『キーポイント』
九紫は火気、卦象は『火』である。火は『明かり』であり、照らし出すことから『明らかにする』意がある。明らかにする行為は『学問』であるので、勉学に関するもの一般が火象に属する。「明らか」は『美しいもの』全般を意味することにもなる。
また、火は燃え『広がり』、燃えれば煤が『付く』事から『離合集散・付着・離別』の象となる。
みんなに「明らかにする」行為は『式典・契約・証明』などの象意に発展する。また、火象は『怒り・闘争』であることから勝負事全般を意味することもある。
『キーワード』
午(6月、11:00~13:00)、南、真昼、太陽、赤、2・7(易象は3)、
中女、知識・学問、美、離合集散、付着、闘争
『象意』
心臓、眼、血球、顔面、頭部
智者、学者、鑑定者、審判、裁判官、検査員、監督、理事、教員、美容師、警察官、官吏、
選手、新聞記者、神主、芸術家、文筆家、美人、芸人、双生児、
易者、栄耀栄華の人、正装の人、布教師
株券、公債、社債、手形、証書、書画、書籍、地図、設計図、書類、契約書、文具、名刺、学用品、表札、離縁状、国旗 、信号機、装飾品、勲章、神、鳥居、宮城、鏡、灯明、神仏具一式
裁判所、警察署、検査場、信号所、灯台、消防署、議事堂、書店、文房具店、公共施設、デパート、化粧品店、美容院、装身具店、ダンスホール、映画館、図書館、博物館、
学校、役場・役所、社殿、教会、競馬場、賭博場、選挙場、式場、噴火口、山の南部、川の北部、華美な場所
七面鳥、孔雀、雉、金魚などの美しい動物
紫陽花、芍薬、牡丹、百日紅、孔雀草、日葵、紫蘇、南天、榊、何の花でも花は九紫
海苔、貝類、色彩の美事な食料品
離別、権利、義務、名誉、付着、生命、天命、文字、何事かを明らかにする行為、辞職、映像、式典、紛争、勝負、気勢、飾ること、文明、露見、発覚、分離・分割、発明・発見、解決
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明るい太陽が地上に現れる。
物もって壮(さかん)なるに終わるべからず。故にこれを受くるに晋をもってす。晋とは進むなり。
自分の仕事に忠実ならば、多くの馬と、日3回の謁見を賜るほど出世するだろう。
君子はこの卦を見て、自己の明徳を輝かせるよう努力するのである。
相場は、 日が地上に出でて進むの象にして大いに上る卦なり。
然れども、易位して明夷となり、高値を越えて下ると見ることもあり。
すなわち明夷となりて二七より五十まで五十を越へて二七まで下ると見ることあり。
又、明夷より来ると見ることもあり窮理によるべし。
上伸を持続する高値。不慮の支障を生じて立会いの停止などの場面を呈することあり警戒を要する。
物価騰がる。
高下上る。買うによろし。売買三四五の変は損あり。
次第と高かるべし。
乙 未 : 気配引立たざれ共小堅く持合う。
五爻に離を配せば暴騰。
五爻に坤を配して、天地否に之く場合は、売買停止など不慮の出来事に警戒。
主爻(内卦、外卦、大成卦):二爻、五爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
晋は進むことで、日の進み昇る象。明夷の易位法としてみれば、明夷は離の日が坤地の下に在るの象であるが、この卦は日が地上に進む象である。坤の柔順を以って上に在る離の文明な人に従ってよく昇進する意。明らかなる義。宰相などの地位にある者が、権威を振るって上下の情の通ずるを妨げる象。昇進する象。一旦立身してまた零落する意。零落しているときにこの卦を得れば立身する義。外は華美にして内は虚空なる意。才知ありながら性得柔弱な人物とする。立身、発達、名誉の揚がる吉兆。地上に日の出でるが如き時なので吉兆とする。勝負、我が方の勝利。
晋は、康侯(こうこう)もって馬を錫(たま)うこと蕃庶(はんしょ)にして、昼日に三たび接せらる。
彖に曰く、晋は、進なり。明地上に出で、順にして大明に麗(つ)き、柔進みて上行す。是をもって康侯馬を錫わること蕃庶にして、昼日に三たび接せらるるなり。
象に曰く、明地上に出づるは、晋なり。君子もって自ら明徳を昭らかにす。
35 火地晋 かちしん 進み昇る
大地の上に太陽が輝き始める。苦労が終わり希望の朝を迎えた。持てる力を存分に発揮できるようになる。日の出。明るい。前進。上昇。積極。早い。目先が明るくなって順調に進むが、急に真昼にはならないので軽はずみをすると危険。今までの行き詰まりが好転して和合する。成立時期は早いので手間取らないこと。
この卦は大地の上を上っていく太陽を示す。これはまた何者にも妨げられることのない速やかな前進を示し、同時に発展と知恵がどこまでも拡大することを示す。
火地晋。気鋭の領主が多くの馬を賜った。
一日に3度も接見を許された。
前進の一つの例としてい、この卦では力ある封建領主が他の領主たちを君主のもとに整列させ、忠誠と和平を誓っているイメージが使われている。君主はこの封建領主を篤く賞し彼の側近として近くに置いている。
この場面には二重の意味がある。前進の現実的な側面で言えば、この場面で前進の主役を担っているのはこの勢力を持った封建領主で、他の領主たちは自らをこの領主と対等の立場とした上で自らの意志で従おうとしている。この指導者は、その影響力を自らのために乱用しようとはせず、君主への忠誠に身を捧げるだけの聡明さを持ち合わせている。また君主の側も、そのような臣下の高い人気に嫉妬することなく、多くの褒章で報いている。君主は常に彼を参上させる。聡明な君主と忠実な臣下、これは大きな前進にとって必要不可欠の条件である。
太陽が大地の上に昇る
゙前進゙(晋)のイメージ
かくして君子は自らの人徳を磨き上げる
日の出の光は元来が清浄なものだ。日は、霧の世界から抜け出でて高く上るにつれて、素朴で純粋な光を繰り広げ、見える世界も広がっていく。本来の人間もこれと同じ。真性は善である。しかしながら地上的なものを経験しているうちにそれが曇らされてしまうのだ。だからこそ、そのもともと持っている明瞭さを輝かせるには雲を払う必要があるのだ。
35. 火地晋(かちしん)天卦:離 地卦:坤日の出 進歩 進む
明朗 上司に恵まれ部下にも恵まれる 地位が上がる
名声が広がる 出世しても転落する暗示 日中書簡
外見は派手で内面は虚しい 病気は発熱 しばしば恩賞にあずかる事がある
・太陽が昇り輝いている象である。即ち名声が上がって仕官、就職、栄転に及ぶ。
・外観は華美にして内実が空虚の象。
・婦人の助けを得ると成功する。
・ぐずぐずしていると先方に遅れをとる。
・待ち人は間もなくやってくる。
・女は夫に、男は妻に別れた人である。
・訪問しても先方が留守の事が多い。
・火災に注意
火地晋(かちしん) †
温和な表惰の裏にのぞく
勝負師の顔
■人のよい隠れギャンブラー †
火地晋(かちしん)は「穏やかな太陽が大地をあまねく照らす」卦とされています。
そんなあなたには、立っているだけでも人を包み込むような暖かさが感じられます。
人のよさがにじみ出ているような笑顔は、多くの人に好かれるでしょう。
欠点をあげるとすれば、やや優柔不断なところです。
みんなにニコニコといい顔をしていて、それぞれの意見をすべてとりいれようとすると、結局まとめられなくなってしまうでしょう。
また火地晋(かちしん)の男性には、やや女性的な性質が見られます。
色白で美しい肌をしていたり、かわいらしい顔立ちをしている人が多いようです。
温和な雰囲気と性格が火地晋(かちしん)の人の特徴ですが、そういった面とは裏腹に、かなりギャンブル性の強い人生を歩みそうです。
■一世一代の大バクチをしかける †
火地晋(かちしん)の人は、ビジネスにおいて、大勝負に出ることがありそうです。
その結果は大成功か大失敗のどちらかで、平凡に終わるということはなさそうです。
しかしたとえ失敗に終わったとしても、あなたには信頼のおける友人がたくさんおり、彼らが助けてくれるので、孤独に陥ることはないでしょう。
あなたは、社会に旋風を巻き起こす大事をなしとげる可能性を持っています。
新しいビジネスをおこしたり、大ヒット商品を企画したりする力があるのです。
流行物を狙うなら、女性を相手にしたビジネス、貴金属販売、ファッション、美容関係の仕事が向いているでしょう。
火地晋(かちしん)の人はどちらかというと、時問にルーズなので、時間で拘束されるような仕事は向かないでしょう。
あなたの大バクチが吉と出るかは凶と出るかは、「神のみぞ知る」というところです。
■甘い顔をすると後で痛い目に †
火地晋(かちしん)の人は、人当たりもよく、異性の心をつかむのがとても上手ですから、人がうらやむくらいもてるでしょう。
好かれることはあっても、失恋することはあまりありません。
特に女性の場合は恋愛運がよく、六十四卦中で最も玉の輿に乗る確率が高い卦なのです。
大会社のジュニァや人気タレントなど、大物に好かれるチヤンスが巡ってくるでしょう。
火地晋(かちしん)の人は、かなり激しいセックスを好みます。
外見はとてもおとなしく見えるのに、ベッドの上では奔放な姿を現わすでしょう。
そんな意外な一面もまた、火地晋(かちしん)の魅力のひとつといえるかもしれません。
言い寄られると断れないタイプなので、浮気も多く、気づくと複数の異性があなたを巡って争っていたなんてことも珍しくありません。
もてるあまり、みんなにいい顔をして「優柔不断な人」というレッテルを貼られないようにしましょう。
特に同性からやっかまれることになりそうです。
■時間の使い方を考える †
あなたは基本的に陽気で、時間の感覚が普通の人とは違うようです。
いやなこと、面倒なことを先延ばしにしている内に、「時間だけが過ぎていた」なんていうことがよくある人です。
あまり時間を無駄にしていると「いざ勝負」というときに勝機を見失ってしまいます。
時間の使い方を工夫するよう、心掛けましょう。
■財運 †
一世一代の大バクチをしかけますが、それが吉となるか凶となるかはわかりません。
大人物の支援を得ると、財運は安定します。
ただし、あまり財をなしすぎると、一方で空しさを感じるかもしれません。
35火地晋 (かちしん)
【キーワード】進歩
〔大意〕これは吉の卦です。『易経』には「晋は、康侯もって馬を錫わること……」と書かれています。晋とは進で「進む」こと、康侯(こうこう)は国をよく治めている君のことで、「すべてがよく治まって、豊かになっていく」ことを暗示しています。
これはすなわち上昇であり進歩である。すべてに自信をもってつき進んでよい。それに見合うエネルギーは与えられます。いま、いちばんしてはいけないこと、それは消極的な思考と行動です。
たとえ現状に対するあなたの判断が、かりに厳しいものであったり、迷いを生じるような状態であっても、迷ってはいけません。潜在意識の回答というものは、思いもよらぬ形でやってくることが多いからです。
人々がしばしば偶然と呼ぶ幸運は、決して偶然などではなく、「思いもよらぬ潜在意識の回答」なのです。いまのあなたはあらゆる面で成功の馬に乗っているのです。何も恐れる必要はありません。
もしあなたに失敗や運を逃す要素があるとしたら、それは理由のない恐怖心のとりこになることです。マーフィ博士は人間の成功や願望の達成の最大の敵は「恐怖心」だといいます。恐怖心とは何か。それは実体のない影のようなものです。まだおきてもいない事柄に対する悪い想像です。
恐怖心を克服できれば、ほとんどの物事はうまく運ぶ。何をさておいても、あなたは恐怖心から解放されねばなりません。その最良の方法は、「いちばん恐れていることをする」(エマーソン)ことです。それをする絶好の機会が、火地晋(かちしん)の卦が出たときといってよいでしょう。
初6―あなたの目的を追求しなさい。
二6―目標を変えてはいけません。
三6―あなたの前にある障害は行動でどけられます。
四9―他人を利用すると結果は利用される。
五6―気が変わったら、そのままにしておきなさい。
上9―怒りは自分の胸にたたんでしまいなさい。
火地晉
晉(しん)は、康侯(こうこう)もって馬を錫(たま)わること蕃庶(はんしょ)にして、晝日に三たび接せらる。
○彖にいわく、晉は進なり。明(めい)地上に出で、順にして大明に麗(つ)き、 柔進みて上行す。是をもって康侯馬を錫わること蕃庶にして晝日に三たび接せら るるなり。
○象にいわく明(めい)地上に出づるは晉なり。君子もって自ら明徳を昭(あきら )かにす。
此卦は天日が地上に進み出る象です。古典を考えるに天岩戸を開いた時、日神の御光が六合に満ちたとあります。此れ一時常闇ノ禍が息(やん)で日神が出御された古事ですが、毎日夜中は日光を見ず、朝には必らず東方に出て進み昇ります。これ此の卦の謂です。
彖伝は国を安ずる侯(おみ)があり、柔中の主に事え明良相会する義に取り、象は日が進み昇るのに則とり、その徳を明にする義を説いています。
金に属します。 大壮(さかんなれば)必ず晋(すすむ)進む時は退くことを知らざるべからず。進を止められます。裂思。色情に意を労します。門と戸と破ります。住難。立身。願い有り。裏より表へ出ることを欲します。凶は吉と成ります。剥に之けば家内は皆馬鹿で主人一人が吉です。需から来れば山川に阻まれて進みます。訟から来るは人と気が合わず交ります。師から来るのは諸国偏歴します。貴人が貴人の室に入庵します。
