。
安楽なる意。仁徳のある主を見立てて其の人にしたがいながら、其の志望を成就するのを肝要とする。節倹しないため費用の多い義。愛情深きに過ぎて物に陥り溺れる意。鬼神の加護を得る義。よく善、不善を選んで親比せねばならない。長者、明者、有徳の人と親和すれば功を挙げるの占。勝負、我が方に利あり。
比は、吉なり。原(たずね)筮(うらな)いて、元永貞なれば、咎なし。寧(やす)からざるも方に来る。後るる夫は凶なり。
彖に曰く、比は、吉なり。比は、輔(たす)くるなり。下順従するなり。原筮して、元永貞なれば、咎なしとは、剛中なるをもってなり。寧(やす)からざるも方(まさ)に来るとは、上下応ずればなり。後るる夫は凶とは、その道窮すればなり。
象に曰く、地上に水あるは、比なり。先王もって万国を建て、諸侯を親しむ。
8 水地比 すいちひ 緩やかに親しむ
比べる。色情。急速に親しくなる。一人の男性が多くの女性を惹きつけている状態なので、女性は後れをとらないよう注意。成立の時期は早いので速やかに行動したほうがいい。始めはトラブルがあっても、寛容の気持ちで接していれば、いつか協力を得られる。敵と思うものを味方に入れて親睦和合すれば調和する。
大地の上を流れる無数の水の流れは、どこででもあれ出会えば一つの流れになろうとする。例えば、海は、そこにすべての川が流れ込む場所である。このことは人や物がまとまって一つになること、そしてその現象の奥に横たわる法則を象徴的に示している。これは水地比の中で言われていることでもある。一つを除くすべての爻が陰であり、君主の位にある一陽の強い意志に従ってそれらが一つにまとまっている。一陽が彼らの纏まりの中心なのだ。一方、この指導的立場にいる強い一陽の方もやはりこれらの陰と強く結びついている。それら陰の中に自分の中にない要素があることを認めているからだ
水地比は吉である。
自分に、果たして威厳と忍耐力と真面目さがあるかどうか
再度占いに問うてみるといい。
その上でなら咎はない。
半信半疑の者らもやがては信じて集まってくるだろう。
しかし来るのが遅すぎたものは
不幸が待っている
人は纏まることが必要である。なぜならそうすることによって補い合い助け合うことができるからだ。しかしながら纏まるには中心となる人材が必要である。だが、人々を纏[マト]め上げ一つにするというのは簡単なことではなく、それに伴う責任も大きい。器[ウツワ]が大きくなければならないし人格的な強さも忍耐力も必要だ。そんなわけだから、人々の中心に立とうというような人は、果たして自分がそれに見合う器かどうか自問してみるといい。もし柄[ガラ]にもない人がそんなことを試みたら、纏まるどころかもっとひどい混乱が起こるかもしれないからだ。
しかしながら、もし本当の中心となるべき人が現れたなら、最初は疑って躊躇[チュウチョ]していた人々も次第に自らの意思で集まってくるようになる。こんなとき、来るのが遅い人はそれなりの咎めをこうむる事になる。というのも、こういう場合、何かをするのに正しい時というものがあるからだ。人々の間に関係が結ばれ、やがてそれが固められる。それには心の結びつきが大切で、そのための共通の経験が必要なのだ。来るのが遅いとその大切な経験が共有できず、そのため鼻先でドアを閉められたように思い、気後れを感じてしまうからだ。
大地の上に水がある。
水地比のイメージである。
かくして古代の王は
領土を封土として与えることにより
封建領主との間に
良好な関係を築いた。
水は凹んだところがあると必ず入り込んで満たし、たちまち大地に馴染[ナジ]んでしまう。古代中国の社会においては、支配者と被支配者らの結びつきはこのようであった。無数にある水の流れはやがて大河へと注ぐ。なぜなら共通する性質を持ったもの同士、馴染[ナジ]み合うからだ。人間集団も、利害を共通する人々の集まりで、利害が共通するからこそ自分らがその集団の一員だと感じるのだ。であるから、集団の指導者というものは、結局一人一人のメンバーが指導者と心を一つにすることが自らの真の利益になると解らせる必要がある。ちょうどそれは古代中国の王国で王と臣下らの関係が慈愛に満ちた父親とその子供のようなものであったようにである。
8. 水地比(すいちひ)天卦:坎 地卦:坤 助ける 親しむ 和する
平和 親密 人と親しむ方法
補助 親睦 和合
安楽 喜悦 倹約せず、費用がかかる
養う 惰弱 神仏に縁有り
男女共に色情に溺れやすい 胸の病気 胸の痛み
・物が入り組んで解決できない。
・商売、職業上の悩みがある。
・小売、小商いには利がある。
・住所の悩みがある。
・塚墓の象にて、大病人には凶である。
・淫欲と争論、盗難等に注意。
・色情の間違いに注意。
・権略的に情交を通ずる人である。
・家庭に波風がある。
・憂い悲しみのある時にでる。
水地比(すいちひ) †
精神的なつながりを重視する
理論家肌の人道家
■人と助け合いながら生きる †
八卦では、水地比(すいちひ)を「地は水を得て柔らかく潤い、水は地の力を借りて流れる」卦としています。
これは、あなたが人と助けあいながら生きていく様子を表わしています。
坎卦のあなたは知性にあふれ、さまざまな計略を立てることに長じています。
しかし、あなたの計画は、他者の助けを借りずには効力を発揮しえない運勢の下にあり、パートナーの存在が不可欠といえます。
そして水地比(すいちひ)の人が気をつけなければいけないのは、あなたのパートナーが正しい人かどうか、ということです。
あなたは人情に厚く、一度信頼関係を築いた相手を裏切ることができません。
たとえ、自分が手を組んでいる相手が間違ったことをしていても、それを正せないことが往々にしてあるのです。
人道主義者のあなたはこうした自分が許せずに、長く苦しむことになります。
■理論の構築に抜群の才能 †
水地比(すいちひ)の人は知的業務に関わることで成功します。
数学や物理学などの基礎理論研究や哲学や宗教などの思想的な学問研究に向いているはずです。
ただし、どちらかというと実践の場は得意ではないので、教師のような、人に教える職業には適していないでしょう。
また、あなたは生まれながらにして大変な人道主義者なので、海外青年協力隊や人権保護団体など、世界の人々の人権を守る職業でも大きな成功を収めることでしょう。
理論派のあなたが叫般企業で成功するためには、実行力のあるパートナーが必要です。
あなたの立てる計画は理にかなっていて、行動さえ伴えばすばらしい結果をもたらしてくれるはずです。
あなたは信頼できる人物を得て、お互いの役割を分担していくことで大成するでしょう。
■精神的なつながりを重んじる †
あなたは恋愛に関しては臆病なほうです。
というより、水地比(すいちひ)の人はどこか潔癖症に近いところがあり、異性をなかなか近づけません。
交際を始めてもプラトニックな恋愛を最上のものと考えて、肉体関係を嫌悪する傾向にあります。
こうした「仙人」のような考えは、相手を不審がらせます。
あなたはセックスを不純なものだと考えがちなのですが、相手はそうは思わないことが多いのです。
せめて、自分とは異なる考え方をする人がいるのだということぐらいは、頭に入れておきたいものです。
さらにいえば、水地比(すいちひ)の人は浮気をされてしまうことが多く、深く傷つきます。
しかも、一度好きになってしまった相手を捨てることができないため、延々と苦しみぬく羽目にも陥りかねません。
水地比(すいちひ)の人が理想の結婚をするためには、精神的なつながりだけでなく、肉体的な相性も重要になってきます。
あまり精力が旺盛な相手だと精神的に参ってしまうこともありそうです。
セックスに関することでも自由に話ができて、理解を得られる相手が理想的です。
■よきパートナーを見い出すことで吉 †
水地比(すいちひ)の人の幸福は、仕事においても私生活においてもよいパートナーに恵まれるどうかにかかっています。
よいパートナーを得て厚い信頼関係を結び、もちつもたれつの関係を築くことで、あなたは幸せになれるでしょう。
■財運 †
人からの援助に恵まれれば、財運は開けます。
成功を維持したければ、人との関係を良好に保つような努力を惜しまないことです。
借金はできるだけ早く返済するようにしましょう。
いつまでも残していると運が去ります。
08水地比 (すいちひ) 【キーワード】結合
〔大意〕「比は、吉なり」と『易経』にあるように、この卦は幸運をあらわしていますが、そのポイソトは人とのコミュニケーションがうまくいくことにあります。人のあなたへの高い評価、人との協力によって、あなたの計画は遂行され、成功するのです。
そのために、あなたがすべきことの最善の策は何でしょうか。それは他人との付き合い方でしょうか。マーフィー博士は「そうではない」といっています。「人間関係で悩んでいる人は、他人との折り合いの悪さで悩んでいるのではない。自分との折り合いの悪さに悩んでいる」のです。
したがって、まずすべきことは自分と折り合いをつけることである。自分と折り合いがつけば、自然に他人との付き合いもスムーズにいくようになります。また、現実に自分が自分で考えて好ましいものでないなら、理想の自分、「かくありたい自分」というものを想定し、その自分と接することです。
人間関係には「類友の法則」というのがあって、似たもの同士が集まってくる。これは自然の世界でも・たとえば植物の分布などを見ればわかります。動物で同じです。人間の場合もこの自然の法則は適用されているのです。だから、自分の周囲に集まってくる人間のタイプを知れば、自分がどんな人間であるかがわかります。それがもし好ましいものでないときはまず自分に問題があると思い、あなたは現実の自分より理想の自分と付き合うようにすべきなのです。
子供が問題を起こしたようなとき、よく周りが悪い、友達が悪いといったいい方をする親がいますが、客観的にそれは事実であったにしろ、原因を他に求める姿勢そのものが問題です。いかなる事柄も、自分に起きたこと旨分の内部にその原因があるのです。
初6―行ないと真実をもって他人を愛せ。
二6―すべての人に好意と活気をふりまけば、あなたの繁栄は約束される。
三6―自分の家族を苦しめる者と付き合うな。
四6―いつも、ほどよく塩で味つけられたやさしい言葉を使いなさい。
五9―正しい者の願いごとはかなえられる。
上6―心の中の混乱は失敗と損失を招く。
水地比
比は、吉なり。原(たず)ね筮(うらな)いて元永貞なれば咎なし。寧(やす)からざるものまさに來らん。後(おく)るる夫は凶なり。
○彖にいわく、比は吉なり。比は輔(たす)くるなり。下順從するなり。原ね筮いて、元永貞なれば咎なしとは、剛中なるをもってなり。寧からざるものまさに來らんとは、上下應ずればなり。後るる夫は凶なりとは、その道窮まればなり。
○象にいわく、地上に水あるは比なり。先王もって萬國を建て諸侯を親しむ。
此卦は九五の君を五陰が尊奉する象です。古典を考えるに天孫降臨の時、五部神がこれに倍侍して輔弼されました。この時寧からざるものが来るとは大巳貴神御父子の帰順、猿田彦神の奉迎などが皆是にあたります。後夫とは順服しなかった邦神(くにつかみ)のことで、かの星神(ほしのかみ)香香背男(かがせお)の類です。遂に帰順せずに誅戮を蒙ったということは凶の大なるものです。
土に属します。師(もろに)集は必ず比(くみす)。人と比(くみ)するに早く来れば吉。遅ければ疑って凶。初は妻に離別します。不時に住居が移転します。人の妨に遇って疾病を発します。无妄に行けば吉・動かずして吉・東北より吉事が来ます。中年より衰えます。死難。薪水。
天 晴 秋時は雨・晴の時は雨・雨の時は晴
旅 凶 衆人と議して吉です。
売 不利。心を尽すべきです。
願 不足しますが成ります。 信が有れば成ります。 未決の人は成り難いです。
待 来ます。 趣に仍って遅くなり、或は来ません。
失 東北の方から出ます。 穿鑿するべきです。 衣類は出難いです。 金物は久しくして出 ます。
婚 先方に迷いが有ります。 話が通じません。 日を経て成ります。
産 早ければ男 遅ければ女です。 安産です。
疾 持病が有ります。 頭痛。積聚熱が在ります。筋骨痛む物は治り難いです。小児は灸治が宜いです。 気血両虚。手足不自由。腰痛。脾腎虚にして廻りが悪い。筋骨痛。腹脹。痰咳。腫たり引たり気が依る所が痛みます。 病は長くなり内が悪いです。難治症。親類に付いて苦労して発します。力が弱い人は重荷を持って肩脊を痛めます。女難より発します。腹にゴロゴロしたものがあります。・薬功はありません。・血道・気虚逆上して眠れません。・当分は病・長ければ危険です・北方から医薬を求めれば吉です。
邪 北方高神の崇り 縁談が二度目のため女の障り 四足の障り 十二日の仏の障り
二十六日の仏 大障が有ります。
この卦を得た人は。よく人と親めば必ず輔(たすけ)があって吉。これに反すれば凶です。
08.水地比:何に親しむか。。。 ●
水地比(すいちひ)。前卦の地水師の後を追って、地と水の上下が逆転しています。大地の表面に水が湛えられた水田の象。あるいは水辺の象のようです。
人の喉の渇きを潤す水が地下に隠れていた時は戦いの卦でしたが、水が表面に現れて潤し癒そうとしているかのようです。
この様な水辺には多くの動物が集まってくるように、情愛(水)に満ち満面に湛えた人の所には、多くの人が集まってくるものです。けれど、水辺に集まってくるのは大人しい草食動物ばかりではありません。それらの動物を糧と見做す肉食動物も、水を求めて集まってきます。
水地比の卦は人の和を示す卦ではありますが、その一方で誰に親しむか、何に親しむか?をきちんと考えなさいと教えます。
そのことについて原文では「原筮 元永貞无咎」と、筮に問いなさいと書かれています。ここでの筮とは天意の事で「本当のあなた」と言っても良いかもしれませんね。。。
「比」という文字は、前の人に両手を乗せて躍るフォークダンスのような形のことです(笑)
そこから比肩(肩を並べる)とか、比較(比べる)と用いられるようになりました。互いに肩を抱き合う形にも似ていますので「親しむ」という意味が込められています。けれど先にも記したように、どの様な人物に親しむか、何に親しむかがとても大切です。
人は自分に甘い相手に迎合しやすいものですし、若い頃には危うきに親しむ傾向があります。易では「比之匪人(これ比する人に非ず)」と書かれています。常軌を逸したような人に親しむべきではないという意味になります。
この事は相手が人ばかりではなく、昨今の氾濫している情報にも当てはまります。興味本位にしか見えないTV番組。人間の本能的な欲求ばかりを取りざたすメディア。。。限度を超えれば「比之匪人」となり、気が付いた時には手遅れになりかねないと灸を刺します。
孔子は「君子は周して比せず」といいました。ここで言う「比」とは「朋比(特定の人とだけ親しむ事)」の事でしょう。周とは周囲に対して満遍なくという事ですので、君子は特定の、自分好みの人とばかり親しむ事はせず、誰とでも偏りなく親しむものだという意味でしょう。
