第10回WS
第10回話しことばの言語学ワークショップ
※6月15日更新(ポストポスターセッション議事録公開)
話しことばの言語学研究会では、2011年3月より年に2~3回の頻度で例会を開催してまいりましたが、このたび記念すべき第10回のワークショップを以下の要領で開催する運びとなりました。講演に神戸大学の定延利之先生をお迎えし、また、前回好評を博したポスターセッションとポストポスターセッション、そして第10回記念セッションも企画しております。奮ってご参加下さい。
【概要】
日時:2015年3月16日(月)10:00~17:30
会場:東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所 3階 304室・306室
(アクセス情報はこちら)
参加費用:500円(コピー代・茶菓代・その他諸経費)
※大学周辺には小さなコンビニ以外、殆ど食事をとれる場所も買える場所もありませんので、昼食はご持参いただくことをおすすめします。昼食用に飲食可能な場所は用意しております。
【当日のスケジュール】
10:00 ポスター設置・受付開始
10:30~11:15 ポスターセッション1
11:15~12:00 ポスターセッション2
12:00~13:00 ランチ休憩
13:00~14:00 ポストポスターセッション
14:00~14:15 小休憩
14:15~15:45 講演:定延利之(神戸大学)「コミュニケーションへの言語的接近」
15:45~16:00 小休憩
16:00~17:30 企画セッション「話しことばの言語学のこれまでとこれから」(仮題)
パネリスト:鈴木亮子(慶應義塾大学)
中山俊秀(東京外国語大学)
秦かおり(大阪大学)
大堀壽夫(東京大学) ほか
【講演について】
・講演者: 定延利之(神戸大学)
・タイトル: 「コミュニケーションへの言語的接近」
・概要:
言語学は「コミュニケーションとは何か?」という問題を従来あまり熱心に追求してこなかったが、実は言語、特に話しことばは、この問題を追求する上で有益な材料に満ちている。話しことばを虚心坦懐に観察記述する言語学の営みは、我々を新しいコミュニケーション観へと導いてくれる。本講演は我々にとって卑近な日本語を例として、このことを具体的な形で示そうとするものである。最終的に呈示されるコミュニケーション観は、状況(当事者たちが「当事者たちの共在が当事者間で了解されている」と確信している状況)と、その状況のもとでの行動(必ずしも伝達的でもなく意図的でもない)から成る、暮らしとしてのコミュニケーション観である。
【ポスターセッション・ポストポスターセッション】(6月15日更新)
<趣旨(募集告知文)>
第9回ワークショップに引き続き、ポスターセッションとポストポスターセッションを実施します。
本研究会における「ポストポスターセッション」とは、ポスターセッションの後に、各ポスターの内容的関連性を議論したり、発表を聞いた参加者がこのセッションで得たことや疑問について情報を共有したりする、インタラクティブな意見交換の場のことです。
ポスターの内容は、話しことばを用いた言語研究であれば、研究テーマやアプローチなどについての制限はありません。
また、話しことば研究のためのツールやコーパス等を紹介するデモ発表も歓迎します。
話しことば研究者同士でディスカッションを行い、話しことば研究のコミュニティを活性化することを目指していますので、一度学会等で発表した内容を発展させてもう少しコメントをもらいたい方、萌芽的な研究や未完成でコメントが欲しいという若手研究者の方々も、これを機に是非ご発表下さい。
<プログラム>
1. 宇佐美まゆみ(東京外国語大学)
「「共同構築型」自然会話コーパス(NCRB)・自動集計機能付き文字化ツール(BTSJ)と話しことば研究」
2. 梅村弥生(筑波大学)
「語りの協働形成ー話し手と聞き手の相互行為の観点から」
3. 竹田らら(東京電機大学)
「重複発話が創出する協調性:ジャンルと親疎が異なった日本語会話分析からの一考察」
4. 岡久太郎(京都大学)
「日常会話における誤解から見る発話の理解プロセス」
5. 小澤雅(日本女子大学)
「日本語と英語の談話における非明示的な三人称指示表現―コンテクストの共有に着目―」
6. 山下里香(東京大学)
「うちとお前と先生と俺ら―児童4人による「引用」を通した会話の構築」
7. Pika Yestia Ginanjar(大阪大学)
「話しことばにおける「引用」」
8. 山内美穂(東京三立学院)
「なぜ助詞「たり」で「可能性」「意外性」などが表せるのか?」
9. 中山富子(昭和女子大学)
「発話の連なりの中での補助動詞「~てしまう」の位置付け―会話コーパスを用いた研究―」
10. 杉崎美生(日本女子大学)
「相互行為における「なんか」の機能分析」
11. 望月雪絵(東京外国語大学)
「現代日本語の「たしかに」 —会話コーパスの観察−」
12. 鈴木亮子(慶應義塾大学)
「反応表現としての動詞:日本語の会話における定型性」
※奇数番号がセッション(1)、偶数番号がセッション(2)です。
<議事録>
ポストポスターセッションの議事録はこちらです。
【企画セッション:話しことばの言語学のこれまでとこれから】
第10回記念企画セッションでは、「話しことばの言語学のこれまでとこれから」(仮題)と題し、まずこれまで中心となって活動してきた研究会メンバー(鈴木亮子・中山俊秀・秦かおり・大堀壽夫ほか)により、過去10回の研究会を振り返り、またこの研究会から派生して現在展開しているプロジェクトについて報告を行います。その後、会場の参加者全員でこれからの研究会の展開についての希望・期待・提案などを議論したいと思います。
問い合わせ先:<hanashikotoba2014@gmail.com>
(@を全角から半角に直して送信してください)