天 晴
旅 吉
売 吉。早くすれば吉です。
願 成ります。早くすれば吉です。
待 来ます。遅ければ来ません。
失 北方。家の裏の人が盗んだと見ます。
婚 成ります。
産 安。女。
疾 積。上逆。膽言。病症分り難いです。小児は甘味薬が吉。老人は危いです。湿毒。腹満
脾胃に掛ります。熱往来。腫物。吐逆。陰を以て陽を包みます。長厄病。内心痛。銭瘡 疥。瘡毒。食進。頭重く足が軽いです。瘧。発狂。傷暑。外盛内衰。大便閉。小便濁。 霍乱。山嵐瘴気を受けます。産平。 示口病。心下蒸。腋下常疼。急効は来りません。
邪 外屋舗の障。若女難産の霊。熱病の死霊。坤百霊在り。
二爻 水に溺れた狐の霊 三爻 鏡の崇
この卦を得た人は自ら明徳を昭にしてもって升進すれば吉。これに反すれば凶。
山の上に火が燃え広がる。
大を窮むる者は必ずその居を失う。故にこれを受くるに旅をもってす。
旅人が心せわしなく旅路を急ぐ。 少し通る。
君子はこの卦を見て、自戒し、裁判を明快敏速に処理するのである。
相場は、 火が山を焚き上がるの卦にして高き卦なり。然れども大いに高き卦にあらず。
高値浮動。然し、さらに上伸する理はないので、値幅は小さく、横ばいの傾向がある。
油断ならず。高下下る。秋は上る。
丙 戌 : ゆらゆらと上り後は睨み合う。
主爻(内卦、外卦、大成卦):三爻、五爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
旅は、たびのことで客舎、行商などにも当る。離火が艮山を焚くの象で山は止まって動かないが火は燃えうつって止まらない。山は旅宿の如く、火は旅人の如し。住処を失う義。遠方へ移転する意。利害を明らかにし事を止め終わる意。火災の象。心の決し難い義。先には笑って後には立腹する意。石に腰をかけ居るがごとくに物事の手につかぬ意があるので、よく心を定めて知ある人について事を弁ずべきである。勝負、我が方に少しく利あり。
旅は、小しく亨る。旅にては貞なれば吉なり。
彖に曰く、旅は、小しく亨る。柔中を外に得て、剛に順(したが)い、止まりて明に麗(つ)く。ここをもって小しく亨る。旅は、貞なれば吉なるなり。旅の時義、大いなるかな。
象に曰く、山上に火あるは、旅なり。君子もって明らかに慎みて刑を用いて獄を留(とど)めず。
56 火山旅 かざんりょ 不安と孤独
山(艮)の中で野宿の火(離)を焚く旅人の不安。転居。転職。孤独。不安定な生活。無理をして打開しようとせずに、その場に止まり受け身で対処すること。双方ともに真実の親しみが不足している。単独を避け明知をもって行動しなければならない。軽はずみに注意。失恋。一度成立しても行方は不安定で半端にて離別する
山を表す[艮]の性質は静止であり、その上にある[離]は火でその性質は上に燃え上がること、決して一つの場所に留まっていない。だからこの2つの小成卦が同じところに仲良くいることなどありえない。異郷をさ迷い別離を経験することは旅人の宿命だ。
火山旅。小さいことには成功する。
旅人には
忍耐努力すれば幸運がもたらされる。
さ迷い歩く旅人は、粗野で横柄な態度は禁物だ。それに仲間がいないのだから、気取ってもいられないのだ。いつも注意深く控え目にしていれば災難が避けられる。とにかく他人に親切にしてれいればなんとかやっていけるだろう。旅人には決まった家がない。野や道が我が家である。だからいつもしっかりした気持ちでしかも明るく正直にしていれば、短い間だけれど泊まる場所もできて、良い仲間にも恵まれるだろう。そして幸運にも恵まれ、問題なく過ごすことができる。
山の上に火がある。
火山旅のイメージである。
かくして君子は
刑罰を科すとき
公正かつ注意深い心で臨み
訴訟を長引かせない。
山の上の枯れ草に火がつくと、赤々と輝く。しかしながら火は一箇所に留まらず、次々に燃えるものを求めて移動、つまり旅をしていく。このように[素早く位置や姿を変え]、長く同じ状態に留まらない現象というものがある。刑罰や裁判もこのようでなければならない。素早く処理していくべきで、無意味に長引かせるのはよくない。牢獄も、ちょうど客を泊める場合のように、一時的に犯罪者を収監する場所であるべきで、彼らのための住居になってしまっては仕方がない。
56. 火山旅(かざんりょ)天卦:離 地卦:艮霊界の意 孤独な旅人 旅に出る時
旅行 山火事の象 家が焼ける象
住居を失う 他所へ移転する 家を出る
親族は親しみなく助けてくれない 家の中は睦まじくない 利害をわきまえて行動を起こさない
獄中より免れて出てくる 温厚にして頭のよい人につき従う 火災
心が定まらない 病は中風、半身不随 腫れ物
大熱を発する 血の病気
・商売職業上の悩みがある。
・家運が次第に衰え意がある。
・散財が多い。
・夫に妻に別れる人。
・男女関係は切れる。
・婦人の助力を得れば成功する。
・人が離れて行く。
・争い事に注意。
・男女関係は、相手を欺いて関係したりなどの、浅ましい行為。
火山旅(かざんりょ) †
燃ゆる火の勢いは山火事のごとく
急いてはことを仕損じる
■せっかちな能力主義者 †
火山旅(かざんりょ)の人は頭脳明せきで、生来の要領のよさから、仕事も家事も能率的に行える人です。
無駄が嫌いで、常に迅速機敏に物事をこなしたいと考えています。
実際、その能力も備わっています。
話題が豊富で人を飽きさせませんから、友人も多くあなたのまわりはいつもにぎやかでしょう。
ところが、効率的に物事を進められるものの、急いでやろうとするあまりせっかちになり、必要以上に疲れてしまうこともあります。
会話をしていても、相手がいおうとしていることを先走りして考え、逆にとんちんかんなことを口走ったりしてしまうのです。
そのため「せっかちな人」という印象を持たれがちです。
相手の言葉が終わってから発言するように心掛ければ、あなたの印象はずいぶん変わることでしょう。
■「旅」に関する単発的な仕事を †
火山旅(かざんりょ)の人は、ひとつの仕事に長期間じっくり取り組むより、単発の仕事を次々とこなしていくほうが向いています。
逆に時間がかかりすぎると、あせりが出て失敗してしまう恐れがあります。
要領がいいので、いくつもの仕事を平行してやろうとしますが、それはやめたほうがいいでしょう。
どれがどの仕事かわからなくなり、逆に時間ばかりかかってしまいます。
火山旅(かざんりょ)の人は、その文字からもわかるとおり、「旅」に縁がある人です。
旅行・観光関係の仕事に向いています。
そうでなくても、社員旅行などで先頭を切って盛り上がるタイプでしょう。
旅行代理店で働くことももちろんいいのですが、旅行ライター、風景専門のカメラマンなどになると、芸術的センスのある人ですから、よい文章や写真を作りだせるはずです。
■落ち着きがなくなると恋人が不安に †
デートの途中でも仕事のことを考えたり、明日の予定を考えたりする火山旅(かざんりょ)のあなたは、恋人から見ると「うわの空」状態に見えてしまいます。
本当に恋人のことを愛していても、あなたの態度からは、なかなか伝わらないのです。
もう少し、相手が何を考えているのか、どんなことを希望しているのかを思いやる気持ちを持ちましょう。
デートは、一日にいろいろなところへ遊びに行くより、ひとつのところに絞ったほうが落ち着いて時間を過ごすことができるでしょう。
火山旅(かざんりょ)の人はセックスもせっかちです。
バッと始めてパッと終える……それで愛情を感じろといっても無理なもの。
もう少し、時間と愛情をかけてムードを楽しみましょう。
■人間関係に苦しんだら一人旅を †
あなたの要領のよさは、常にポカにつながりかねません。
火山旅(かざんりょ)の人は「気ばかりあせっている」と感じたときのために、運動や瞑想などリラックスできる方法を身につけておくといいでしょう。
感情をコントロールできるようになれば、ビジネスで株を上げるチャンスにも恵まれます。
もし人間関係に苦しむようなことがあれば、かつて訪ねたことがある名所や旧跡にひとりで旅行してみることです。
改めてひとつひとつをじっくりと観ることで、影を潜めていたあなたの心の中の研ぎ澄まされた感性がよみがえり、自分自身を取り戻すことができるでしょう。
■財運 †
財運はとても不安定で予測が立てにくい卦です。
勝負ごとには強くないので、ギャンブルやパイリスクの投資はやらないほうが賢明です。
金銭的失敗には他からの援助が得にくい卦なので、冒険はやめましょう。
56火山旅 (かざんりょ) 【キーワード】さまよう人
〔大意〕この卦の一般的解釈は旅をキーワードに居所定まらず不安定、また、人との親しみの情も薄い、じゅうぶん気をつけて大望を抱くな、というものです。しかし、マーフィー博士はこれを「さまよう人」としました。
ここでいう「さまよう人」とは、自分の信念や確信がなく、毎日を自信なく、また、不本意に生きている人であり、悩みや不安や問題をかかえ、どうしたらいいのか迷っている人たちのことです。
つまり精神的に安定感を欠いた状態を暗示しているのです。いまあなたにいちばん必要なのは信念です。信念とは心構えであり、自分に対する良い方向を持った未来予測です。過去に関して信念を抱いても仕方がない。過去はすぎ去ったもので、未来にはあまり役に立たない。また、信念をたんに「こうだ」という自分流の解釈と理解してはいけない。信念は確実に未来と関わっているのです。
別のいい方をすれば、自分の未来に自信のない人は信念のない人である。未来に自信を持つ人は、現在に賭けて生きており、したがって、信念を持っている人たちなのです。あなたがさまよう人であるのは、結局自分の未来像に自信が持てないからなのです。
人生指南の名言を数多く残したことで有名なアメリカの成功理論家デール・力ーネギーは「信念を持たない限り、人は強くも正しくも生きていくことはできない」といいました。まさに至言です。
あなたはさまよう人でいることをいますぐ止めるべきです。そのためにするべきことはたった一つ、「自分には無限の能力をもつ潜在意識が備わっており、それはいつでも自分のために機能する」と確信することです。
初6―遊び歩くのを止めなさい。
二6―知らないこと、わからないことは人に尋ねなさい。
三9―怠惰はあなたの習慣になっています。それを改めることが必要です。
四9―危険や冒険はいまは避けなさい。
五6―あなたはどこへいっても歓迎される人間にならなければならない。
上9―自分の巣を汚したり、燃やしてはならない。
火山旅
旅(りょ)は小(すこ)しく亨る。旅には貞しければ吉なり。
○彖にいわく、旅は小しく亨る。柔中を外に得て剛に順(したが)う。止まりて明 に麗(つ)く。是をもって小しく亨り、旅には貞しければ吉なるなり。旅の時義 大いなるかな。
○象にいわく、山上に火有るは旅なり。君子もって明らかに愼んで刑を用いて獄を 留めず。
山上は火が常に在るべき所ではありません。旅客が亭舎に在るようなものです。註象の説を考えるに男子が生れれば柔弧蓬矢を以て四方を射ます。これ四方に事あるを永すという謂です。門を閉じて端居するのは丈夫の事ではありません。是を以て旅の道があります。そもそも吾が上世の神人は、ただ此の一地上を往来するに止らず天に昇り、泉に降られます。其の本所を去る者は旅の義がある者です。進雄尊が天に昇られた時に「御汝雲霧を跋渉し遠き自り来参す」と見え、天孫の降臨に「天浮橋(あめのうきはし)に浮じまり曽里(そり)立たして天八重雲(あめのやえぐも)を伊豆(いつ)の千別(ちわ)きて天降りたまう」とある類天に昇り、地に降るの事です。
火に属します。 豊過ときは衰。衰ればよく失います。故に旅。大聖孔子の卦であるといいます。謂ゆる聖人の道は一つ二つ算を積んで大と為るものなので其の如く心得万事小よく如大に至るようにすれば諸事調って吉です。業定まらず迷って移る者、住居亦変じて妻子に労が有ります。尤も路銀乏しく辛苦が甚しいです。情に依って豫(たのしみ)を見て困します。国事悪。初爻変 火難。住居の労。心身不定凶。東極衰生。乾より来るのは道徳有って国を廻ります。坤から来るのは養子に行って不安。
天 雨。晴。
旅 凶。吉。
売 急げば凶。貞ならば利があります。
待 得難いです。遠ければ得ます。便が有ります。 反覆が有ります。
願 叶いません。 長くなるので時を待つことが必要です。
失 出難いです。適来た人が盗んだとみます。東西を探すと良いです。
婚 凶
産 安。 女。
疾 風湿のようなもので長引きます。痰。頭痛。老人は治り難いです。病痼。四肢不自由。
腰脚倦固。風湿。滞湿。疝。婦は産後経行の滞。気鬱。心気労。寒邪に中ったとみます。
旅労。寝冷。凶。始は宜しいですが終は重いです。一旦は宜しいですが終は死に至ります。
病中床に臥さず寒暑に中り重くなります。格別に見えず、油断して大事に至ります。
寒熱往来。不食。
邪 長袖の死霊。 家を買って受けた恨。 二十四日の霊。
この卦を得た人はその苦心焦慮師旅に在るがごとくであれば吉。これに反すれば凶。
64 火水未済(かすいびせい)