ところで前卦の地水師は地(肉体)の中に隠れた水(困難:トラウマ)とも読める卦でした。傷ついた心が隠されているとき、私達は人生を戦いと見るものです。闘って勝ち取っていかなければ、自分が敗者となる。。。その恐れ(水)が、心の中に隠されているためです。
しかし、この「比」卦では、その傷が表面に出てきて、生き物を潤す癒し(水)となっています。このような時には「比」は、水田のように豊かな人生を築き始めます。
あなたが、より良きものと親しみ、癒しの水辺となってゆきますように。。。
険しい山の上に激しい流れがある。
乖(そむ)けば必ず難あり。故にこれを受くるに蹇(けん)をもってす。蹇とは難なり。
前に険があり、進み難い。
西南の方角はよいが、東北の方角はよくない。困難あるが、大人物にあって助力を得、正道を守って、吉となる。
君子はこの卦を見て、困難に直面すれば、まず我が身を反省し、徳を修める。
相場は、 水が山より下るの象なれども、山に止められて急には下り難く、実に動き得ざる。故に久うして後大いに下がることあり。
一六より易位して五十を越て一六迄下る卦なり。
下押し気味の保合い。積極性は無く、気配も鈍重。しかし、中間相場として、先行き高騰を察する必要がある場合もある。
高下下がる。四爻変ずれば上る。
甲 午 : 双方持合い。
主爻(内卦、外卦、大成卦):三爻、五爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
蹇は、本来、アシナエ、イザリなどのことで行き悩むを意味し、艱難、厄窮の義とする。坎険が上にあり、艮止が下にあって、険の中に止まって出ることの出来ない象。七断八裂。進むことも退くこともできない艱難。君父のために艱難苦労することがある。慎んで其の徳を守れば険にも陥らぬという義もある。恐れ慎む外に手がない。成らず、不利とする。勝負、我が方に利あり。
蹇(けん)は、西南に利(よ)ろし。東北に利(よ)ろしからず。大人を見るに利(よ)ろし。貞なれば吉なり。
彖に曰く、蹇は、難なり。険前に在るなり。険を見てよく止まる。知なるかな。蹇は、西南に利(よ)ろしとは、往きて中を得ればなり。東北に利(よ)ろしからずとは、その道窮すればなり。大人を見るに利(よ)ろしとは、往きて功あるなり。位に当たり貞なれば吉なりとは、もって邦を正すなり。蹇の時用、大いなるかな。
象に曰く、山上に水あるは、蹇なり。君子もって身に反りて徳を修む。
39 水山蹇 すいざんけん 不自由
蹇はあしなえのこと。凶。足の痛み。苦難。金銭のトラブル。悩みの中で行き止まる。きりきりと痛い。坎(困難・障害)と艮(険阻な山・とどまる)で進退きわまり行き悩んでいる。行く手に危険があれば、それを見て止まることができるのが知者である。無理せずに平易な道を選ぶこと。艱難苦労多く当面は望みごとかなわず。
この卦が示すのは、前面に危険な底なしの穴[坎]、後ろに近づくのも困難な険しい山[艮]を控えた困難な状況である。そして同時に、艮(山)が静止の性質も持つため、どのように身を控え困難を避けるか、その方法をも暗示する。この卦が示すのは、時の必然に従って、我々の前に現れた困難である。其れは克服されなければならないし、また克服できる。従って、この卦に述べられるすべての警告はこれら困難の克服へ向けてのものである。
水山蹇。西南に行くのはいいことだ。
東北に行くのはよろしくない
大人に会うのはいいことだ。
忍耐努力すれば幸運がもたらされる。
西南は撤退のための場所であり、東北は前進のための場所である。ある人が困難に悩まされている。正面から挑んでも克服できそうにはない障害だ。そのような困難を前にしたら、一旦留まって引き返した方が利口だ。別に逃げるわけではない、困難を克服するために準備が必要なだけだ。そして志を同じくする仲間と協力し、問題解決の力のあるリーダーを探して、その指導のもとでがんばれ。そうすれば困難が克服できよう。しかしそうするためには忍耐力が必要だ。一見自分の目指した目的とは遠回りになるからだ。だが、たとえそうでも心の中の目的を失わず努力すれば、最後には幸運が訪れるだろう。一時の困難などかえってその人の成長のためにはいいものだ。逆境というのもこう考えれば価値がある。
山の上に水がある。
水山蹇のイメージである。
かくして君子は注意を外から内に向けなおし
自分の人格を形成する。
困難と障害は人をして自己を省みさせる。こんなとき、小人は運の悪さを嘆いて他人に責任転換し非難するが、君子は自分の中に問題点を探し反省するので、現実の障害も、彼にとって自分を育てる好機にしかならない。
39. 水山蹇(すいざんけん)天卦:坎 地卦:艮危機 足萎えて進みにくいとき 難局
門の前に落とし穴がある 明にそむいて暗黒に進む 難渋する
深く泥の中に落ちるように進むが、退くこともない 家内がばらばらで皆和をつくらない 主は愛に溺れ、家族は非協力的で家の中が治まらない
溺死 旅行は支障をきたして行くことが出来ない 親族のために悩み苦しむ
二つに別れて悩むが、一つに決めた方に厄がある 病は胃 熱は上がり腕が痛む
毒のため身体がまがって伸びない
・進退窮まっている。
・身を捨ててこそ浮かぶ瀬もある。
・婦人の力あれば希望達成する。
・退守して時を待つのがよい。
・住居が悪い。
・婦人は子がない象であるが、ただし現に妊娠している産婦を占う時は別で、難産とする。
水山蹇(すいざんけん) †
ごり押しが得意な
孤独な武闘派
■孤独な自信家 †
水山蹇(すいざんけん)は「山に囲まれた水」を表わしています。
それは揺るぎのない自分の中に孤独を秘めた状態を意味しています。
あなたは坎卦の卓越した計画性を持ち、自信を持って自分の立てた計画を実行に移すことができます。
たとえ自分に不利な状況でも大胆に計画を実行するので、周囲から畏敬の念をもって迎えられるでしょう。
しかし、水山蹇(すいざんけん)の人は独断専行しやすく、社会から孤立しがちなところもあります。
あなたは自分のそうした特質を自覚する必要があります。
■大きな事業で成功する †
あなたには深い知恵が備わっていますが、坎卦独特の慎重さでそれを隠したがります。
自分のアイディアを時間をかけて暖めてゆき、機が熟したとみるや果敢に実行に移すタイプだといえます。
実行に移ったときの水山蹇(すいざんけん)は少々の邪魔が入ってもものともせず、強引にことを進めます。
十分な下準備をした上での実行なので、あなたの計画は成功することが多いはずです。
しかし、その強引なやり方は数多くの敵を作ることにもなります。
水山蹇(すいざんけん)の人は、長期的な計画であればあるほど才能を発揮し、よい結果を得られます。
建設業、不動産業、造船業、卸売業など、長期間にわたって大きなものを造ったり、大量の物品や大金を動
かしたりする事業に向いているのです。
また、水山蹇(すいざんけん)は秘密裏にことを進めることが多いため、坎卦の中でも最も「きな臭い」印象の強い卦だといえます。
あなたは腹がすわっているので社長や経営者にも向いているのですが、取引先から煙たがれる可能性もあります。
むしろ、参謀や相談役として陰で権力をふるうほうが、より能力を発揮できるはずです。
■異性を手に入れるも孤独な内面 †
あなたは自分をアピールすることが上手です。
また、綿密な計画を立ててアプローチをするので、その恋は実を結ぶことが多いはずです。
しかし、水山蹇(すいざんけん)の人は異性とつきあい始めてから、深い孤独感に襲われます。あなたは自分の内面を表に出すことがほとんどないので、相手に理解してもらえないのです。
孤独に苛さいなまれたあなたは、浮気に走ったり酒に溺れたりして、結局、不幸な結果を招きます。
これは相手と意思の疎通がはかれていないことが原因です。
ときには、自分から相手に理解してもらえるよう努力をしてみましょう。
あなたは、結婚には向いていないほうですが、まれにかなり年下の異性から理解を得られることがあり、その場合は末永く幸福になれる運勢にあります。
相手は兌卦の人が多そうです。
水山蹇(すいざんけん)の人のセックスにはムラがあります。
情動的に相手を求めるときと、まったく性欲がわかないときがあるのです。
自分本位なので、たまには相手の希望を聞いてあげることも必要です。
■自分を捨てる勇気が成功を生む †
あなたは、孤軍奮闘して成功を収める運勢の持ち主です。
すばらしいプランを立てて成功しますが、それと引き替えに多くの敵を作ります。
水山蹇(すいざんけん)の人には、時と場合によって、自分の計画を捨ててしまえる勇気が必要です。
大切な人の意見を大事にする癖をつければ、あなたの孤独は癒され、きっと幸せになれるでしょう。
■財運 †
財運はあまりよくありません。
「ひと儲けしよう」などと安易に考えないほうがいいでしょう。
事業を始めようとする場合、長い時間をかけて念入りに準備するようにしましょう。
裏取引には強い卦です。
39水山蹇 (すいざんけん)
【キーワード】障害
〔大意〕蹇(けん)とは難で、山にさえぎられ、水に行く手をさえぎられて進退きわまる卦であると一般には解釈されています。しかし『易経』には「貞しければ吉たり」とあり、賢明に対処すれば決して悪いとはいえない。むしろ大きな収穫が得られると考えられます。
困難がおこったとき、どうすればよいか。マーフィー博士はいいます。「忍耐強くしていなさい。相談できる良い人を見つけなさい。あなたはその情況と、素手で戦ってはいけない。自分の中の無限の力を信じなさい。無限の知力はあなたが黙っていても困難に対処し解決する道を知っているのだ」―と。
困難に負ける、障害に負けるとは、その渦にまきこまれることです。まきこまれると、身の自由がきかなくなり、ふだんの能力の十分の一も発揮できない。そしてついには怒りや恐怖や絶望感にさいなまれて、最悪の行動をしてしまうのです。
聖書には「人の心にある計りごとは、深い井戸の水のようだ」という成句があります。それはのぞき込んでも絶対にわかるものではない。深い底にあって理性ではうかがい知れないが、そこから清い水を汲むことはできる。
すべての困難は外部にあるようで、実はその人の心の中にある。それを克服するためには、潜在意識に委ねるのが最良の方法なのです。そこで大切なのは、どんな場合でもマイナス思考をしてはいけないということです。
「この障害は乗り越えられないのではないか」と思った瞬間から、それは現実のものとなります。なぜなら、まさしくそれをあなたが望んだからです。この卦は困難や障害を暗示しているが『易経』には「絶望」とは書いてない。賢くふるまえば、あなたの人生を飛躍させる機会として大いに活用できるものです。
初6―気を楽にしてあらゆる抵抗をやめよ。
二6―あなたは安全に守られている。
三9―問題に正面から立ち向かうな。
四6―あなたがいますべきことは、自分の潜在意識の力を確信することだけである。
五9―信頼できる友と手を組みなさい。
上6―安らぎの流れの中に身をおいている自分を実感しなさい。
水山蹇
蹇(けん)は西南に利ろし。東北に利ろしからず。大人を見るに利ろし。貞しければ吉なり。
○彖にいわく、蹇は難なり。險前に在るなり。險を見て能く止まる、知なる哉。蹇は西南に利ろしとは、往きて中を得ればなり。東北に利ろしからずとは、其の道窮すればなり。大人を見るに利ろしとは、往きて功有るなり。位に當り貞にして吉なりとは、以て邦(くに)を正すなり。蹇の時用、大いなる哉。
○象にいわく、山上に水有るは蹇なり。君子もって身に反りて徳を脩む。
本卦は解の九二が往て九五となって中を得るので西南に利ろしといいます。もし東北に往けば益窮するので「利ろしからず」とします。
古典を考えるに進雄尊(すさのおのみこと)が千座置戸の祓を秤せられ遂い降された時に霖が降りました。故に草を着て蓑とし辛苦ながら降られました。是れが蹇難の徳です。坎は水であって霖の象とします。しかし此の祓の効によって身に反して徳を修められ、後遂に大功を為されました。此れ往て功がある所であり、邦を正すの吉です。西南に利ろしくして東北に利ろしくありません。坤と正に同じく此神は御母に従いたまう御徳と正に一なる理で象の義も亦由て明らかです。
金に属します。 睽けば必ず蹇。辛苦。西南方の人に親しむ。是より東北に進んで利があります。我慢をもって進む。貶ば住居財録の苦労が有ります。災難を受けます。気病が手足に生じます。旻天(あきのそら)に群雲が在るように、気曚々として勇なし。盗難。究屈。比に之けば女身に不足があり、乳少なく陽が狭いです。
天 雨。晴。
旅 凶
願 成り難いです。
待 凶。 音信が有ります。
売 利がありません。
失 東北の水辺。中年の男が取ったとみます。
婚 凶。 吉。
産 女子。 危。
疾 腰足痛。湿毒。気血虚。立居不自由。西南の医者は吉です。毒虫に咬まれます。貧に逼る病 腰下病重。吐瀉。留飲。喘。気鬱。荏苒として持病となります。病長。難病で治りにくいですが、死に は至りません。巽に之けば霍膝風。腫物潰れて膿血が出ます。中風。脾胃虚して痰を生じます。
労役過ぎて真元を損します。身重。疝。生冷水湿物を食し、厚味醇酒三焦を停め山嵐の瘴気雨湿を受け ます。女経水拘。遠行水を渉り湿地に住み脚膝に浮腫を生じます。膀胱所属の病。
邪 土公の崇り 所持の仏体塔などに疵が有ります。 今年忌が有って塔婆を建てたことに よります。
この卦を得た人は、誠によく身に反り徳を修めれば険難を解緩することができて吉。
これに反すれば大凶。
木のこずえにまで、水の養いが達する。
上に困しむ者は必ず下に反(かえ)る。故にこれを受くるに井をもってす。
事をなすのに旧来のままを改めないようにすれば、得もなく、損もない。最後まで努力せよ。
君子はこの卦を見て、民をねぎらい、はげまし、助けるのである。
相場は、 釣り上ぐる象にして泰より来るなり。井の水のごとく安きところより釣り上げ、幾度も往来する意あり。然れども大高下にあらず。
下値から吊り上げては下げというように、上下往来。其の幅は決して大きくなく、上に突き抜けることも困難。上げたら押されると察するべき。
高下夏は上り冬は下る。
戊 申 : 始めは持合い引締る。
主爻(内卦、外卦、大成卦):初爻、五爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
井は地に穴を掘って水を出し、一村一邑が集まって汲む所で其の井の近辺は衆人の集まる所なので其の所にて交易して市を為すところから市井という称も起こったのである。 巽木を坎水の下に入れて水を汲み上げる象。井は人を養う象。汲めども渇くことがなく、汲まずとも溢れることはない、徳のある義。清潔の義。底深き義。日夜用いて便利なる意。道義を以って人の師範たる象。止まって外へ移らぬ義。つるべの底に破れがあって水の漏るがごとく逐次に散在する義。成功に至ろうとするところで失敗することがある。得ることもなく失うこともない象。井は元来人を養うの卦で、人に養われる象ではない。しかも険に従うという時なので、よく辛抱しなければならない。後にはよろしい。勝負、我が方に少しく利がある。
