青汁のうた

丹精をこめし"ケール"のひろき葉に宿れる露の輝くあした

種子(たね)をとりてこのよろこびをおちこちの幸せ求む友にわかたん

しばらくのいとまもあらず"ケール葉"の虫に食われしあとおびただし

前菜の野菜づくりは見苦しと人は笑えど農薬のうれいなければ我はいとわじ

丘の上のかなたこなたに"緑濃きケールの畠(はたけ)"たのもしく見ゆ

天地(あめつち)の尽きせぬめぐみ葉に受けし命の泉たくましきかな

緑葉の奇しき力を知りてより人に語りてよろこびわかつ

"青汁"をつくるうれしさたのしさは体験者だけが知っている

"青汁"で心のしこり仏(ほど)けけり

"青汁"を様づけにする持病もち

さしあたり"青汁"を飲んでみる養生

遠いこと鼻をつまんで飲んだ思い出

ままごとに"青汁"も出て春うらら

遠藤ヒナ子作