火が水の上にあって所を得ていない。
物は窮むべからざるなり。故にこれを受くるに未済をもってして終わるなり。
未完成の卦。よろしいところがない。窮まっていないので、さらに発展する未来があることを願って、六十四卦の終わりに、この卦をおく。
君子はこの卦を見て、慎重に事物を区別し、適所におくことを心がけるのである。
相場は、 水火既済と同じ。否より来るなり。
部分的高下。陰険さはなく、平穏な状況。高いは高いなり、安いは安いなりの保合いの小康。部分的に示された高下は真の価値を示さず不当な値段にある場合が多く、時を経て訂正上げ、訂正下げが行われる気運がある。
先ず下がる。
高下次第に上る冬は下るなり。
乙 酉 : 持合い。
主爻(内卦、外卦、大成卦):二爻、五爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
未済とは未だ済わぬということである。各爻、応も比も備わっているが、ただ其の位を正しくしていないのである。故に、済わぬということである。事物の未だ済わぬ義。不定の意。背き離る意。口論闘争する意。知仁兼備の人物と見ることがある。即今は不運の如く、未だの字は後日に期すること有るの意ゆえよく正しきを守って末を待つべきである。勝負、我が方に利あれど、先方は知者なるゆえ、油断すべからず。
未済(びせい)は、亨る。小狐ほとんど済(わた)らんとして、その尾を濡らす。利(よ)ろしきところなし。
彖に曰く、未済は、亨るとは、柔中を得ればなり。小狐ほとんど済らんとすとは、未だ中を出でざるなり。その尾を濡らす、利(よ)ろしきところなしとは、続いて終えざればなり。位に当たらずといえども、剛柔応ずるなり。
象に曰く、火の水の上に在るは、未済なり。君子もって慎んで物を弁じ方に居く。
64 火水未済 かすいびせい これから調う
危難(坎)を冒してでも光明(離)を求めていく。挫折もあるがねばり強く対処すれば難関を切り抜けることができる。未だ完成せぬ。次第に調う。男が困窮する。双方こだわりが多く現在は不和。これからととのって吉だが、思慮なく進めば過りがちで未熟に終わる。辛抱つよく待てば妨害が去ってのち調和する。
この卦が示すのは、混沌状態から秩序の世界への移行が今だ完成していない時だ。移行への準備はもう十分だ。だからこそ上下の爻がすべて陰対陽、陽対陰の正しい対応関係にある。ただし、その居る位置が今だ正位ではない。一つ前の卦、水火既済が夏から冬に向かう途上の秋を象徴したのに対し、この卦は冬の停滞から豊穣の夏に向かう春を表している。易経がその最後を飾るのに、この希望と悦びに満ちた卦を使っているのは意味あることだ。
火水未済。成功する。
しかし、もし子狐が、ほとんど川を渡り終えようとして
その尾を濡らしてしまったとしたら
良いことはなんにもない。
状況は困難だ。するべきことは山積みでしかも責任重大。それはまさしく世界を混乱の巷から開放し常態に復帰させるようなものだ。しかしながら成功の見込みも高い。何故なら目標がはっきり見えているので、バラバラになり勝ちだったみなの足取りも自然に揃ってくるからだ。しかし、最初は用心深くしよう。ちょうど氷の上を歩く狐のようにだ。゙氷の上を歩く狐のように゙という言い方は中国ではことわざだ。氷の上で狐は安全な場所を探そうとピンと耳を立て常に警戒を怠らない。少しでも氷が軋めばすぐに聞きつける。でも、若い狐にはこの用心深さがまだない。つい勇ましく前進してしまう。そしてほとんど渡り終わろうとしたとき、尾を水に漬けて濡らしてしまうということがよくある。もちろん努力の結果は水の泡というわけだ。従っで未済゙の示す状況では慎重さと用心深さが不可欠だ。
火が水の上にある。
完成への移行直前の状態。
かくして君子は、物事の区別に注意深い。
物事があるべきところにあるようにだ。
火[離]の性質は上に燃え上がることである。それが上にある。水[坎]は反対に下に下りる性質がある。それが下にある。両者の動きは反対でそれぞれが交わることはない。もし我々が何かを為そうと思ったら、そこに働いている力がもともと持っている性質をよく調べ、正しい位置にそれらを置くことが大切である。きちんとあるべき場所にそれらを置きさえすれば、こちらが望んだように働き、必ずや「希望の成就」に至るだろう。しかしながら外の世界で物事を正しく働かせるためには、我々自身も態度を正すことが大切だ。自分の立場をきちんとしてこそ正確な働きができるのだ。
64. 火水未済(かすいびせい)天卦:離 地卦:坎研究 流転やまず 未完成
輪廻転生 くりかえし こと未だ調わず
決まらない 適当でない 夫婦仲が良くない
背き離れる 論争、闘争 相憎む
もつれ合う 仁恵や智恵が備わっている 家内まちまちで和をなさず
明誠相備わっている 極端に痩せている 大病は生命危険である
・商売職業上の悩みがある。
・住所の悩みがある。
・女は夫に別れた人、男は妻に別れた人。
・粘りがたりない。
・既に交渉がついている。
・二度三度の転職の後は良くなる。
・男女関係などでは、未だ精神的に愛していても、肉体的には通じていない象である。
・初め凶にして後吉に転ずる象である。
火水未済(かすいびせい) †
豊かな才能があるも
画竜点晴を欠く甘さあり
■最後のツメが甘い未完の大器 †
あなたはふだんとても冷静で判断力もあり、正義を守るためなら、たとえ火の中にでも、飛び込んでいく勇気も持ちあわせています。
そんなあなたを周囲の人は「将来必ず成功する人」「未完の大器」などと評するでしょう。
ところが火水未済(かすいびせい)の人は、ややドジなところがあり、終わりまであと一息というところで早合点してミスを犯してしまいがちです。
八卦ではこの卦を「川を渡ろうとしたキツネが対岸に上がるまであと一歩というところで、ほっとして尻尾を川の水につけてしまう」と評しています。
あなたについてまわるミスは本当に単純なものばかりです。
たとえばテストで、はじめに難しい問題を解き、あとで最初のほうの簡単な問題をやろうと思ったのに、いざ難問を解き終わるとほっとして、最初のほうの簡単な問題をやり忘れてしまう……そんな単純ミスです。
ただこれらのミスも、大失敗には至りません。
その点が救いといえるでしょう。
■単純ミスに要注意 †
火水未済(かすいびせい)のあなたは、どんな職場でもそこそこの成績をあげることができます。
企画を立てることも好きですから、イベントプロモーションなどを手掛けると、次々とアイデアが浮かんできて、周囲の人の称賛を受けるでしょう。
ただ、プレゼンテーションや会議などでの不用意な発言には注意が必要です。
無用の失敗をします。伝達ミスなどもおこりがちですから、こまめにメモをとる習慣をづけるなどしたほうがいいでしょう。
また、フリーとして仕事をするよりは、仲問がいたほうがいいでしょう。
経理や財務など几帳面でないと向かない仕事はやめたほうが無難です。
■つまらない誤解が失恋を招くことも… †
火水未済(かすいびせい)の人は、好きな人ができると果敢にアタックしていきます。
あなたの真摯で熱意あふれる行動は、みんなの憧れの人の心さえ射止めてしまうことがあります。
ただ、問題はそのあとです。
恋愛にはコ、主ニケーションがとても大切だということを忘れないでください。
「自分の気持ちは相手もわかつているはずだ」などと考え、勝手に行動するようでは、せっかくつかんだ相手のハートも簡単に失ってしまうでしょう。
セックスも自分勝手なところがあります。
自分の欲求ばかか伝えず、相手の要望も聞くなど少し思いやりを持ったほうがいいでしょう。
特に、結婚の直前には要注意です。
すっかり夫婦気取りでいて安心していたら、自分の気づかないところで相手の感情を損ねてしまい、突然破談されたりする可能性があります。
なお、火水未済(かすいびせい)の女性は、ややナルシスティックな部分があり、恋人のことより自分のスタイルや美を心配するようなところがあるので、思いやりを失わないようにしてください。
■初志貫徹を心掛け、気を抜くな †
火水未済(かすいびせい)の人は、周囲の期待も高く、実力もあるのですから、最後まで気を抜かないことが大切です。
節度やものごとの順序を守れば、大失敗は免れることができます。
「これで終わりだ」と思ったときにもう一度見直す、そんな心がけひとつであなたの人生は大きく開けていくでしょう。
■財運 †
若いうちはお金に苦労しますが、次第に運勢は上昇し、晩年は大きく財運が開けます。
一度、計画したら躊躇しないで最後まで進むことです。
小さなミスで大きな失敗をしないよう、十分注意を払いましょう。
64火水未済 (かすいびせい) 【キーワード】いまだ成らず
〔大意〕これは前項の卦と反対で、まだ物事が成就していない状態です。しかも時はまだ至らずで、未完成な状態です。しかし、未完成な状態は完成された状態よりも上昇性があるという意味で、まだ期待が持てる。ただ時がととのっていないので、たゆまぬ努力が必要だということです。
未完の大器という言葉があります。素質も才能もあるが、まだ花がひらいていない。しかし可能性は誰もが認めるところである。あなたはいまこういう状態にあるといっていいでしょう。
そこで必要なのは自己鍛錬であり、才能をみがくことであり、たゆまぬ努力をすることである。可能性を追求することで、その可能性は必ず実現する。あせったりあきらめたりすることは禁物です。
易の一般的解釈では、衰運という見方がありますが、これはあまりに現状に偏った考え方といえます。『易経』には「小狐ほとんど済(わた)らんとして、その尾を濡らす」とあるところから、こういった解釈が出てきたのでしょう。
狐は川を渡るとき尾だけは上げて決して濡らさないようにする。尾が濡れると早く走れなくなるからといわれています。その尾を川を渡り切る寸前で濡らす。これは不注意であり、気の緩みである。
この卦が出たとき注意するのはこの点です。せっかく能力にも恵まれているのに、不注意や気の緩みで可能性をふさいでしまうことのないようにせよ。事はまだ成就しているわけではないのだ。最終的には「未済は、亨る」とあるように、この卦の展望は明るいと見ていいでしょう。
初6―いまは前進すべきではない。
二9―忍耐強く取り組み続けなさい。
三6―他人を頼るな。自分の潜在意識の力をのみ信じなさい。
四9―困難、障害は勝利の前ぶれである。
五6―いまは確信することだけでいい。
上9―あなたはまもなく勝利の美酒に酔うことになるだろう。
火水未濟
未濟(びせい)は亨る。小狐(ほと)んど濟(わた)らんとして、其の尾を濡(ぬ)らす。利ろしき所なし。
◯彖にいわく、未濟は亨るとは、柔中を得ればなり。 小狐んど濟らんとすとは、いまだ 中を出でざるなり。其の尾を 濡らす、利ろしき攸なしとは續いて終らざればなり。位に當らず といえども剛柔應ずるなり。
◯象にいわく、火の水上に在るは未濟なり。君子もって愼みて物を辨(べん)じ方に居(お)く。
「未済は事のいまだ成らざるなり」と注しています。昔人はこの卦を火折尊が海宮から帰られた時に当てています。上の既済と倒体だからです。既済は後に乱れることを恐れます。未済は遂に成ろうとする吉兆を含んでいます。然るに小狐が汔ど済ろうとして尾を濡らし、始の鋭進続終ないのは利しい所がない所以です。これ警戒の言であって上の終乱の意に合せ考えるに火折尊が既に海宮から帰られて後に火照命伏衆(まつろわせ)たまい事全く了し、又豊玉姫命は出来られましたが遂には海宮を塞で去られ、水陸は隔絶しました。此れ各其処ある象なので「物を辨じ方に居く」の義があります。此卦は陰陽位を得ず、而して陰陽相応する事先賢に説があります。
火に属します。既済故未済(いまだととなわず)。百事急進は凶。時宜を待つべきです。凶。狐疑。破敗。金銀の苦労。女懐妊。密夫有り、色情深く始めは宜しく終りは乱れます。いまだ済わずして苦しみます。心身不定。住居に労すること氷を渡るごときです。浪人。凡憂中に吉を含みます。節より来るのは不義私通。屯より来るのは欲に耽り家凶です。雷より来るのは一生立身しません。師より来るのは心中大工が有り大望を建てます。泰より来るのは枉て不寵の妻に添います。
天 雨。
旅 凶。
売 不利。
願 成りません。
失 出難いです。金銀は眤近の人が盗んだと見ます。
婚 漸に成ります。
産 危いです。女。
疾 痰咳。上逆。生質より発します。小児女は不祥気に中ります。老人は長く治り難いです。陰陽交わりません。気血不順。腹内不和病発反。二便渋病。牽腰足倦疼。脾胃虚。危いですが治ります。孕。寒熱往来。老人は却って軽く見えます。心火逆火腎水耗。産は平です。
邪 十八日十九日の霊。 水に溺れた狐。
この卦を得た人は、よくこれを身に反求して物を辨じて方に居れば上下尊卑各々その位を得ます。その事必ず成るべくして吉。これに反すれば凶。
木に火がついて燃え上がる。
木に火がついて燃え上がる。
物を革(あらた)むる者は鼎にしくはなし。故にこれを受くるに鼎をもってす。
革命のあと、王者が最初につくるのは鼎(かなえ)であり、これに法律を刻み込む。
徳があれば、王者に養われて、おおいに通る。
君子はこの卦を見て、秩序を整え、与えられた天命を成就するのである。
