毎日の 健康持続維持から"免疫システム強化"を掲げ①天然ビタミンD3(50μg)・天然型ビタミンC(1,000mg)➁自分の腸に合う免疫活性作用が強い生きた乳酸菌 ③太陽を浴びて! 適度な運動!! 重症化に繋がりにくい"腸内細菌叢バランスを!!!・・・過度な除菌・殺菌剤の使用は危険(耐性菌)・・・
紀元前1000年頃の中国で、ある賢明な人が、
ある菌を大豆で繁殖させると、大豆に存在する毒素が破壊され、
大豆の中の栄養分が身体に摂取可能な状態になる ことを発見した。
この加工が "発酵"として知られるようになり、
今でも人気のある食品、テンペ、味噌、納豆の発明をもたらした。
2~3世紀後になると、より簡単な加工で大豆を食用化できるようになった。
長時間水に浸して加熱し、ニガリ(海水の成分)を加える方法である。これが"豆腐"だ。
明王朝の頃の薬物学では、"発酵大豆"は、栄養的に重要な食べ物とされ、
病気の治療にも効果がある とされている。
☆☆★★★☆☆
自然の大豆には、人体に有害な作用を持つ植物性化学物質がある。
反栄養素の代表として、
①フィチン酸塩、②酵素阻害物質、③ゴイトロゲン(甲状腺腫誘発物質)
の三つがある。
これらの反栄養素は、もともと大豆が、生き残り、繁殖できるように自衛するためのものである。
これは植物にとっての免疫システムであり、
太陽放射線から守り、バクテリア、ウイルス、真菌の侵入から守る働きがある。
大豆を食べようとする動物の食欲を削ぐわけである。
どんな植物も多少の反栄養素をもっているが、大豆には特に多い。
※※※ 発酵や浸漬といった手間をかけて除去しなくとも食べることはできるが、
その場合、大豆は人間が食べることのできる最悪の食品に なる。
未発酵の大豆は、消化機能の衰弱、免疫システムの故障、
PMS(多発性筋炎)、子宮内膜症、男女双方の生殖障害、
アレルギー、
注意欠陥・多動症(ADHD)、
心臓病、ガン、栄養失調、性欲減退の原因となる。
大豆の反栄養素の悪影響を最も受けやすい人々は、
大豆フォーミュラ(調合ミルク)を摂取する乳幼児、
大豆をたくさん食べる菜食主義者、
更年期障害の軽減効果を信じて大豆をたくさん食べる中年女性である。
すべての豆類には、フィチン酸塩 がある程度存在するが、大豆には特に大量 にある。
フィチン酸塩は、消化管の中で、
ミネラル(例えば亜鉛、銅、鉄、マグネシウム、カルシウム)をきつく拘束する働きがある。
特に亜鉛との親和性が強い。
亜鉛は、傷の治癒、タンパク質合成、生殖面の健康、神経機能、脳の発達を支えるミネラルである。
発展途上国に住んでいる人々が先進国よりも身長が低いのは、
豆類を多く食べることに起因する亜鉛不足が原因と考えられている。
ま た、"フィチン酸塩の多い食事は、知的発達にマイナスの影響がある"
という証拠もある。
たいていの豆類は、水に浸すだけで、大半のフィチン酸塩を破壊できる。
補足: 熱や酸に弱い性質がある。
しかし、大豆の場合、発酵の過程で生じる"植物酵素"の働きにより、
摂食に適したレベルにフィチン酸塩を減らす必要がある。
つまり、フィチン酸塩のレベルが最も低いのは、
味噌やテンペといった発酵大豆食品であり、
それこそが大豆を食べたい 人には最適ということになる。
また、失われる栄養素を補充するよう注意しながらであれば、「豆腐」も良い選択である。
全大豆、豆乳、大豆チップ、大豆タンパク質アイソレート(分離物)、
大豆粉、その他の加工された大豆から製造される様々な製品
(健康食品として宣伝されている)には、
高いレベルのフィチン酸塩が含まれており、食べる価値がない。
ものを食べると、アミラーゼ・リパーゼやプロテアーゼのような消化酵素が消化管に分泌され、
食べ物を分解し、身体に同化・吸収できるように栄養素を解き放つ。
未発酵大豆に多く含まれる酵素阻害物質は、この消化作用を妨害し、
大豆の炭水化物とタンパク質が完全に消化できないようにする。
酵素阻害物質のために食べ物が完全に消化されないと、
代わりに 「大腸のバクテリア=大腸の腸内細菌叢」 が仕事することになり、
不快感、鼓脹、機能障害を引き起こすことがある。
もともと消化酵素 が少ないお年寄りの場合、
大豆の酵素阻害作用で苦しむ可能性が高い。
大豆には、ゴイトロゲンが豊富 である。
この物質は、甲状腺腫を形成するだけでなく、"甲状腺ホルモン"の生成を妨害することもありうる。
甲状腺機能の低下が、アメリカの女性(特に中年)を悩ませている。
"甲状腺ホルモン"は、細胞の燃焼炉(ミトコンドリア)に火を付ける!!!