井は、邑(ゆう)を改むるも井を改めず。喪(うしな)うことなく得ることなし。往くも来るも井を井とす。ほとんど至らんとして、また未だ井につるべせず。その瓶(つるべ)を羸(やぶ)る。凶なり。
彖に曰く、水に巽(い)れて水を上ぐるは、井なり。井は、養いて窮まらざるなり。邑を改むるも井を改めずとは、すなわち剛中なるをもってなり。ほとんど至らんとしてまた未だ井につるべせずとは、未だ功あらざるなり。その瓶を羸る。是をもって凶なるなり。
象に曰く、木の上に水あるは、井なり。君子もって民を労(ねぎら)い勧めて相(たす)けしむ。
48 水風井 すいふうせい 最小限度を得る
井の卦は坎(水)の下に巽(木)があって井戸に釣瓶を入れた形。井戸は汲めども涸れない生命力を持つ。生活に欠かせないのに普段はその有り難みが忘れられた存在。最小限度必要なだけ得られて吉。消極的だが安定した状況で、種々の苦労はあるものの望みを達成できる。遅く成立する。媒介を入れ公然と進めること。
木[巽]が下で水[坎]が上にある。木が地面の下に行き水を汲み上げてくる。このイメージは古代中国のはねつるべ井戸から来た。この木は釣瓶[ツルベ]は意味しない。古代中国では釣瓶は素焼きのツボだった。この木は釣瓶ではなく井戸から水を汲み上げるための木の棹[サオ]のことなのだ。水風井はまた、卦全体で地上に繁茂する樹木をも意味する。樹木は地面からその導管を使って水を上に吸い上げるからだ。水を汲み上げる井戸のイメージは、さらに尽きることのない養育をも意味する。
井戸。村は換わるかもしれない。でも井戸は換わらない。
その水は増えることも減ることもない。
人々はやって来ては、井戸から水を汲み、去っていく。
もし水面までほとんど届きそうになりながら、
釣瓶縄の長さが足らなければ、
そして釣瓶が壊れたりしたら、それは不幸なことだ。
古代中国においてはある国の都の位置がしばしば換わった。より便利な場所を求めてという場合もあったが、王朝が変わったことが原因の場合もあった。時代が変われば都の町並みも変わった。時が移れば建築様式が変るからである。しかし井戸は古代から現代まで同じ姿である。このようにして、井戸は人間のもっとも基本的な社会基盤の象徴となった。人の基本的な要求を満たすためのその構造は、国が変わり政治が変わろうと不変である。いかにそれらが変っても人の生活そのものは永遠に変わらない。変りようがないのだ。命の営みは永遠に続く。それは増えも減りもしないし、たとえこの世に人間がたった一人しかいなくなっても、やはり生活は存在する。世代を越えて人は尽きることのなく豊かに営みを続けるのだ。
政治構造、あるいは社会構造が有用であるためには、2つの必要条件がある。まずそれが、人の基本的な要求を満たすものでなければならないということがある。もしその構造が表面的な要求しか満たさないものだとしたら意味がない。そんなものは最初から作らなければよかったのだ。もう一つの条件は、それが誤り無く注意深く作られているということだ。不注意から釣瓶を壊してしまうという話は、このことを例えて言っているのだ。社会や国家機構にとって不注意が致命的になることがある。もし国家がその防衛をつい過剰にし過ぎて隣国との戦争を引き起こしてしてしまい、国家を滅ぼすとしたら、それはちょうど不注意から手を滑らしてつるべを壊すようなものだ
この卦を個人に適用することも可能である。人は素養も気質もみなバラバラであるけれど、人間性の根幹においてはみな共通である。人はだれでもそれぞの素養に応じたやり方で、自分の内に存在する霊的な井戸から水を汲み挙げることができる。しかしながらここにも上記と同じような2つの危険が待ち受けている。一つは学びの途中で真の人間性の源泉にまで降りることができず、 表面的な解釈に留まってしまうこと。これではまったく意味はない。もう一つの危険は突然嫌になって学びを放棄してしまうことである。
水の上に木:水風井の象意
かくして君子は人々の勤労を励まし
互いに助け合うように勧める。
下に巽、即ち木があり、その上に坎、即ち水があるのが水風井である。木は、ちょうど井戸のように、水を大地から吸い上げる。木がそのようにしてその全身に水分を巡り至らせるように、君子も人間社会を、その部分部分が全体に利益を及ぼすように互いに協力させるように組織する
48. 水風井(すいふうせい)天卦:坎 地卦:巽補修 井戸にて親睦を求める 社会に貢献
養う 賢人を養う 通ずる
日々に用いて便利である 悩みにとらわれる 一箇所に留まって他へ移らない
底に穴があいていて、少しずつ水が漏れぬけるように失敗していく 成功に向かおうとして失敗にあうこともある 得ることもなく失うこともない
家庭 家業を継ぐ 疑惑が多くてなかなか決断できずにいつまでも悩んでいる
病気は胃にものが溜まる感じ しん熱がある 体毒がある
心臓病
・諸事や移転や造作、方位改め等は凶である。
・気の病を患う。病占は重く長引くか死亡する。
・三角関係の抜き差しならない時である。
・色情淫欲があり、多くは妾の類である。
・複雑深刻なる金銭問題に悩む。
・男女関係は相手が此の方の心を汲み取って欲しいというのである。
・巽女の上に坎の中男が乗る小にて、井戸に釣瓶の出入りするのは男女性交の象である
水風井(すいふうせい) †
自らの策に溺れる
策士のごとし
■器用貧乏になりがち †
八卦では、水風井(すいふうせい)を評して「井戸から水を汲もうとすると風が吹き、桶が揺れて大事な水がこぼれ落ちてしまう」卦としています。
これは、大事なものが簡単に壊れてしまう様子を表わしており、あなたの不注意や早合点の性質を暗示しているのです。
あなたは、誤った方向に安易に自分の智謀を使ってしまいがちな運勢なのです。
■内にこもらず、外に出よ †
あなたは営業に向いています。
水風井(すいふうせい)の人は、他の坎卦同様に計画性に富んでいる上に、その計画を気軽に実行に移せるフットワークの軽さも持っています。
多くの人と話して物を売る仕事が適職なのです。
事務的な仕事には向いていません。
また、あなたは雑学知識が豊富で、いろいろな話をおもしろおかしく話すのが得意です。
実演販売の仕事や結婚式などの司会、水商売のホスト・ホステスなどにも向いているでしょう。
あなたの軽くてためになる話は、人を夢中にさせる魅力を持っています。
水風井(すいふうせい)の人が気をつけなければならないのは、つい「嘘」をついてしまうことです。
営業マンなど、信用第一の商売で嘘をつくことは致命的な欠点になりかねません。
また、水風井(すいふうせい)は嘘を重ねてつくようなところもあり、こうなるとまっとうな職業には就きにくくなりますので注意が必要です。
実際、水風井(すいふうせい)には詐欺師が多いのです。
営業トークは、罪のない方便程度にとどめておくようにしたいものです。
水風井(すいふうせい)の人にはもうひとつ気になる点があります。
それは職を変えがちなところです。
乾卦と違って、坎卦の場合は職を変えるたびに悪いほうへ進む恐れがあるので注意しましょう。
■本当の愛を見失わないように †
水風井(すいふうせい)には、男女とも恋愛関係が華やかな人が数多く見られます。
気軽にいろいろな人に話しかけるので、ナンパも得意でしょう。
何人もの人と同時につきあうこともありますが、浮気を隠すのはうまくありません。
嘘をついても、それが簡単にばれてしまいます。
あなたの恋は、とかく破局しがちな運命にあるのです。
しかしながら、水風井(すいふうせい)の人は、だれからも見放され失意のときを迎えると、ようやく本当の恋をつかむチャンスに恵まれます。
あなたは自分の一番近くにいて「異性」を感じていなかった相手に救われます。
あなたの子供っぼさを丸ごと受け止めてくれる相手こそ、水風井(すいふうせい)の生涯の伴侶となるはずです。
このチャンスこそが、ラストチャンスです。
これを逃がしたら、あなたは天涯孤独の身になってし
まうでしょう。
水風井(すいふうせい)はせっかちなセックスをします。
回数はこなせるのですが時間が短い人が多いのです。
また、スワッピングなども好みますが、こういう性の傾向も恋愛を壊すきっかけとなりますので注意が必要
です。
■よきパートナーを †
水風井(すいふうせい)は注意力が散漫で、いろいろなことを見落としてしまうことで失敗しがちです。
坎卦らしく計画は見事に立てても、肝心なところの見通しが甘いことが多いのです。
公私ともども信頼できるパートナーを見つけることで、こうした欠点は解決できるはずです。
■財運 †
平静でいるときは、可もなく不可もなくといった財運ですが、少し裕福になると欲を出して結果的に大損しま
す。
策も練りすぎると失敗します。
一気に大金をつかもうとせず、着実な道を探しましょう。
48水風井 (すいふうせい)
【キーワード】井戸
〔大意〕この井戸というキーワードはいろいろな解釈ができます。「井は、邑を改めて井を改めず。喪うなく得るなし。往来井を井とす」これは井戸の効用、性質を語っています。
井戸はたとえ村が変わっても変わることがない(邑は村里)。村落は人の構成も変わるし、行政改革によっても変わる。なくなってしまうこともある。だが井戸は変わらない。
人あれば水を汲みにあつまってくる。汲まなくてもあふれることはないし、汲みすぎても枯渇することがない。
これほど役に立つものはない。井戸は人間生活の基本である。だが、その井戸も水を汲む手段が断たれてしまえばどうなるか。それはあってなきが状態で何の役にも立たない。
マーフィー博士はこれをもって井戸は潜在意識だといいます。
わたしたちに無限の効用、しかも実生活に密着した効用を与えてくれながら、その存在を知らない、あるいは知っても水を汲みあげる手段を持たなければ何の役にも立たない。まさに井戸は潜在意識といっていいでしょう。
いくら汲んでもかれることのない潜在意識の井戸を、わたしたちはもっと活用しなければいけない。この井戸のポイントは「汲めばいくらでもわいてくる。しかし、飲めないといって汲まなければ一滴の水ももたらしてはくれない」という点です。
つまり潜在意識の法則とは「良いことを思えば良いことがおきる。悪いことを思えば悪いことがおきる」という単純なものです。しかしコンピュータのあの膨大な仕事をこなすメカニズムが0と1から成り立っているように、宇宙の法則もこんな単純な記号でできあがっているのです。
初6―ぬかるみの水は飲めない。
二9―あなたは井戸の存在を知ればかわくことはない。
三9―自分でいって水を汲みあげなさい。
四6―水を求めるなら井戸に至る道を知らなければならない。
五9―水を得るために払う代価は偉大な存在への感謝でいい。
上6―井戸の良い性質に感謝しなさい。そうすればあなたはかわくことがない。
水風井
井(せい)は邑(ゆう)を改めて井を改めず。喪(うしな)うなく得るなし。往來井(せい)を井とす。(ほと)んど至らんとしてまたいまだ井につりいとせず、其の瓶(つるべ)を羸(やぶ)る。凶なるなり。
○彖にいわく、水に巽(い)れて水を上(あ)ぐるは井なり。井は養いて窮まらざ るなり。邑を改めて井を改めずとは、すなわち剛中なるをもってなり。んど至 らんとして、亦いまだ井につりいとせずとは、いまだ功有らざるなり。其の瓶( つるべ)を羸(やぶ)る、是をもって凶なるなり。
○象にいわく、木の上に水有るは井なり。君子もって民を勞(ねぎら)い勸(すす )め相(たす)く。
水に入って水を上るのは井の象です。邑を改めて井を改めないのは地を移すべきです。井は移してはならないという謂です。古典を考えるに此国の水は潮なので飲用となし難い。故に天の忍岩の水を取って之れを和し、始めて神供及び御供に奉りました。其の井始は日向にあり。後に丹波に移し遂に伊勢に移しました。是れ其地は移易することができないが、井水は以て移すことができます。偶この卦と反するようですが、神代天水の徳は凡人の及ぶ所ではないので漢土の聖賢はただ凡人の上を説くのみです。彼此国体風土が隔たること万古一系と革命との差違があるようなものです。是れこの異なる所が在る所です。その「いまだ繘せずして羸る」というのは戒に備えることです。象伝は木上に水あり、津潤するに法とって上たる人は下民を慰労し勧め助けて養うべきをいいます。
木に属します。 上に苦む者は下に復る。井地中にして能く人を益す。いさぎよく美しい意。住居不定生業も不夬であるが井水が定めて久しく涌くように辛抱して事違います。百事汔(やがて)至(なるの)場に及んでつるべなわ无く井水を汲んで瓶やぶり便を裘し心細いです。解ふと色情の幾が発します。思い過し却って長者の心に背きます。人に能く思付ます。脳みが多く我が身の心に任せません。萬慎しんで吉。陥(歩行風俗凶)。
天 雨。 風。
旅 凶。
売 不利。 吉。
願 長引きます。
待 来ません。
失 女が盗んだとみます。東から西に移ります。 知り難いです。
婚 成って末に破れます。
産 危いです。 男。
疾 疼牽。積。心気不足。頭面重い。寒熱往来。心痛より発します。二便渋ります。
風邪。湿熱。老人は長いです。冷風で耳痛。耳に物が入っています。水に溺れます。
水瀉。疝気。陰嚢湿り癢(かゆい)。蔵気不調。冷物に傷います。動気。身体困倦。帯下。
邪 七日の霊。 女の死霊。 水死の霊。 三爻 堀井鬼門の咎
この卦を得た人は心を上下に用いてあえて忽略にしないこと井水を汲むがようであれば吉。
これに反すれば凶。
_
雲がたれこめ、雷がとどろきながら、まだ雨となって万物を潤すに至らない。
天地の間に盈(み)つる者はただ万物なり。故にこれを受くるに屯をもってす。
屯とは盈つるなり。屯とは物の始めて生ずるなり。
芽生えの時。
大いに通る可能性はあるが、動いていっても前方の険に遭うから、急いで進んではならない。
君子はこの卦を見て、停滞を打破するために国家経綸(けいりん)の大志をおこすのである。
相場は、雷が上がらんとすれども、水に抑えられて上がることかなわず。
伸び悩み、何れかといえば、下押し気味。高下を繰り返しても、活気乏しく小高下。
底値三八より上り一六高値となる。大いに動けば易位して解となるに、二条あり。上ると見れば其の時の底値三八より一六越て三八迄上り三八天上となるなり。下へ下ると見れば、其の時の天上値一六より三八越て一六迄下り一六底値と見也。
物価安し。売買共に不利。
高下即今は動かず後に上る。静かに時を待つべし。
乙 亥 : 寄附は上値にして大引は下値。
主爻初に艮(山)、震(雷)を配した内卦の震は、易位して高い。
主爻五に坎(水)を配した外卦の坎は、易位して下る。
主爻(内卦、外卦、大成卦):初爻、五爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