相場は、 往来して火は昇る。火をもって木を焚く象にして上がる卦なり。然し大上りにはあらず。又高きところより往来して下るの意あり。いずれにしても小相場なり。前値に反する新値始まらんとする義あり。注意すべし。
高値浮動。上げ相場を持続して好況を呈する。人気の湧いたところで急反落を演ずることが少なくない。然し反落してもそれ以上の下押しは無く再び上げに転ずる。中途で一応利食いして又押し目を買うというのが最善策。停滞不振のときにこの卦を得れば、旧態を一新して新しい動きの始まる占とする。
物価変動す。
高下上るに四の変は下る。
甲 申 : 大に相場緩の引立ず。
主爻(内卦、外卦、大成卦):初爻、五爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
鼎(かなえ)は煮炊きする器であって、人の生を養い命を有つ物である。初を足とし、二三四を腹とし、五を耳とし、上をつるべと見たものである。巽木を離火の下に入れて煮炊きする象。改むる義。調和する。新しいのを取り用いる義。食事の時。聡明にして知恵ある人物。文明柔順にしてよく人を養う。改まる、次第に利運に向かう。勝負、我が方の不利とする。
鼎(てい)は、元(おお)いに吉にして亨る。
彖に曰く、鼎は、象なり。木をもって火に巽(い)れて、亨じん(ほうじん)するなり。聖人亨してもって上帝を享(まつ)り、大いに亨してもって聖賢を養う。巽にして耳目聡明、柔進みて上行し、中を得て剛に応ず。是をもって元(おお)いに亨るなり。
象に曰く、木の上に火あるは、鼎なり。君子もって位を正し命を凝(な)す。
50 火風鼎 かふうてい 事態が熟する
鼎は三本足の器。離(火)に巽(木/風)を与えて煮炊きする。三本の足が力を合わせて重い物を支えて吉だが、一本の足が折れるだけで覆ってしまう。脆い。不意の挫傷に注意。未熟な物が煮えて成熟する意があって望事は次第にかなう。先方に変心があって我方も新しきをとろうとする。三角関係は徐々に調和して収まる。
火風鼎は、6本の線から成る、鼎つまり一種の大鍋を意味する卦である。最下部が鍋の足、その上が胴、その上に耳(取っ手)があり、一番上が運ぶための環がついている部分である。火風鼎には養い育てる意味もある。青銅製の鋳物である鼎は、先祖を祭る廟や晩餐の集まりで料理を入れておく容れ物であった。一族の中心となる人物が、料理を鼎から客の皿に取り分けるのである。第48番目の水風井も付随的に養い育てる意味があっが、この卦にもそれがある。ただ、素朴な構造の水風井は、一般の人々に対する養いの意味が強かった。
これに対し高度の人為の所産である鼎は、国家発展の要となる有能な人物を養い育てることを意味している。鼎と井戸のような具体的な人工物は、易経の中ではこの2つしか出てこない。しかしながら、鼎も井戸も他の卦と同じく一種のたとえとして使われている。内卦の「巽」は木と風、外卦の「離」は炎を意味し、全体で、風に煽られて木から燃え立つ炎を意味する。それから派生して食事を用意する意味も生まれた。
火風鼎:大いに吉であり
成功に至る。
水風井は、井戸が水に関係する設備であることから、成長する樹木[巽]とそれを養う水[坎]を例えとして、生活を支える物質的社会的基盤を示していた。一方、この火風鼎を構成するのは、火[離]と、それを成り立たせているところの木[巽]である。木は自己を燃焼させ滅して炎を成り立たせている。この炎とは霊のことである。すべて物質的存在は、やがてはその姿を滅して不可視の世界へと移行する。この浄化、霊化こそ聖なる定めであり、すべてがこのようにして、その存在を成り立たせていた根源の宇宙に帰っていく。
我々はここに数ある宗教文化の中の一つの極致を見る。鼎は神に捧げものをするための容器である。地上における最高に価値あるものを聖なる存在に捧げるのだ。しかしながら神性なものが人と遠くはなれて存在しないことも事実である。真の神の啓示は預言者と聖人を通して現れる。だから彼らを敬うことは神を崇敬することだ。彼らの上に現れた神の意志は謙虚に拝受するのが正しい。そうすることにより、真理に対する啓発が起こり、宇宙が何であるかが理解される。大いなる幸福と成功に至る道がこれである。
木の上に火がある。
火風鼎のイメージである。
かくして君子は身を整え
その運命を確立する。
火の天運は木である。下に燃料の木がある限り、上の火は燃え続けることができる。人間の命も同じだ。それを支えてくれる天運がある。命と天運を正しく理解し、それらを調和させて生きるなら、自己の運命に確固とした基礎を与えることになる。以上の話には、中国の仙道で伝承されてきた命の涵養に関する方法が示唆されている。
50. 火風鼎(かふうてい)天卦:離 地卦:巽調和 かなえ 賢者を養う
調理 祖先祭祀 改まる
変化 養う 毎日使用するので捨て難い
新規の事をはじめる 産業の意 家督相続
上の者に仕えれば立身出世をして功をなす 朝、午前中の太陽 疑惑が晴れる
病は肝臓、熱を持っている 風邪となり発熱する
・改める。古きを去って新しきを取る。
・商売職業上の悩みがある。
・金庫の象である。
・証書類に注意を要する。
・台所、調理場で調理する。
・芸能の出来る女性。
・三角関係または妾の象である。
・妻と別れたか、夫とわかれた人。
・妾を得て、相続者を得る。
・女性が妊娠を秘して嫁にくる故に要注意である。
・強すぎ出過ぎにてにて失敗多し。万事控え目にして自重すべし。
・油断すると欲張って足を折り転覆する事がある。
火風鼎(かふうてい) †
長年の勉学で培った
宝が身を助く
■好奇心旺盛な知識人 †
火風鼎(かふうてい)の「鼎」とは、宝物のことです。
八卦では火風鼎(かふうてい)を「知識という宝物を内に持っている」卦としています。
火風鼎(かふうてい)の人の知識欲はやむことがなく、常に知識を追及していきます。
こうしてあなたの中で積み重なった知識は、あなたを守り、あなたを光り輝かせることでしょう。
また、火風鼎(かふうてい)には、好奇心旺盛で多趣味な人が多いようです。
あなたはとても頭がよく、温和で周囲の人たちからとても頼りにされています。
悩みごとを相談されることも多いでしょう。
そんなとき、どんなささいな悩みでも親身になって考えてあげられるのが、あなたのよいところです。
火風鼎(かふうてい)の欠点は、決断するときに考え過ぎる傾向があること。
判断しなければいけなかったり、どちらかひとつを選ばなくてはいけないというときに限って、いつまでも考え続け、結論が出せないことが多くなりそうです。
■教育に最適な人材 †
知識人である火風鼎(かふうてい)の人に最も適しているのは、教育関係の仕事です。
教師や教授になると、生徒たちの間のみならず、同僚の間でも頼りにされそうです。
相談ごとや雑用で忙しい毎日を送りますが、あなたはとてもやりがいを感じるはずです。
夫婦で塾や学校を経営してもうまくいきます。
教育を通じて、次代の社会に役立つ人材を育てることができるのです。
教え子が活躍すると、我が子のことのように喜ぶでしょう。
元来、出世欲はあまりなく、常に現役で学問に接していたいと考える人ですから、学者となって一生を学問に捧げるタイプも多くいます。
■ふたりでお互いレベルアップする恋 †
火風鼎(かふうてい)の人の恋愛は、教育を通じてお互いにレベルアップしていこうとする恋といえます。
出会った人が、ぶっきらぼうで教養のかけらも感じられない人だとしても、あなたが知恵や教養を与え、品のあるすばらしい人に育てあげることができるのです。
これは一見、離卦の人の恋愛に反しているように見えますが、実は恋人を高めることによってあなた自身も高まっているのです。
あなたの努力によって、恋人が一人前になったとき、自らも恋人によって自分が教育されていたことを知るのです。
こうして結ばれたふたりは同じ価値観を持っていますから家庭は平和で、子供の教育などにも積極的に協力しあうよい夫婦になるでしょう。
なお、火風鼎(かふうてい)の女性は、年下の男性との恋愛が多いようです。
セックスにはあまり執着しないタイプです。
快楽は学問の邪魔、ととらえるフシが見受けられます。
ただし、こういう人ほど一度性の快楽に溺れてしまうと、なかなか抜け出せないかもしれません。
■器用貧乏にならないように †
器用なあなたは多趣味な人ですが、何かひとつ「これに関しては他のだれにも負けない」と思えるような趣味を持つことをお勧めします。
それがあなたの鼎(宝)となって、あなたを支えてくれるでしょう。
器用貧乏で終わってしまっては、せっかくの博識も色あせてしまいます。
火風鼎(かふうてい)の人は「生涯学習」によって道が開けていくので、学習を怠らないことが大切です。
■財運 †
財運は吉で、わりと思いどおりにいきますが、悪事に近づくと失敗します。
公営ギャンブルなどでは運がいいでしょう。
買い物上手で、目標を定めたら計画どおり確実にお金をためて大きな買い物をする卦です。
50火風鼎 (かふうてい)
【キーワード】大きな鍋
〔大意〕鼎(てい)は三本足の金属性の鍋のことで、非常に安定している。安定した中で煮炊きという人間生活にとって重要な作業ができるところから、これは吉の卦です。
いまのあなたはすべての機運が良い方向にととのっていて、何をやっても確実に成功する。だから自信をもって、
堂々と事に臨んでよい。ただし鼎の特質、その安定性の根拠は三本の足である。それがあってはじめて安定を得ているのだから、あなたも事に臨んで単独行動は避け、他人の協力を十分に得なければならない。それができれば、あなたは成功、勝利はまちがいないというものです。
イメージとしては山小屋で鍋を使って料理をつくることを思い浮かべればいい。まず食糧と燃料を調達しなければならない。何人かが手分けしてそれを実行するでしょう。そうやって集めてきた材料を切り、鍋に入れ火をおこす。
できあがれば、鍋の周囲に車座になって皿にとってみんなで食べる。これは非常に楽しいことだが、この楽しさは勤労と空腹、それに協力によって実現したという満足感が一体になって生まれてくるものである。日常の人間関係と仕事、余暇でも同じことがいえます。
マーフィー博士はツキを呼ぶテクニックとして次のようなことをいっている。「他人の成功はあなたの成功であり、他人の幸福はあなたの幸福です。そう思えるように訓練しなさい。それがあなたにとって最高のツキの訓練です」山小屋で鍋を囲むのはまさにこの言葉通りのことを実行することである。そしてそれは、こよなく楽しく充実したひとときであるはずです。山を下りても同じ気持でいることが大切であると同時に、それがあなたの人生を大きく飛躍させるのです。
初6―あなたの鍋に喜びと善意を入れなさい。
二9―誰かがあなたを悪くいっても、それは何の役にも立たないはずです。
三9―あなたの心が暗ければゴダゴダに巻き込まれる。
四9―自分を無能だと思うな。それは失敗を祈願することである。
五6―澄み切った青空の中で遊ぶ自分を想像しなさい。
上9―あなたは人との協力において成功を約束されている。
火風鼎
鼎(てい)は元いに亨る。
○彖にいわく、鼎は象なり。木をもって火に巽(い)れて、亨□(ほうじん)するなり。聖人は亨(ほう)してもって上帝を享(まつ)り、大亨(たいほう)してもって聖賢を養う。巽にしてもって耳目聰明なり。柔進みて上行し、中を得て剛に應ず。是をもって元いに亨るなり。
○象にいわく、木の上に火有るは鼎なり。君子もって位を正し命を凝(な)す。
亨は音烹といいます。即ち食物を烹(に)ることです。火を以て木の下に置く烹□(ほうじん)の象とします。鼎は即ち飲食を烹る具です。上帝を祀ることは礼の大なる者であり烹□(ほうじん)の用も亦之より盛なるはありません。その次は聖賢を養うにあります。我が瑞穂の国は天神が授ける所の稲を傳えてその美穀は万邦に冠たるものがあります。天皇之れをもって上は天神帝を享し、中は以て自ら聞食し、下は以て臣民に賜いました。聖君賢臣皆此れに預らないものはありません。これを大嘗祭といいます。大嘗の祭は天下の大礼です。後世即位の年に行われるものを大嘗と称し、年々に行われるものを新嘗と称しますが、其の義は一です。
○象は鼎の形が正しく、体が重いことに取り、その位を正して衆たる所の命を成し、永えに動かないという義です。
火に属します。 事を改めるのは日用の為です。故に鼎といいます。不慮の争いで事を破ります。解て順です。才智をもって家を興します。男に限り陰に女が有ります。改めると吉です。世帯。印章事。長者の障り。正しければ故を去って新を得て吉です。究。屯から来るのは反復して立身。噬嗑剥睽帰妹震兌より来るのは夫婦の争いです。
天 晴。風雨。
旅 吉。凶。
売 利。 不利。
願 成ります。急いではいけません。成っても不道のことです。
待 来ます。
失 東北の方とみます。出難いです。 金銀は西南方です。余は家内です。
婚 成ります。 口舌が絶えません。
産 安い。 男です。