従って、"甲状腺ホルモン"の生成が少ないと、
体温とエネルギー・レベルが低くなる。
この甲状腺機能の低下こそが、お年寄りの一つ一つの動作が
大仕事のようにゆっくりしている理由である。
甲状腺機能の低下は、心臓の活動が減退していることを意味し、
細胞への酸素供給の不足(ガンの主因)をもたらす。
〇 ゲニステイン(大豆イソフラボン)は、"甲状腺ホルモン"の生成を遮断する
こともできる。
それに更にフィチン酸塩が、亜鉛と銅を拘束して加勢するため、
"甲状腺ホルモン"を作るために必要な ミネラル がほとんど残らない。
GLUT1という輸送タンパク質が、ゲニステイン によって遮断される。
このタンパク質は、細胞にエネルギーを生成するブドウ糖を送り込んでいる。
ブドウ糖の輸送が減速すると、甲状腺ホルモンだけでなく、
身体のあらゆる活動に必要なエネルギーの生成が減少する。
大豆イソフラボン が身体のエネルギーを減退させるもう一つの理由は、
チロシン・キナーゼ(分子から分子へのエネルギー輸送に関与する"酵素")
を妨害することである。
この"酵素"は、
細胞分裂、記憶の固定、組織修復、血管の維持・再生を司っている。
抗癌物質としてゲニステイン(大豆イソフラボン) に人気があるのは、
この細胞分裂を制御する働きゆえだ。
「ゲニステインの抗癌性」が注目されるようになると、
大豆業界は、ゲニステインを欲しがる西洋の女性に受ける製品を熱心に開発した。
この熱狂の最中、ゲニステインが正常細胞のエネルギーを低下させ、
エネルギーの減退が生じ ることについては、ほとんど警戒されなかった。
女性には、更年期障害の軽減、あるいは、骨損失と乳ガンに備えるために、ゲニステインを多く含む大豆製品を食べることが推奨されてきた。
しかし、ゲ ニステインが身体全体に及ぼす影響を考えると、
高レベルの摂取は、加齢に伴う記憶喪失につながる可能性がある。
市販の大豆製品には、1食につき20~60mgものゲニステインが含まれている。
アジアの人々は、大豆製品を食べているため、乳ガンと骨粗鬆症の発病率が 低いとされている。
だが、アジア の食習慣(味噌とテンペのような発酵大豆製品)では、
1日につきおよそ "5mg のゲニステイン" を含んでいるだけである。
ゲニステインは、血管を腫瘍へと成長させるスピードを遅らせるため、抗癌効果があると人気である。
だが、正常な細胞のために働いている血管に対して も同じ作用をする。
ゲニステインの多い食事を日常的にとると、健康な血管が飢餓状態になり、
細胞に送られる酸素が減り、癌を促進する状態になる。
ゲニステインが細胞エネルギーを減退させる様子がよくわかる事例としては、高レベルのゲニステインを摂取することで
発毛が60~80%減退することが明らかになっている。
十年前に、8,000人のアジア人男性を対象とした調査により、
豆腐を最も多く食べるグループは、
最も少量食べるグループと比較して、
脳が小さく、老人性痴呆症の発生率が ほぼ3倍 だった。
こうした結果を見ると、
大豆タンパク質アイソレート(分離したもの)のような
イソフラボン の多い食品を食べると、
脳の老化 が進行す ることが考えられる。
生または加熱された大豆、豆乳、
その他の未発酵の大豆製品を買い物カゴに詰めている人は、
その"食品中のイソフラボンを身体が利用できないことを理解 していない。"
大豆製品中のイソフラボンの大半は、グルコシドという炭水化物分子に束縛されている。
この形態では、ゲニステインは、実はゲニスチン(genistin)と呼ばれており、
実はゲニスチンをゲニステインに変えるのが "発酵" に他ならない。
米国の大半の製品の食品表示では、ゲニスチンとゲニス テインを区別していない。
発酵した大豆食品であっても、少量で大きな作用がある。
味噌、テンペ、納豆の栄養素は、典型的なアジアの食事のように、
ほどほどの分量ならば "有益" だが、
量が過ぎると「有害」になりうる。
中国と日本では、およそ 30gの発酵大豆 を毎日食べている。
発酵大豆を"少量摂取" すれば、
体内の生態系を築くのに役立ち、消化管に友好的で豊かな微生物相を提供し、
ひいては消化、栄養の吸収、
"免疫システム強化"に役立つ。
女性の健康に関して何冊かの著作のあるジョン・リー博士は、
大豆を食べたい女性は味噌、テンペ、納豆だけに限定するよう勧めている。
豆腐は、魚などのタンパク源、および海藻や昆布などを食べることで、
結合ミネラル(束縛されたミネラル)を補うならば、食べても大丈夫だ。
こうした食品は、"少量を食べる こと" で、
ゲニステインの(悪影響を回避しつつ)癌予防効果を引き出すことができるだろう。
リー博士は、
ゲニステインとイソフラボンのサプリメント、
大豆タンパ ク質アイソレート(分離したもの)は
避けるように勧めている。
(参考文献)
Dr. John Lee, What Your Doctor May Not Tell You About Breast Cancer, Warner Books.
How Fermenting Takes the Allergy Out of Soy and Other Foods, bodyecology.com.
原文 Fermented Soy is Only Soy Food Fit for Human Consumption