ElectrArt製 usbdac

現在メインで使っているDDCはUDA3で以下の構成になっています。

UDA3(ElectrArt) -> P2D基板(ElectrArt) -> DAC9018D(お気軽オーディオキット)

I2S I2S

この組み合わせで使っている方は結構多いと思います。

しかし、UDA3とLinuxはあまり相性がいいとは言えません。以下の問題があります。

  • Linux 3.10.x以降DSD128がノイズになる
  • UDA3では44.1KHzと認識されている。
  • DSD128はLinux 3.8.13では再生できる。
  • 曲が変わるときにノイズが出る。
  • DACの状態を見ると一瞬リンクがきれる。UDA3以外のDDCでは切れない。
  • 曲の途中で切り替えるとノイズがでる。
  • PCM -> DSD, DSD -> PCM でノイズがでる。

音はすばらしいだけにちょっと残念でした。

最近ElectrArtさん から USBDACという基板が発表されました。USBDACはUDA3 + P2D + DAC の機能が一枚の基板に収まっています。

但し、DACのアナログ部は基板にパターンがあるだけで自分で部品を調達し完成させる必要があります。

P2Dの機能はP2D基板と若干仕様が変わっていてPCM,DSDをDSD128またはDSD256に変換します。当然入力をスルーにする事もできます。

アナログ部を完成させなくても、I2S信号がHDMIコネクターから出ているのでUDA3+P2D基板に置き換える事ができます。

DDCとして使える事も分かったのでUDA3の置き換えとして購入しました。

まず最初に、以下の構成で使用しました。

APU.1C -> USBDAC -> P2D基板 -> DAC9018D

USB I2S I2S

DAC9018DのI2SはfidelixのI2Sレシーブ基板をつかっており外部から3.3vを供給しないと動作しません。USBDACは3.3vがでていないようで USBDAC -> DAC9018D は動作しませんでした。P2D基板は入力をスルーする設定にしてリピーターとして動作させました。

結論からいうと上記の問題点はすべてクリアーされています。

PCM->DSD,DSD->PCM切り替え時のノイズはDDCという性格(DACに対してmuteをかけることが出来ない)上なくすのは無理なのではとおもっていましたが、殆どでなくなっています。タイミングによっては出る場合がありますが、非常に小さいのでまったくきになりません。

この組み合わせでの音は入力スルー、DSD変換ともUDA3よりも好ましく感じます。特にDSD128変換はP2D基板に比べて大幅に音質が向上していると感じました。

DDCの好結果に気をよくして USBDACの出力にFeastrex製のIVトランスをつないで再生してみました。

構成は

APU.1C -> USBDAC -> IVトランス

USB

です。

DAC9018Dではトランスの二次側の抵抗を2.2Kオームに、CTをオープンにしていましたが、CTオープンだとUSBDACでは音がでないのでCTをUSBDACのGNDに接続しました。また、2.2Kオームでは歪むので500オームに変更しました。

アナログ電源は本来ならデジタルとアイソレートした電源を用意すべきですが、今回はデジタル5Vから供給しました。

定位がピッタと決まり分解能も向上し総じてDAC9801Dより好印象です。但し、力づよさという点では一歩DAC9801Dに譲るようです。

DAC9801Dも二次側を500オーム,CT->GNDで試聴しました。500オームと2.2Kで結構な違いがあります。あるいはCTの処理の違いかもしれません。

500オーム,CT->GNDは低域の量感は増えるのですが若干ブーミーな感じになります。2.2Kオーム,CTオープンのほうがUSBDACに近くなります。

ということで、ちゃんとアナログ部の電源とケースを用意してメインとして使うことにしました。

当面はIVトランスと組み合わせますが、金田式のハイブリッドIVコンバーターの基板も手配してあるのでいずれこちらとも組み合わせてみたいと思います。

USBDACに金田式のIVコンバーターを組み合わせて使っている方のブログでも非常に高く評価されていましたので、ハイブリッドIVコンバータとの組み合わせも楽しみです。

UDA3でDSD128が再生ができない、曲間のノイズがきになる方にはおすすめです。

また、USB接続のDACの購入を検討されている方で自作の心得がある人にもおすすめできます。