屯は進み難く艱難苦労することである。屯の字の上の一は地に象どり、下は草の根のかがまるに象どったもので、内卦の震の草が地中より芽を出そうとしても外卦の坎の寒気が烈しくて、その根も伸びることができず枝葉も伸びかねている。これを屯の難みとする。坎の雲が上にあって未だ雨とならず、震の雲が下にあって未だ奮発しない。その気が停滞、屈伸煩悩する象で、自然の難みである。震が進み行こうとするが、坎水の険にあって容易に渡ることを得ない象、これは人の屯。艱難苦労の象。忍耐強い意。志も行いも堅固。満盈(まんえい)する象。弟が家を継ぎ、長男が弟に養われる意。始めは屯難に苦しむとも、よく辛抱すれば、おおいに成すことあり。一人して大業を創造する意。才力がありながら埋もれ捨てられている意。器量ある人物とする。不合理なことに迷って道を失う意もある。終には抜群の力を現す意もある。屯難のときなので隠忍しつつ正しきを守って辛抱すべきである。勝負、我が方に利あり。
屯(ちゅん)は、元(おお)いに亨る。貞に利(よ)ろし。往くところあるに用うることなかれ。侯(きみ)を建つるに利(よ)ろし。
彖に曰く、屯は、剛柔始めて交わりて難(なや)み生じ、険中に動く。大いに亨りて貞なるは、雷雨の動き満ち盈つすればなり。天造草昧(そうまい)、よろしく侯を建つべくしていまだ寧(やす)からず。
象に曰く、雲雷は、屯なり。君子もって経綸(けいりん)す。
産みの苦しみ
内面に生命力を持ちながらも停滞している。新しいものを生み出すための苦難のとき。動こうとして困難に陥っているが、これに耐えることで実力が養われる。焦らず短慮を避けること。こちらは悩み、相手は多欲である。次第に好転変化するので誠実をたもち、こちらから進まずに辛抱を心がけること。難卦だが小事には吉。
この卦の名前「屯」は、固い地面という困難を打ち破って現れる草の芽を象[カタド]った字である。つまりこの卦の意味は「創成期の困難」である。この卦において表されるのは天地が力をあわせこの世の存在物を生み出していく姿である。天と地がここにおいて初めて遭遇し、困難な状況におかれる。下にある震は勃興してくる力である。それは下から上への動きであり雷によって象徴される。上の坎は陥穽[カンセイ]、つまり危険な状況を意味する。それは下方への動きであり、雨によって象徴される。「屯」の示す状況は混沌とした雨降る豊饒の世界である。雷鳴と雨が辺りを満たすが、やがて陥穽は下へ沈み去り震は上昇してついには困難を通過し得る。雷雨は緊張を解き去りすべての存在が再び息を吹き返す。
屯゙は元いに亨り、貞しくして利ろしい。(屯は、忍耐を通して促進され、崇高な成就をもたらす)
何事も試みてはならない。
助けてくれる人を見つけるといい。
成長というものは困難を伴うものだ。それは初めての出産に似ている。しかしこれは何とか形になろうと苦闘するこの世の存在すべてが経験する豊饒[ホウジョウ]なる困難だ。すべてが流動的だ。そのため危険もあるが困難に耐え努力するなら、きっと希望を成就できよう。創成期とはすべてかくのごとく困難なものである。すべてがまだ形をなさず、闇に包まれているからだ。そのようなとき人は固く身を守って慎重であるべきである。未熟な身で無闇に動けば災難が待ち受けている。それに加え、このような場合単独で行動すべきではない。混沌を克服するためには助けが必要だ。とは言え、自分は事態を傍観していていいというわけではない。自分も必要な手は差し伸べ触発し指導すべきである。
雲と雷
創成期の困難の象
かくして君子は
混沌の世界に秩序を作り出す
上下のそれぞれの卦には、二陰の中に一陽があり、それが卦主としてあるがために雲と雷の意味になる。これは物事の始まりの混沌たる困難の最中、秩序がすでにほの見えていることを示す。君子もまた可能性に満ちた創成期の混沌を整え、秩序ある状態に編み上げるのだ。それはちょうど人がもつれた絹糸を解きほぐし、糸玉にまとめるようにである。悠久の宇宙に[有限の]自己の存在を位置づけるために、人は解きほぐしては編み上げることを繰り返す。
3 水雷屯 すいらいちゅん 産みの苦しみ
内面に生命力を持ちながらも停滞している。新しいものを生み出すための苦難のとき。動こうとして困難に陥っているが、これに耐えることで実力が養われる。焦らず短慮を避けること。こちらは悩み、相手は多欲である。次第に好転変化するので誠実をたもち、こちらから進まずに辛抱を心がけること。難卦だが小事には吉。
3. 水雷屯(すいらいちゅん)天卦:坎 地卦:震 産みの難 芽生え 出生
艱難 苦労 盈満
事を創める 驚き懼れる 険みが目前に在るが立場を維持出来る
志が堅固 励み勉めれば後必ず成功する 進む事が出来ずに時節を待つのである
堪忍する 弟が家督を継いで兄が弟に養われる 病は胃痙攣にて激痛する
胃もたれして胸苦しいか、胸と胃の辺りがつかえて苦しい
・天運未だ盛んでないため、物事の急進は不利である。
・人間関係は一時邪魔されて困難することがあるが、時期をまてば、円満な状態になる。
・初婚は苦しいが創建の悩みで、後は適切な方法と努力次第でよくなる。
水雷屯(すいらいちゅん) †
機が熟すのを待ち、
果敢に実行せよ
■旺盛な体力と精神力は温存して吉 †
水雷屯(すいらいちゅん)は、肉体的にも精神的にもタフで生命力にあふれた卦です。
あなたは、すぐれた創造力と行動力を持ち合わせているのです。
ただし、水雷屯(すいらいちゅん)の人は自ら積極的に動くと、思わぬ失敗を引き起こしてしまう運勢にあります。
八卦では水雷屯(すいらいちゅん)を「雷を伴う大雨に遭って、それを過ぎ去るのを待
つ」卦であるとしています。
動かずに「待つ」ことで、機は熟して、あなたの才能は一気に世に出ることになるのですゆこうした運勢に反する行動をとると、思わぬ失敗につながります。
■能力は隠せ †
あなたは自分の優れた能力を自覚しており、それをすぐにでも仕事に生かそうとします。
しかし、そうした試みは失敗しがちです。
あなたの才能は他人から嫉妬を受けることが多く、それが元で挫折するのです。
水雷屯(すいらいちゅん)の人は、自分の計画が大きければ大きいほど、それを人に漏らさない努力が必要になってきます。
口をすべらすと、計画自体を盗まれるなど、ろくな結果になりません。
気長にチャンスを待ち、そのチャンスに乗じるかたちで成功するのです。
こうした姿はときとして「腹に一物ある」ように見られがちで、あまりよい印象を持たれません。
しかし、たとえ世間的な印象が悪くても、自分を出さずに我慢することが成功の秘訣なのです。
水雷屯(すいらいちゅん)の人に向いている職業は、研究者や思想家、宗教家、政治家などで、その研究や思想の実現に時間がかかるものであるほど、よいとされています。
また、一般企業では長期的な開発プロジェクトを任されるとその才を発揮できます。
水雷屯(すいらいちゅん)の人が気をつけたいのが、チャンスがなかなか巡ってこないことに腹を立てて、反社会的な行動をとってしまうことです。
坎卦の人は、一度こうした道に入ってしまうと、一般社会への復帰がきわめて難しくなります。
■真の恋人は向こうからやってくる †
あなたは、好きな相手を追いかけても幸せにはなれません。
水雷屯(すいらいちゅん)には魅力的な人が多いので恋愛関係に至るまでは難しくはないはずですが、こうして始まった恋愛は、すぐに破綻してしまうのです。
水雷屯(すいらいちゅん)の人が自分の恋愛を成就させるためには、やはり「待つ」ことが必要です。
まずはじっくりと相手からのアプローチを待ちましょう。
そして相手が誘いをかけてきたらそれに応じて、自分の熱い胸の内を告白するのです。
そうすれば必ず恋は実るはずです。
相手が何もいってこない場合、相手が去ってしまった場合は、縁がなかったものと考えたほうがよいかもしれません。
水雷屯(すいらいちゅん)の人のセックスは濃厚です。
激しく、熱いセックスなのです。
しかし、あなたはセックスに際しても自分から誘うべきではありません。
相手の誘いに乗るかたちにすれば、精神的にもよいつながりができていくはずです。
■アウトローの一歩手前。自制せよ †
才能に任せてことを為して、人生を誤る水雷屯(すいらいちゅん)は少なくありません。
世間の不条理を感じたあなたは「悪」の道に踏み入ることすらあるでしょう。
あなたに肝心なのは、正しい道で「待つ」ことです。
常に前を向いて、正しい努力を続けていけば、道はきつと開かれます。
■財運 †
自ら積極的に行動しても、財運はついてきません。
機が熟すのを辛抱強く待つこと。
待てば待つほど、大きな利益を得られます。
「汚いお金」ならすぐ手に入りますが、あとで後悔するのでやめましょう。
03水雷屯 (すいらいちゅん)
【キーワード】 初めに困難がある(試練、忍耐、希望)
〔大意〕物事がすべて思惑通りに順調に運ぶことは稀です。とくに物事のはじめには、創草期の苦労がつきまとう。そこで挫折したか、強引に運んだりすると、惨めな結果を招くということです。
「人は栄誉を得る前に試練を受けなければならない」(ソロモン王)のです。仕事でも受験でも恋愛でも、現実には苦しみのほうが多い。しかしそれを忍耐して乗り越えて、はじめて輝かしい成功が獲得できるのです。
この卦は初春、草の芽がまさに地上に生え出ようとするイメージで、そこには生まれ出ずる苦しみがあって当然です。スムーズに苦労もなくいくことはまずない。しかし「最後まで耐え忍ぶ者は救われる」のです。
正しく考え、正しく感じ、正しく行なう―この卦が出たときの心的態度はこうあるべきでしょう。そこには大宇宙の偉大な力、あるいは自己の潜在意識への全幅の信頼があります。
あきらめ、短絡的な発想、怠惰は敵です。試練は天の与えたものとして受け入れ、あせらず忍耐しながら希望を持ち、努力することが大切です。行く手は決して闇ではなく、願望の成就、目的の達成があるのですから、潜在意識の理論を知る者には忍耐も努力もできるはずです。
物事にはおのずと時節というものがある。種をまいてから収穫までには、一定の時間が必要である。待つ勇気、希望を持ち、幾多の障害に耐える勇気が豊かな収穫をもたらす。待てば、収穫の秋は必ずめぐってくるのです。大自然の循環に例外は絶対にない。それを待てない人は忍耐力も勇気もない人です。
初9―偉大な力に導かれていることを実感しつつ、忍耐せよ。
二6―ボートの中にしっかりと座り、心を静めなさい。
三6―夜明けは必ず訪れる。いまいるところにじっとしていよ。
四6―種には水をやり、肥料を与えなさい。
五9―悪人に手向うな。それは敵に利する結果を招く。
上6―感謝のうちに目をさまし、ひたすら祈り続けなさい。
水雷屯
屯(ちゅん)は元(おお)いに亨(とお)りて貞(ただ)しきに利(よ)ろし。往くところあるに用うるなかれ。侯(きみ)を建つるに利ろし。
○彖にいわく屯は剛柔始めて交(まじ)わりて難生じ、險中に動くなり。大いに亨りて貞なるはなるは雷雨の動き滿盈(まんえい)すればなり。天造艸昧(そうまい)よろしく侯(きみ)を建つべくしていまだ寧(やす)からず
○象にいわく雲雷は屯なり。君子もって經綸す。
序卦伝に「物の始めて生ずるなり」と見えます。物の始めはすべて難がって安からぬものです。天造草昧の字は神武天皇記に天孫三代が日向にましました時のこととして用いられます。天孫降臨以来いまだ久しからず、なお天地の始めのごとくです。雲雷はともに天象。ゆえに次の業に対しては天の初めです。古典にいわく、国稚(くにわかく)して久良下(くらげ)なすただよへる時に芦芽(あしかび)の如(ごと)、萌(も)え騰(あが)る物に因(よ)りて、成りませる神の名(みな)は云々次天之三神立升とあるのがこれです。
○「経綸」の字は「修理固成」の意の如くです。天つ国の修理固成は其傳はありませんが地の事に准じて悟るべきです。天之常立神(あめのとこたちのかみ)は天国を造られた神です○「侯を建るに利ろし」は人事をもっていう。造化の方からは国之常立(くにのとこたち)の二神が現われて国造されたことにあたります。
水に属します。。乾坤分れて地屯を生じます。屯は陰陽の気が盈ることです。
屯の字象草地を穿って始めて生じ、いまだ伸びず地中発生の気を含むゆえに屯といいます。
役介と成人有り・我の慢心・物工異風・住所の難み、身上の苦労。住所は替わって吉。
水難。 金についての脳み
娘妾 孕む
天 雨忽晴
旅 長袖の外は良くない
売 不利
願 凶。久しくして叶う
待 遅れる。尋ねる人を待つのは不吉。
失 早ければ出る。 親しい人。久しくして出る
婚 凶
産 男子安産。後に少しく病あり。
疾 若い医は吉。危・往来・乱心・小児は安いです。・気鬱 二便渋 腫物・脾胃虚・ 腹脹不和苦・舌積・経行不順 産後病・初発・急には治りません・水業をして冷を受けます ・心気痛・難歩行・驚風悪水心下滞粘腋の類
邪 長袖の恨が怨霊となり蛇となって家に住み、祟をなします。 水難の霊女。十九日の仏を問うべきです。 二爻は穴掘水神鬼門の咎。六蓄主心に随います。 五爻は水死の老女の霊です。
この卦を得た人は、険難をいとわなければ百事満盈して吉。これに反すれば凶。
03.水雷屯:生みの苦しみ、忍耐の時 ●
天と地がそろって森羅万象の創造が始まります。そこで次の卦は水雷屯(すいらいちゅん)となります。
水は困難、陥る、、、という意味で、雷は振るい動く、声、という意味があります。ですので、この卦は何かを始めようとして困難に陥る。。。という意味になります。
水は冬を表し、雷は若芽(新芽)を表しますので、冬の凍てついた大地の下で、今まさに伸びんと新しい命が胎動している姿です。
このように何かを始めようと思うなら、いてついた氷の大地の下で春を待たなければなりません。生みの苦しみは、忍耐をし続ける苦しみでもあるわけです。私達は忍耐をするになかなか我慢が効きません。
忍耐しきれずに芽を出して伸びてみると、まだそこは冬の真っ只中で、若い新芽は寒さに耐えられず枯れ果ててしまいます。。。
自分では十分に忍耐をしたつもりでも、まだもう少し、忍耐が足りなかったという事は多いのではないでしょうか。。。もう駄目だと思ったときが、もう一我慢の時なのです。
この卦は六十四卦の中でも四大難卦、あるいは三大難卦に数えられる卦で、忍耐の難しさを教えているように思われます。
けれど水卦は水、雷卦は木の五行を表していて、水は木を生み育てます。水は困難を示しますが同時にそこから学ぶ体験的な知恵を表してもいます。一方で雷の卦は経験不足な若者を象徴しています。その若者が忍耐を重ねる事で、大きく知恵を得たときに春が訪れるのです。
若者は忍耐を嫌い、また忍耐を嫌うのが若者の特権のように思われがちですが、彼が大きく伸びてゆくためには、その忍耐が必要という訳です。
また、雷の卦は「希望」とか「期待」、「気付き」を象徴してもいます。忍耐をし続けるためには「希望」を失わない事が大切だと教えているようにも思います。
この場合の若者とは単に年齢的に若いという意味ではありません。新しい場所で新しい何かを始めようとするとき、私達は誰でも経験の足りない若者だという意味です。
卦形を御覧頂くと解る様に、この卦は初爻(しょこう、一番下の線、|は陽、:は陰を示す)が陽になっています。
忍耐を重ねて、何かを生み出すとき、初心が大切であるという意味でしょう。
またもう一つ、五つ目の爻(こう)も陽爻ですが、五爻は最も力のある人物、徳を備えた人物を示す位です。つまり、物事を生み出そうとするときは、そのような人の師事をよく聞くことが大切だと示しています。
