raspberry pi 2用のlightMPD-v1.0.2を公開しました
投稿日: 2016/04/04 3:14:54
[更新履歴]
- 2016/04/04 公開
- 2016/04/07 raspberry 3の対応について追記
- 2016/04/11 hifiberry-digiの対応について追記
- 2016/04/19 Amanero Combo384のnative dsdを追記
raspberry pi 2用のlightMPD-v1.0.2を公開しました。
rootイメージの変更はありませんが、kernelのバージョンアップに伴ってファームウェアもバージョンアップしたので新たにパッケージとして公開しました。
主な変更点
- kernel linux-4.4.6rt12-lowlatency
- mpdのバージョン
- mpd-0.19.10rt-native-dsd
- mpdsacdiso-native-dsd
- mpd-0.19.9rtは廃止しました。
- 以下のDACに対応しました。
- SabreBerry32
- hifiberry-dac+ pro
- hifiberry-digi
- bcm2835は廃止しました。
linux-4.4.6rt12について
Full RTだと一部問題があるので、lowlatencyでbuildしてあります。
native-dsdに対応するDAC(DDC)
- Wyred 4 Sound DAC-2 DSD
- iFi Audio micro/nano iDSD
- Matrix Audio X-Sabre
- Matrix Audio Mini-i Pro
- OPPO HA-1
- Mytek Brooklyn DAC
- Gustard DAC-X20U
- DIYINHK DSD DXD 384kHz USB to I2S/DSD
- JLsounds I2SoverUSB
- Aune X1S 32BIT/384 DSD DAC
- Unison Research Unico CD Due
- OPPO HA-2
- PS Audio NuWave DAC
- Amanero Combo384
- ElectrArt USDA2, USDA_MINI
このうち実際に動作確認したのは
- ElectrArt USDA2, USDA_MINI
- DIYINHK DSD DXD 384kHz USB to I2S/DSD
- JLsounds I2SoverUSB
です。
Amanero Combo384のfirmwareは1099rc2にバージョンアップして下さい。
バージョンアップの方法はamaneroのサイトで確認して下さい。
Combo384のデータフォーマットをmpd-0.19.14rt-native-dsd,mpdsacdiso-native-dsdがサポートしていないため、
Amanero Combo384のfirmwareは1099rc2にバージョンアップしてもlightMPD ではnative dsdの再生は出来ません。
DACの指定方法の変更
本バージョンからDACの指定はlightmpd.conf と /config.txt の2箇所で行います。
- hifiberry-dac
- TIのPCM5102x を使ったI2S接続のDAC
- lightmpd.conf
- [mpd]
- dac=hifiberry-dac
- config.txt
- dtoverlay=hifiberry-dac
- hifiberry-dacplus(新規)
- hifiberry dac+,dac+ pro
- dac+ pro はdacのクロックで動作します。
- dac+ pro でテストしました。dac+は動作確認をしていません。
- lightmpd.cnnf
- [mpd]
- dac=hifiberry-dacplus
- config.txt
- dtoverlay=hifiberry-dacplus
- rpi-dac
- TIのPCM1794aを使ったI2S接続のDAC
- lightmpd.conf
- [mpd]
- dac=rpi-dac
- config.txt
- dtoverlay=rpi-dac
- SabreBerry32(新規)
- new_western_elecで配布されているDAC。
- DACチップはESS SABRE9018Q2C。
- DAC上のクロックで動作するマスターモードとAsyncモードが選択できます。
- マスターモードとAsyncモードについては配布元のページで確認して下さい。
- lightmpd.conf
- [mpd]
- dac= SabreBerry32
- config.txt
- dtoverlay=sabreberry32 <- マスターモード
- dtoverlay=sabreberry32,slave <- Asyncモード
- hifiberry-digi(新規)
- spdif出力
- lightmpd.conf
- [mpd]
- dac=hifiberry-digi
- config.txt
- dtoverlay=hifiberry-digi
- hifiberry-digiを使う場合はdacmoduledef.dacを入れ替える必要があります。
- usb-audio
- usb接続のDACまたはDDC
- lightmpd.conf
- [mpd]
- dac=usb-audio
- config.txt
- 無指定
- usb-hiface
- M2TECHのhiface
- lightmpd.conf
- [mpd]
- dac=usb-hiface
- config.txt
- 無指定
Mixerの対応
SabreBerry32,hifiberry-dac+ pro ともハードウェアボリュームやデジタルフィルターの特性を変更する機能があります。