疾 食傷。熱病。女は竃神の崇です。老人は心気より発します。小児は風邪。疱瘡。脾胃不和。腹脹。二便渋。吐瀉。腹痛。水腫。脾腎両虚。中風。湿毒。不養生。生得脾胃弱。不治症。重く見えて軽いです。病変。熱往来。危に逢って発します。文書に労して発します。不養生より気血が衰えます。鬱。動悸。腹不和。腰足痛。ヨイヨイ。肝。瘡毒。血暈。胎三月迄は凶です。胎していません。臨産は安いです。
邪 先祖より伝った家ではありません。水難。立願の滞が有って神の崇りです。
二爻 女の心で皆女の生霊です。 二十五日の仏事の死霊。 男の死霊。
この卦を得た人はよく改新してよく和熟すれば吉。これに反すれば凶。
雷鳴の威力と電光の明知とを兼備する。
観るべくして後に合う所あり。故にこれを受くるに噬こうをもってす。こうとは合(ごう)なり。
口の間に、ひとつ が挟まっている。この邪魔者を噛み砕き合わされば通る。
刑罰を実施するのに適している。
聖王はこの卦を見て、刑罰を明らかにし、法令を整えたのである。
相場は、 火も雷も高く上る。しかれども保合って動かぬこともあり。
又この卦は否より来る交代生卦を以って高下を見るに二条あり。
一つは始め上がって後下がると見、又始め下がって後上がると見る法なり。
天底値は上卦を天上と見下卦を底値と見るなり。
動きの激しい、急騰・急落、高下繰り返し。いずれかと言えば、上げの方に勢いがあり、悪材料を克服する強さをもつ。九四のこう卦に着目。
高下定め難し。
乙 亥 : 高下の底値不締りなり。
主爻(内卦、外卦、大成卦):初爻、五爻、四爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
噬こうは、噛み合わすことである。離は上につき、震は下に動く。事物の符合する意。会合する象。両人の争論するを中に人が立って解決する意。一人強く横車を押して上下を隔てる象。故障あったものを解決する義もある。是非の得失を裁断する象。動いて明らかなる義がある。才知あってよく勉強する意。市を設けて交易する象。明君が上にあって事を分け、剛臣は下に居て勤め、君臣心を合わせて事を遂げる。日の東方より出る象。争って獄中に囚われる象。物事の仲介者となる義。万事支障があっても、よく勉励するときは、相応に事の成る時。勝負、先方の勝。
噬こう(ぜいこう)は、亨る。獄を用うるに利(よ)ろし。
彖に曰く、頤(い)中に物あるを、噬こうと曰う。噬みあわせて亨るなり。剛柔分かれ、動きて明らかに、雷電合して章(あき)らかなり。柔中を得て上行す。位に当たらずといえども、獄を用うるに利(よ)ろしきなり。
象に曰く、雷電は、噬こうなり。先王もって罰を明らかにして法を勅(ととの)う。
21 火雷噬 からいぜいごう 危うい始まり
口の中になにか堅いものが挟まって、噛み合うことが妨げられている状態。盛んな活動力はあるのだが、手強い障害に邪魔されている。この故障は口論かもしれない。現在は障害があるが後に解消する。急がず心静かに障害を取り去るように配慮すれば損はない。食事。障害。言いにくいこと。媒介を頼めば穏やかに成立。
火雷噬ゴウは(山雷頤の)開いた口の歯と歯の間に邪魔物(第四爻)があって口を閉じることができない状態を示す。口を閉じるためにはその妨害物を噛み砕く必要がある。雷鳴を表わす「離」卦と電光を表す「震」卦から成り立つ噬ゴウは、自然界においては、たとえ障害が存在しても、否応無しに取り除かれてしまうことを意味している。歯を力強く噛み締めることによって口を閉じるのに邪魔になっていた物が除かれる。同じように嵐は電光と雷鳴で、自然界の高まっていた緊張を取り除く。そして社会を乱す犯罪や政府に対する批判は法律と刑罰によって取り除かれる。火雷噬ゴウが表すのは訴訟であるけれども、天水訟が民事訴訟を表すのに対しこちらは刑事訴訟を表す。
噬ゴウは成功を導く
正義が執行されるのによい
集団の和を乱す存在があるとき精力的にそれを噛み砕く、すなわち取り除くことが成功への道である。これはどのような状況においても真理だ。和が乱れるとき、その原因はいつも告げ口屋や反逆者がいることだ。そういう者たちが干渉したり妨害したりすることが不和の原因なのだ。後々まで悪い影響が残ることを避けたいなら今すぐに断固たる処置をとるべきである。これらの故意に行われる妨害行為は決して放置しておいて自然になくなるものではない。
それらを防いだり取り除いたりするには断固裁決し処罰する必要がある。しかし、それにはやり方が正しくなければならない。火雷噬ゴウを構成するのは理解力を表す「離」と憤怒を表す「震」である。理解力には様々な視点からものを見る柔軟性が伴うが、憤怒は直線的な感情で融通が利かない。人を罰するとき頑固で憤激した態度は激しすぎて相応しくない。一方、柔軟で物分りが良すぎるのも弱腰で相応しくない。震と離が一つになって初めて適当なあり方だと言える。火雷噬ゴウは、処断を下す人(第五爻が表す)が元来は物分りのよい柔軟な人なのだが、その立場上厳しい処置を下すので、そのため人々の尊敬を集める場合を表す。
雷鳴と電光
火雷噬ゴウの表すイメージである。
歴代の王らは
明知をもって処罰を下すことにより
法律を厳しく執行した。
処罰とは、法律を個々の件に適用することによって行われる。しかしながら、処罰の基には厳然として法律があるのもまた事実である。犯罪も個々の事情によって適用される刑罰の厳しさに手心を加えることはありうるが、その辺りを決める際大切なのは柔軟な理解力である。このことが「離」の雷光で象徴的に示される。一方、法律というものは正しく刑罰が適用されることによって初めて成り立つ。この卦において「震」の雷鳴の恐ろしさがこのことを象徴的に示している。柔軟な理解と激しい厳しさがともに良く働いてこそ人々の間に法とその適用に対する尊敬の念を引き起こさせるのだ。決して脅して従わせるだけの刑罰のための刑罰であってはならない。社会において、もし法の適用に際して柔軟に理解することが欠けたり、あるいは刑罰の執行に際して怠慢であったりしたらさまざまな問題が起こるはずだ。法律に対する信頼を確かにする唯一の道は、それを公明正大なものにすると同時に刑罰の執行を迅速確実にすることだ。
21. 火雷噬嗑(からいぜいごう)天卦:離 地卦:震司法 刑罰 東方に日の出の象
連体の阻止 もつれ事を解く 会合
符号する 是非得失を裁断する 事の是非を取り決める
養う 交易 闘争
才智ありよく勉強する 囚獄
・真中の人が上と下の人々に強行に迫っている。
・商売は初め困難でも、正々堂々と積極的にやって行けば儲かるのである。
・往々に刑事問題が起こる事がある。
・好物に毒がある。
・商売は昼忙しく、夜は静かになる。
・人に騙され易い。
・失物は物の間に挟まれている。
・色情問題がある。
火雷噬嗑(からいぜいこう) †
炎のように情熱的に、
雷のように鮮烈に生きる
■議論好きでアグレッシブな生き方 †
火雷噬嗑(からいぜいこう)のあなたは、とても芯の強い人です。
正義感が強く、自分の信念を貫くためならとこん頑張れる人なのです。
といっても、わがままなわけではありません。
周囲の理解を得るため、時間と手間をかけてひとずつ紐解くように論理を展開していきます。
まりの人たちは、一生懸命なあなたの熱意に圧倒れてしまうでしょう。
火雷噬嗑(からいぜいこう)の人は、議論好きでもあります。
趣味の話、仕事の話など、こだわり派のあなたは話始めたらキリがないでしょう。
会社などでは、「論客」として知れ渡っているかもしれません。
刺激を欲し、血気盛んな火雷噬嗑(からいぜいこう)のあなたには、何もない平穏な時間が苦手です。
休みの日に一日中、ぼーっと過ごすことなど、耐えられないことでしょう。
■正義感と体力を生かした仕事を †
正義感の強いあなたには「正義を守る」仕事がぴったりです。
警察官、ガードマン、自衛隊など身体を張った仕事で活躍できるでしょう。
裁判官や検察官など、悪を裁き、市民のために存在するような仕事でも実力を発揮できます。
会社員として勤務する場合、ささいなことで議論をふっかけ、人間関係を台なしにすることのないよう注意が必要です。
特に「腹黒い」といわれるようなタイプの人とはソリが合わないでしょう。
あなたは、上司や同僚に、自分が尊敬できる人がいると、その能力を大幅にアップさせることができます。
あなたの中の素直な気持ちが、その人のよいところを身につけようと努力するからです。
何かというと議論をふっかけるあなたの態度は、初めのうちは異性たちから敬遠されるかもしれません。
しかし何度か話をしているうちに、彼らはあなたの純な心意気に触れ、強く惹かれてゆくことでしょう。
力強く正義感にあふれる火雷噬嗑(からいぜいこう)のあなたは、異性からとても頼りにされるタイプです。
女性も姉御肌の人が多いでしょう。
そしてあなたは、愛する人を全力で守ろうとします。
このような関係をずっと維持できれば問題はないのですが、あなたの場合、一度議論を始めると大変です。
理解を示してくれるまでとことん説明しようとするのです。
たとえ相手がその話に飽きたとしてもやめようとしないでしょう。
この強引ささえ気をつければ、家庭は円満です。
ゆくゆくは、たとえ夫婦が単身赴任などでお互い離ればなれになろうとも、信頼を失わないすばらしいカップルになれます。
セックスに関しては、かなり強引なところがあります。
征服欲が強く、性欲や体力が十分あるので「夜の帝王」の異名をもらうほど有名になるかもしれません。
■刺激を求めるのもほどほどに †
恋愛でも仕事でも常にアグレッシブに生きる火雷噬嗑(からいぜいこう)は、周囲の人たちの注目の的となるでしょう。
しかし、刺激を求めて熱くなりすぎるのもほどほどにしないと、あなたの実生活に支障をきたします。
興奮を鎮めるには、性欲を発散させる必要がありますので、性生活がカギとなります。
■財運 †
人のアドバイスを聞くより、自分の思うとおりに積極的に行動することが財運アップにつながります。
スタートは苦しむかもしれませんが、人と違う方針をとることで、最終的に大きな利益につながります。
21火雷噬コウ(からいぜいこう)
【キーワード】かみくだく
〔大意〕噬コウは「噛(か)みくだく」「噛み合わす」という意味です。いずれにしろ噛(か)むのですから、積極的な行動をしなくてはならない。この卦は、現状を打開する必要があり、そのためには大いなる努力が必要だということを暗示しています。
同時にその行動は公正、正義に基づいていなくてはならない。そうでなければ現状はより悪い方向へと傾斜していくでしょう。現状打開という点で、もっとも大きな問題は習慣です。多くの良くない状態は、悪い習慣によって形づくられている。いまはそれを打破することが必要なときです。
習慣の大切さについてマーフィー博士は次のように述べています。「習慣は潜在意識に大きな影響を与えます。良い習慣を身につけなさい。良い習慣は良い人生の道案内をしてくれます」
実際にわれわれの思考も行動もその大半は習慣の産物です。習慣は第二の天性といわれるのはそのためです。しようと思っていてもすぐにそれができないという怠惰さは身についてしまえば、その人の悪い個性となり周囲に迷惑をかけます。
この場合、それが良くないことを知っていても何の役にも立ちません。その習慣を改めるしかないのです。では悪い習慣から脱却するにはどうしたらいいか。それは悪い習慣に対する否定的イメージを描くことではなく、その習慣を克服した自分の良いイメージを描くことです。あせって克服しようとするよりも、何も考えずに具体的な行動をしてみることです。固い食べものを食べるには、噛みくだかなくてはならない。それがいやだといって食べないでいればいつしか本当に噛みくだくことができなくなってしまう。いまは肯定的イメージで具体的に行動することがいちばん大切なときです。
初9―あなたの片足が罪をおかさせるなら、それを切り捨てなさい。
二6―ものを識別する能力を身につけなさい。
三6―悪意、皮肉、敵意、批判、憎悪といった心の毒から身を遠ざけなさい。
四9―あなたはまだ自分の知らない良いものがあることを信じなさい。
五6―固い食物は善悪を見分ける訓練をへた者が食べるべきである。
上9―現状に固執していると損失と失敗を招くだろう。
火雷噬嗑
噬嗑(ぜいこう)は亨る。獄を用うるに利ろし。
○彖にいわく、頤(い)中に物あるを、噬嗑という。噬(か)み嗑(あ)わせて亨るなり。剛柔分(わか)れ、動きて明らかに、雷電合して章(あき)らかなり。柔、中を得て上行す、位に中らずといえども、獄を用うるに利ろしきなり。
○象にいわく、雷電あるは噬嗑なり。先王もって罰を明らかにし法を勅(ととの)う。
「噬嗑は噛むなり」と注しています。古典に須佐之男命(すさのおのみこと)が天(あめ)に参上られた時に、日神はその悪心があることを疑われました。須佐之男命は「僕(あ)は邪(きたな)き心無し」と玉を噛んで
五男神を吹生され、その心が清明きことを証明されました。是咀噛して通じるものです。
木に属します。 観て後必ず噬嗑。讒に遇うこと卒時に来る。父子兄弟中絶。心身寧からず・嗔(いかる)。 家を亡し財を失う。免れ難い訟にて身を亡します。口に盍(ふたする)。色難。一家不和。養子。狐窺。喰合。 頤中に物有り。言を出す出さずの間。正理を説けば上下合います。威勢。