纏めますと、これで我慢も限度と思ったときにはもう一我慢すること。困難から学ぶ事。初心を忘れない事。希望を失わない事。徳を重ねた人に師事する事。。。これが困難な時期にするべきこととなります。
ところで、水雷屯の水は「幽幻界」のことを示します。雷は「音」となります。天(陽)と地(陰)による森羅万象の創造は、まず幽幻界で、音とともに始まりました。
聖書には創世記の最初に
『地は混沌であって、闇が深淵の面にあり、神の霊が水の面を動いていた。神は言われた。「光あれ。」こうして、光があった。』
と書かれています。天(神)と地の間に深淵があり、最初に言葉を発せられた訳です。乾為天、坤為地から続く、水(深淵)雷(言葉)屯の流れがここにも書かれているような気がします。聖書と易が似たようなことを言っているというのも不思議ですね。
雷は火と同体なので、言葉は光なのですね。皆様の言葉も、光に満ちていますように。。。(^^)
水が火の上にあって燃えさかる火を消そうとしている。
物に過ぐることある者は必ず済(な)す。故にこれを受くるに既済をもってす。
水火既済(すいかきせい)は、すべての位で剛爻柔爻が「正」の位を得ている。
完成した形。既に成る。 その道、既に窮まったのだから、とどまることはできず、終わりは乱れる。
君子はこの卦を見て、災患が降りかかることを恐れ、その予防につとめるのである。
相場は、泰より来るの卦にして高下保合いの象なり。然し五位に水などを配せば保合いにて後に下がり、二位に火などを配せば上がるなり。
上げにはこれを制する材料あり、下げにはこれを拒む条件あり。上下とも動かず閑散を示す。たとえ動いても上下の往来を繰り返すに過ぎない。
先ず上がる。
高下下る秋の末より上るべし。
丙 午 : 弱気一方。
主爻(内卦、外卦、大成卦):二爻、五爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
既済とは既に成り終わったという意味である。凡そ易において貴重とするのは、中、正、応、比であるが、この卦は以上の諸徳を具備しているので既済という。未済の易位として見るときは、未済は離火が坎水の上にあって水火の交わることを得ない卦であったが、この卦は坎水が離火の上にあって水火交わることを得ている。すなわち万物生育の意。既に済みの意。有用有益の意。義理によく適当する意。窮まって終わりは乱れるの意。窮極の意。既に済うという時なので、ただ守ることを専らにして既に得たものを失わぬことを第一とすべきである。勝負、我が方の大負けとする。
既済(きせい)は、亨ること小なり。貞に利(よ)ろし。初めは吉にして、終わりは乱る。
彖に曰く、既済は、亨るとは、小なる者の亨るなり。貞に利(よ)ろしとは、剛柔正しくして位当たればなり。初めは吉とは、柔中を得ればなり。終わり止まればすなわち乱るとは、その道窮まるなり。
象に曰く、水の火の上に在るは、既済なり。君子もって患えを思いて予(あらかじ)めこれを防ぐ。
63 水火既済 すいかきせい ことが完成
各爻がすべて正位にあって陰陽がととのい理想的に完成している卦。事が成就。完成。終焉。交わり。調和。結婚。男女関係。完成した以上は崩壊に向かうので日々を堅く守って怠らないように注意。現在を維持することに力を注ぎ新規を手がけぬこと。はじめは睦まじいが後に不和を生じやすい。躍進に乏しい。終り乱れる。
水火既済は地天泰が変化した卦である。混乱が治まり秩序が回復し、陽爻が陽位に、陰爻が陰位と、細部にまで渡ってあるべきものがあるべきところにある。外見的には理想的な状態だ。しかしこれは一考を要する状況でもある。というのは、完全にすべての釣り合いが取れた状態というのは、それから先どんな小さな動きがあっても、その均衡が崩れるということだからだ。一つの陽が上に上り、かくしてすべてが陽爻陽位、陰爻陰位の細部まで完全な姿が完成されたわけだが、その後も続く他の陽爻の上昇により-これら陽爻の動きはすべてその元来持っている上昇する性質によるのであるが-再び天地否が出現する。つまり、水火既済はクライマックスのときを示す卦であり、非常な警戒心を持って扱うべき状況である。
願望成就の後。小さいことは成功する。
忍耐努力することが前進への道。
最初は幸運。終わりは無秩序になる
体制の入れ替えが終わった。新しい体制作りも概ね終わった。全体的にはすべてうまく運んでいる。あとは細かいところを完成させていけばいいだけだ。しかしちょっと待ってほしい。油断してはいけない。すべてがうまくいっているように見えるので、うっかり気を許し、細かいところは放っておいても大丈夫だと思いやすい。そのような油断からあらゆる種類の問題が起こってくる。これが崩壊への兆なのだ。歴史を見れば、幾らでもその例が見つかる。しかしこれは避けられないことではない。このことを理解し、いつも忍耐と警戒を忘れない人は、この兆が現実になるのを防ぐことができる。
火の上の水:成功成就の後の状態
かくして君子は
災厄を思い
あらかじめ用心を怠らない。
薬缶が火にかかっているとき、水と火という二つの要素が互いに働き合いエネルギーを生み出す。(つまり、蒸気が生まれる)。しかし注意深さが必要である。もし水が沸騰して吹きこぼれれば火が消え熱が消滅してしまう。一方もし熱が強すぎれば水は蒸散して空中に消滅してしまう。ここで互いに働き合ってエネルギーを生み出している水と火は元来は反対の性質を持った対立する要素である。注意に注意を重ねてやっとトラブルが防げる存在なのだ。人生においても同様だ。すべての力がバランスよく調和して働いて、なにもかもが最高にうまくいっていると思えるとき、トラブルの兆に気づき、しかも正しいタイミングでそれを防げるのは賢い人だけだ。
63. 水火既済(すいかきせい)天卦:坎 地卦:離守成 完成 完成美
すでにととのう 事のすでに成立するの意 定まる
適当 事成立すれども後にまた乱れる 窮まる
滅亡 双方相争うならば、仲裁が入れば親和する 夫婦は仲良くない
勝負は相手に負ける 初め吉後凶 病は特に悪い所はないが、元気がなくなって自然と死に至るなり
・目下の者のために金銭の悩みあり
・運勢占として得る時は、その人往々にして死することあり。
・安易に怠って時期を失うのである。
・病難、水難に注意すべし。
・自殺の恐れあり。
・やり直した方が早く進捗する。
・人の出入りが多いのである。
・男女関係は精神肉体共に関係ありとする。
・結婚は終わりがよくないが、再縁の象がある。
・七日の内に事が解決する意がある。
水火既済(すいかきせい) †
絶え間なく
自分を鍛えて成功する
■努力で磨かれる才能 †
プロ野球のイチロー選手はこの水火既済(すいかきせい)の卦です。
八卦では水火既済(すいかきせい)を「火が絶え間なく燃えることによって水を沸騰させる」卦であるとしています。
これは、努力し続けることによって能力を伸ばしていけることを暗示しているのですが、同時に努力を怠れば能力も終わってしまう卦であることも表わしています。
■豊かな計画性を持続できるか否か †
水火既済(すいかきせい)は、坎卦の豊かな計画性が自分に向けられるタイプです。
自分を練磨し、特異な技能を身につけていく人が多く見られます。
高度な技術を要する仕事、システムエンジニアや精密機械の技術者、伝統工芸の職人、プロスポーツ選手などに向いています。
努力家なので一般企業でも十分通用しますが、その場合でも、個人的な技量が発揮できる部門のほうが、よりよい成績をあげられるはずです。
ただし、あなたは元来、小さなことを軽視しがちな傾向にあり、それが原因で失敗することが少なくありません。
自分の知恵を大きな目的にばかり向けて、大事な場面で足元をすくわれがちなのです。
すばらしいシステムを作ったのはいいが、パスワードを忘れてしまった、というような事態が頻繁におこります。
水火既済(すいかきせい)は生まれながらにして物事に成功する大運を有しています。
しかし、問題は成功してからなのです。
成功前と同じ態度で臨んでいたら、必ず失敗してしまいます。
成功したあとも努力を怠らないようにしましょう。
また、周囲の細かい事柄にも細心の注意を払うことが肝心です。
一見、自分には関係ないように思えることにも真剣に取り組みましょう。
■細かいことにも注意を払って吉 †
坎卦の人は大なり小なり目的追及型ですが、特に水火既済(すいかきせい)の人にはその傾向が非常に強く見られます。
恋愛でも相手を手に入れるまでの熱意と努力は大変なもので、相手を感激させます。
また、水火既済(すいかきせい)には美男美女が多いため、恋愛の成功率はかなり高いほうだといえます。
しかし、水火既済(すいかきせい)の人は、つきあい始めると「釣った魚に餌をやるやつはいない」とばかりに、一転して恋人をぞんざいに扱いはじめます。
また、本人は努力をしているつもりでも詰めの甘いことをして、恋人を怒らせます。
誕生日プレゼントを買ったのにあげるのを忘れる、といった間の抜けた行為を繰り返すのです。
こうした行為は、たとえ悪気はなくても十分相手を傷つけますので、くれぐれも注意したいものです。
水火既済(すいかきせい)の人は、その結果、浮気をされることが非常に多いのです。
水火既済(すいかきせい)のセックスはどちらかといえば淡泊なほうです。
気分が乗らないと恋人の誘いにも露骨にイヤな顔をしてしまいます。
相手の機嫌を損ねてしまうことも多いので、気をつけましょう。
■広い目で世の中を見る †
水火既済(すいかきせい)の運勢は、巨大な成功運を凋落運が常に追いかけるかたちで流れています。
あなたは苦労して成功を手に入れても、それを台無しにしてしまう可能性を持っているのです。
それを避けるためには内自分を絶え間なく磨くことと同時に、それと同じ熱意で、周囲にも細かく目を配らせることが必要でしょう。
■財運 †
努力によって、財産も名声も得られます。
ただし、「今が人生絶好調」と感じたときは、逆に}歩引いて守りにつくのが賢明です。
周囲の細かいことにも注意を払えば、手に入れた運を維持できます。
63水火既済 (すいかきせい) 【キーワード】すでに成る
〔大意〕この卦は非常にむずかしい卦です。キーワードは「すでに成る」ですから、あなたがいまどんな状態であれ、これから先の大発展は望めないことになる。では、この卦は悪いかというと、少なくとも成就の目があるのだからあながち悪いともいえない。このへんの解釈が難しいところです。
いわばあなたは満ち足りた状態にあるということになる。しかし人間の欲望は限りがないから、実際にいまのあなたが、すべての点に満足しているとは思われません。そこで必要なのは、まずどんな現状であれ、その状態を丸ごと肯定することです。
現状を肯定した上で、次なる自己の計画や目標を立てる。それは大きくても小さくてもいい。とにかく自分の夢や願望を具体的な目標や計画にまでデッサンすることです。
そしてその実現のためにできることから着手する。このとき気をつけなくてはいけないのは、あまり張り切らないで徐々に進めていくことです。
時間はたっぷりある。計画へ向けて出発はするが、エンジンはフルにふかしてはならない。道は長いと思うべきです。いわばこれから長い期間の旅行に出るようなつもりで、ゆったりと構え、同時に新鮮な気持を持ち続けることです。
一つの峰を征服し第二の峰にとりかかった。だが、山道を登りはじめたが、いまは夕暮れどきで足元がおぼつかない。まだ休む時間ではないが、あわてたり、あせったりすることは禁物である。いまの状態はそういうものです。
一般的には、この卦ははじめが良くて終わりがよくないといわれています。「終わり良ければすべてよし」にするためには、けわしい下り坂をおりる慎重さをもって、上り坂に挑むことです。
初9―時の勢いに負けてはいけません。
二6―自分にも地人にも謙虚であり続けなさい。
三9―自分の心を平安にすることだけを考えなさい。
四6―蛇のようにかしこく、鳩のように素直であれ。
五9―船が難破しそうなら思い切って荷物を捨てる必要がある。
上6―先のことを思いわずらうな。過ぎたことをくやむな。
水火既濟
既濟(きせい)は亨ること小なり。貞しきに利ろし。初めは吉にして終りは亂る。○彖にいわく、既濟は亨るとは小なる者亨るなり。貞しきに利ろしとは、剛柔正し くして位當ればなり。 初めは吉なりとは、柔中を得ればなり。終りに止まれば 亂る、その道窮まるなり。
○象にいわく、水の火上に在るは既濟なり。君子もって患を思いて豫(あらか)じ めこれを防ぐ。
注に「既済は事意既に成るなり」とあります。物盛であれば衰え極れば変じます。既に済るは是れ乱れんとする始めです。故を以て「初めは吉にして終りは乱る」といい、「患を思いて豫め防ぐ」といいます。前の節に「苦節は貞にすべからず」という如きです。節は明でなく過るを戒しめています。既済は吉とします。其の之れに安じて乱れるに至るのを防がしめるのです。昔人は此卦を以て火折尊(ほおりのみこと)が海宮に入られた時に当てています。海は水です。火折尊は日御子であって火中に生れられた故です。然るに此尊が海宮に入られたこと其始は困厄に出て後に安きを得られました。始吉終乱の意と違っています。火折尊は然りですが火照命はこれに反しています。困卦の下に論じている処を併按するべきです。按ずるに聖者は言を危くして人を戒しめること深いものがあります。神明の事と同じではありません。これを察するべきです。
水に属します。少過は既済(ことごとくととなう)。思立つ事初めは吉。故に心を恣にして終りは大いに乱れます。中男中女の愛情は甚だ短い契です。一生の産業、当時の望中和にして退いて思索工夫すれば乱れ破れることは無いです。蹇に之くのは家内皆馬鹿で主は吉です。中孚に之くのは□養・色情妄にして困苦し、心中堅固ではありません純合し長末まで遂げません。養子。一旦は合いますが早速に破れます。
天 雨。
旅 吉。 連れが有れば吉。凶。
売 吉。
待 音信がありません。 得ることができます。
失 東北東南。色情のために盗んだとみます。
産 安。 男。
疾 熱。心痛。下血。小児は常に服薬するべきです。脾腎虚。気血両虚。腰足倦。眼渋。女経水不順。草臥妊病。流産の滞。治るのは難しいですが月日久しく経れば治る可能性があります。水溢火滅病。上結。一旦は快くなりますが終には危いです。陰陽戦。積年の壊症。以往衰亡します。初めは宜しいですが後には乱れます。好色より発します。産は平です。
邪 男女共縁談破障します。 五爻 殺された牛の霊。 氏神に祈ると吉です。
この卦を得た人は、誠に豫防の義を知れば吉。すでに成る者もよく敗れて凶。
沼沢が水をたたえている。
物もって離るるに終わるべからず。故にこれを受くるに節をもってす。
沢の上に水を加えれば溢れるから、節度がある。通る。しかし度を過ぎた苦節、節倹に固執してはならない。
君子はこの卦を見て、生活の規律を定め、徳行の基準を討議する。
相場は、 沢に水あって動かざるの象なり。然しややもすれば堤の崩れて下がらんとするがごとく持ち耐え得ざる意あり。故に易位すれば大いに下るなり。