特にデジタルフィルターを変更する事でどのように音が変化するか興味あるところですので、lightmpd.confの設定で変更できるようにしました。
また、mpdでハードウェアのボリュームが使えるようにするための方法についても説明します。
Mixerについては当初よりその機能はあったのですが、mixerの機能、設定方法はDAC(DDC)ごとに異なり、トラブルになった時は実機がないと
サポートが不可能なのであえてふれないようにしてました。
mixerについてはページを改めて設定方法を説明する事にして、以下の説明ではsabereberry32,hifiberry-dac+ proの機能の内有用と思われる機能について説明します。
amixer_sset
lightmnpd.confの[mpd]にamixer_ssetという項目を設けました。
起動時にmixerを通してDACの設定を行います。
mixerの設定項目とその項目に対する値をスペースで区切ります。
設定項目や設定値にスペースが含まれる場合は''でくくります。
複数の設定項目を変更する場合は & で区切ります。
1. SabreBerry32
以下の項目について説明します。
- 'Filter Type'
- 'Playback Digital'
- Mute
○ 'Filter Type'
DAC内蔵のディジタルフィルターの特性を設定します。
設定可能な値は
- 'Fast Roll-Off'
- 'Slow Roll-Off'
- 'Minimum Phase'
です。デフォルトは'Fast Roll-Off'です。
フィルターの特性については配布元のページを参照して下さい。
○ 'Playback Digital'
DACのボリュームを設定します。
設定は%,db,デジタル値(0-255)等で指定できます。
○ Mute
DACの出力をOn,Offします。MuteをOnにすると音が聞こえなくなります。
設定例
amixer_sset='Playback Digital' 100%,100% & 'Filter Type' 'Minimum Phase' & Mute off
mpdのクライアントから音量の調節を行うばあいはmpd.confを以下のように修正して下さい。
mix_type "disaable" の行を削除(2箇所あります)
audio_output に
mixer_control "Playback Digital"
を追加する。
2. hifiberry-dacplus
以下の項目について説明します。
- 'DSP Program'
- Digital
○ 'DSP Program'
DAC内蔵のデジタルフィルターの特性を変更します。
設定出来る値は
- 'FIR interpolation with de-emphasis'
- 'Low latency IIR with de-emphasis'
- 'High attenuation with de-emphasis'
- 'Fixed process flow'
- 'Ringing-less low latency FIR'
です。デフォルトは 'FIR interpolation with de-emphasis' です。
○ Digital
DACの出力のOn,Offおよび音量を設定します。
設定は 左チャンネルMute,右チャンネルMute,左チャンネル音量,右チャンネル音量で指定します。
音量は%,db,デジタル値(0-207)で指定できます。
設定例
amixer_sset='DSP Program' 'Fir interpolation with de-emphasis' & 'Digital' on,on,100%,100%
mpdのクライアントから音量の調節を行うばあいはmpd.confを以下のように修正して下さい。
mix_type "disaable" の行を削除(2箇所あります)
audio_output に
mixer_control "Digital"
を追加する。
Raspberry Pi 3 の対応
パッケージにはRaspberry Pi 3用のdtb(bcm2710-rpi-3-b.dtb)は含まれていませんが、Raspberry Pi 2用のbcm2709-rpi-2-b.dtbでも動作しました。
bcm2710-rpi-3-b.dtbも用意しましたのでRaspberry Pi 3で動作させる場合はbcm2710-rpi-3-b.dtbをmicroSDメモリにコピーして下さい。
ダウンロード
- lightMPDraspi2-v1.0.2.zip
- bcm2710-rpi-3-b.dtb.zip
- 解凍して出来たファイル(bcm2710-rpi-3-b.dtb)をlightMPDをインストーロしたmicroSDメモリにコピーして下さい。
- dacmoduledef.scm-v102a.zip
- dacにhifiberry-digiを使う場合は解凍して出来たファイル(dacmoduledef.scm) をlightMPDをインストーロしたmicroSDメモリのlightMPDディレクトリにコピーして下さい。
インストール
fat32でフォーマットしたmicroSDメモリカードにlightMPDraspi2-v1.0.2.zipを解凍して下さい。
旧バージョンがインストールされたメモリカードにオーバーライトすると旨くインストールできません。
必ずフォーマットして下さい。
Raspberry Pi 3で使用する場合は、bcm2710-rpi-3-b.dtb.zipをv1.0.2 をインストールしたmicroSDメモリに解凍して下さい。
dacにhifiberry-digiを使う場合は、dacmoduledef.scm-y102a.zipをv1.0.2をインストールしたmicroSDメモリのlightMPDディレクトリに解凍して下さい。