天 少雨。雷。四方雲。
旅 伴有れば吉。多ければ凶。 争談事は吉。
売 人に知れないようにすれば吉。人に逆って利があります。
願 叶う・叶い難い。
失 南東。悪品は得ることができます。
婚 凶
産 後の悩があります。女子。
疾 気より発します。身体痛。痰。疼積。熱。逆上。腰足がだるい。寒邪破られます。
腫物。脾腎。表熱口病、凶。公事心痛より発します。肝積。産は驚き有り。
邪 死霊。甚しく障りがあります。 十四日の霊。 四爻 水論老女の死霊。役人捌方悪く
下の恨みを受ける。公事入牢人の死霊。子孫を絶えず思う故に家に不和が来る。
五爻 天神の咎。
この卦を得た人は事のよく理義に合うこと、噛合すごとくであれば吉。これに反すれば凶。
上に火、下に沢があって相反している。
家人の道窮まれば必ず乖(そむ)く。故にこれを受くるにけいをもってす。
そむきあう形は吉であるはずがないが、乖離の中に同一性を見る。
異にして同じ。従って、大事に不可だが小事に吉という。
君子はこの卦を見て、「同にして異」を考えるのである。
相場は、 沢水は下にあって動かず、火は離れ背き上がり進むの象にして概ね小高下の卦なるも、また時によっては沢の底値より火の天井まで沸騰すると見ることあり。
始め安く後に騰がるか、あるものは高く、あるものは安い。 平穏ならぬ卦で、波乱変化に富み、売り買い駆け引き激烈。 上げ下げが、仕手化する。 三四五爻のこう卦に注目。
火兌けいハ、髙シ髙キ卦ナリ兌水ハ下リ離火ハ上ガッテ引キハナルノ卦ナレドモ筮シテ試ムルニ兌沢ハ止ッテ動カズ離火ハハナレ。ソムキテ上リ進ムノ象ニシテ大ニ髙キモノナリ
高下春夏は下る秋は上る。
辛 巳 : 人気弱く下り気味なり。
主爻(内卦、外卦、大成卦):三爻、五爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
けいは、そむく、違う、疑う、離れる、背行などの意。革の易位法と見る場合は、革の水、火の交じりを失って、相背いて違い離れるに至る。はじめは疑いより迷い生じ、次第に疑念が募り、皆違い離れて終わりには忌み憎しむこと甚だしきに至る。異変奇怪の意あり。大事は成らず、小事は明らかな者についてよく和悦の心をもって謀れば成るとする。始めは疑念深く、後には自然と晴れて明白となる義あり。勝負、我が方の大負とする。
けいは、小事に吉なり。
彖に曰く、けいは、火動いて上り、沢動いて下る。二女同居して、その志は行いを同じくせず。説びて明に麗(つ)き、柔進みて上行し、中を得て剛に応ず。是をもって小事には吉なるなり。天地そむけどもその事同じきなり。男女そむけどもその志通ずるなり。万物そむけどもその事類するなり。けいの時用、大いなるかな。
象に曰く、上に火あり下に沢あるは、けいなり。君子もって同じくして異なる。
38 火沢盻 かたくけい そむく
盻とは睨みあうこと。意見の食い違いや矛盾をあらわす。上卦の離(小女)は火で上に向かい、下卦の沢(中女)は水で下に向かって出会うことがない。それぞれ違う方向にむかう。とくに女同士の人間関係は良くない。互いに反目。望みにそむく。嫉妬。望みがかないにくく苦労が多い。結婚は相手を再調査すること
火沢ケイは炎を意味する外卦「離」と、沢を意味する内卦「兌」からなる。離の炎は上に向けて燃え上がる性質があり、兌の水は下に浸透していく性質がある。両者の動きは互いに正反対だ。また、離は真ん中の娘、兌は末娘を意味し、それぞれ違う夫を持ちながらも二人は同居している。考え方が違い、反りが合わないのも当然である。
もし人が仲たがいし対立しているとき、協力してなにかちゃんとしたことを成し遂げることはできない。ものの考え方が違いすぎるのだ。そのような場合、無愛想面を下げて無理押しするようなことは是非避けたい。仲たがいが酷くなるだけだ。そうではなくて、小さな事柄を、それも少しずつ押し進めるようなやり方をすれば、まだ成功の可能性がある。というのも火沢ケイで表されるような対立は、いまだ手を結ぶ可能性がゼロではないからだ。対立は、もっと広い視野に立てば必ずしも悪いことばかりではない。対立が状況全体を、反対の2つの立場から代表するからだ。その意味で対立は有用で意味がある。例えば、天と地も対立した存在だし、理性と本能や男と女だってそういえる。それらが対立を解いて再び結ばれるとき、創造と再生がもたらされるのだ。この世の事物に整然とした秩序があるのも、事物が対比[=対立]によって分類されうるからだ。
上には火、下には沢。
対立のイメージである。
かくしてあらゆる種類の人々と交わるが
君子は品格を失わない。
水と火という二つの要素は決して混じりあうことがなく、例え互いに接触することがあっても己の性質を変えることはない。同じように教養ある人は卑しい俗悪な人々とたとえ利害の共有やそのための人間関係はあっても、その同類に成り下がることはない。係り合いはあっても、自分の品格は常に保つのだ。
対立
小さい事に関してなら、吉。
38. 火沢睽(かたくけい)天卦:離 地卦:兌利用 背反 背きあうとき
三角形(一男二女)である そむいて志と違う 背き離れるのである
背いても用をなす 異変がある 憎み嫌う
世を逃れる 明らかな人に就いて事を謀れば成就する 大事をしてはだめである
親しみあわない 疑惑が多い 過ちがある
・商売は積極的に奇襲作戦を用いて儲かる。
・婦人の力を得れば成功する。
・裏面工作はうまくいく。
・妻と離別する男である。夫と離別する女である。
・女性は淫婦の性を持っている。
・男女が陰でうまくやっている。
・情事は快感の極致である。
・談判ではこちらの方が申し込んでも相手は考える程度だが、必ずしも応じないのではないから、裏面から工作すると成功する。
・同性愛(女性の)問題が起こる事がある。
火澤睽(かたくけい) †
「華」と「純」の二面性が
良くも悪くも人生に彩りを与える
■自分でももてあますほどの二面性 †
火澤睽(かたくけい) は、外見と実際の姿にギャップがある卦です。
あなたは一見、とても華やかで頼もしい人柄に見えますが、実際は、純粋で繊細な人なのです。
つきあいが進むうちに、本当の姿を知った人達は驚かずにはいられないでしょう。
あなた自身も、こうした華やかな外見と純真無垢な内面という自分の二面性に矛盾を感じ、苦しむことが多そうです。
また、火澤睽(かたくけい)の人は、人とのいさかいが絶えない傾向にあります。
ただ、このいさかいが決定的な別離になることはありません。
むしろ、小さないさかいを繰り返すことによって、より理解を深めいくタイプなのです。
■「美」に関する仕事が適職 †
二面性を持った火澤睽(かたくけい)の人は、華やかな面を生かし、ファッション関係の仕事に就くといいでしょう。
ファッションデザイナーやジュエリーデザイナーなど「美」に関するクリエイティブな仕事をすると、流行をうまく取り入れたデザインが作れます。
エステ関係の仕事に携わっても、うまくいくでしょう。
ただし火澤睽(かたくけい)の人は、美に関するセンスはすぐれているものの、文才にはやや欠けているようです。
たとえば企画書などを作るときも、文章で訴えるよりイラストや図で説明するほうが得意でしょうし、企画も採用されやすいでしょう。
プレゼンテーションは得意なほうですから、広告代理店などでの活躍も期待できそうです.、
■結婚後の喧嘩には要注意 †
一見、華やかで派手なことが好きそうなのに、実はとても繊細なのが火澤睽(かたくけい)です。
第一印象で誤解されることが多いかもしれませんが、基本的に恋愛運はよいほうです。
あなたは心根がやさしく、自分のわがままを貫き通せるタイプではありません。
譲れるところは極力譲り、最低限の自分のテリトリーを守れればよしとする人なのです。
ふたりの間には小さないさかいが、たくさんおこります。
あなたは深刻にとらえがちなのですが、まわりの友人たちから見ると、とても喧嘩につながるような大事には見えない、ささいな事柄が多いようです。
細かいことには、あまりこだわらないようにすることです。
セックスに関しても、あなたの美意識が強く働きます。
とてもデリケートに、大切な物を扱うような繊細な態度は、相手を悦ばせることでしょう。
結婚後は、お互い家事を分担する、協力的な夫婦関係を築きます。
ただ、気をつけなくてはいけないのは、夫婦喧嘩です。
相手の何気ないひとことやちょっとした行動が原因で口論となったとき、お互いに意地を張りあって謝るきっかけを失うと、二度と修復できなくなってしまう恐れがあるのです。
独身時代は許せたことが、結婚すると許せなくなってしまう、そんな矛盾があなたを襲うかもしれません。
■及び腰にならず純真さを失わずに †
火澤睽(かたくけい)の人は、外見や第一印象で誤解されてしまうことが多いのですが、そのことで自分をアピールすることに及び腰になってしまうこともありそうです。
しかし、心の中の純真さは、あなたの素晴らしい個性なのですから、その本当の姿が明らかになることに怯えることはありません。
■財運 †
大きな財運とは縁がありませんが、小さく手堅く稼ぐでしょう。
家庭不和、人間関係のストレスが悪影響を与える可能性が大です。
計算にあまり強くないので、予算を見積もるときは慎重になりましょう。
38火沢ケイ (かたくけい)
キーワード】対立
〔大意〕ケイは、「そむく」「行き違い」といった意味があり、この卦は対立を示します。火と水が合い入れない様に、物事は尽く食い違う。人間関係では苦労が多い時です。
しかし、「易経」には「ケイは小事に吉なり」とあり、決してわるいとばかりは言えない。たしかに揉め事はあるかもしれないが、それを旨く処理していけば、結果的には以前にも増して良くなる卦です。
もっとも下手な対応はこの卦をみて「ごたごたがおきる」「意見が食い違う」と悪い想像をすることです。ごたごたや意見の食い違いはあっても、それが「雨降って地固まる」になるかもしれない。そういう肯定的な思考にもっていくことが大切です。
卦を額面とおり解釈する必要はまったくないのです。それは聖書にかかれた言葉同様、比喩が多く、またシンボルとしての言葉が頻繁に使われているので、これを額面とおり受け取ると、かえって真意を損なう結果になるのです。
この卦はキーワードが対立である。それは良いとは言えない。誰も調和は望むが、対立を望みはしないからです。しかし、現実には対立はいくらでもある。それを旨く対処する方法論を考える機会に恵まれたと思えば、この卦に限らず他の卦でも、いつも自分に有利に展開することができる。悪い卦が出て「だめだ」とあきらめてしまうようでは、易の精神は生かされません。
対立は自分の心の中にすら、たえずあるものです。「人生における対立物は全体の半分である」とマーフィ博士は言いました。対立こそ調和への序曲として積極的に対処することが必要です。今、一番悪いのは対決を避けることです。
初9 批判することをしばらく止めなさい。
二9 あなたに似た良い人を探しなさい。
三6 平静でいられれば、あなたは目的地へ向っている。
四9 どんな対立もやがては和解し、解決することを実感しなさい。
五6 いまこの瞬間以外のことを考えてはいけない。
上9 人のあなたに対する悪い態度は、あなたの人に対する態度の反映である。
火沢睽
睽(けい)は小事に吉なり。
○彖にいわく、睽(けい)は火動きて上(のぼ)り、澤動きて下(くだ)る。二女 同居して、其の志は行(おこ)ないを同じくせず。説(よろこ)びて明に麗(つ )き、柔進みて上行し、中を得て剛に應ず。是をもって小事に吉なるなり。天地 は睽(そむ)けども其の事は同じきなり。男女は睽けども其の志通ずるなり。萬 物は睽けども其の事類するなり。睽の時用大いなる哉
○象にいわく、上に火あり下に澤あるは睽(けい)なり。君子もって同じくして異 なる。
この二伝は中女少女离火は兌沢及び説んで明である義を以て説き、又天地万物其体相睽いて同じでないことを以て互に用を相成す所以を云います。繋辞傳に「木に弦(つる)して弧(ゆみ)と為し、木を削りて矢と為し、弧矢(こし)の利、もって天下を威(おど)すは蓋し諸を睽に取る」とあり。吾が上古に弓矢が起ったことは甚古いことで、日の大御神千入(ちいり)五百(いお)入(いり)の靱を負い、ゆはずを振り立てられたことが見えばす。不順を征するに天之梔弓(あめのはじゆみ)天之羽々矢(あめのははや)があります。此を以て本卦の意とするべきです。
家人調和すれば必ず睽て出ます。大を云うときは水中日を映すがごときです。中を云うときは火金以て天下要用・少を云うときは中女外より来て内少女に対して小智・奸曲にして互いに睽きます。淫婦奸曲。孕。女は陰に男。男は陰に女があります。家鳴。凶卦より来るものは睽一字。其の意を以て占います。吉卦から来たものは大凶と断じます。即時のことは其の侭とします。譬えば父母兄弟妻子の心に睽いて一生の大望を立てます。当時身上家業を睽て十年も過ぎて望みが叶うことが有ります。是求める所は活眼です。二。女難。悪争を取り散らします。万ごと不調。妬み妬まれます。色情。反覆。耕作は大当りです。
天 雨・晴 雨か早
旅 凶
売 人と組めば吉。大商人は吉。小商人は凶。