安値保合い。動いても小高下。人気は引き立たないが、これ以上の下落をみることがほとんどない。停滞不振。底値からの急反発の場合あり。底値を割って下落する場合あり。
高下終に下るべし。
丁 酉 : 寄附人気強く畫より崩れかかるべし。
五に変のあるとき、急反発。
初、二に配する爻卦が坎なれば、下落。
主爻(内卦、外卦、大成卦):三爻、五爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
其の程に応じ分に適し、其の限界を守って其の所に止まるを節という。沢が水を蓄える、しかも水を蓄うるに節度がある。節倹を守る義。辛抱強き義。苦節に遇いて窮迫する意。節を守らず事を失い困窮する義。節を守る意。分限の程をよく守って安んずる時は吉。勝負、我が方に不利。
節は、亨る。苦節は貞にすべからず。
彖に曰く、節は、亨るとは、剛柔分かれて剛中を得ればなり。苦節は貞にすべからずとは、その道窮まればなり。説びてもって険を行い、位に当たりてもって節あり、中正にしてもって通ず。天地は節ありて四時成る。節してもって度を制すれば、財を傷らず、民を害せず。
象に曰く、沢の上に水あるは、節なり。君子もって数度を制し徳行を議す。
60 水沢節 すいたくせつ 節度ある態度
兌(沼沢)が適度に水をたたえている状態。制限。貞節。操。倹約。甘い誘惑をしりぞけるのは難しいが節度を守ってこそ安定した生活が得られる。苦しみ悲しみを引きずるのではなく、苦難(坎)を悦んで(兌)受け入れ、前向きに対処すること。協力しあって憂苦を払えば遂にかなう。結婚は節度ある交際のすえに遅く成立する。
湖は大きさが決まっている。もし過剰に水が注ぎ込めば、溢れ出してしまう。だから水の量が制限がされなければならない。水沢節が示すのは上にも水[坎]が、下にも水[兌]がある情景である。両者の間にある隙間は量に限界があることを示す。水沢節[制限]の漢字「節」は竹を区切る節を元来意味する言葉である。水沢節の示す状態を日常の生活に当てはめれば、支出に制限を加える、つまり節約ということに該当する。これを道徳的な問題に当てはめれば、君子が自分の行動に加える制限、つまり忠誠や、公平な態度にも制限があることに該当しよう。
水沢節は成功に至る
有害な節制は耐える価値がない
制約、制限いうものは煩わしいものである。でもそれは必要なことだ。普段から経済的に暮らしていれば、物やお金がなくなったときにも困らない。控え目な生活をしていれば屈辱的な目に逢わなくてすむのだ。制限はまた、この世界が回っていく上で欠かせないものだ。夏はここまで、冬はここまで、あるいは、昼はここまで、夜はここまでというように、自然界にも区切りがあればこそ1年に意味が出てくる。経済活動でもこのことは同じだ。支出に制限を加えて節約すれば、財産を失ってひどい目にあうことも無くなる。しかしながら、制限は適当な方法で行わなければ問題が生じる。もし人が自分の天性の性分に無理やり制約を加えれば、自分を傷つけてしまうことになる。もし制限を強制する対象が他人なら、やがてそれらの人々の反抗に逢うだろう。であるからして、この「制限」ということさえ「制限」することが必要になってくる
湖の上に水がある:水沢節のイメージ。
かくして君子は
数と尺度をつくりだした。
そして、人徳とは何か、正しい行いとは何かを見極める。
湖はその大きさに限界がある。一方この世にある水の量には限界がない。水の量は無限だが、湖がたたえることができるのはそのうちのごく一部だ。これは奇妙な現実である。人間存在にとってもこれは同じだ。人は物事の区別や制限があって初めてなにか物事を成し遂げることができる。であるから、我々がここで考えるべきは、これら制限というものに対するきちんとした意味づけである。それは、いわば、道徳のバックボーンといっていいことだからだ。人にとって、無制限に自由であるということは、意味がない。たとえそんなことが可能だとして、その人自体がやがては分解して永遠の世界に消え去っていかなければならない限界ある存在だからだ。人生にはやはり、不可避の困難であるにしろ、自ら求めた試練であるにしろ、制約が必要なのだ。それがあればこそ、人は強くなれるのだ。様々な人生的な限界に囲まれる中で、自分は何をすべきかを自ら選び取ることで、人は自由な精神としての輝きを得るのだ。
60. 水沢節(すいたくせつ)天卦:坎 地卦:兌制度 節度 節約
誘惑を退ける 節操 倹約>
止まる 沢に水があるように慎み守って障害がない 安心して時を待つ
苦節にして窮迫す 辛抱強い 共同にて用を成す
節度を失えば困窮に至る 病は上部に毒有り
・住所の悩みがある。
・色情に甚だしく興味を有する象である。
・妊娠する。
・浪費である。
・呼吸器が悪い。
・色情の難、食中毒に注意。
・病は節代わりに死する象がある。
・危ういのである。
水澤節(すいたくせつ) †
節制の美徳を持つ
危機管理の達人
■危険を察する能力を持つ †
水澤節(すいたくせつ)を評して、八卦では「奔放な水の流れがもたらす危険をいち早く察知する」卦だとしています。
あなたの内面には、純情な一途さが隠れていますが、それは常に危険と隣り合せなのです。
しかし、炊卦の慎重さは、自身が引き起こしがちな危険な状況をいち早く察知し、よい方向へと修正してくれるはずです。
あなたは節制の美徳を持っており、その修正はごく穏やかに行えるでしょう。
あなたの運勢は、この危機察知能力をいかに発揮していくかということにかかっています。
■大会社で成功する †
水澤節(すいたくせつ)の人は若いころは苦労することが多そろです。
坎卦らしく、いろいろなプランを立てるのですが、単純な計画が多く、あまり成功しません。
大きな失敗をすることはないのですが、無謀な計画を立ててつまづくことが多く、周囲の失笑を買うこともあります。
あなたの飛躍は、有能な上司との出会いがカギとなります。
あなたは上司から自分のミスの原因を学び、積極的に改善していきます。
その結果、大胆かつ繊細な仕事ができるようになるのです。
水澤節(すいたくせつ)の人は、大きな会社に勤めることによって、なるべく多くの人材の中から自分が師事すべき人物を見極めていくとよいでしょう。
水澤節(すいたくせつ)の能力は特に危機管理能力となつて現おれますので、保険会社や防犯会社などに向いています。
また発電所や工業機械の開発など、危険が伴う企業での防災対策にも大変な能力を発揮するでしょう。
■節度を持った、つきあい上手 †
あなたは節度を保とうとする本能が働くため、自分から積極的に愛情を表現することはありません。
しかし、自分に対して向けられる愛情には、とてもうまく応える才能を持っています。
あなたは近寄ってくる異性の心を笑顔ひとつで射抜いてしまうような「恋愛のツボ」を心得ているのです。
水澤節(すいたくせつ)の人は、異性とつきあうことに長けています。
押すときは押し、引くときは上手に引きます。
これが相手にはよい刺激となって、あなたへの愛情は途切れることなく続きます。
別れるのも上手で、自分が本気でない場合はうまく相手と距離を保ち、自然消滅へと運んでいきます。
結婚に関しては男女で微妙な違いが出てきそうです。
あなたが女性の場合は、内助の功を発揮して、理想的な家庭を築き上げることが可能です。
男性の気持ちを仕事と家庭とに適度に切り替えてあげられるからです。
しかし男性の場合は、少々注意が必要です。
あなたは家庭を甘くみがちで、浮気されることが少なくありません。
浮気されてから家庭を大事にする人も多いのですが、日頃から気をつけておくに越したことはないでしょう。
水澤節(すいたくせつ)の人のセックスは淡泊なほうですが、性生活で不自由することは少なそうです。
一度、相手の性の傾向をつかんでしまえば、自分のぺースにうまく乗せていけるでしょう。
■自分の内面を上手に出す †
水澤節(すいたくせつ)の人はあまり嫌われるほうではありませんが、一気に昇進することが多く、ある種のやっかみを受ける可能性はあります。
しかし、持ち前の誠実さと内面のやさしさを出していけば、必ず誤解は解け、良好な人間関係を築けるはずです。
■財運 †
財運はパッとしませんが、自分の理想を失わずに持っていれば、必ず誰かが援助の手を差し伸べてくれます。
常に慎重に行動しましょう。
節約派なので、小金をためるのは得意でしょう。
買い物も上手です。
60水沢節 (すいたくせつ) 【キーワード】限界
〔大意〕人間の精神は無限ですが、肉体には限界があります。この卦における限界は、大自然の中で生かされている人間の物理的限界を暗示しています。これはまた、節度をもって生きたければならないということでもあります。
ほどよく行なえば無理なく通り、持続性があるが、過ぎれば限界にすぐぶち当たる。日常生活の技術、人間関係は節度が大切です。しかしこういう解釈はいわば易の一般的なもので、潜在理論の方から説明するといささか異なった趣きのものになってきます。
たとえば、限界というものはたしかにあるが、それは人間の肉体、すなわち三次元の限界であるにすぎない。われわれの精神はもっと自由でもっと可能性があるものだ。その可能性を最大限追求することこそ生き甲斐ではないか。
限界を知ることは限界を乗り越えることである。たとえばオリンピック競技では、開催されるたびに新記録というものが出る。もし新記録がこんなに出なかったとしたら、オリンピックなどとうの昔に消えてなくなっていたでしょう。
わたしたちは想像することにおいて無限だが、物理的にも無限と見ることができる。これは限界を知ることで限界を越えるという意味で、肉体的限界と矛盾はしない。現実にある限界は、人間が自分で「限界である」と思ったことで限界になっているのであって、そう思わない人にとっては限界などはないのかも知れません。
また、世の中には奇跡とか超能力としか呼べないような不思議な、ほとんど常識に反するような出来事がいくらでもある。これなども潜在意識の偉大な働きを知れば不思議でもなんでもない。当然のことです。わたしたちが限界を知る必要があるのは「それを乗り越えるためである」と思うべきです。
初9―生きるとは潮の流れにそって泳ぐことです。
二9―限界感覚はエレベーターで上昇と下降のボタンを同時に押すのと同じです。
三6―いまのあなたは持てる力を温存するときです。
四6―自足の感覚を養いなさい。
五9―あなたは自然から学ぶ必要があります。
上6―身体(肉体)を酷使するのはまちがっています。
水沢節
節(せつ)は亨る。苦節は貞しくすべからず。
○彖にいわく、節は亨る。剛柔分れて剛中を得ればなり。苦節は貞しくすべからず とは、其の道窮まればなり。説びてもって險を行き、位に當りてもって節あり、 中正にしてもって通ず。天地は節ありて四時成る。節してもって度を制すれば財 を傷(やぶ)らず民を害せず。
○象にいわく、澤上に水有るは節なり。君子もって數度を制し徳行を議す。
注に「節は限有りて止るなり」といいます。此の字はもと竹節です。竹の節は適度の所に在ります。節は適度を限って止めるものとします。しかし既に限りがあり、若し過ぎることが太しいときは反て節を失います。故に「苦節は貞にすべからず」といいます。但その数度を制し、徳行を議し、財を傷らず民に害がないのは節の謂です。(彖象の義)そもそも過は節ではなく、不及も節ではありません。唯中を尊びます。古典を考えるに天地の初め天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)がおられます。中が尊い所以です。陽神(伊邪那岐命)が身禊された時に「上瀬は速く、下瀬は弱し」と言われ「中瀬に潜く」とあります。これ過不及を去て中を取るの道です。剛中の卦は極めて多いです。而して此卦の体は陰陽能く相分し、水沢の上に在ります。其の容れること限あるの象なので特にここに中道の節を説いています。
水に属します。 散るは節(とどめ)るべからず。猶蝕を守る。節(まもり)甚しい時は却って譏を得、大害を受けます。表を賁る。父母兄弟に別れ遠阻住居します。大望を建てます。前事変じ心強く無我无心に進む者立身します。巳より悪心起り身を落し進退困苦して陥ります。閉。時節。食去。讒言。握物を放ちます。至事慎去。中孚に之くのは福生 兌に之くのは願いが弱いです。
天 雨。晴。
旅 時宜に任せるのが良いです。
売 不利。信者吉。
願 長くして成ります。
待 来ません。
失 近いですが尋ね難いです。 西北方。
婚 成って破れます。
産 危いです。男。
疾 時に発して能く治療せずに大事に至ります。重く長いです。四季に発病します。冷。身節痛。生得脾腎が弱いです。中寒暑熱往来。頭痛。血分病。積。薬毒。食不進湿毒。心下に支。嘔吐。咳嗽。食傷。酒食内損労症。産は遅れます。
邪 女の死霊。 十八日の霊。 四爻 三日月の咎。 五爻 水死の霊
この卦を得た人はよくその止る所に止れば吉。これに反すれば凶。
雲が天に上がり、まだ雨となって大地を潤すに至らない。
物おさなければ養わざるべからず。故にこれを受くるに需をもってす。需とは飮食の道なり。
内卦は、天で力強く前進しようとするが、前方に険(水)がある。
待つこと。誠があれば、最後は大いに通る。
君子はこの卦を見て、悠々と飲食宴楽して時を待つのである。
相場は、降らんとして降りかねる。すなわち、水は降らんとすれども、天に支えられ降り難く、天は上がらんとすれども、水に抑えられて上がり難し。何れかといえば概して高き方なり。然れども小さし。
下値の気配に配りながら案外に下げない。小高下。然し、大底を割って大暴落を演ずる場合もある。
高下上がるけれども遅し。
甲 辰 : 高低定まらず大引けには寄付場に戻るべし。
二・五に配する爻卦が坎(水)なれば安く、艮(山)、震(雷)は高いといった昇降の勢いを考慮。
初・二・三・五が坎(水)なれば、底を割れ暴落を警戒。
主爻(内卦、外卦、大成卦):二爻、五爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
需は、待つべしという意である。いまは何事も成るべき時に非ずして後日に成る。其の時まで待てよという告知と知るべきである。不進の義。希望の義。辛抱強い義。短気性急ならば破敗する。上爻変は意外の天幸を得ることあり。待ちつくして後に利あり。雲すでに天に上がれば、久しからずして雨となり下る、其の雨の潤沢が即ちその事の成る時である。勝負、我が方に不利。
需は、孚(まこと)あり。光(おお)いに亨る。貞なれば吉なり。大川を渉るに利(よ)ろし。
彖に曰く、需は、須(ま)つなり。険、前に在るなり。剛健にして陷らず、その義困窮せず。需は、孚有あり、光いに亨る、貞なれば吉とは、天位に位して、もって正中なればなり。大川を渉るに利(よ)ろしとは、往きて功あるなり。
象に曰く、雲の天に上るは、需なり。君子もって飮食宴楽す。
5 水天需 すいてんじゅ 自重してかなう
危険を目前にしての暴走は決して勇気ではない。需とは待つことである。万物はみな雨を待っている。雨はいつか必ず降ってくる。しばらく待てば望みを遂げることができる。焦らずに、内に希望を秘めたまま、チャンスの到来を待つこと。こちらから事を起こさず、控えて誠実にしていれば自然に事態が調う。時を経て吉。
この地上のすべての存在は天から養われなければ生きていくことはできない。しかし天の恵みである食べ物は己が時に従って給じられるのであって、我々が好きなときに求めて得られるわけではない。我々にできることは待つことだけだ。この卦が描くのは空に浮かぶ雲である。雲から降る雨はすべての生物を生き返らせ、また人間に飲食を給じる。そしてその雨は己が時に従ってのみ降るのであって、我々が自由に降らせることはできない。我々に出来るのは待つことだけだ。待つというこの行為の意味はまたこの卦を構成する二つの小成卦からも伺うことができる。すなわち、内に「健全」(乾)があり、外には「危険」(坎)がやってきて待ち構えている。危険を前にした「健全」(乾)は決して猪突猛進することがない。じっと自分の時を待つのである。一方、弱い存在は危険を前にして待つことができない。次第にイライラしてきて我慢できなくなり動いてしまうのだ。
もし孚[まこと]があるなら
明察を得て成功にいたることもできよう。
忍耐強くあるなら幸運がもたらされる
大きい河を渡るような大事も可能だ。
ここでいう待つとは単に空疎な望みをもって待つということではない。ここでいう待つとは、心の中に「必ずや目的を達成しうる」という確信を持って待つということである。そのような確信が成功へと人を導く明察を生むのだ。このような確信があれば、大きい河を渡って、向こう岸の成功に行き着こうという忍耐力も生まれる。今や克服すべき困難が待ち構えている。弱気やフヤケタ態度では何ごとも成し遂げられない。心の準備ができている強い人だけが最後までやりぬくことができるのだ。このような強さは妥協することのない真心から生まれる。
我々は、いかなる形の自己欺瞞や幻想をも排して、勇気をもって事態をありのままに見る必要がある。そのような場合のみ、事態それ自身の中から明察が生まれ、その明察により成功に至る道のありかが明らかになるのだ。それが明らかになりさえすれば、決断と忍耐強い努力も可能になる。なぜなら、運命に決然と立ち向かおうとする人だけが、事態に適った対応ができるからだ。そして大河を渡ることが可能になる・・つまり必要な決断をなし、困難を克服することが可能になるのだ。
雲が空まで続いている。
水天需のイメージだ。
かくして君子は飲食する
それは楽しく嬉しいことだ。
もし空に雲があれば、いつかは雨が降るということだ。雨が降るまで何もすることはない。人生も同じ。運命の働きに対して、時機が熟してもいないのに介入すべきではない。心配しても無駄である。時が熟すまでは、飲食で身体を養い、心楽しいことでもして英気を養い、待っているべきである。起こるべき時に起こるべき事が起こる。そしてそのときには、こうして準備が整っているというものだ。
5. 水天需(すいてんじゅ)上卦:坎 地卦:乾 待つ 待てば海路の日和あり 養生
躊躇 期待 進むことが出来ない
辛抱強い 剛健であるが賢明にて時の来るのを須待って険みに陥らない 希望がある
大志を抱いて時の来るのを待つ 養う 生産と生活
節操を持つ 飲食に饒ゆたか 遅滞
敬慎つつしむ 病気は胃と鳩尾の辺りにつかえがあって、腹が硬く満張る 頭痛
飲食したものを吐く
・時期さえ待てば、明るい時節が到来する。
・良いことでも時期の未だ到来しない時は、時の来るのを待つべき。
・今日、今すぐにという占いには凶。
・死者の仏事供養をする必要がある。
・無理押しをすれば、失敗する。
・結婚は急げば不成立である。ゆっくり成立する。
水天需(すいてんじゅ) †
永遠の働きバチは
苦境に喜びを見い出す
■正真正銘の仕事中毒 †
水天需(すいてんじゅ)は努力家、というよりも仕事中毒に近い働きバチです。
あなたは、進取の気象に富んでおり、特に、実現が困難だと思われるものに対するチャレンジ精神にあふれています。
あなたは、困難を克服する過程に充実感を味わう、永遠のチャレンジャーなのです。
■仕事は遅いが出世も確実 †
あなたは、人がいやがる仕事でも自分から引き受けようと率先して申し出るので、上司から重宝がられます。
仕事自体は決して速いほうではないのですが、着実で確実な仕事をします。
いざというときの信頼度は抜群でしょう。
水天需(すいてんじゅ)の人に向いている職業は、公務員など公共の利益に関わるものです。
時間はかかっても着実に大きなことをなしとげられるので、まさに適職といえます。
一般企業なら総務、特に苦情処理係などが最適です。
時間がかかる係争であっても、地道な努力によって解決していくタイプです。
絶え間のない努力ができる、という点では、陸上競技など個人能力で勝負をするスポーツ選手などにも向い
ている卦といえるでしょう。
あなたが気をつけなければいけないのは、大きな仕事をなしとげたあとの虚無感です。
水天需(すいてんじゅ)の人は虚脱状態に入ると、肉体的にも精神的にも疲労が一気に出てしまい、ひどいときには病気になることすらあります。
また、仕事の裏の裏まで知りぬいているため、邪な気持ちにもなりがちです。
正しく生きるために、ひとつの仕事をしながら、常に「その次」を考える癖をつけましょう。
■結婚後が問題 †
水天需(すいてんじゅ)の人の恋愛は「苦労の後に花開く」ことが多いようです。
周囲から「高嶺の花」とされているような相手といきなり結婚したりして、驚かれます。
あなたは、目標が高ければ高いほど献身的な努力を怠らないため、結果としてその恋は実を結ぶことになるのです。
しかしながら、水天需(すいてんじゅ)の人はその反動がくることを考えておかなければいけません。
あなたが相手を手に入れるために費やした精力は膨大なものです。
したがって、あなたは相手を手に入れるや否や、疲れてしまうことが多いのです。
そして疲れから充実感が消え、虚無感が広がっていきます。
水天需(すいてんじゅ)の人に、周囲がうらやむほどの結婚をしておきながらあまり幸せそうでない人が多いのは、こんな理由からです。
あなたにとって理想の恋愛は、内面的なパートナーシップを組める相手と一緒になることです。
結婚後も苦労を分かち合える、理解ある異性との出会いがあなたを幸せにするでしょう。
水天需(すいてんじゅ)の人はセックス好きです。
いろいろなことをしたがりますが、特にSMプレイに関心が深そうです。
ねちっこいセックスなので、相手にも相当な精力が要求されるでしょう。
■次を見据えて行動する †
水天需(すいてんじゅ)の人は働き者です。
あなたは経験を積むうちに、いろいろな知識を身につけて、実力者となっていきます。
内的にも非常に芯の強いところを持っているため、多くの人に尊敬される存在となるはずです。
常に次のことを考えながら、現状の仕事をこなしていけば、あなたはきっと幸せになれるでしょう。
■財運 †
資金調達の面で苦労をし、紆余曲折がありそうです。
目先の小さな利益にとらわれていると大きな利益を逃します。
あせらずに、夢が叶うのはまだまだ先と考え、鷹揚にかまえて交渉に臨みましょう。
05水天需 (すいてんじゅ)
【キーワード】待つ(チャンスの到来、エネルギーの補給)
〔大意〕「待て、しこうして希望せよ」(デュマ)。チャンスというものは、いつも目の前にあるといっていいでしょう。「チャンスに出会わない人など一人もいない。ただそれをつかまなかったというだけだ」(デール・力ーネギー)
では、チャンスはどうやってつかむか。ごくふつうに考えれば積極的な行動こそチャンスをつかむのにもっとも効果的な方法です。しかし一方で「チャンス、チャンス」といたずらに突き進むのもまた危険です。
マーフィー博士は、チャンス獲得がなかなかできない人は「どこかで大自然の法則にさからった生き方をしている」と指摘しています。そういうときは「潮にさからって泳ぐのをやめ、時の流れとともに生きるようにすれば、潜在意識はチャンスを逃さない」待つことを消極的にとらえてはなりません。心の中では、つねに準備をし、自己の望む場所を探しているのです。これは潜在意識の理論によれば、想像力の活用です。外見ではじっと静止しているごとくに見えながら、実は心の中では生き生きと活動が行なわれている。この状態がチャンスを待つということなのです。
そこではつねに最善を期待し、その最善が訪れることを確信する必要があります。もしマイナスのイメージが襲ってきたら、それを否定しなさい。時刻通り列車がくることを確信している人は、駅で待つことができます。そこには不安や心配やイラ立ちはありません。逆に疑っている人は待つことに耐えきれません。
この卦には「大川渉るに利ろし」と書かれています。あせらず待てば事は成就するということです。「急(せ)いては事を仕損じる」といい「急がば回れ」あるいは「待てば海路の日和あり」といいます。待つことも積極的な行動なのです。
初9―すべてのものは一緒になって良い方向に作用している。
二9―あなたを邪魔するのはあなた以外にいない。
三9―恐怖とはまちがったことを信じることである。
四6―災いはあなたには来ない。ただ黙していればよい。
五9―至高の存在があなたに益をもたらすことを信じよ。
上6―川をわたるとき、水はあなたの上にあふれることはない。
水天需
需(じゅ)は孚(まこと)あり。光(おお)いに亨る。貞なれば吉なり。大川を渉(わた)るに利ろし。
○彖にいわく、需は須(ま)つなり。險前に在るなり。剛健にして陷らず、その義
困窮せず。需は孚あり、光いに亨る、貞なれば吉なりとは天位に位して、もって正中なればなり。大川を渉るに利ろしとは、往きて功あるなり。
○象にいわく、雲の天に上(のぼ)るは需なり。君子もって飲食宴樂す。
神典を考えるに天孫の降臨に當り、猿田彦神(さるたひこのかみ)が八衢(やちまた)を出て待ち迎え奉り、又幽契を結び、伊勢に降って大神宮の此地に鎮り座したまう時を待ちたまう。これが待つことであり、皇基を護る誠心、すなわち大中至正であって往きて功があるものです。
土に属します。 需は待つということです。 慎まない時は険阻であって道なく、井に陥て楷無く大難に逢います。 古郷を去ります・一家の助を得ます・動静(うきしずみ)があります。・老人は吉・待って後に吉 事は軽いけれども凶です。和すれば障はありません。 謙虚であれば百事吉です。
天 小雨。晴
旅 凶
他 吉出
売 利があります。ただし反覆は慎しんだ方が良いです。
願 叶うことは難しい。 直しい人は遂に叶います。
待 遅くなりますが来ます。
失物 貴物は出ます。 その他は難しい。 北方または近い所にあります。
婚 自然のままであれば吉です。 急げば凶です。
産 貴人は吉です。女子は吉。卑人は凶です。
疾 剛強は治り難い。小気は愈えます。気鬱が積もって果を取れなません。腰足が堕(だる)く寒熱が往来します。腹が脹り胸が苦しい。淋病。水腫・女性は気血両つながら虚長・脾胃が虚して食を好みます。急には治りません。寒を越せば愈ります。寒を防ぐようにするべきです。外見は無病のようですが、内に病があります。産は難産です。臨産は吉です。上爻に行く程病は重いです。
邪 十七日の死霊。男の死霊。
およそこの卦を得た人は、険阻を見ること平夷のごとくし、艱難に臨て余裕があれば吉です。これに反すれば凶です。
05.水天需:如何に時を待つか。。。 ●
易経の第五卦は「水天需(すいてんじゅ)」です。天の上に水があるので、未だ雨が降らぬ象となっています。嵐の前振りなのか、恵みの雨なのか。。。いずれもその時を待つという意味を持っています。
人は、何かを待つことがなかなか苦手です。それが良い事ならまだかまだかと待ちますし。嫌な事ならもうそろそろか、まだこないようにと、、、時を待ちます(笑)
易経では、この、時を待つ時の心構えがとても大切なのだと教えてくれます。水は易経では困難を表しますので、困難を前にして待つ時を示しています。下卦は天卦で動いて止まぬ象ですから、困難を前にして、それを何とかしたいと動き回りたくてうずうずしている形といってよいでしょう。
けれども安易に動いては深みにはまり抜き差しなら無い事にもなりかねない。。。このような時にこそ忍耐心を問われるわけですし、対処の仕方如何でその後の道行きにも大きな影響を及ぼします。
このような時の対処方法を易経では六爻(こう)になぞらえて説明しています。
初爻では、田舎に引きこもって待つ。という事で、危険を感じたら遠く離れて過ぎ去るのを待つという方法です。それでも志操を守ってゆくなら、咎めはないだろうと書かれています。
二爻では、河原で待つ。という事で、危険に近い位置だけれども、中道を守るなら、結果的には吉だと書かれています。危険や困難を目の前にして、中道でいられうかどうかが吉凶を別けるポイントです。
このような時、人は無意識にでも動かずにはいられないもので、それを抑えて中道でいることはなかなかできるものではありません。それが出来ないと思うなら田舎に引きこもって、危険から遠く離れて待つ方が危難はないと言うことでしょうか。。。
三爻では、泥の中で待つ。と書かれています。危険・困難を前にして、待つことが出来ずに進んでしまった訳です。泥の中にいるので身動きもままならないでしょう。我慢忍耐がきかずに進んでしまったのですから、もともと自分を制する気持ちも弱いわけですから。致し方がありません。けれど、それでも時節を見極めて慎重に進むなら失敗はないと書かれています。
とは言っても、待つことが出来ずに進んでしまったくらいなので、時節を冷静に見極められるかどうか、、、それも心許ない話ではあります。。。
四爻では、流血の中で待つ。と書かれています。既に危険の中に進み、危険に遭遇してしまいました。自制心のなさや判断力の甘さが原因でしょう。このような状況に陥っては、余計に焦り、判断を誤る可能性が高いでしょう。
そのような時は素直な心で、周囲の意見に耳を傾けることが大切だと教えています。それならば窮地から脱することが出来るだろうと。。。
五爻では、酒や食料を十分に備えて解きを待つ、と書かれています。易では五爻は君子の位なので、困難・危険を前にしても、よく食べ、体力知力を養いつつ待つ。。。これが君子が危険を前に取る態度であるという訳です。
これはもちろん、酒食によって養うのは身体のことばかりではなく、精神的な力や知恵も含まれます。
もともと危険を前にしてその様に出来るということ自体、その危険・困難を克服できるという信念がなければ、そうそう出来ることではありません。つまり、どの様な困難も克服できるものであり、その為に心身を養うことを怠らない。。。という意味になります。
これが最上の待ち方だというわけです。困難を克服しようと上辺だけの対処に走る人は大勢いますが、もう一段、根本的なところから待つことを考えてみたいものです。
上爻では、剣難の極み、窮地に陥る。と書かれています。しかし、この爻辞には、同時に思いがけない助力を得る敬遠な気持ちで従うなら、取り返しの付かない事態には至らない。とも書かれています。
絶体絶命の中でも、必ず救いはあるというわけですね。けれども、それを受けるためには敬遠な心構えが必要だというわけです。