願 凶
待 来ません。音信も虚言が多いです。
失 みつかりません。
婚 凶
産 男。 危いです。
疾 身体痛。治り難い。女は凶。小児は驚より発します。疼牽。湿毒。腫物。気血虚。逆上 根が深いです。流産。鬱血。薬毒。怪に因る病。産婦は自ら呑んだ薬の誤りで大病に至 ることがあります。嫌物を食して発します。放埓邪淫より発します。危いけれども死に は至りません。後重くなります。肺疲。邪火攻上。血気不循。七情内破れ気逆の病。
卒厥。客忤。手足逆冷。肌膚粟起。精神守らず。狂言。人事不省。喘気。疼飲。食傷。 時疫。内虚。
邪 離別の恨み。女の恨み。四足の霊。五日の霊。乱心。切腹した死霊。身代器量を争い恨 を受ける。子孫絶えず念を残す。此の故に一家に不和が来ます。中絶人の恨を受けます 二爻 帰妹(えんぐみ)のことで中女の霊。 四爻 人に損耗をかけて多勢の恨み
上爻 縁組に付き恨を受けます。八幡宮の咎め。
この卦を得た人は道に乖かずして相乖れば吉。これに反すれば大凶。
太陽が中天高く昇っている。
人と同じくする者は物必ずこれに帰す。故にこれを受くるに大有をもってす。
一君が万民を所有する。天高く昇る太陽は、万物を照らす。有するところが大きい。おおいに通る。
君子はこの卦を見て、善悪を照らし出し、悪を抑え善を顕彰して、天の大いなる命に従うのである。
相場は、上がる一方なるも遅緩なり。
上昇高値だが、穏当な騰勢。取組みの様相は広く且つ大きい傾向があり、全般的な好調を呈する。しかし、さらに一段高を期待することは困難。六五のこう卦を検討。
売買は買うによろし。
高下大いに上がるなれども油断ならず。
庚 辰 : 日中高下定まらず大引けに下がるべし。
二・五に配する爻卦をみて強弱の微をみる。
主爻(内卦、外卦、大成卦):二爻、五爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
大有は、六五の一陰が柔正の徳をもって五陽剛を統べ有つ。主たる君位の定坐にいて、内には乾の威厳を具備して裁断し、外には、離の文明の徳業を日々盛んに進ませ、威、明、断の三徳を具有する上に、柔明中正の仁徳を厚くして、よく身を保ち、国家天下をも有つの義。衆人帰服する。既に盛んなるものは、後に衰え傾くと見る意。公正なることは成就し、邪私陰暗なることは大羞じを蒙る。利有り。勝負、我が方の大負とする。
大有は、元(おお)いに亨る。
彖に曰く、大有は、柔尊位を得て大中にして、上下これに応ずるを、大有と曰う。その徳剛健にして文明、天に応じて時に行う。ここをもって元(おお)いに亨るなり。
象に曰く、火天上に在るは、大有なり。君子もって悪を遏(とど)め善を揚げて、天の休(おお)いなる命に順う。
14 火天大有 かてんたいゆう 内容のともなわない大望
盛運。豊年。大きく所有する。保つ。重い責任。順風満帆でなにをやってもうまく行きそうに見えるが、躓きの要因が隠れている。計画は立派だが空想論的で理想の実現に力が及ばないことがある。節度をもち身分相応にして内容を充実させること。誠実正直のことには吉。女性は目下の男性によく、男性は目上の女性によい。
天高く火が輝く、そしてすべてのものを、白日のもとに明々と照らし出す。弱い一陰が君子の位の五爻につき、その他のすべての陽爻がこれに従う。高位にある謙虚で慈愛の人にすべての事物が従う。
大いなる所有
大いに成功する
強さと知恵を表す二つの卦が一体の関係となっているのがこの火天大有である。大いに所有できるというのは運命に定められた幸運であり、また時に適うからこそできることでもある。弱い性格の一陰がどのようにしてその他の強い五陽を従え所有できるというのだろうか?それはこの陰が利己心を離れた謙虚な心という徳を備えているからだ。火天大有が示すのは極めて好ましい状況である。何故なら力を示す乾が内側に、本来の明晰さと拓かれた知恵を表す離が外に来ているからだ。力が、自らを優雅に洗練された形で表現する。これが大きな成功と富貴をもたらさないわけがない。
天上にある火。
大有が示すイメージである。
かくして君子は悪を挫[クジ]き善を助ける
そして天の慈悲に従う。
太陽は空に輝き、地上のあらゆる存在を[自分のものとして]照らし出す。それは大有卦の意味するところを象徴的に示している。しかし何かを豊かに所有するにしても正しい所有の仕方というものがある。太陽は善なるものも悪なるものにも、ともに光を与える。しかし人は悪と戦いそれを抑止すると同時に、善には愛情をそそいで育てる必要がある。このようにしてこそ神の慈悲に適うことができる。神は悪を憎み善を望まれるのだ。
14. 火天大有(かてんたいゆう)
天卦:離 地卦:乾 富裕 大いなる所有である 太陽が天空に輝く
盛大 身を立てる 家を持つ
財が有る 沢山の人と交流する 事が明白である
大勢の人達が親しく集まってくる 盛んである 親睦する
能力以上の任務 大任の重圧 出費がかさむ
維持費がかかり過ぎる 便秘でむかつく 胸の病気で大熱がでる
・表面華美であるが、内面乏しい。
・女後家の象
・好色の災いがある。
・妻と別れた男、夫と別れた女。
・交易して利益を失う。
火天大有(かてんたいゆう) †
太陽はさんさんと輝き
四方を照らす
■情熱的で友情に厚い †
火天大有(かてんたいゆう)は「太陽が天の真上に昇り、輝いている」卦とされています。
これは、あなたがやる気にあふれた熱血漢であることを示しています。
火天大有(かてんたいゆう)の人は、とても友情に厚い人です。
親友が悩んでいると知ると、自分の都合を犠牲にしてまで相談に乗ってあげようとします。
ただし、やや感情的なところがあり、顔に出やすい人です。
友人に軽いイヤミをいわれたり、仕事で上司と衝突したときなど、不満な気持ちが表情に出てしまいます。
しかもあなたはそれを隠そうともしないので、人づきあいの上で障害となる可能性もあります。
頭もいいのですが、感情表現の下手なところが強く出てしまうと、周囲の人にはその知性が感じられなくなつてしまう恐れがあります。
■人脈を生かすか、知識を磨くか †
頭の回転が早く親しみやすい火天大有(かてんたいゆう)の人には、人脈を生かした仕事が向いています。
タレントのマネージャーや芸能記者など、芸能関係の仕事をすると力を発揮できるでしょう。
人脈を生かすという点では、政治家にも向いているはずです。
火天大有(かてんたいゆう)の人には、落ち着きのないところがあり、一会社員として勤めあげることには大変な苦痛を感じるはずです。
あちこちに首をつっこみ、上司や同僚に疎んじられる可能性もあります。
離卦のあなたは、注目を浴びる運勢にあり、良くも悪くも、あなたのやることは目立つのです。
もちろん、離卦の人は芸術的才能にあふれていますから、小さいころから絵画に親しんでいたり劇団で演技などを習っていたりすれば、それで身を立てることもできます。
あなたは、やりがいのある仕事ほど、積極的に取り組みますが、注意したいのは、感情を出しすぎてしまうことです。
感情的になればなるほど、運は去っていきます。
■恋の噂が絶えない †
ほがらかで人づきあいのいい火天大有(かてんたいゆう)の人は、異性にももてます。
しかも、仕事が忙しいほどプライベートも忙しくなっていく傾向があります。
恋愛関係は華やかで、恋の噂が絶えないでしょう。
自分ではそんなつもりもなかったのに、気がついたら複数の異性とつきあっていた……なんてことも多いか
もしれません。
独身中はそれでもいいのですが、結婚してからの浮気は気をつけてください。
友人から暴露されたり、浮気をしている現場を奥さんに押さえられてしまうなど、大事に至る可能性もあるのです。
火天大有(かてんたいゆう)の人は、セックスの面でも好奇心旺盛で、ひとりの人と深くつきあうより、いろいろな人とつきあうことを好みます。
あなたのセックスは情熱的で、ベッドでの会話も上手でしょう。
■少しは知性を見せたほうが身のため
あなたは本当はとても頭のいい人なのに、思ったことがすぐ顔に出てしまったり、ときどき癇癪をおこしてしまうため、誤解されやすいようです。
友人たちとパーティをするときも、ハメを外して遊んでしまいがちですが、「ばか騒ぎ」も度が過ぎると取り返しがつかないことになります。
仕事やプライベートで忙しいときほど、ひとりの時間を作り、自分の気持ちをコントロールしてみてもよいかもしれません。
■財運 †
資金調達やスポンサーには恵まれています。
軌道に乗り利益も十分出ますが、調子に乗って非常識な行動に出ると、あっという間に衰退します。
山が高ければ高いほど、転げ落ちるスピードも早いのです。
14火天大有 (かてんたいゆう)
【キーワード】大量所有
〔大意〕大有とは「太陽が四方をあまねく照らしているさま」で人間のレベルでは「大いに所有する」という意味です。したがって、この卦は望みが大いにかなうことを暗示していると解することができ、大吉と考えられます。
マーフィー博士はこの卦について「あなたはすべての存在から祝福されているから大いに楽しまなければならない」といっています。この場合、あなたは中心であり、主役ですから、あなたは他人への影響ということも考慮しなければならない。我利我欲(がりがよく)によって他を排すれば、吉運は凶運に傾斜していってしまいます。
経済的問題はきわめて上昇することが考えられるが、それだけに欲望のコントロールが大切になってくる。また、自分の行動の成果を自分の才能に帰することはたやすいが、そこに謙虚さがなくなると、やはり吉ではなくなってきます。要するに、すべて順調、思うことはかなえられるという暗示は「…であるから、謙虚にしておごることなかれ」といわれているのと同じことです。
平安時代、藤原道長は「この世をばわが世とぞ思う望月の欠けたることのなしと思えば」といったが、満つれば欠けるのが世のつね、思い上がりや油断は禁物です。「われわれ人間は豊かになるように生まれついている」とマーフィー博士はいいます。
「いまの現実が経済的に困窮しているのに、豊かになるように生まれついているなんて信じられない」という人は、潜在意識の理論を知らない人です。そう思うことが、そうした現状を招いている事実を知るべきです。富はあなたの中にある―しかしキャッシュカードや通帳をなくしてしまえば、自分の金といえどもおろすことはできないのと同様、自分に所有感覚がなければ、あなたは永久に貧しい状態にいなければなりません。
初9―どんな種類の否定的な考えを抱くことも拒否しなさい。
二9―あなたの中にある力の岩を見出しなさい。
三9―何も持たないようで、実はすべての物を持っていると実感しなさい。
四9―いっさいの事を、愛をもって行ないなさい。
五6―人に対する態度は自分自身に対する態度である。
上9―客観的な判断に気をつけなさい。
火天大有
大有は、元(おお)いに亨(とお)る。
○彖にいわく、大有は柔尊位(そんい)を得、大中にして上下これに應ずるを大有と曰う。其の徳剛健にして文明、天に應じて時に行なう。是をもって元いに亨るなり。
○象にいわく、火の天上に在るは大有なり。君子もって惡を遏(とど)め善を揚げて天の休(おお)いなる命(めい)に順(したが)う。
日が天上に在る象です。古典に日神(ひのかみ)を生みます。大日女貴(おおひるめのむち)と号(もう)す。此の子(みこ)、光華明彩(ひかりうるわしく)六合(あめつち)の内に照り徹(とお)らせり。故天上(あめ)の事を授けまつりき。とあり、日神が天上に昇られたことを述べています。日神は姫神であって天上の君となられました。柔を以て尊位を得、大中を得ています。天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)は天君です。日神はこれと同徳であって天を知し食されます。これ天に應じるものです。
金に属します。 人と同(くみ)して大有(さかん)。父母兄弟が別れて他行します。是より凶卦に之けば益々凶です。疑を受けます。鼎に之けば吉。生質は宜しいけれども苦が多いです。・厄介ごとを引き受けます。百事寛くして散じます。不変を得れば吉です。
天 晴 晴れの時は雨です。 雨の時は晴れます。
旅 吉 早くすれば凶です。
売 利 人と与にすれば利ろしくありません。
願 信があれば叶います。 首尾を能くすれば遅れます。
待 来ます。
失 南を尋ねると良いです。 卑物は出ません。
婚 成ります。
産 安 初産は少し重いです。
疾 熱病。早く治療するべきです。湿病は目に注意です。婦人が重ねて天に祈れば吉。 気鬱。重病で長引きます。眼が渋り、腰足がだるく疼牽します。吐血。 形が崩れることが有ります。水腫。中風。邪熱。
邪 十二日の死霊。二爻は文書のことに付いて南の生霊があります。
三爻は刃物の崇りがあります。上爻は日天の崇りがあります。
この卦を得た人はよく悪を遏めて善を揚れば天に順い命を休くして吉。
これに反すれば凶。
明が重なっている。
陷れば必ず麗(つ)く所あり。故にこれを受くるに離をもってす。離とは麗くなり。
離とは附くことである。
火は内が空虚で、外は明るい。
火は何かに燃えつくことで存在しうるが、附く相手が正しくなければいけない。
正道を守れば、通る。