もともと、自分の考えの甘さ、無謀さが招いたわけ困難・危険ですから、それに対する反省・後悔があれば敬遠にならざる得ないでしょう。そうでなければ思いがけない助力を、自ら蹴ってしまうことにもなりかねません。。。
さて、こうしてみると、易経では危険・困難から遠い時でも、その渦中にあっても、必ず救いはあると言っている様に思います。しかし、その救いを受け取るためには、相応の心構えが必要だと。。。
険難に際して如何に待つか。。。その待ちかた如何で、その後の人生にも大きな影響があるでしょう。いずれにしてもやみくもに動けばよいという事だけは、間違っているような気がします。。。
洪水しきりに至る。
物もって過ぐるに終わるべからず。故にこれを受くるに坎をもってす。
坎とは陷るなり。
険に険を重ねたゆえに、 習坎(しゅうかん)という。
艱難に次ぐ艱難。志をもって乗り越えれば、ほめられるだけの功績があろう。
君子はこの卦を見て、徳行を養い、民の教育に専念する。
相場は、 大いに下がる卦なり。然れども、必ず下がるとはいい難く、一時は上がることもあり。
下値の上にさらに下落を見る。下げ続けて止まらない。暴落の占と見る場合あり。
二五の爻卦に乾、震を配した時は、上がるときもある。坎を配せば暴落。
主爻(内卦、外卦、大成卦):二爻、五爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
坎は陷る、険とし、また穴とする。坎の文字は土が欠けたという成り立ちで、すなわち穴の象。また穴なればすなわち陥り、陥れば、すなわち険やむ。故に、穴、陥、険の三文字は共に坎の字の本義であると会得すべきである。一陽の主画が二陰の土の間の穴に陥り険む象。凡そ六十四卦の中には険難を示すものが三つある。屯、蹇、困の三卦であるが、この坎は、屯、蹇、困の三難卦を一つに合わせたほどの険難至極の卦で、其の凶害たること想いやるべきである。溺れる、陥る、下る。誠をもって勉強するときは志望を達する義。道を守れば万宝の主、道を失えば、万害の主となる象。艱難凶悪の時ゆえ、邪心を捨て、誠実仁慈の意を以って慎戒恐懼するより外にない占。勝負、ともに険にいて、相方無勝負とする。
習坎(しゅうかん)は、孚(まこと)あり。これ心亨る。行けば尚ばるることあり。
彖に曰く、習坎は、重険なり。水流れて盈(み)たず、険を行きてその信を失わざるなり。これ心亨るとは、すなわち剛中なるをもってなり。行けば尚ばるることありとは、往きて功あるなり。天険は、升るべからざるなり。地険は、山川丘陵なり。王公は険を設けて、もってその国を守る。険の時用、大いなるかな。
象に曰く、水しきりに至るは、習坎(しゅうかん)なり。君子もって徳行を常にし、教事を習(かさ)ぬ。
29 坎為水 かんいすい 困難をのりこえる
困難をあらわす坎の卦が重なっている。四大難卦のひとつで一難去ってまた一難の象。冷たい。苦労。執念。欲望。困難に出合い打ちひしがれてしまうか、勇気を出して切り抜けるか、人の真価が試されるときだ。苦労艱難ののちに克服できる。対人関係は双方とも目論見があって一致しにくいが、長い信頼がある夫婦間なら障りなし。
坎為水は重なった2つの「坎」卦からなる。同じ卦の二段重ねの卦が易経には8つあるが、坎為水もその一つである。坎為水ば飛び込むこどを意味する。一陽が二陰の間に飛び込み、その間に閉じ込められている。まるで険しい谷間の川の流れのようである。坎為水はまた3人兄弟の真ん中の意味がある。全部が陰爻である坤が、全部が陽爻の乾の真ん中の一陽爻をもらったのが坎為水である。坎為水は、゙水゙を象徴する卦である。
水は天から降ってきて、大地の上を小さな流れとも、大河ともなって流れ、万物を潤し育てる。人間の諸問題に当てはめれば、坎為水ば心゙、つまり肉体に閉じ込められた魂である。暗黒の物質世界に封じ込めらた光、つまり理性である。坎為水は、構造が二段重ねであるところから、坎の元々持つ艱難の意味が重ねて強調される。つまり「繰り返される艱難」である。それは、「心の持つ主観性」に対しての「どうしても受け入れなければならない客観的な状況」を意味する。人は主観的な思惑から、現実を直視せずに誤魔化し、軽はずみに行動し危険な状況を引き起こすからだ。嶮しい渓谷に苛まれる奔流も、いずれは平安な大河に流れ込む。同じように人も正しく振舞うことにより、いずれは困難から逃れうる
ひどいことが繰り返し起こる
もしあなたが誠実であるなら、心の中ですでに成功は起こっている。
もしそうなら何事もかなわないことはない。
困難は繰り返し経験すれば、徐々に慣れることができる。「水」はそのような状況下で我々が取るべき態度を示す。「水」はどこまでも流れ、[行く手に凹みがあれば]次々に満たしていくのみで、決してそれを避けることをしない。必要があれば果敢に飛び込んでいく。何者もその本質を失わせることはできない。いかなる環境の下でもその真実を保って他の影響を受けることがない。人がもし困難に面しながら真実を保つなら、その問題の意味するところが少しずつ分かるようになる。一旦問題の真の意味が理解できるようになれば、我々の行いも自然にうまくいくようになる。危機において大切なのは、やるべきことを徹底してやることだ。
そして前向きの態度を忘れないことだ。困難に気後れして、その結果身を滅ぼすようなことがあってはならない。危険も正しく扱いさえすれば、むしろ防衛の手段として大いに役立つことがある。天はそのそそり立つ危険な高みを防衛の手段としいかなる侵入の試みも拒む。大地はその山々と水流を国々の隔てとし、その険阻をもって国境の守りとする。かくして人の指導者もまた、危険を用いることによって外敵を防ぎ内乱の守りとする。
水は絶え間なく流れることにより、その目的地に行き着く。
坎為水のイメージだ。
かくして君子は徳を養い続け
教育に専念する。
水は絶え間なく流れることによってその目的地に着く。水はどんな窪みに出くわしても、必ずそれを口まで満たし、それからその上を流れていく。君子はこの水の例に倣う。善とは人格が陶冶された結果現れる性質で、努力とは関係なく偶然現れたものだとは考えない。だから人を教え導くとき諦めない。なぜなら教えが身に付くには、学ぶ者は繰り返し習うよりないからだ。
29. 坎為水(かんいすい)天卦:坎 地卦:坎遭難 陥る 二人溺れる
進退両難 落とし穴 重なる危機
一難去ってまた一難 陥落 険しい
溺れる 下る 主従仲悪く共に悩む
家中の勢力が分かれてうまく治まらない 誠 仁慈
愛執 多善 疎か
悪巧みがある 物事がかくれ伏している 盗賊
誠意を以って務めれば志を達する 一心に神明を祈れば感応する 二つの事に悩んでも一つに決めれば解消する
冬 危篤 精神病
・住所に悩みがある。
・病気と経済問題に悩む。
・女子不貞の卦。
・水難に注意。
・男女のもつれが多い。
・妻子ある者が上布が出来て家庭が不和となる意。
・小人は自ら困難に陥る。
・祟りがある。動物のたたり。
坎為水(かんいすい) †
地下に潜伏して
権謀術数を張り巡らせる
■深い闇の中の冷たい水 †
坎為水(かんいすい)は「地下を流れる水は深く静かに潜行する」卦です。
その姿が表舞台で見られることはまずありません。
あなたは、深い闇の中で遠大なる策を練っています。
坎為水(かんいすい)の人は、闇に埋もれて倒れることもある一方、その闇の力で巨大な富を得、絶大な権力を手に入れる可能性も秘めています。
■貿易(海運業)で成功する †
あなたのユニークな発想は、埋もれた金鉱を掘り当てる力と社会の掟をすり抜ける力の両方を持っています。
すなわちあなたは、いくつもの法律の網の目を潜り抜けて、財を築くことのできる運勢にあるのです。
こうした坎為水(かんいすい)の人に最も向いているのは、貿易関連の仕事、特に海上での仕事です。
坎卦の計略能力を思う存分、発揮することができるはずです。
また、坎為水(かんいすい)の人は政治家にも向いています。
巨万の富を背景にして、絶大な権力をふるう陰の実力者がいるとしたら、それはまず、坎為水(かんいすい)の人であると考えて間違いありません。
泥棒か億万長者の政治家か、それが坎為水(かんいすい)の運勢なのです。
一般企業に勤めるなら、経理が一番向いています。
節税対策には最高の人材でしょう。
あなたが成功するためのコツは、時間をかけてゆっくりといろいろなことを経験していくときと、思いきった決断を下し、一気に全財産を投じて勝負するときの判断を間違えないことでしょう。
あなたの目の前には罠も数多く仕掛けられており、引っかかれば牢獄につながれるなどということもありそうです。
坎為水(かんいすい)の人は、この罠に引っかからないようにしながら戦い、レベルアップしていかねばならないのです。
■意外なほどの純情派 †
あなたの愛情はくねくねと曲がった水路のようです。
坎為水(かんいすい)を取り巻く運命の流れは素直ではなく、その結果、あなたの愛情表現もどこかねじれたものになってしまっているのです。
素直に愛情表現をすることができずに、お金で恋人を得ようと考えたり、美貌にものをいわせて金持ちと結婚しようとしたりします。
しかし、あなたの本質的な愛情はそれとは異なります。
坎為水(かんいすい)の人は実際は意外なほど純情で、一途なところがあります。
それだけにだまされやすく、だまされると復讐を考えたりするところがまた、困ったところなのですが……。
坎為水(かんいすい)の人は、あせらずに人生経験を積んでから真のパートナーができるのを待つべきです。
あなたの最良のパートナーとは、純粋で真正直な相手です。
八卦でいうと「年下の兌卦」があなたを幸福に導いてくれるはずです。
坎為水(かんいすい)の人のセックスはノーマルな人がほとんどですが、なかには、潔癖性や不感症、異常性欲など性的障害を持つ人もいます。
精神的なことが原因なのであせらなければ、必ず直ります。
■「悪」に染まらない心を持つ †
坎為水(かんいすい)の人は、坎卦らしく個人的な信頼関係を結んだときには非常に頼りになる人が多いようです。
しかし、あなたは自ら反社会的な行為に出ることが多いため、こうした自分のよい面をなかなか表に出せないでいるのです。
自分の経験を少しでも「よい」方向に使う努力をすることで、限りない幸せが得られるでしょう。
■財運 †
艱難辛苦は多いですが、これも一つのステップと考え、智謀家ならではのアイデアで乗りきります。
どちらかというと、一般社会よりも「闇の世界」で活躍し、巨万の富を得る可能性がとても高い卦です。
29坎為水 (かんいすい)
【キーワード】水(底のしれないもの)
〔大意〕この卦はよくないほうの代表格とされています何をやってもうまくいかない。ただ耐えて、時期の来るのを待つしかないという救いのない卦です。
水また水で周囲に水があふれ、進退きわまれり―前にも説明した通り坎(かん)には水とか底の知れない危険という意味があるから、その坎が二つも重なるこの卦が出たとすると、誰もが消極的な気持になることでしょう。
たしかに無謀な事はこの時期さけるほうが賢明です。しかし、こういうときこそチャンスはその底にひそんでいると見ることもできるのです。運の良い悪いは他動的要因でくるものではない。それは自分が望んだ結果である―という考え方があります。
この考え方に従えば、この卦が出たことで消極的になれば、大きな災いは避けられるかも知れないが、大きな成功もまた遠ざけられることになる。ところが世の成功者というものは、不運のとき逆境のときに幸運の目を発見し、育てていることがほとんどです。
極端ないい方をすれば、不運に遭遇しないで幸運をつかんだ人はいない―といっていいくらいです。その意味でこの卦はあなたの一大飛躍のチャンス到来と積極的に解釈するべきです。底が知れないということは、必ず悪い結果が出るとはいえないことを暗に語っている。人知のおよばない何かがある。『易経』に「行けば尚(たっと)ばるることあり」とあるのに注意する必要があります。
人と同じことをしていたのでは人並の結果しか得られない。ここは一番思い切って攻勢に出てみるのも一つの方法です。人に評価されるということは、現代社会では「成功」を勝ち得る必須条件である。その意味でもこの卦が出たときの態度いかんが、後のあなたの人生を左右するといっていいでしょう。
初6―あなたが疑ったり迷ったりするときチャンスは逃げていく。
二9―どんな事柄でも人に強制してはならない。
三6―途方にくれたとき、回答をあせってはならない。
四6―光は正しい者の前には暗黒の中からもあらわれる。
五9―不正の利をむさぽるとき家は乱れる。
王6―自責の念は最大の牢獄である。
29 坎為水
習坎(しゅうかん)は、孚(まこと)有り。維(こ)れ心亨(とお)る。行けば尚(たっと)ばるること有り。
○彖にいわく、習坎は、重險(ちょうけん)なり。水は流れて盈(み)たず、險を 行きて其の信を失わざるなり。維れ心亨るとは、すなわち剛中なるをもってなり 行けば尚ばるることありとは、往きて功有るなり。天險は升(のぼ)るべからざ るなり。地險は山川丘陵なり。王公は險を設けて、もって其の國を守る。險の時 用大いなるかな。
○象にいわく、水洊(しきり)に至るは習坎なり。君子もって徳行を常にし、教事を習 う。
坎は水とし、月とします。古典を考えるに須佐之男命(すさのおのみこと)が御心武ク暴(あら)くまして青山も枯山となり、人草も多く傷なわれたので伊邪那岐命は勅を以て根国(ねのくに)へ神逐(かむやら)いに逐(やら)われたことが此の卦に当ります。根国は今の月中の世界です。月は陰です。水もまた陰です。然るに其の中の主事たる神が男神であることは上下の陰中に一陽が在ることに叶っています。須佐之男命は其行無状(あぢきなし)といってもその悪意はありませんので陰にして信を失わないものです。
水に属します。 大過は必ず坎(おちいる)心定まらずして進むときは水に浮ぶ瓢の如く居を失い漂泊します猜して譏られ艮められます。盡く事が発しません。継父母。争い。人世話。女は密夫、娘は先約の男が有ります。寝。流れ復らずして陥ります。女不縁にして薄命。仕官人は浪人。若年労。未済に之けば親い中に不義があります。屯から来れば二人命を捨てます。(火難)
天 晴 雨
旅 凶が至ります。 智人は吉。
売 凶。 剛気の者は吉。
願 凶。 忠孝人は成就します。
待 来ません。音信があります。
失 南方水辺。出難いです。
婚 彼是から言が来ます。 迷わないで定めるべきです。
産 男子は安。
疾 急病は死症。 金瘡。打撲。湿病は命が危いです。 邪気。邪熱。物怪の如くして心気が乱れます。疼熱往来。腫物。膿血。悪血。血病。鬱症。足に伝ります。(人面瘡)狐付。定不意病。腎病。冷。中寒。耳鳴。不治。損から発します。上爻に上る程病は軽いです。臨産は双子。常産は重いです。
邪 親族出家と皈らない障 長袖の障 男の死霊 三爻 水死の霊。刃物を井に落し入れた 崇り 四爻 金銀に付き生霊 十七日の霊。男女情死の霊
この卦を得た人は重習再思して事をなせば険難无くして吉。これに反すれば大凶。