君子はこの卦を見て、いやがうえにも明知を磨き、あまねく天下を照らすのである。
相場は、 上がる卦なり。然れども、考え見て高下を察す可し。
高値の上にまた高値のある非常な上伸。躍進的な暴騰を演ずることが少なくない。中途の下押しや波乱を見る場合あり。また非常なる暴騰や急転下落など、様相一変の相場となる場合あり。穏やかな騰勢ではなく、一面の危機を蔵している。
物価騰貴す。
高下高値なれども永く保たず。
壬 午 : 終日人気強き方なり。
五に兌を配して、二に巽を配している場合、非常なる暴騰や急転下落。
主爻(内卦、外卦、大成卦):二爻、五爻、五爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。
離とは麗(つ)くことである。一陰の主画が上下二陽の間に附着する故これを離という。離は火の象、火は物に麗(つ)いてその体を有つ故に離を麗という。また離を心とする。それ火と心は其のつく処と居る処を選ばなければならない。日とし火とし心とし明とする。学問、文章、文書、音信、証券、福利、宝貨、美麗、上進、明智。明智の人について徳を明らかにして身を修むる意。柔順正直に行えば福力多し。智術を尽くして抗争する意。是非善悪とも剛強の意あり、人と不和合。移りやすい。短気性急にして徳を失う義。邪知を用いて敗り身を亡す義。利口なだけで福薄い義。二途に迷う時、柔順忠実を旨として正しく勉むべく、少しでも道に違うときは大変の災いがあるとする。勝負、無勝負とする。
離は、貞に利(よ)ろし。亨る。牝牛を畜(やしな)えば、吉なり。
彖に曰く、離は、麗なり。日月は天に麗(つ)き、百穀草木は土に麗く。重明もって正に麗けば、すなわち天下を化成す。柔中正に麗く。故に亨る。是をもって牝牛を畜えば吉なるなり。
象に曰く、明兩(ふたた)び作(おこ)るは、離なり。大人もって明を継ぎ四方を照らす。
30 離為火 りいか つく/離れる 移り気
明晰な知性と燃えるような情熱。火には形がないが、ものに燃えついてその形を表すのでつくの意味もある。離れる。移り気。軽率。美麗。知性。継続する意味があって吉。立場をわきまえ、明晰な知性で能力を発揮すべきなのに、華美で熱中しやすく心が定まりにくい。心がひとつに定まれば和合して吉となる。
この離為火という卦は同じ小成卦の重なりからなる重卦の一つである。小成卦「離」は何かに゙拠って立づことを意味する。まだ輝ぎという意味もある。暗い一陰が、上下を囲む2つの明るい陽に拠っている。この一陰は、2つの陽に挟まれた隙間であるが、この暗さがあるために、2つの陽は明るさを保つことができるのである。「離」はまた、三人姉妹の真ん中の娘を表す。「離」は、「乾」が「坤」の真ん中の一陰を取り入れて出来たものである。象意としては火を表す。火は特定の形を持たないが燃焼する物体に拠って、明るく輝く。水[坎]は天から降るが、火[離]は逆に地上から天に向かって燃え上がる性質を持つ。「坎」が体の中心に閉じ込められた魂を意味するのに対し、「離」は四方に発する゙輝ぎがその特性である。
忍耐努力すればよいことがある。
成功にいたる。
牝牛を養えば良いことがある。
暗い存在が明るい存在に拠り添い、そのため明るさが強調される。光を強く発して輝くものは必ずその内側に、自分を支えてくれるしっかりした部分を持っている。もしそうでなければ、すぐに燃え尽きてしまうからだ。光り輝くものは必ず何か頼れる存在に拠って立っている。そうすることで自分をいつまでも輝き続けられるようにするのだ。同じように、太陽や月は天に拠って立ち、穀物や草木は大地に拠って立つ。離為火に象徴される深い知恵の賢者も正義に拠って立ち、天下を治めるのだ。人間の力には所詮限界がある。それを知り、宇宙の慈悲と調和の力に拠って立つなら、成功にいたることは間違いない。牝牛とは限りない従順さの象徴である。自身のうちに従順で自ら進んで宇宙の心に従う態度を育てることにより、人は理知的でありながら人を傷つけず、人の世界での居場所を得ることができる
日が昇り、そして沈み、また日が昇る。
離為火のイメージである。
かくして君子は消えることの無いこの光で
世界の四方を照らし出す
この離為火を構成する「離」は、太陽とそれがめぐる一日を表わす。また離が二つ重なっているのは、永遠に繰り返される毎日の太陽を表し、そこから生まれた時間の概念を表す。君子は世における人の真実というものを継続させ、明白な自分の真実を通して、光を遠く人々の心の真実に届くまで行き届かせる。
30. 離為火(りいか)天卦:離 地卦:離付着 夏 南中の太陽
麗しい 明らか 智恵
上がる 明智の人につき身を修める 父子相続する、以って家を治める
先延ばし 智者が智謀に倒れる 正直に明らかに事をすれば福が多い
疑惑 邪智用いて事をすると全てが敗れて身を滅ぼす 性急
批判精神旺盛にして親和しない 智のみ多くて福が少ない 夏
美麗 日を重ねて久しい 病は高熱
・初めはくっついて後で離れる。
・長続きしない兆しがある。
・再婚には吉。
・変化が多いのである。
・妻に別れた男、夫に別れた女。
・火難に注意。
・心の中が二つになってなかなか決し難い。
・速やかにチャンスを捉えてやると吉である。
・男女関係や談判は、互いに相手を観察しあっている。
離為火(りいか) †
聡明すぎるがゆえ
本当の孤独を知る芸術家
■正統派だが孤独感と隣り合わせ †
離為火(りいか)の人は、まさに離卦の中の離卦です。
聡明であかぬけており、外見的にも正統派の美男美女が多い卦なのです。
集中力があり、頭もきれる優秀な人なのですが、ときとして物事を考え過ぎるところが見受けられます。
物事を深く考えることは決して悪いことではないのですが、あなたの場合、解決の糸口がつかめず、ひとり取り残されたような孤独感に襲われる可能性もあるのです。
友人も多く、誘われれば一緒に遊ぶのですが、離為火(りいか)の人は、自分を見失うほどハメを外して遊ぶことはありません。
友人たちにつきあいながらも、どこかで「冷静に自分を見ているもうひとりの自分」を感じることでしょう。
■芸術的職業で才能発揮 †
離為火(りいか)の人の芸術的才能は、天性のものです。
だれかに手ほどきを受けた経験がなくても絵心を持っていたり、音感などに優れている人が多く見られます。
その芸術的才能は、特に画家、写真家など視覚的な美を表現する職業に向いています。
集中力と創造力に富む離為火(りいか)のあなたは、研ぎ澄まされた精神をさらに集中させることによってはかりしれないパワーを生み出し、優れた作品を作り上げていくことでしょう。
また、あなたは厳しい環境で力を発揮する能力にも恵まれています。
労働条件のいい企業に就職した場合は、大きな失敗はないものの、出世ともあまり縁がありません。
良くも悪くも平凡な一社員で終わりそうです。
ところが、いまにも倒産しそうな会社(特に宝石や貴金属の会杜)に勤めると、会社再建に全力を投じ、見事に復活させることができるのです。
■恋愛によって本当のさびしさを知る †
シャープな頭脳と知的な会話術を持つ離為火(りいか)のあなたは、行動も洗練されていて異性たちの注目の的です。
会話も上手で異性の心を惹きつけることなど、朝飯前かもしれません。
しかし、どんなにすばらしい異性とつきあっても、あなたの胸の内には常に一抹の「寂寞感」があり、ぬぐうことはできません。
そしてあなたの愛情が深くなればなるほど、心のすき間をどうしても埋められない自分に苦しむのです。
セックスについても同様です。
あなたにとって遊びのセックスと真剣なセックスには天と地ほどの差があります。
遊びならいくらでもだれとでもできて満足を得られるのですが、真剣なセックスとなると真の満足に到達できません。
あなたは、こうした自分にさびしさを感じてしまうでしょう。
基本的に「考えすぎる」傾向がある離為火(りいか)の人は、結婚に対しても憶病なほうで、晩婚の人が多いようです。
ただし結婚すると、多少は、寂寞感も薄れ、独身のころに比べると、物事を割り切って考えられるようになるでしょう。
■「孤独」を受け入れてこそ †
人間は本来、孤独の中に生まれ孤独の中に死んでいきます。
そしてこの孤独を克服するために、集い、依存しあうのです。
この人類の宿命ともいえる孤独感が、離為火(りいか)の人には特に強く備わっています。
あなたに必要なのは「孤独感」を克服しようとすることではなく、それを積極的に認め、受け入れることです。
幸福はそこにあるはずです。
■財運 †
洞察力に優れており、みんなが見放したような会社を再建させるなど、ギャンブル性の高い投資で成功するでしょう。
ただし、自分勝手な行動は失敗につながります。
どんなときでも自分の力を信じすぎないこと。
30離為火 (りいか)
【キーワード】火、まといつくもの
〔大意〕「離は、貞しきに利ろし。亨る。牝牛を畜えば吉なり」(『易経』)離には「離れる」「別れる」「失う」「散る」「去る」といった意味がありますが、このほかに「付着する」といった意味にも使われる。「物に麗(つ)きて明かなる象」といった表現が見られます。
この「付着」から「火」の観念が出てくることは、すでに第三章でくわしく述べたところです。火というものは、それ自体で発生するものではない。何かがあって、それが燃えることで火となる。つまり、何かがなければ火は生まれようがない。
その代わり何かがあって燃え出せば、その物はあたかも火にまといつかれたごとく燃えさかる。ここからキーワードの「まといつくもの」が出てきます。また、火には極端な二面性がある。人類が人類たりえたのは、火を使用したからで、火は生活の上からの必要欠くべからざるものであるが、いったん使用を誤れば人間に大きな厄災をもたらす。
したがって、この卦の持つ意味もきわめて二面性のあるものになっています。まずは正しき火の使用がきわめて便利なように、正しき姿勢が幸運をもたらすということ、一方で極端な二面性から、離合集散がはげしい、争いが多い、親しい人との離別など、とくに男女関係の紛争などを暗示していると解釈されています。
しかし、マーフィー博士はこの卦を「火」そのものとしてとらえ、「すべてを明らかにし、すべてを可能にする至高の力」と見ます。それは潜在意識そのものといってもいいでしょう。使い方を誤らなければ、それはあなたにとって、これ以上はない強い味方である。逆に使い方を誤ればこんなに恐ろしい敵はありません。敵にしないためには、あなたが自然の法則に反した行ないをしないことです。なお、ここでいう牛は柔順さのことです。
初9―志操堅固な者は守られる。
二6―真昼の太陽はどんなものにも影を落とさない。
三9―世間の誤った信念や意見を受け入れるな。
四9―あなたの力は自然が与えたものである。
五6―喜びは悲しみに席を空け渡し、涙はうれしさに道を譲る。
上9―恨み、悪意、敵意は心に住むギャングである。
離為火
離(り)は、貞しきに利ろし。亨る。牝(ひん)牛を畜(やしな)えば吉なり。
○彖にいわく、離(り)は麗(り)なり。日月は天に麗(つ)き、百穀艸木は土に麗く。重明(ちょうめい)もって正に麗けば、すなわち天下を化成す。柔(じゅう)、中正に麗く。故に亨る。是をもって牝牛を畜えば吉なるなり。
○象にいわく、明(めい)兩(ふた)たび作(おこ)るは離なり。大人もって明を繼ぎ、四方を照らす。
離は火とし、日とします。日は即ち火です。これを古典に考えるに日の大御神の御事業が正しく此の卦に当たります。(昔人も己に坎離に卦を日月二神に当てられています)しかし日大御神が天上におわしまして高天原の君とましますのは既に大有の卦に当って既に述べています。抑も一天に両日はありません。此の卦に離が重ねられているのは天照大御神(あまてらすおおみかみ)が八咫鏡を其の御魂として天孫に此を奉らしめられましたが、此が天に一日、地にまた一日ある象です。
火に属します。坎(おちいれば)离(ついてあがる)。夫妻の道。阻隔されて事が発しません。父母兄弟諍論して励(はげむ)。貴人の位奪う。虚多し。公事遠島。世話。争。継父母。馬病。苦多。親人に离れ住を离れること速くする事に利があります。未だ遂げません。立身の志が在るけれども思わしくありません。
天 晴 雨
旅 凶。静にすれば吉です。
売 少しく利があります。无理にすれば悪く、却って凶となります。
願 早くすれば吉。遅くすれば凶。遅く成ります。
待 貞なれば得ます。不義ならば得ません。障が有って来ません。
失 物の中にかくれて有ります。始めは北、後に南。日中に失ったものは出難いです。
婚 成って又破れます。 慎めば吉です。
産 安いです。中年後は少し重いです。
疾 逆上が持病になります。眼病。頭重。吐瀉。腰足疼だるく寒邪熱盛。女経行滞。憂悲心気痛。久病は反って死病となります。大熱。疱瘡。人の工にかかって心痛。
邪 離別の障。二十三日の霊 刑罪に遇い久しき恨みがあります。刀咎。
二爻 曰天の咎 三爻 寶を焼く崇り。印判文書類に付中女の霊
五爻 伊勢の崇り 弁天の咎 上爻 先妻の恨 初爻が反るのは必死です。
この卦を得た人は必ずしも四方に照らずといえどもその明日月の如くなることを欲すれば
吉。これに反すれば凶。